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5.あの、触ってもいいですか
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あの夏が終わり、季節はもうすっかり秋になっていた。
冷たい風が街を吹き抜ける頃になっても、彼女は男の元に現れなかった。
あれはきっと、夢だったんだ。俺は、一日たりとも女のことを忘れたことはなかったが、あまりにも現実離れしたあの出来事は、俺の妄想が生んだ、生々しい白昼夢だったのかもしれない。あの桃も、きっと幻だったんだ。
男は自分の中で、そう思い込むことに決めた。
だがそんな男の元に、ある日再び、彼女が姿を現した。
ミルクティのような色の、ぴったりとしたセーターを着た彼女の胸元は、やはり素晴らしかった。男が驚いて放心状態でいると、女の方から軽く会釈をした。女は男に話しかけることなく、静かに売り場の本を見ている。
男は、目に焼き付けた女の裸の乳房を思い出し、淫らな気持ちが蘇ってくるのを感じた。
「これください」
男の妄想を知ってかしらでか、女は何食わぬ顔で彼のいるレジへやって来た。
「250円です」
男も淡々と対応したが、内心は緊張感と期待感で今にも破裂しそうだった。
「あっ・・・あの、桃、ご馳走様でした」
男はあたかもそのことを今思い出したかのように、女に礼を言う。
「ああ、美味しかったですか、あの桃」
女は何でもない風にそう言うが、目の奥にはどこか妖しい光があった。
「あ、はい、とても・・・」
男は女の次の言葉を待った。だが、女は何も言わず、ただ口元に笑みを浮かべているだけだった。女は男の方から話を切り出すのを、待っているのだろうか。男は妙な期待感で、胸が押しつぶされそうになる。
「あの、こ、コーヒーでも、どうですか」
男は精一杯の勇気を振り絞り、女を誘った。
「じゃあ、いただきます」
女は答えた。
男は焙煎屋で挽いてもらったコーヒーを丁寧に淹れた。
「いい匂い」
女はうっとりした声でそう言う。
「ミルクと砂糖は入れますか」
「じゃあ、ミルク、お願いします」
女は褐色のコーヒーにミルクを注いだ。男は彼女の美しい指先の動きに見惚れてしまう。
「あの・・・こっ、この前は、と、とても驚きました」
ついに男は、例の出来事について切り込んでいく。
「・・・ど、どうしてあんな・・・僕に・・・その・・・む、む、胸を・・・み、見せてくれたんですか」
女は取り乱す様子もなく、冷静な様子でコーヒーカップをソーサーに置き、「なんででしょうね」と、いたずらっぽく言った。
「・・・また、私の胸、見たいですか」と女は畳み掛ける。
「・・・はい・・・」
喉がすっかり干上がってしまった男は、ブラックコーヒーをごくりと飲み込んだ。
すると女は、ミルクティ色のセーターを脱ぎ始めた。男は固唾を飲んでその様子を見つめる。セーターの下には、白いキャミソールの下着。そしてキャミソールを脱ぐと、総レースのブルーのブラジャーが現れた。
女は男の視線を痛いほど感じ、信じられないくらい自分が興奮しているのを感じていた。体の隅々まで綺麗な、人生で最も輝いている時期の自分を、女性に相手にされない青白い日陰者のような男に眼で犯されるのが、何ともたまらなかった。その男は私を一生、女神として崇めるだろう。若さが消え、肉体が老いようとも。
女の大きな乳房は、可憐なブラジャーの中に押し込められ、息苦しそうに見えた。男は彼女のくっきりした谷間に釘付けになる。
女はしばらく男の視線を胸元に浴びた後、後ろのホックを外して胸を解放した。ふるっと微かに揺れながら、女の二つの肉塊が惜しげもなく男の目前に現れる。
女は、羞恥心と自信が入り混じったような微妙な表情をして、男を見た。
「・・・あっ、あの、さ、さわ、触ってもいい、ですか」
男は蚊の鳴くような声で、勇気を振り絞ってそう言った。
「・・・はい」
