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第三章(2/3)
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第二景
宰相を中心とした会議の行われる建物を、政事堂という。
当然のことながら政事堂の主は宰相である。尚書令と中書令が兼任されているため、現在の宰相は、奎樹ただ一人。人手不足の王朝であることは否めない。内乱の際、現皇帝側についたのは若い官吏が多かったからだ。
本朝が比較的若い者達で回されているのはそれが理由である。
主である奎樹は打合せを終えて、滑り込んできた武喬と話をしていた。
「蒼呉が到着したとか」
奎樹が訊けば、項に掌をあてている武喬が渋面で頷いた。
「そう、恋魔がね。ま、武術――とくに弓の腕だけは褒めてやらんでもないが。到着したのはいいんだけどな、水仙の花を大量に持ち込んで」
恋魔とは、蒼呉につけられた綽名である。女癖の悪さから、内乱のとき皇帝に味方した多くの文官武官が、彼のことをそう呼んでいた。恋多く、しかも、淫らな男なのだ。
「皇太后の墓前に花を供えたい――それが蒼呉の希望ですからね」
「いんや、あの量は〝供える〟なんてものじゃあない」
天延入りした蒼呉とは、まだ顔をあわせていない奎樹である。
武喬が続けた。
「お花畑でもつくろうってほどの量だよ」
奎樹が両目を鋭く眇めた。
真面目でおっとりした風貌の奎樹だが、ふとしたときに見せるこの表情に、武喬はひやりとするものを感じることがあった。武官の、それも場数を踏んでいる大将軍が、だ。
頭は回るが出過ぎない性分と、宰相らしくない風貌がぴたりと重なった刹那、却って危険な香りを漂わせることもあって。
「どのくらいの量なんです?」
「ん、ざっとかぞえて千か。素焼きの箱に五輪ずつ小分けにして土ごと運んできた」
「土ごと? ああ、確か水仙は球根植物なんですよね。先帝の時代に征服した南方の地域では群生する有名な花らしいですが、この辺りではまだまだ珍しい花。南からの移動距離もありますから、土ごと持ってきたということですか。それにしても、すごい量だ」
「咲き揃えばきれいだろうがね。恋魔とちゃんと話したわけじゃないが、どうやら本当に陵墓の周りに花を植えるつもりらしい。花壇をつくるなんて陛下は許すかな?」
額髪を整える、奎樹。これは思考をまとめるときの癖でもあった。
「まあ、あとでお考えを伺ってみましょう。目下検討すべきは、方針が決まるまでどこに置くかですが」
「だよなー」
「……宗廟付近に少しずつかためて置いておきますか。それなら歩く官吏の邪魔にもならないでしょうし、皇城の南側なら各省の出入りにも不都合がない」
それがいいかな、と武喬が頷きかけたところで。
「陛下の住まう宮城からは離しておいたほうがいいでしょう」
そう付け足した奎樹の双眸はやはり鋭かった。
「気になることでも?」
「念のため、ですよ。これといって気になったわけではありません」
(いーや、絶対なにかがひっかかったんだ)
とは心の声で、武喬はさらりと受け流した。
「そういえば彪之が、水仙の植えつけは九月頃が望ましいとかなんとか言ってたな。咲きはじめているのもあるんだが、初冬に植えかえて大丈夫なのか? まったく、あいつは知らないということを知らない」
奎樹へ向けて言うともなしに呟いて、武喬は政事堂をあとにした。
(奎樹があの顔をしたとなると。それなりに注意しなけりゃならないな)
円柱が連なった回廊を渡りながら武喬は考えていた。
園林の多い宮城と異なり、二省と各部の建ち並ぶ皇城はある意味密集地帯でもある。
(素焼きの箱だ、重さもあるしどんな置き方をしてもそれなりに邪魔ではあるが……)
冬の第一報を告げるような冷たい風が、さあっと吹き抜けていく。一つに結っている髪が揺れた拍子、武喬の目線は遠くの園林へと移っていた。
(ああ、紫苑殿か)
なにかが動いた、と思ったのだ。
腹違いとはいえ、皇帝とはあまりにも違いがある男。皇帝は五歳ほど若く見え、体躯もしっかりしている。とくに眼光鋭いから、そこにいるだけでかなりの存在感があった。
対して紫苑は、これといった特徴がない。今も庭の植物に同化してしまいそうで、それほどに精気がなかった。ふらふらと園林を歩き回っては詩を詠むだけの人。
彼は半ば忘れられた存在なのだ。
