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王国襲撃編
平和の崩壊
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その後も、訓練などが続き、俺たちがこっちの世界に来てから一週間がたった。
その間に俺たちはモンスターと戦った。クラスメイトたちは百匹近くずつくらい倒していたが、俺だけは一桁しか倒すこと出来なかった。おかげさまで、周りとの差が最初の頃に比べて大分開いてきてしまったようだった。
それでも周りの人間が生きて笑っているだけで、俺はよかったのだ。もう俺の知り合いが死ぬのは見たくないからな。だが、そんな平和な日常は続いてくれなかった。
俺たちがその日の訓練が終わった時に事件は起こった。
「はあー、今日の訓練も疲れたな。お前たちはすぐにステータスが上がるけど俺はそうはいかないからな」
「けど、お前は大分魔法の使い方上手くなってきてるじゃないか。あそこまで細かい操作は無理だぞ」
「まあ、それしかできないからな。できることを少しでも増やして強くなりたいんだ。大事な人を守れるくらい強く」
俺がそういうと、賢一は苦虫を噛み潰すような顔をした。
あいつは俺がこうなった理由を知っているからだろう。あのときだって、守れるくらい強かったらあいつは死なずにすんだのに。
そんなことを賢一と話していると、兵士たちが城内をせわしなく動き回っていた。俺は気になったため近くにいた兵士に聞いてみた。
「すいません、先ほどから皆さん忙しそうにしてますがいったいどうしたんですか」
「実は、城の外に大量のモンスターが発生したらしい。そのモンスターの群れがこっちに向かってきていると報告が入ったから迎え撃つ準備をしているのさ」
「そうなんですか……それって俺たちも参加できませんか」
今の俺はランクは最低のままだが、才能のおかげでその辺の兵士たちよりは強い。それに、うちのクラスの連中は俺以外は全員Sランクだから役に立つと思った。だからこそこの提案をした。
「あ、ああ。君たちが来てくれるなら大分助かるよ。それじゃあ早速僕についてきてくれ」
俺と賢一は、兵士についていきモンスターの群れを迎え撃つところにきた。
そこには多くの兵士たちと俺が対戦したリアル団長がいた。リアル団長はこちらに気づいたみたいで近くまできて、話しかけてきた。
「サトウくんとタナカくんか。援助に来てくれたのか、正直助かるよ。といっても、今回のモンスターの群れによる襲撃もそこまでないと思うけどね」
「ん?今回の?これって初めてってわけではないんですか」
「そうだね、今年は今回で四回目になるかな。けれど、毎回FランクやEランクのモンスターがほとんどだしAランクのモンスターとかはいないから苦戦はしないと思うよ」
ホッ、よかった。それなら、安心してもいいかもな。それに少しくらい上のランクのモンスターが来てもこっちにはSランクがたくさんいるし、大丈夫だな。
俺たちが到着してから十分くらい経つと、ついにモンスターの群れが姿を現した。
リアル団長は腰に下げている鞘から剣を抜き、全体に伝わるように指示を出した。
「目標捕捉!全員出撃!」
団長の指示と同時に兵士たちと俺たちはモンスターの群れに突っ込んだ。
俺は前方からきたFランクモンスターであるスライム四体を剣魔法で造り出した剣で貫いた。
その後、後ろからきたEランクモンスターであるゴブリンを剣で一気に斬った。
よし、周りを見てもFランクのモンスターかEランクのモンスターしかいない!これならいける!
その後も攻撃を続けモンスターを倒していた。今回の襲撃は大丈夫だと思い、安心しきってしまっていた。
その時、地面を揺らすような大きな足音が突然鳴り響いた。音の方向にいたのは、
「Sランク……いや、あれはSSランクの大型モンスターのオーガだと!」
巨大な人型モンスター、SSランクのモンスターであるオーガであった。
その間に俺たちはモンスターと戦った。クラスメイトたちは百匹近くずつくらい倒していたが、俺だけは一桁しか倒すこと出来なかった。おかげさまで、周りとの差が最初の頃に比べて大分開いてきてしまったようだった。
それでも周りの人間が生きて笑っているだけで、俺はよかったのだ。もう俺の知り合いが死ぬのは見たくないからな。だが、そんな平和な日常は続いてくれなかった。
俺たちがその日の訓練が終わった時に事件は起こった。
「はあー、今日の訓練も疲れたな。お前たちはすぐにステータスが上がるけど俺はそうはいかないからな」
「けど、お前は大分魔法の使い方上手くなってきてるじゃないか。あそこまで細かい操作は無理だぞ」
「まあ、それしかできないからな。できることを少しでも増やして強くなりたいんだ。大事な人を守れるくらい強く」
俺がそういうと、賢一は苦虫を噛み潰すような顔をした。
あいつは俺がこうなった理由を知っているからだろう。あのときだって、守れるくらい強かったらあいつは死なずにすんだのに。
そんなことを賢一と話していると、兵士たちが城内をせわしなく動き回っていた。俺は気になったため近くにいた兵士に聞いてみた。
「すいません、先ほどから皆さん忙しそうにしてますがいったいどうしたんですか」
「実は、城の外に大量のモンスターが発生したらしい。そのモンスターの群れがこっちに向かってきていると報告が入ったから迎え撃つ準備をしているのさ」
「そうなんですか……それって俺たちも参加できませんか」
今の俺はランクは最低のままだが、才能のおかげでその辺の兵士たちよりは強い。それに、うちのクラスの連中は俺以外は全員Sランクだから役に立つと思った。だからこそこの提案をした。
「あ、ああ。君たちが来てくれるなら大分助かるよ。それじゃあ早速僕についてきてくれ」
俺と賢一は、兵士についていきモンスターの群れを迎え撃つところにきた。
そこには多くの兵士たちと俺が対戦したリアル団長がいた。リアル団長はこちらに気づいたみたいで近くまできて、話しかけてきた。
「サトウくんとタナカくんか。援助に来てくれたのか、正直助かるよ。といっても、今回のモンスターの群れによる襲撃もそこまでないと思うけどね」
「ん?今回の?これって初めてってわけではないんですか」
「そうだね、今年は今回で四回目になるかな。けれど、毎回FランクやEランクのモンスターがほとんどだしAランクのモンスターとかはいないから苦戦はしないと思うよ」
ホッ、よかった。それなら、安心してもいいかもな。それに少しくらい上のランクのモンスターが来てもこっちにはSランクがたくさんいるし、大丈夫だな。
俺たちが到着してから十分くらい経つと、ついにモンスターの群れが姿を現した。
リアル団長は腰に下げている鞘から剣を抜き、全体に伝わるように指示を出した。
「目標捕捉!全員出撃!」
団長の指示と同時に兵士たちと俺たちはモンスターの群れに突っ込んだ。
俺は前方からきたFランクモンスターであるスライム四体を剣魔法で造り出した剣で貫いた。
その後、後ろからきたEランクモンスターであるゴブリンを剣で一気に斬った。
よし、周りを見てもFランクのモンスターかEランクのモンスターしかいない!これならいける!
その後も攻撃を続けモンスターを倒していた。今回の襲撃は大丈夫だと思い、安心しきってしまっていた。
その時、地面を揺らすような大きな足音が突然鳴り響いた。音の方向にいたのは、
「Sランク……いや、あれはSSランクの大型モンスターのオーガだと!」
巨大な人型モンスター、SSランクのモンスターであるオーガであった。
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