残業で疲れたあなたのために

にのみや朱乃

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残業で疲れたあなたのために

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「くぅー……疲れたなぁ」

 時刻は午後十一時を回ったところだった。ようやく仕事の片がついたと思ったらもうこんな時間だ。終電とは言わないまでも、かなり遅い時間に帰ることになる。そのまま、明日も平常通り朝から仕事だ。嫌になってしまう。

「佐藤さん、お疲れ様です」

 背後から声をかけられる。もう誰もいないと思っていたが、まだ残っていたのか。

「ああ、田中さん。まだ残ってたんだ」
「はい。佐藤さんが残っていたようでしたので、わたしも、と思って」

 田中さんは微笑んだ。今日もスーツのタイトスカートが妖艶な身体のラインを際立たせている。

 田中さんは俺の後輩にあたる。仕事がとてもできる子だ。たぶん、田中さんもいろいろな雑用やら仕事やらを押し付けられて、こんな時間になってしまったのだろう。

「大丈夫? 終わった?」

 俺が心配して尋ねると、田中さんはふっと微笑んだ。

「はい。佐藤さんを待っていたんです」
「俺を? ああ、そういうこと?」

 田中さんが待っていた理由を察して、俺は口元が緩むのを抑えられなかった。だらしない顔になる前に、自分に喝を入れる。

「はい。そういうこと、です」
 田中さんは俺の上に座り、身体を寄りかからせてくる。髪から漂う芳香が俺を昂らせる。

 そういうこと。まあ、男女が二人きりになったら、するだろう?

 俺は後ろから田中さんの身体を抱いて、手で田中さんの胸を揉んだ。下着の固い感触の奥に、柔らかな膨らみを感じる。田中さんは抵抗することなく、俺の手を受け入れる。

「ブラ、外そうか」
「はい」

 田中さんは少しだけ前のめりになって、背中に手を伸ばしてブラジャーのホックを外した。
俺はブラウスの中に手を突っ込んで、外れたブラジャーの奥、程よい大きさの乳房を直に感じる。ふよふよと柔らかく、揉んでいるだけでもこちらが興奮してくる。

「ん……ふ、うぅ……」

 田中さんが抑え気味に喘いだ。俺はますます興奮して、田中さんの耳元で囁く。

「どうしてほしい?」
「もっと……触って、ほしいです」
「どこ? ここ?」
「ああぁっ、や、いきなり、ずるいですよ……!」

 俺が胸の頂をつねると、田中さんはびくっと反応した。既に乳首は固くなっていて、指先で弄ると跳ね返りを感じられた。

「田中さんは乳首好きだよね」
「あぁん、うぅ、佐藤さんに触られるなら、どこでも……好きですよ」
「そう? じゃあ、もっと触ってあげるよ」
「ああっ、あ、んっ、さ、佐藤さん、ああぁっ……!」

 俺は田中さんの胸を揉みしだきながら、指先で乳首を弾く。首筋に舌を這わせると、田中さんの身体が震える。田中さん、首を舐められるの好きだよなあ。首筋にキスを落とせば、田中さんの口からは漏れ出たような高い声がした。

 俺が胸を弄んでいると、田中さんはもじもじと動いた。そして、俺のほうを振り返る。
「も、もう、大丈夫です……から、こっち、触ってください……」

 田中さんが俺の手を掴み、股間に誘導する。もう充分濡れたということだろう。

「じゃあ、脱いで?」

 俺の指示を受けて、田中さんがストッキングと白いショーツを一緒に脱ぎ捨てる。スカートを捲り上げて、田中さんはまた俺の上に座った。

 既に秘所は準備万端だった。触る必要がないくらいびしょびしょに濡れていて、俺は思わず笑みを浮かべてしまった。

「触るよ」
「は、はい……んん、うぅっ、はあぁっ……!」

 秘所の割れ目に指を這わせる。とろっとした愛液が指に絡みついてくる。指先で膣口をくりくりと弄り、ゆっくりと指を膣内に挿入していくと、田中さんの口から嬌声が漏れていく。

「あ……はぁ、ああぁっ、んん……っ」
「田中さん、すげえ濡れてるじゃん」
「さ、佐藤さんが悪いんですよ、佐藤さんが、いろいろ、触るからぁ……っ」
「職場で興奮するなんて、本当はいけないんだぞ。それなのにこんなに濡らして」
「んぅ、ああっ……さ、佐藤さんだって、興奮しているじゃないですか」

 田中さんは尻を動かして、俺の陰茎を擦ってくる。当然ながら、俺はもうぎちぎちに勃起している。本心では早く挿れたくて堪らないのに、紳士ぶっているだけなのだ。田中さんにはそんなことはお見通しだろう。

 俺は指を動かしてわざと水音を響かせた。秘所からは愛液がくちゅくちゅと音を立てていた。

「あぁんっ、ん、うう、ふああ……っ!」
「俺もすげえ興奮してる。田中さんのせいだよ」
「ふふ、わたしで、興奮してくれていますか? それは、嬉しいです……っ」
「もう挿れてもいい?」
「はい。わたしも……早く、欲しいです」

