人間ドリンクサーバー ~エマ喫茶へようこそ~【完結】

まむら

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16 クロ2(53歳) barエマ、ビール、訓練

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以前からクロは悩んでいた。
 
どうしてもビールの刺激が我慢できない。炭酸の発砲する感覚が苦手でビールが入れられないのだ。
 
何度か練習をしたことがあるが、これがなかなか難しかった。膀胱タンクに入れた瞬間、炭酸が膀胱内で暴れるためにすぐ漏らしてしまうらしい。
 
今日はその訓練日だ。エマ喫茶の奥にある訓練ルームに入ったクロは、少し困ったように溜息を吐く。
 
「…はぁ…」
 
世話係に手伝ってもらうため、しばらく待っているようだ。しかし、先程からもう時間だというのに、なかなか世話係は現れない。
 
クロは扉をじっと見ながら待っている。
 
カチャッ
 
すると扉が開き、誰かが入って来た。世話係かと思い顔を上げるが、次の瞬間、クロの表情が少し困惑する。
 
「おや、ふふふっ…、期待外れというような顔をしていますね」
「…エマ、何でお前が」
「世話係は忙しくて今日は来れませんでした。変わりに私が来ましたけど、何だか嫌そうですね」
「嫌、というか…」
 
世話係は喫茶店の仕事が忙しくて来られないらしい。代わりに幾分か自由の利く、店主のエマが訓練を手伝ってくれるという話だ。
 
あまり気乗りしない様子のクロは視線を逸らし、黙り込んだ。
 
エマは静かにクロに詰め寄り、目の前に来るとそっと囁くように笑いながら言った。
 
「訓練、頑張りましょうねぇ」
「……近い。わかったから、離れてくれ」
「おやおや、照れ屋のクロは扱いが難しくて困ります。ま、それでは訓練を始めましょう」
「ああ、頼む」
 
ニコリとエマが笑いながら準備を始める。
 
とにかく今日の訓練はビールの刺激に耐えること。barエマで働く人間ドリンクサーバーの膀胱タンクは劣化して緩んでいるため、あまり大量に入れることはできない。
 
そのため、とりあえず一杯分のビールを入れてみることにした。
 
「分娩台に乗りましょうか。手足を拘束しますね」
「わかった」
 
クロは言われた通り、人間ドリンクサーバーのために作られた特別な分娩台に乗り、体の力を抜く。エマが静かにクロの手足を台に拘束し、身動きの取れない状態にした。
 
クスッと笑いながらエマがクロのペニスに触れ、尿道口に潤滑剤を塗り付けて尿道カテーテルを挿入した。カテーテルの先を膀胱タンクに入れ、クロの様子を観察する。
 
「痛くないです?…ふふっ、まあ、痛くはないですよね。もうクロの体はそういうふうに作り替えられてますし。痛みよりもどちらかというと」
「…いいからっ、早く、入れてくれ…っ」
「おや、すみません。勃起しなくとも感覚はありますしね。あまり感じすぎてしまうと入れた途端に出してしまいますし、早く取り掛かりましょう」
「…んうっ……」
 
クロの頬が紅潮し、潤滑剤でヌルヌルのペニスがフルフルと震えている。しかしクロの体はエマが言う通り、感じることはあっても勃起はしない。
 
エマ喫茶を引退した時、使い続けた疲労によって、すでにそうなってしまっていたのだ。
 
尿道カテーテルにビールの入った袋を取り付け、分娩台の上部にあるホックに引っ掛けた。すると、ビールが少しずつクロの膀胱タンクへと入ってゆく。
 
シュワワア…
 
「んぐうっ…、んっんっんっ、あっ、駄目だっ、も、漏れそうだっ、あっ、くっ、うあっ」
「大丈夫ですよ、まだカテーテルが尿道には入っていますし、膀胱タンクにもほんの少ししかビールは入っていないです。もう少し、入れましょうね」
 
膀胱タンクにビールが入った途端、クロは表情を歪めて腰を振り出した。30ccも入っていないはずなのに、激しい尿意に襲われてるらしい。
 
エマはそれを観察しながら、クロの膀胱タンクにビールを入れていく。50cc程度入れた時、クロの体が痙攣し始め、下腹部がヘコヘコと動き出した。
 
「エマっ、駄目だっ、これを抜いてくれ!!出そうなんだっ、うぐううっ、あああっ、タンクがっ、タンクが破裂しそうだっ!!出したいっ、あああっ、出したいいいいいいっ!!」
 
ベコンベコンッ!!
 
