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18 遠藤社長1(社長/58歳) ホテルにて
しおりを挟む社長の遠藤に呼び出され、結城は社長室にいた。
二人きりの空間でも、結城は相変わらずニコニコと笑っている。
相手が社長でも、結城は変わらず、いつものように笑っているだけだ。
遠藤はゴホン、と咳払いをして結城に言った。
「少し、頼みがあるのだが、いいだろうか」
「何です?社長が俺に頼み事って、難しい仕事ですか?」
穏やかに言う結城に、遠藤がもう一度咳払いをする。結城の顔を見ながら、時々視線をウロウロさせている。
そんな遠藤の様子に結城が手をポンッと叩き、笑顔で言った。
「アレ、ですか?」
「ムムムッ、そ、そうだっ、アレ、だ!…そろそろ、頼もうかと思ってな」
「いいですよぉー。何だ、一体何事かと思いましたけど、アレならお安い御用です!」
「そう言ってもらえると私も助かる。今日の夜でもどうだろうか?」
「大丈夫です。それなら、いつもの場所で!」
「おお、それでは、頼んだぞ」
「お任せください!では、失礼します!」
「ああ」
結城はニコニコしながら社長室を出た。
残された遠藤はソワソワしながら、窓から外を眺めていた。
夜も更け、結城はアパートから出るとしばらく歩き、とあるホテルの前で立ち止まった。
ニコッと笑い、スマホを取り出すと誰かにメールを送る。
すぐに返事が来て、結城は笑みを浮かべてホテルの中に入っていった。
いつも待ち合わせはホテルの中で、相手が先に入って待っているのが決まりだ。結城は部屋の扉にノックをして、相手が現れるのを待った。
するとすぐに扉が開き、中から今日会話をしたばかりの遠藤が出てきた。結城はニコッと笑みを深め、遠藤に手を引かれて部屋の中へと入っていく。
そう、ここはラブホテルの一室。
遠藤は定期的に結城をホテルに誘い、淫らな一夜を過ごしていたのである。
興奮した様子で遠藤は結城の体を抱き締め、服を脱がしていく。それを微笑みながら身を任せている結城に、遠藤は益々興奮してゆくばかり。
結城は服を脱がされながら、静かに遠藤に話しかけた。
「そう言えば、そろそろ奥さんの命日でしたね」
「ああ、そうなんだよ…」
「最近、お子さんたちとは?」
「一時期喧嘩ばかりだったが、君のおかげで今は仲良くしているさ。子供もみんな独立して家を出たし、家の中は寂しいものだよ、ははは」
遠藤は数年前、奥さんを病気で亡くした。
憔悴し、仕事も手につかないほどやつれた遠藤を見て、社員達は心を痛めていた。その時、あまりにも寂しがる遠藤に手を差し伸べたのは結城だった。
心の隙間を埋めるように抱き締め、遠藤に請われるまま、結城と遠藤はホテルで一夜を過ごした。
それからもう数年が経つ。
結城はニコリと笑って遠藤を見た。
会社では厳しい顔をして仕事をしているが、プライベートではこうして結城と一緒に過ごし、優しい顔をして穏やかに話をする。
始めは会話をするだけだった関係だが、遠藤の心に空いた穴を埋めるには何かが足りず、結城は体を繋げることで遠藤の心に温もりを与えたのだ。
当初、遠藤は社員に、しかも男に手を出したことに悩んでいたが、結城は始めから行為の全てを受け入れてくれていた。
その笑顔を見ているうちに、罪悪感も取り払われてしまった。今ではこうして仲良くホテルで待ち合わせをするようになり、楽しく二人で夜が明けるまでベッドにいる。
結城は全裸になり、ベッドに腰かけている遠藤の膝の上に、向かい合うように座った。
「まだ、寂しい時もあるでしょうけど、今日は俺が癒してあげますね」
「結城君、君には本当に感謝しているよ。私の悲しみを聞いてくれて、心の隙間を埋めてくれる人がいる。それだけで私は満たされているんだ。今回も、本当に謝礼は必要ないのか?」
「あははっ、何で社長からお金を貰うんですか。ちゃんと会社からお給料は頂いてますし。これは、まあ、プライベートでやっていることです。俺は、好きでこうして社長とホテルにいるんです。それに、ホテル代は社長持ちですし、いつも美味しいスイーツを買ってくれますし、それだけで十分です」
「結城君、君は何て美しい子なんだ…っ」
優しく微笑みながら言う結城に、遠藤は感極まったようにギュッと抱き締めた。嬉しそうに笑い、結城は遠藤を抱き締め返す。
遠藤はそのままベッドに結城を寝かせ、自身も乗って結城に覆いかぶさる。
手の平で結城の体を撫で、首筋や鎖骨、胸、腰、と静かに触れて行き、太股の裏に回すとそのままグイッと足を上げた。
結城は少し恥ずかしそうに頬を染め、クスッと笑いながら遠藤の肩に足をそっと乗せる。
「準備できてますから、どうぞ、…遠藤さん」
「久弥君…」
セックスの間、結城と遠藤は呼び方を変える。
会社では社長と社員という関係であるが、これはプライベートなのだ。
お互いの呼び方を変えることで、関係が違った形へと変化する。
それが暗黙のルールだった。
「これでは切れてしまう。もう少し解そう」
「じゃあ遠藤さんにお任せします」
「ああ、任せてくれ」
すると遠藤はローションを結城の後ろに垂らし、指を入れた。
グチッ、グチュッ、グチュッ…
「あ、んっ、ん…」
結城は気持ちよさそうに喘ぎ、小さな声を漏らしている。
指は数を増やしながら広げられ、次第に肛門がじわじわと広がってゆく。
「そろそろいいだろう」
チュポッ
「ひあっ」
遠藤は指を抜き、結城の広がった後ろを満足そうに見つめている。
遠藤の視線の先では、結城のペニスが少し硬くなって緩く勃起していた。
結城も遠藤のペニスを見て、笑いながら言った。
「あはっ、遠藤さんのちんこ、もうバキバキですね。ほら、早く入れてください」
「これこれ久弥君、私のちんこを突くんじゃあない。入れてあげるから、大人しくしているんだ」
「はーい」
「全く、可愛いやつめ」
「ふはっ」
「くくっ」
二人は楽しそうにお互いの顔を見て、声を出して笑った。
すると遠藤がペニスの先を結城の肛門にあて、静かに入れてゆく。
結城はニコニコしながら遠藤を見て、とても楽しそうな様子だ。
クプ…
「あ、ん…っ」
結城が小さな声で喘いだ。
遠藤のペニスが静かに、結城の中に飲み込まれてゆく。
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