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第13話
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それから三日間――エイリスは聖女として働き始めていた。
国の周辺に結界を張り巡らし、作物の豊穣と国民の幸せを祈り、怪我や病気を負った人々を癒し、奇跡で様々な問題を解決した。
レイト国王はその働きを喜び、どんな望みも叶えると言った。
しかしエイリスはまだ自分は聖女として未熟だと、その申し出を辞退する。
そんな慎ましさと実力の高さに国民からは称賛の声が上がり、エイリスはこの国の聖女として強く認められていった。
エイリスは心から幸せだった。
聖女として生まれて良かった、初めてそう思った。
しかしそんな時、悪い知らせが入った――
レイトはエイリスとコーディ、トワイルを呼び出すと、こう告げた。
「聖女様。たった今、報告が入りました。スライア国王都の門前にデルラ国の捜索隊が来ているようです」
「デルラ国の捜索隊……? まさか私を……?」
「そのようです。しかも第一王子であるバイロン様も来ているそうです」
「お、王子が……!?」
エイリスは嫌な予感がしていた。
あの王子が来ている――きっと私を連れ返す気だわ。
不安に震えるエイリスに対し、レイトは申し訳なさそうに告げた。
「デルラ国の王子が来た以上、追い返す訳にはいきません。それに“聖女がこの国へ入るところを見た、聖女を出さねば戦争だ”と王子は主張しているそうです。そのため聖女様も話し合いに立ち会ってもらうことになりますが……大丈夫ですか?」
「はい……覚悟はできています……」
王子についてはけじめを付けなければならない、エイリスはそう思っていた。
かつて私は王子のことを好きだった、心の拠り所としていた――しかしそれは自分の弱さが、理想の王子様という幻想を求めたに過ぎなかった。
現実の王子は愚かで、粗野で、汚らわしい。
そんな風にしか思えない自分が嫌になるが、それが本心だった。
この機会で、王子ともデルラ国とも決別する――エイリスは堅く決意していた。
それから数時間後――
「聖女エイリスを迎えに来た。さあ、我が国の聖女を返してもらおうか」
王宮の広間に捜索隊と王子が入ってきた。
捜索隊の数はエイリスの予想以上に多く、数百はいる。
王子は足を踏み入れるなり今の台詞を吐き、人々を不快にさせた。
そんな中、レイトが王子に向かって毅然と言い放つ。
「聖女様を返せとは、どういうことでしょうか?」
「四日前、そこのコーディとかいう奴が、竜車で聖女を連れ去るところを見た人間が大勢いるんだよ。それで返せと言っている」
「なるほど。しかし話しによると、聖女様はデルラ国の新聖女様と力比べをして負けたそうですね。しかも負けた方は聖女から外すとの約束だったと。それを返してくれとは、おかしいのではありませんか?」
「はっ! そんな嘘、誰が吐いた? 我が国の聖女は最初からエイリスだ!」
やはり王子は汚い――なぜなら簡単に偽りの言葉を吐く。
エイリスはレイトの隣で、ぎゅっと手を握り締める。
するとそれを見た王子がにやりと笑った。
「なあ、エイリスも帰りたいだろう? 俺のことが好きだもんなぁ?」
「……っ!」
王子は恥ずかしげもなくそう言うと、大きく歩み出た。
そしてエイリスの腕を強引に掴もうとした。
しかし――
「――エイリス様に触れるな」
王子の首に剣が突き付けられる――それを持つのは騎士団長のトワイルだ。
その切っ先は喉仏を狙っており、王子はごくりと唾を飲んだ。
「なんだぁ……てめぇ……」
「エイリス様の護衛トワイルだ。彼女には指一本触れさせぬ」
「はあ? 他国の王子に剣を突き付けるとか、どんな馬鹿だよ!」
その言葉と同時に王子は手を挙げた。
すると捜索隊が押し寄せ、トワイルを取り囲む。
捜索隊はアイテムボックスから武器を取り出すと、一斉に構えた。
その闘気は常人のものではなく、手練れが発するものだとトワイルは理解する。
「ほう、冒険者か――」
「その通りだ! お前ら、こいつを殺っちまえ!」
雄叫びが上がり、冒険者達はトワイルへ襲いかかった。
先頭に飛び出したのは網を持った者達だ――対象へ向けてその網を放つ。
エイリスは聖魔法を使おうと手を伸ばしたが、トワイルはそれを目で制した。
直後、網がトワイルの体を覆った。
「ぎゃははは! 騎士団長が聞いて呆れるぜ!」
「本当だぜ! そのまま無様に死ぬがいい!」
「ふ……剣を使うまでもないか……――」
トワイルは剣を鞘に納めると、網を思い切り自分側へと引き込んだ。
網を掴んでいた者達の体が引き寄せられ――そして宙に浮いた。
それからは一瞬の出来事だった。
トワイルは網と人間を振り回し、数百の人垣を薙いだ。
それは常人には到底できぬ力業――トワイルは騎士でありながら、ずば抜けた筋力を発揮する剛力のスキルを有していた。
やがて倒れた冒険者達には待機していた騎士達が集まり、剣を突き付ける。