皇帝が起こした内乱の際にも、二人の兄のどちらにも味方しなかった。争い事には無縁だから紫苑は未だに宮城内で暮らしていける。時の流れに埋没しながら。
しかし、第一線で働く武喬の目には、彼がなにか相反するふたつのものの境目に立っているように――境目の自由というものに拘束されているように映るのだった。
近くの木から、羽音をたてて鳥が飛び立っていく。翼を広げた鳥が大空を舞い、落ちる影が緋逸の顔を黒く塗りつぶした。
『人生には、本当に必要な人との出逢いしかないのだと――』
誰からだったか。
そんな言葉を聞いたなと、園林をふらふらする紫苑を見つめながら、緋逸は思い出していた。
人は、なにを見ていてもなにをしていても、考えることを止められない哀しい生き物だ。常に思考に囚われている。だから、肝心なことを見逃してしまうのかもしれない。
「みな、出逢うべくして廻り合ったということか」
なら、異母弟の紫苑も決して無駄な存在ではないのだ。
妻の、鄭貴妃も。
独り呟きながら緋逸が囚われているのは、仙人・福禄寿の言葉であった。
『三白眼はよい人相ではないという。悪い運勢を背負って生きる』
自分が凶相であることは知っていた。
そのとおり、この眼を嫌う者がいることも、だ。
面と向かって問い質したことはないが、妻の鄭氏には、ほかに男がいる。愛されるなら大切にしようと彼女の殿舎に通った時期もあったが、男の勘がはたらいたこともあって、いっさいの感情は消えてしまった。
(鄭氏はたぶん、この三白眼を嫌っている。嫌う理由はそれだけではなくて……)
緋逸はカラの右掌へと視線を落とした。秘密を封じ込めた掌に。
自分の愛は深すぎるのだ。〝力〟の制御ができなくなってしまう。
子供の頃のことだが、皇后である母に抱きついて肋骨を折ってしまったことがある。ただの子供が、ちょっと甘えて母親を抱き締めただけなのに。びきっとイヤな音がしたと感じた次の瞬間、母は悲鳴をあげた。痛みに苦しんで、その場にうずくまったのだ。
母が大切にしていた鸚鵡も、猫も、じゃれて腕に抱いただけで窒息死させた。
悪意はなかった。
あったのは、ただ……子供の純真な、かまってほしいという欲望。
貪婪な無邪気。
身の内に沈む怪力がもとで母には嫌われた。もとより先帝である父は、自分より優秀な者を厭うきらいがあった。そんな狭量な男だから、文武に秀でた最初の息子を疎ましく思ったのだろう。排除したかったのかもしれない。結局、皇太子には指名されなかったのだ。
あからさまに無視されるのではない。ただただ礼儀を守りつつ、情け容赦なしに遠ざけられる。近くにいても心は離れるばかりで、決して打ち解けてはくれないという悲しみだけが距離を埋めていく。
寂しかった。
自分の愛は狂気と紙一重だから。
愛を向ける自分も、向けられる者も、傷つき疲れてしまうだけ。
(どうしたら、なにをしたら、正解にたどり着けたのか……)
生まれもったものはしようがない。
どうにもならない、かえられない。
怪力を誰にも知られないよう努力はしたが、それだけだ。家族とは疎遠のまま、なるべく会わないようにして、でも、政治にかかわることは諦めきれなくて。
振り返ってみれば、だが。虎視眈々と玉座を狙っていたのだ。
おそらく、家族の誰かが鄭氏に怪力のことを告げ口したのだろう。身内の誰かが洩らしたのだろうと察しはついたものの、弟達に訊くのもバカバカしくて放っておいた。鄭氏に興味がなくなったから尚更だ。
緋逸の左手に握られているのは護身用の大剣である。
普通の剣では緋逸の力に耐え切れず、打ち合った瞬間に折れてしまう。ために、より刃の厚く長い剣をあつらえたのだ。
(……そういえば、この大剣を見て丹緋は怯えたのだと思ったが)
そこは見事な勘違いだったらしい。
あれは内向的すぎる彼女の性格によるものだ。彼女を引っ込み思案にさせた理由がなんであったとしても、過去になにがあったとしても、気にしない。強烈な愛を向ける自分には、あのくらい距離をとってくれる彼女がちょうどいいのかもしれないから。
(や、そもそも一目見て落ちたのだから、性格はどうでもよかったんだ)
「男の満足は女人の喜びから得られるものだからな」
くすりと笑みを洩らしたとき。
さほど広くはない園林を回り、政事堂の方角から回廊を渡ってくる武喬を視界に捉えた。
再び、過去からの声が脳裏をめぐる。
『――たとえ無駄な出逢いと感じたとしても、それ自体は決して無駄ではない。それらの縁を生かすも殺すも、すべてご自身次第なのだということを』
自分を捜してくれる人がいる。
