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第四章 天使と悪魔
悪魔軍対魔獣軍 隠密部隊の戦い2
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3階と4階の間には家具や机などでバリケードが築かれていた。
部分的に少し壊されているが、無理やり通らないと上には上がれそうに無い。
リーと佐助は風纏で浮き上がり、バリケード上を超えていき4階の通路に辿り着く。
「ん~戦える奴が居るんだね」
そこには3体のホブゴブリンが倒されていた。
だがそれ以外に生き物の気配は全くない。
「5階に行きましょうか」
佐助たちは、5階、6階、7階へと順々に上がって行った。
そして、8階に差し掛かった所で強い敵意や殺意を感じる。
「気配は人っぽいけど、気を抜かないでね・・・」
「混じり者の気配もありますね・・・」
「戦闘モードに移行します」
--少し前の事--
「もぉ~いやぁぁぁぁぁ~~」
「ちょ、ちょっと落ち着いて~ どこにいくのぉ~」
「うちももう耐えられへぇ~ん!」
「とにかく外まで一気に走り抜けるでぇ~」
8階以上のフロアーに缶詰めにされていた女子の一部が暴走しだした。
缶詰め状態の生活に耐えきれなくなり、外へ脱出しようと試みる。
「くっそ~こんなもんっこんなもんっこうしてやるぅ~」
その女子は、階段のバリケードに身体をめり込ませ、下の階へと降りて行く。
「あ、あんたら、逃亡してあの方がお許しになるとでも思ってるの?」
「キングかなんか知らんけど、私らを奴隷扱いする奴に敬意なんか持てないし、さっさと離れたいんやっ!」
「うちらは人間なんやぁ~」
この女子会館には、およそ350人くらいの宿泊者が居た。
厄災が始まった当日、午前8時前にはその大半の女子がチェックアウトを済ませ離館していたため、現在残っているのは連泊で朝がゆっくりだった子、チェックアウトギリギリまで寝ようとしていた子、用事に向かう時間が遅めだったりとか、運や生き方があまり良くない女子40人程が取り残されている。
そして、厄災後にこの会館に営業に来ていてゴブリンと戦闘になり、運よく進化した状態で生き残った男もここに居る。
この男と一緒に戦っていたこの会館の職員や管理人たちの男性は大勢居たが、今は一人も生き残っていない。
そして、この男のステータスには、殺人称号がいくつか付いている・・・
清掃業者だった若女子(元アラサー)が言うキングと呼ばれる存在が、ここに強制ハーレムを築き、王として君臨していた。
今、逃げ出そうとしている女子達5人と、それを諭している少女Aはここでは数少ない進化した存在だった。
その為、他のノーマル女子の様に性奴隷にはならなかったが、召使いのようにこき使われ、人権を侵害され、人としての尊厳を踏みにじられ、時間があればゴブリンや人間との戦闘を強いられていた。
自分達には他の人間には無い力がある事を自覚し、それを行使出来る事も分かっている。
だが、それをも凌駕する力を持った男の登場に彼女たちは屈服し、不条理な命令でも従わずには居られなかった。
4階には、ハーレムの王の手下のホブゴブリンが警備をしていたが、5人の戦士に瞬殺されて息絶えた。
(なんでうちまで一緒に着いてきてしもたんやろ・・・)
「いっくで、一気に駆け抜けるんやで!」
1階の踊り場中段で、しゃがみ込みエントランスの様子を見る。
高レベルのゴブリンがうようよしているが、特に統制が取れている訳でも無い。
「玄関のガラスドアが閉まったままだね」
「誰かがドアをこじ開けて一気に走り抜けよう」
「ほな、クラッシャーのうちが行くわ」
「頑張ってな、あんたにかかっとうからな」
「あかんかったらゴブリンを引きつけといて、その間にうちらがドア開けるから」
「・・・」
ここで寮住まいしている女子大生の1人が、自分の特徴である破壊スキルで玄関を突破しようと突進していく。
「おりゃ~どけどけどけぇ~」
イノシシのように前しか見ずに走り抜け、ガラスドアの隙間に指を入れ左右にこじ開けた。
実際にはガラスごと破壊する事は出来るのだが、それをすると、ここに徘徊しているゴブリンを野に放つ事になる。
それだけは、人としてやってはいけない事だと強く認識している。
「今やで~」
女子大生が大声で叫んだため、ゴブリンの意識が扉に向いてしまった。
「のいてぇ~」
「邪魔じゃ~そこのけぇ」
「どいてぇ~もうこんなとこ居たくないよぉ~」
我先にと3人の女性が走り出す。