 田中さんはそう言って俺の上からどいて、机に手をついて俺に尻を向けた。きゅっと締まった腰から、丸みを帯びた尻までのボディラインが妖しく見える。

 俺は立ち上がってスラックスとトランクスパンツを脱いだ。田中さんが振り返り、物欲しそうに俺を見つめる。いや、見ているのはきっと俺の陰茎だろう。田中さんはこれが欲しくて仕方ないのだ。まったく、普段は真面目だからこんなにエロい子だとは思わないよなあ。

 陰茎の先端を秘所に擦りつける。くちゅ、と音がする。

「挿れるよ」
「はい……っ、んんぅ、ああ、はああぁっ……!」

 俺は秘部に陰茎をずぶずぶと沈めていく。しとどに濡れそぼった膣肉は陰茎を受け入れて、早くも精を搾り取るように絡みついてくる。俺はその快感に声が漏れ出てしまう。そのまま膣奥まで挿入し、俺はいったん動きを止めた。いきなり動けば、こちらが達してしまいそうだ。

 身体を前に倒し、その場繋ぎで田中さんの首に唇を落とす。きゅうっと膣内が締まった。

「あんっ、んん、ねえ、佐藤さん、動いて……ください……」

 田中さんが尻を上下させて俺を誘う。もしかしたら自分の気持ちいいところに当てているのかもしれない。俺は膣奥に陰茎をぐりぐりと押しつけた。

「んんぅ、あっ、ああっ、んああっ、あぁっ!」

 それから、俺はゆっくりと動きだす。じりじりと引き抜いて、一息に突き入れる。膣肉に陰茎を舐められているかのようだ。ぎゅうぎゅうと締めつけられていて、俺は自分が長く保たないことを察していた。堪らない快感だった。

「あぁっ、あ、ああっ、ん、んん、ふうぅ……っ!」

 俺はゆっくり動かすことに耐えきれず、田中さんの膣内を貪るように腰を振り始めた。俺の腰と田中さんの尻肉がぶつかり、ぱんぱんと音を立てる。

「ああぁっ、ん、んぅ、ふああぁっ、あぁんっ!」
「田中さん、いいよ、気持ちいいっ……!」
「あぁっ、あ、ん、それは、よかったです……っ、ああっ、あ、あああぁっ!」

 俺は田中さんの腰に手を当てて腰を振る。陰茎がびくんびくんと脈動して、今にも達してしまいそうになっている。俺はそれを我慢して、田中さんの膣内を堪能する。凄まじい快感が陰茎から伝わってきて、俺は歯を食いしばった。

「ああっ、あっ、んん、んんぅ、ふああぁっ! 佐藤さん、いいです、そこ、気持ちいいですっ!」

 俺が最奥まで突き入れると、田中さんは快楽を叫ぶ。田中さんの好きなところはだいたい心得ている俺は、自分の限界までそこを突くように動く。

 しかし、今日の俺は長くもたなかった。ぱんぱんに膨らんだ陰茎は今にも爆発しそうで、俺はそうさせないようにぐっと堪えながら田中さんの膣内を犯していた。

「ああっ、あぁ、いいっ、さと、さんっ、わたし、もう……っ、だめ……っ!」
「俺も、もう、出る……っ! 出すよ、田中さん」
「はぁい、いいです、そのまま、中に……っ、中に、出してください……!」

 後背位での行為は長く続かなかった。俺は田中さんの腰を持つ手に力を込めて、最後のスパートのように勢いよく腰を打ち付ける。二人の肉体がぶつかり合う音が響く。

「あっ、ああっ、ん、んんっ、あああっ!」
「田中さん、田中さんっ、ああっ、あああっ!」

 俺は最後の一突きで陰茎を膣奥まで叩き込んだ。子宮口にぶつかるのではないかと思うくらいに深くまで突き入れて、そこで精液を噴射した。

「あああっ、あああああっ……!」

 びくん、びくん、と田中さんの身体が震える。きゅうきゅうと膣肉が締まり、俺の陰茎から精を搾り取っていく。最後の一滴まで田中さんの膣内に注ぎ込んで、俺はそのまま前のめりに倒れた。ちょうど田中さんに覆い被さるような感じで倒れた俺は、田中さんと目が合う。

「ふふ……会社で中出しなんて、酷い人ですね、佐藤さんは」

 田中さんは蠱惑的な笑みを浮かべながら俺に言う。俺は力の抜けた陰茎を挿入したまま、田中さんの唇を奪った。田中さんはそのキスを受け入れて、また妖しく笑うのだ。

「ねえ、佐藤さん」
「なに?」
「もう一回、できるでしょう?」

 田中さんの膣内がきゅっと締まると、俺の陰茎が再び硬さを取り戻す。

 そうして、二回戦が始まる。

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