「な……何だと……!? こいつらの中にはSランクの冒険者も……――」
「デルラ国の冒険者などSランクでも取るに足りぬ」
国の周辺に結界を張り巡らし、作物の豊穣と国民の幸せを祈り、怪我や病気を負った人々を癒し、奇跡で様々な問題を解決した。
レイト国王はその働きを喜び、どんな望みも叶えると言った。
しかしエイリスはまだ自分は聖女として未熟だと、その申し出を辞退する。
そんな慎ましさと実力の高さに国民からは称賛の声が上がり、エイリスはこの国の聖女として強く認められていった。
エイリスは心から幸せだった。
聖女として生まれて良かった、初めてそう思った。
しかしそんな時、悪い知らせが入った――
レイトはエイリスとコーディ、トワイルを呼び出すと、こう告げた。
「聖女様。たった今、報告が入りました。スライア国王都の門前にデルラ国の捜索隊が来ているようです」
「デルラ国の捜索隊……? まさか私を……?」
「そのようです。しかも第一王子であるバイロン様も来ているそうです」
「お、王子が……!?」
エイリスは嫌な予感がしていた。
あの王子が来ている――きっと私を連れ返す気だわ。
不安に震えるエイリスに対し、レイトは申し訳なさそうに告げた。
「デルラ国の王子が来た以上、追い返す訳にはいきません。それに“聖女がこの国へ入るところを見た、聖女を出さねば戦争だ”と王子は主張しているそうです。そのため聖女様も話し合いに立ち会ってもらうことになりますが……大丈夫ですか?」
「はい……覚悟はできています……」
王子についてはけじめを付けなければならない、エイリスはそう思っていた。
かつて私は王子のことを好きだった、心の拠り所としていた――しかしそれは自分の弱さが、理想の王子様という幻想を求めたに過ぎなかった。
現実の王子は愚かで、粗野で、汚らわしい。
そんな風にしか思えない自分が嫌になるが、それが本心だった。
この機会で、王子ともデルラ国とも決別する――エイリスは堅く決意していた。
それから数時間後――
「聖女エイリスを迎えに来た。さあ、我が国の聖女を返してもらおうか」
王宮の広間に捜索隊と王子が入ってきた。
捜索隊の数はエイリスの予想以上に多く、数百はいる。
王子は足を踏み入れるなり今の台詞を吐き、人々を不快にさせた。
そんな中、レイトが王子に向かって毅然と言い放つ。
「聖女様を返せとは、どういうことでしょうか?」
「四日前、そこのコーディとかいう奴が、竜車で聖女を連れ去るところを見た人間が大勢いるんだよ。それで返せと言っている」
「なるほど。しかし話しによると、聖女様はデルラ国の新聖女様と力比べをして負けたそうですね。しかも負けた方は聖女から外すとの約束だったと。それを返してくれとは、おかしいのではありませんか?」
「はっ! そんな嘘、誰が吐いた? 我が国の聖女は最初からエイリスだ!」
やはり王子は汚い――なぜなら簡単に偽りの言葉を吐く。
エイリスはレイトの隣で、ぎゅっと手を握り締める。
するとそれを見た王子がにやりと笑った。
「なあ、エイリスも帰りたいだろう? 俺のことが好きだもんなぁ?」
「……っ!」
王子は恥ずかしげもなくそう言うと、大きく歩み出た。
そしてエイリスの腕を強引に掴もうとした。
しかし――
「――エイリス様に触れるな」
王子の首に剣が突き付けられる――それを持つのは騎士団長のトワイルだ。
その切っ先は喉仏を狙っており、王子はごくりと唾を飲んだ。
「なんだぁ……てめぇ……」
「エイリス様の護衛トワイルだ。彼女には指一本触れさせぬ」
「はあ? 他国の王子に剣を突き付けるとか、どんな馬鹿だよ!」
その言葉と同時に王子は手を挙げた。
すると捜索隊が押し寄せ、トワイルを取り囲む。
捜索隊はアイテムボックスから武器を取り出すと、一斉に構えた。
その闘気は常人のものではなく、手練れが発するものだとトワイルは理解する。
「ほう、冒険者か――」
「その通りだ! お前ら、こいつを殺っちまえ!」
雄叫びが上がり、冒険者達はトワイルへ襲いかかった。
先頭に飛び出したのは網を持った者達だ――対象へ向けてその網を放つ。
エイリスは聖魔法を使おうと手を伸ばしたが、トワイルはそれを目で制した。
直後、網がトワイルの体を覆った。
「ぎゃははは! 騎士団長が聞いて呆れるぜ!」
「本当だぜ! そのまま無様に死ぬがいい!」
「ふ……剣を使うまでもないか……――」
トワイルは剣を鞘に納めると、網を思い切り自分側へと引き込んだ。
網を掴んでいた者達の体が引き寄せられ――そして宙に浮いた。
それからは一瞬の出来事だった。
トワイルは網と人間を振り回し、数百の人垣を薙いだ。
それは常人には到底できぬ力業――トワイルは騎士でありながら、ずば抜けた筋力を発揮する剛力のスキルを有していた。
やがて倒れた冒険者達には待機していた騎士達が集まり、剣を突き付ける。
「な……何だと……!? こいつらの中にはSランクの冒険者も……――」
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