この子、貴方の子供です。私とは寝てない? いいえ、貴方と妹の子です。

サイコちゃん

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第3話 国王アダム視点

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 国王アダムは溜息を吐いた。
 王妃メルティアナには何の落ち度もない。
 違う――ただ、違うのだ。

 初めてメルティアナに会った時、何て高慢そうな女だろうと思った。
 その白粉の下から悪魔の顔が透けている、そんな気がした。
 アダムははっきり言って、人を見る目に自信がある。
 その人間の腹の底を覗く技術によって、ここまで生き残ったと自負している。
 だから見間違うはずはないのだ、メルティアナは悪魔のはずだった。

 しかし九ヶ月前、彼女は変わった。
 まるで二重人格のように、彼女は変わったのだ。
 宝石を見てギラギラと目を輝かせていた雌猫はもういない。
 目の前にいるのは花と歌を愛する天使の如き少女――それはまるで理想の恋人。
 だからアダムはどうにか破棄しようとしていたメルティアナとの婚約を続けることに決めたのだ。
 それからの毎日をアダムは幸せに過ごした。
 天使のメルティアナと戯れ、愛し合う日々――
 彼女となら、辛い日々さえも喜びに変わる、そう信じられた。

 しかし一ヶ月ほど前の婚礼の儀、彼女は悪魔に戻っていた。
 花嫁のヴェールを捲ると、そこには白粉に塗れた悪魔がいた。
 いや、そんなはずはない、彼女は天使だ。
 そう思っても、悪魔の気配は忍び寄ってくる。
 そして気が付くと、即物的な女が自分の妻の座に座っていた。
 しかも彼女は閨で決して裸を見せない。
 特に下半身は見られるのを嫌がる。
 一体何があるというのか?

 まさか彼女は本当に二重人格なのではないか?
 それとも悪魔に憑かれているのではないか?
 そう疑い、個人的に密偵を雇い、調べさせた。
 すると事前調査では分からなかった事実が判明した。

 病弱で部屋から出られないという彼女の姉は――双子だった。
 事前調査では無理に外へ出すと危険だと言われ、その顔も確認しなかった。
 年の離れた姉だと説明を受けていたが、それは違ったのだ。
 家族ぐるみでの隠蔽など、許せるはずもない。

 全てが氷解した今、アダムは動き出していた。
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