クロの尻が宙に浮き、勢いよく沈む。繰り返し尻が跳ね、クロの目に涙が滲む。
 
エマは困ったように手を止め、ビールの注入を止めた。しかし、そのまま動くこともなく、じっとクロの体を見ている。
 
しばらくすると、エマが怪しげに笑い、クロのペニスから尿道カテーテルを勢いよく引き抜いた。
 
ニュルルルルッ、ツポンッ
 
ビクッ
 
…シュワアアアアーーー……
 
「んはあっ、…あ、…あ、…んあー………」
 
尿道カテーテルが抜かれた瞬間、膀胱タンクに入っていたビールが全て出てしまった。我慢など一秒も出来ず、クロは下半身をブルブル震わせながら排泄してゆく。
 
気持ちよさそうに小さな喘ぎ声を漏らしながら、クロは全て漏らしてからも呆けた顔でポーッとしている。
 
胸を見ると、乳首が勃起しており、プリッと丸みを帯びていた。
 
「…んっ…、ん…、んっ、……あ…」
 
まだ少量のビールしか入れていないというのに、クロは全身を火照らせ、荒く息を乱す。
 
エマがそっとクロのペニスに触れ、再び尿道カテーテルを挿入した。突然襲った尿道への刺激に、クロはビクッと全身を弾ませ、蕩けた瞳をエマに向けた。
 
気付かぬふりをしたエマは、そのまま先ほどと同じように、クロの膀胱タンクへとビールを入れる。
 
クロは唇を噛み締めて、自身のペニスへと視線を移した。発砲音を響かせながらビールが膀胱タンクへと流れていくのを見て、次第に表情がトロけ出す。
 
「あああー…」
 
しかし、エマはどんどんビールを注ぎ、ようやくクロの中に80ccの量が入った。しかし、これでは客に提供するにはあまりにも少ない。
 
「150ccまで入れますね。辛いでしょうが、我慢してください」
「…あ、…や、…っ」
 
膀胱タンクがビールの炭酸で刺激されている。クロは歯を食い縛り、その衝撃を耐える。しかし、やはり我慢ができないようで、エマに叫ぶように懇願する。
 
「あああっ、エマッ、駄目だっ、もう入らないっ!!漏れる!!漏れるー!!」
「まだ入ります。まだ余裕があると思うので、このまま200ccまで入れます。それから5分くらいは我慢しなければ、お客様にビールの提供が出来ませんので。最低でも200cc、入れましょう」
「ふんぬうううううっ!!うがあああああっ!!エマっ、止めてくれえーっ!!」
 
エマはニコリと笑いながら、クロの膀胱タンクにビールをどんどん入れていく。
 
ブクブクブクッ
 
炭酸の刺激にクロの瞳がグルグルと大きく旋回し、虚ろな表情になってくる。しかし、怪しげに笑い、鬼のような冷たさで、エマは作業を止めてくれない。
 
クロの豊満な肉体が激しくバウンドし、手足を拘束されているにも関わらず、分娩台が振動している。
 
真っ赤に腫れ上がった乳首がプルプル揺れ、ペニスが尿道カテーテルを入れたまま振り回されているが、それでもビールは入り続ける。
 
「んふーっ、んふーっ、んふううううううっ!!」
 
鼻息を荒げさせ、クロが必死に呼吸している。時々寄り目になったり白目を向いたりと表情は忙しく、口もパクパクと激しく開閉する。
 
まるで表情筋が狂ってしまったかのように、普段の静かなクロの面影はなくなっていた。
 
エマはクスッと笑いながら、そっと顔をクロの耳元に寄せる。
 
「が・ま・ん、しましょうね、クロ」
「ふんっ、ふんっ、ふんぬううううううっ、ふごっ、ふんごおおっ!!」
「おやおや、聞こえていませんか。ふふふっ…」
 
ゆっくりとクロから離れ、エマは近くにある椅子に座った。しばらく放置する気らしい。
 
クロは顔をブンブン振り回し、激しい尿意に抗っている。無理矢理させられている我慢に、切ない表情で尻をバウンドさせ、尿道カテーテルをペニスから抜き出そうとする。
 
しかし、膀胱タンクまで挿入されている尿道カテーテルが、そう簡単に外れるわけがない。激しく動けば動くほど、尿意は増すだけだ。
 
クロは体力の続く限り、激しい動作で乱れ続ける。
 
エマは笑顔のまま、楽しそうにそれを眺めているだけだった。
 
それから一時間程が経過した。
 
クロの意識は朦朧としており、そろそろ限界らしい。
 
静かにクロに近付いたエマが、指先で尿道カテーテルを摘まんだ。そして。
 
ヌルウウウウウウウッ、ジュポンッ!!
 
ブシュアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
 
「あがああああああああああっ!!いぎいいいいいいいいいいっ!!はぎいっ、はぎっ、んひいいいっ」
 
何の先刻もなく、エマが尿道カテーテルを一気に抜いた。間を置かず、クロのペニスは太い水流を作って、膀胱タンクに溜められたビールを一瞬にして噴き出してしまった。
 
もともと緩んでいた膀胱タンクと尿道括約筋だ。我慢など、出来るはずもない。
 
クロは絶叫して尻を浮かせたまま、ペニスから正面に向かって勢いよくビールを噴く。全てのビールを噴き終わったが、クロの体は硬直して尻は浮いたままだった。
 
始めから萎びていたペニスはくたりと頭を垂れ、残量を少し漏らしている。
 
「………っ…」
 
突然、ガクンッと黒の尻が落ちた。顔を見れば完全に気絶しており、エマは残念そうに溜め息を吐いた。
 
「おや…、これでは訓練の続きが出来ません。仕方がない、訓練は持ち越しにしましょう。それにしても、こんな体でよく頑張っているものです。今度何かご褒美でも差し上げるとしましょう。…ねえ、クロ」
 
クスッと笑い、エマが気絶したクロの頭を撫でた。
 
クロは小さく痙攣したままだ。しばらくは目を覚まさないだろう。
 
そして、クロのビール提供のための訓練は中断、という形になったのだった。
 
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