無能と呼ばれた魔術師の成り上がり!!

春夏秋冬 暦

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魔法学園グリモアール編

クエスト開始!

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俺は受付の人から受け取った書類に必要なことだけ書いていく。

「……これでいいですか?」

「……はい、これで大丈夫ですよ!」

ホッ、これでなんとか冒険者になることができるのだろう。

「お二人には冒険者の説明はいりますか?」

「ああ、一応お願いします」

「わかりました。それでは、ご説明させていただきます。まず、冒険者の特典のようなものの説明から始めたいと思います。冒険者の特典には、一つ目は素材の買い取り時の報酬アップですね。二つ目はランクに応じて街の店での購入時に安く購入することができます」

へぇー、冒険者っていいこと尽くしじゃないか。これならもっと早くになっとけばよかったな。

「特典の次に冒険者ギルドの説明です。冒険者ギルドでは素材の買い取りやクエストの受注、報告を致します。また、クエストに応じてクエストクリア時に経験値が入ります。その経験値が溜まるとランクが上がり、より難しいクエストを受注することができます。登録したばかりの駆け出し冒険者はFランクスタートですね」

なるほどなぁーと聞いていた俺はふと隣を見るとすでにキャパを越えたらしいミルラ王女がいた。頭からなにやらプスプス聞こえてきそうなくらいにヤバかった。

「最後に注意事項ですね。まず、冒険者同士での争いの場合で死者が出た場合は自己責任という形になりますので。あとは、クエスト中の不慮の事故の場合はこちらで治療致します。これで説明は終わりますが何か質問はありますか?」

「いえ、特にありません」

「それでは早速クエストを受けたいんですが……」

どうやら説明されたことを覚えようとしたがあきらめたらしい。それで復活したミルラ王女はクエストを受けると言った。

「ちょ!今日からやるのか!せっかくの休日なんだぞ!きゅ・う・じ・つ!」

「チッチッ、甘いよお兄ちゃん。今日は何のためにお兄ちゃんを連れ出したのかな」

「おぉマジかよ………最初からこのためかよトホホ……」

そっかー、俺を部屋から連れ出したのはこのためかー。なんで気づかなかったんだそのときの俺。そのときの俺をぶん殴ってやりたい。

「はあー、分かったよ。で、どのクエスト受けるんだ?」

「そうですね……どんなクエストがあるんですか受付さん」

やっぱり受付の人に聞くんだな……

「Fランクのクエストだとこんな感じになります」

俺たちは受付の人が出してきたクエストの用紙を見る。
ほうほう、なになに。えっと、ゴブリン討伐(ゴブリンを五体討伐)、スライム討伐(スライムを七体討伐)、薬草採取(薬草を十本収納)etc. 
うーん、どれも報酬がイマイチだな。いや、Fランクだからって言われたらそれまでなんなだけど……一応聞いとくか。

「すいません、もう少し身のいいクエストありませんか?」

「お、珍しくやる気だね。なんかあった?」

「うっせ、ただやるからにはたくさん貰っておきたいと思っただけだ。それで何かありませんか?」

「すいません、これ以上は………ちょっと待ってください。……ありましたよ、緊急クエスト《スライム大量発生!》なんですけど」

ふむ、中々報酬がいいな。よし、これにするか。

「君もこれでいいだろ?」

「はい♪」

「それじゃあこのクエスト受けることにします」

「はい、わかりました。それではクエストクリア目指して頑張ってください」

「ありがとうございました」

受付の人に礼を言い、俺たちは冒険者ギルドをあとにした。

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