それはとても幸せなことだと、今の緋逸は知っている。
宰相を中心とした会議の行われる建物を、政事堂という。
当然のことながら政事堂の主は宰相である。尚書令と中書令が兼任されているため、現在の宰相は、奎樹ただ一人。人手不足の王朝であることは否めない。内乱の際、現皇帝側についたのは若い官吏が多かったからだ。
本朝が比較的若い者達で回されているのはそれが理由である。
主である奎樹は打合せを終えて、滑り込んできた武喬と話をしていた。
「蒼呉が到着したとか」
奎樹が訊けば、項に掌をあてている武喬が渋面で頷いた。
「そう、恋魔がね。ま、武術――とくに弓の腕だけは褒めてやらんでもないが。到着したのはいいんだけどな、水仙の花を大量に持ち込んで」
恋魔とは、蒼呉につけられた綽名である。女癖の悪さから、内乱のとき皇帝に味方した多くの文官武官が、彼のことをそう呼んでいた。恋多く、しかも、淫らな男なのだ。
「皇太后の墓前に花を供えたい――それが蒼呉の希望ですからね」
「いんや、あの量は〝供える〟なんてものじゃあない」
天延入りした蒼呉とは、まだ顔をあわせていない奎樹である。
武喬が続けた。
「お花畑でもつくろうってほどの量だよ」
奎樹が両目を鋭く眇めた。
真面目でおっとりした風貌の奎樹だが、ふとしたときに見せるこの表情に、武喬はひやりとするものを感じることがあった。武官の、それも場数を踏んでいる大将軍が、だ。
頭は回るが出過ぎない性分と、宰相らしくない風貌がぴたりと重なった刹那、却って危険な香りを漂わせることもあって。
「どのくらいの量なんです?」
「ん、ざっとかぞえて千か。素焼きの箱に五輪ずつ小分けにして土ごと運んできた」
「土ごと? ああ、確か水仙は球根植物なんですよね。先帝の時代に征服した南方の地域では群生する有名な花らしいですが、この辺りではまだまだ珍しい花。南からの移動距離もありますから、土ごと持ってきたということですか。それにしても、すごい量だ」
「咲き揃えばきれいだろうがね。恋魔とちゃんと話したわけじゃないが、どうやら本当に陵墓の周りに花を植えるつもりらしい。花壇をつくるなんて陛下は許すかな?」
額髪を整える、奎樹。これは思考をまとめるときの癖でもあった。
「まあ、あとでお考えを伺ってみましょう。目下検討すべきは、方針が決まるまでどこに置くかですが」
「だよなー」
「……宗廟付近に少しずつかためて置いておきますか。それなら歩く官吏の邪魔にもならないでしょうし、皇城の南側なら各省の出入りにも不都合がない」
それがいいかな、と武喬が頷きかけたところで。
「陛下の住まう宮城からは離しておいたほうがいいでしょう」
そう付け足した奎樹の双眸はやはり鋭かった。
「気になることでも?」
「念のため、ですよ。これといって気になったわけではありません」
(いーや、絶対なにかがひっかかったんだ)
とは心の声で、武喬はさらりと受け流した。
「そういえば彪之が、水仙の植えつけは九月頃が望ましいとかなんとか言ってたな。咲きはじめているのもあるんだが、初冬に植えかえて大丈夫なのか? まったく、あいつは知らないということを知らない」
奎樹へ向けて言うともなしに呟いて、武喬は政事堂をあとにした。
(奎樹があの顔をしたとなると。それなりに注意しなけりゃならないな)
円柱が連なった回廊を渡りながら武喬は考えていた。
園林の多い宮城と異なり、二省と各部の建ち並ぶ皇城はある意味密集地帯でもある。
(素焼きの箱だ、重さもあるしどんな置き方をしてもそれなりに邪魔ではあるが……)
冬の第一報を告げるような冷たい風が、さあっと吹き抜けていく。一つに結っている髪が揺れた拍子、武喬の目線は遠くの園林へと移っていた。
(ああ、紫苑殿か)
なにかが動いた、と思ったのだ。
腹違いとはいえ、皇帝とはあまりにも違いがある男。皇帝は五歳ほど若く見え、体躯もしっかりしている。とくに眼光鋭いから、そこにいるだけでかなりの存在感があった。
対して紫苑は、これといった特徴がない。今も庭の植物に同化してしまいそうで、それほどに精気がなかった。ふらふらと園林を歩き回っては詩を詠むだけの人。
彼は半ば忘れられた存在なのだ。
皇帝が起こした内乱の際にも、二人の兄のどちらにも味方しなかった。争い事には無縁だから紫苑は未だに宮城内で暮らしていける。時の流れに埋没しながら。
しかし、第一線で働く武喬の目には、彼がなにか相反するふたつのものの境目に立っているように――境目の自由というものに拘束されているように映るのだった。