女は言い、目を瞑った。おずおずした男の手が伸びてきて、自分の膨らみにそっと触れた。男は、壊れ物でも扱うように、両掌で優しく女の両乳房を包み込む。
女が再び目を開けると、男の真剣な表情が視界に飛び込んできた。男の手は膨らみの柔らかさを堪能した後、女の張り始めた乳首を指先で軽く押した。
突然敏感な場所を触れられて、女の唇から「あっ・・・」という嘆息が漏れた。
男の指は女のコリコリした突起を摘み、指先で転がした。それはあまりにも絶妙な力加減で、女は快感の淵に落とされた。
「んっ・・・んんっ・・・」鼻にかかったような女の声が、男の心をくすぐる。女は、この古本屋の男が見かけによらず女体を知り尽くしているのではないかと考えた。
「女の乳房は、触れたら傷んでしまう桃のように優しく扱わねばならない。」ー男はどこかで読んだそんな言葉を頼りに、女のバストに触れていた。
絶頂にまで達することのない緩やかな快感が、何度も女を襲った。
男の愛撫ですっかり硬くなった女の乳首が、男の口の中へ飲み込まれていく。男の舌で撫でられ、吸われ、転がされ、女は穏やかな快楽を味わった。甘い疼きをくれる女の匂いを感じながら、男は夢中で乳房を吸った。
ちゅっと音を立て、男は女の乳房から離れた。それからズボンと下着を下ろし、ぬるぬるになった自分自身を、女の乳房の谷間に突っ込んだ。男は、女の乳房を犯すことを望んでいた。
大人しくおどおどした男の思いがけない大胆な行動に、女は一瞬、驚いたようだった。だがすぐに男の意図を汲み取り、両手で乳房をぎゅっと挟み込んで男を圧迫した。
男は腰を動かし、女の柔肉を自身の硬いイチモツで味わった。それは、男が女を想って絶頂に達する時のイメージそのものだった。男の全神経は、女の乳房の感触を堪能することに注がれた。ぐちょぐちょと、男と女の肉体が擦れる卑猥な音が二人の耳を刺激する。
何度も何度も妄想したこの場面が現実のものとなったことに、男は信じられないほどの興奮を覚えた。男は熱い精が体の奥から迫り上がってくる感覚を覚えた。頭が真っ白になった瞬間、男は乳房の中で思い切り果てていた。
冷たい風が街を吹き抜ける頃になっても、彼女は男の元に現れなかった。
あれはきっと、夢だったんだ。俺は、一日たりとも女のことを忘れたことはなかったが、あまりにも現実離れしたあの出来事は、俺の妄想が生んだ、生々しい白昼夢だったのかもしれない。あの桃も、きっと幻だったんだ。
男は自分の中で、そう思い込むことに決めた。
だがそんな男の元に、ある日再び、彼女が姿を現した。
ミルクティのような色の、ぴったりとしたセーターを着た彼女の胸元は、やはり素晴らしかった。男が驚いて放心状態でいると、女の方から軽く会釈をした。女は男に話しかけることなく、静かに売り場の本を見ている。
男は、目に焼き付けた女の裸の乳房を思い出し、淫らな気持ちが蘇ってくるのを感じた。
「これください」
男の妄想を知ってかしらでか、女は何食わぬ顔で彼のいるレジへやって来た。
「250円です」
男も淡々と対応したが、内心は緊張感と期待感で今にも破裂しそうだった。
「あっ・・・あの、桃、ご馳走様でした」
男はあたかもそのことを今思い出したかのように、女に礼を言う。
「ああ、美味しかったですか、あの桃」
女は何でもない風にそう言うが、目の奥にはどこか妖しい光があった。
「あ、はい、とても・・・」
男は女の次の言葉を待った。だが、女は何も言わず、ただ口元に笑みを浮かべているだけだった。女は男の方から話を切り出すのを、待っているのだろうか。男は妙な期待感で、胸が押しつぶされそうになる。
「あの、こ、コーヒーでも、どうですか」
男は精一杯の勇気を振り絞り、女を誘った。
「じゃあ、いただきます」
女は答えた。
男は焙煎屋で挽いてもらったコーヒーを丁寧に淹れた。
「いい匂い」
女はうっとりした声でそう言う。
「ミルクと砂糖は入れますか」
「じゃあ、ミルク、お願いします」
女は褐色のコーヒーにミルクを注いだ。男は彼女の美しい指先の動きに見惚れてしまう。
