魔法使いになりたかった

 少年は魔の力を求めていました。病に倒れた母を救うために。
 けれど、少年は男が魔の力を扱えないと知ります。
 絶望する少年に、一羽の烏が囁きます。

 我が主人ならば貴方にも魔の力を与えられます。

 烏が提示した条件は、魔女のために働くこと。
 少年は与えられた剣を握り、命じられるままに殺戮を繰り返します。
 何故剣を振るっているのか忘れてしまうほどに。

 これは、ある少年の絶望と復讐と贖罪の物語。
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