近くの木から、羽音をたてて鳥が飛び立っていく。翼を広げた鳥が大空を舞い、落ちる影が緋逸の顔を黒く塗りつぶした。
『人生には、本当に必要な人との出逢いしかないのだと――』
誰からだったか。
そんな言葉を聞いたなと、園林をふらふらする紫苑を見つめながら、緋逸は思い出していた。
人は、なにを見ていてもなにをしていても、考えることを止められない哀しい生き物だ。常に思考に囚われている。だから、肝心なことを見逃してしまうのかもしれない。
「みな、出逢うべくして廻り合ったということか」
なら、異母弟の紫苑も決して無駄な存在ではないのだ。
妻の、鄭貴妃も。
独り呟きながら緋逸が囚われているのは、仙人・福禄寿の言葉であった。
『三白眼はよい人相ではないという。悪い運勢を背負って生きる』
自分が凶相であることは知っていた。
そのとおり、この眼を嫌う者がいることも、だ。
面と向かって問い質したことはないが、妻の鄭氏には、ほかに男がいる。愛されるなら大切にしようと彼女の殿舎に通った時期もあったが、男の勘がはたらいたこともあって、いっさいの感情は消えてしまった。
(鄭氏はたぶん、この三白眼を嫌っている。嫌う理由はそれだけではなくて……)
緋逸はカラの右掌へと視線を落とした。秘密を封じ込めた掌に。
自分の愛は深すぎるのだ。〝力〟の制御ができなくなってしまう。
子供の頃のことだが、皇后である母に抱きついて肋骨を折ってしまったことがある。ただの子供が、ちょっと甘えて母親を抱き締めただけなのに。びきっとイヤな音がしたと感じた次の瞬間、母は悲鳴をあげた。痛みに苦しんで、その場にうずくまったのだ。
母が大切にしていた鸚鵡も、猫も、じゃれて腕に抱いただけで窒息死させた。
悪意はなかった。
あったのは、ただ……子供の純真な、かまってほしいという欲望。
貪婪な無邪気。
身の内に沈む怪力がもとで母には嫌われた。もとより先帝である父は、自分より優秀な者を厭うきらいがあった。そんな狭量な男だから、文武に秀でた最初の息子を疎ましく思ったのだろう。排除したかったのかもしれない。結局、皇太子には指名されなかったのだ。
あからさまに無視されるのではない。ただただ礼儀を守りつつ、情け容赦なしに遠ざけられる。近くにいても心は離れるばかりで、決して打ち解けてはくれないという悲しみだけが距離を埋めていく。
寂しかった。
自分の愛は狂気と紙一重だから。
愛を向ける自分も、向けられる者も、傷つき疲れてしまうだけ。
(どうしたら、なにをしたら、正解にたどり着けたのか……)
生まれもったものはしようがない。
どうにもならない、かえられない。
怪力を誰にも知られないよう努力はしたが、それだけだ。家族とは疎遠のまま、なるべく会わないようにして、でも、政治にかかわることは諦めきれなくて。
振り返ってみれば、だが。虎視眈々と玉座を狙っていたのだ。
おそらく、家族の誰かが鄭氏に怪力のことを告げ口したのだろう。身内の誰かが洩らしたのだろうと察しはついたものの、弟達に訊くのもバカバカしくて放っておいた。鄭氏に興味がなくなったから尚更だ。
緋逸の左手に握られているのは護身用の大剣である。
普通の剣では緋逸の力に耐え切れず、打ち合った瞬間に折れてしまう。ために、より刃の厚く長い剣をあつらえたのだ。
(……そういえば、この大剣を見て丹緋は怯えたのだと思ったが)
そこは見事な勘違いだったらしい。
あれは内向的すぎる彼女の性格によるものだ。彼女を引っ込み思案にさせた理由がなんであったとしても、過去になにがあったとしても、気にしない。強烈な愛を向ける自分には、あのくらい距離をとってくれる彼女がちょうどいいのかもしれないから。
(や、そもそも一目見て落ちたのだから、性格はどうでもよかったんだ)
「男の満足は女人の喜びから得られるものだからな」
くすりと笑みを洩らしたとき。
さほど広くはない園林を回り、政事堂の方角から回廊を渡ってくる武喬を視界に捉えた。
再び、過去からの声が脳裏をめぐる。
『――たとえ無駄な出逢いと感じたとしても、それ自体は決して無駄ではない。それらの縁を生かすも殺すも、すべてご自身次第なのだということを』
自分を捜してくれる人がいる。
それはとても幸せなことだと、今の緋逸は知っている。
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