「あの・・・こっ、この前は、と、とても驚きました」
ついに男は、例の出来事について切り込んでいく。
「・・・ど、どうしてあんな・・・僕に・・・その・・・む、む、胸を・・・み、見せてくれたんですか」
女は取り乱す様子もなく、冷静な様子でコーヒーカップをソーサーに置き、「なんででしょうね」と、いたずらっぽく言った。
「・・・また、私の胸、見たいですか」と女は畳み掛ける。
「・・・はい・・・」
喉がすっかり干上がってしまった男は、ブラックコーヒーをごくりと飲み込んだ。
すると女は、ミルクティ色のセーターを脱ぎ始めた。男は固唾を飲んでその様子を見つめる。セーターの下には、白いキャミソールの下着。そしてキャミソールを脱ぐと、総レースのブルーのブラジャーが現れた。
女は男の視線を痛いほど感じ、信じられないくらい自分が興奮しているのを感じていた。体の隅々まで綺麗な、人生で最も輝いている時期の自分を、女性に相手にされない青白い日陰者のような男に眼で犯されるのが、何ともたまらなかった。その男は私を一生、女神として崇めるだろう。若さが消え、肉体が老いようとも。
女の大きな乳房は、可憐なブラジャーの中に押し込められ、息苦しそうに見えた。男は彼女のくっきりした谷間に釘付けになる。
女はしばらく男の視線を胸元に浴びた後、後ろのホックを外して胸を解放した。ふるっと微かに揺れながら、女の二つの肉塊が惜しげもなく男の目前に現れる。
女は、羞恥心と自信が入り混じったような微妙な表情をして、男を見た。
「・・・あっ、あの、さ、さわ、触ってもいい、ですか」
男は蚊の鳴くような声で、勇気を振り絞ってそう言った。
「・・・はい」
女は言い、目を瞑った。おずおずした男の手が伸びてきて、自分の膨らみにそっと触れた。男は、壊れ物でも扱うように、両掌で優しく女の両乳房を包み込む。
女が再び目を開けると、男の真剣な表情が視界に飛び込んできた。男の手は膨らみの柔らかさを堪能した後、女の張り始めた乳首を指先で軽く押した。
突然敏感な場所を触れられて、女の唇から「あっ・・・」という嘆息が漏れた。
男の指は女のコリコリした突起を摘み、指先で転がした。それはあまりにも絶妙な力加減で、女は快感の淵に落とされた。
「んっ・・・んんっ・・・」鼻にかかったような女の声が、男の心をくすぐる。女は、この古本屋の男が見かけによらず女体を知り尽くしているのではないかと考えた。
「女の乳房は、触れたら傷んでしまう桃のように優しく扱わねばならない。」ー男はどこかで読んだそんな言葉を頼りに、女のバストに触れていた。
絶頂にまで達することのない緩やかな快感が、何度も女を襲った。
男の愛撫ですっかり硬くなった女の乳首が、男の口の中へ飲み込まれていく。男の舌で撫でられ、吸われ、転がされ、女は穏やかな快楽を味わった。甘い疼きをくれる女の匂いを感じながら、男は夢中で乳房を吸った。
ちゅっと音を立て、男は女の乳房から離れた。それからズボンと下着を下ろし、ぬるぬるになった自分自身を、女の乳房の谷間に突っ込んだ。男は、女の乳房を犯すことを望んでいた。
大人しくおどおどした男の思いがけない大胆な行動に、女は一瞬、驚いたようだった。だがすぐに男の意図を汲み取り、両手で乳房をぎゅっと挟み込んで男を圧迫した。
男は腰を動かし、女の柔肉を自身の硬いイチモツで味わった。それは、男が女を想って絶頂に達する時のイメージそのものだった。男の全神経は、女の乳房の感触を堪能することに注がれた。ぐちょぐちょと、男と女の肉体が擦れる卑猥な音が二人の耳を刺激する。
何度も何度も妄想したこの場面が現実のものとなったことに、男は信じられないほどの興奮を覚えた。男は熱い精が体の奥から迫り上がってくる感覚を覚えた。頭が真っ白になった瞬間、男は乳房の中で思い切り果てていた。
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