お互いを押しのけて、自分が一番先に外に出るんだと言う意気が強すぎて周りが全く見えてない。
グッギャ~
イッギャ~
ウギャウギャ~
数体の高レベルゴブリンに捕まった。
「あ、あほぉ~なんで・・・」
戦闘が始まったが、所詮武器も持たないレベル15そこそこの新人類に、レベル20超えで勝ち残り組の数体のゴブリンは倒せなかった。
出遅れた二人の女子は、周りを良く見て自分達に向かって来ていない方向を巧みにうまく立ち回り、すり抜けていく。
「う、うまい、そ、そこやぁ~」
2人がエントランス入り口のガラス戸を駆け抜けると、クラッシャーのスキル持ちはガラス戸を閉めた。
ゴブリンに捕まった3人は、本来ならメスなので、借り腹にされ犯され続けるのだが、餌も与えられずに飢えていたゴブリン達は、仲間同士で殺し合いをして飢えをしのいできたおかげで、生き残りはレベルも高くなったが、お腹は慢性的に空いている。
そして、今ここには美味しそうな餌が3体も転がっている。
「いただきま~す」とゴブリンが言ったかどうかは分からないが、生きたまま身体中を齧られる。
盛大な悲鳴がエントランス中に響き渡る。
「・・・ ・・・」
「い、行こか・・・」
(キ、キングはお怒りになられるだろうけど、うちも出来れば自由になりたい・・・)
坂東瑛伖と、男の子の様な名前を付けられた超絶美少女が自由を求めて飛び立った。
「人間の避難所になっているので、そこの小学校は避けていきましょう」
小柄な狐族のポイと言う名のネームド人狐が、モフモフの尻尾を立てて皆に進言した。
六甲アイランドには、東西に1つづつ小学校がある。
もちろんウエスト(西)にある小学校も当然のごとく避難所になっている。
「あまり収穫が無かったが、5番街が人間のテリトリーになってるのは分かって良かった」
大きな耳の狐族の5番隊隊長アンダルがつぶやいた。
「まぁ明日から交渉に入る準備をしていこうか」
黒豹人の7番隊隊長を任されているグリートと言うネームドが提言する。
「5番街の戸建て群は結構広いから、自分らの拠点をここらに作りたいですね」
ユキヒョウの変異種、ネームド桃豹のセイラが隠密軍の拠点を作りたがっている。
5番街のマンションの南には、同じ5番街と言う区画の戸建て群がある。
戸数は120戸400人居住ほどしか無いが、5番街、6番街、そして小学校や西公園に隣接している。
一行はそんな話をしながら向洋西公園に入って行った。
「前方からレベル付きの人間が3人、近寄ってきています」
気配探知に長けた桃豹人のセイラが皆に注意喚起をする。
しかし全員その手のスキルは持っているので、隠密行動もしてない素の人間などすでに感知できていた。
「隠密行使で、散開して捉えようか」
魔獣隠密軍が、こんな暗闇で気配も消さずに歩いている不審な人間を拿捕する事にした。
部分的に少し壊されているが、無理やり通らないと上には上がれそうに無い。
リーと佐助は風纏で浮き上がり、バリケード上を超えていき4階の通路に辿り着く。
「ん~戦える奴が居るんだね」
そこには3体のホブゴブリンが倒されていた。
だがそれ以外に生き物の気配は全くない。
「5階に行きましょうか」
佐助たちは、5階、6階、7階へと順々に上がって行った。
そして、8階に差し掛かった所で強い敵意や殺意を感じる。
「気配は人っぽいけど、気を抜かないでね・・・」
「混じり者の気配もありますね・・・」
「戦闘モードに移行します」
--少し前の事--
「もぉ~いやぁぁぁぁぁ~~」
「ちょ、ちょっと落ち着いて~ どこにいくのぉ~」
「うちももう耐えられへぇ~ん!」
「とにかく外まで一気に走り抜けるでぇ~」
8階以上のフロアーに缶詰めにされていた女子の一部が暴走しだした。
缶詰め状態の生活に耐えきれなくなり、外へ脱出しようと試みる。
「くっそ~こんなもんっこんなもんっこうしてやるぅ~」
その女子は、階段のバリケードに身体をめり込ませ、下の階へと降りて行く。
「あ、あんたら、逃亡してあの方がお許しになるとでも思ってるの?」
「キングかなんか知らんけど、私らを奴隷扱いする奴に敬意なんか持てないし、さっさと離れたいんやっ!」
「うちらは人間なんやぁ~」
この女子会館には、およそ350人くらいの宿泊者が居た。
厄災が始まった当日、午前8時前にはその大半の女子がチェックアウトを済ませ離館していたため、現在残っているのは連泊で朝がゆっくりだった子、チェックアウトギリギリまで寝ようとしていた子、用事に向かう時間が遅めだったりとか、運や生き方があまり良くない女子40人程が取り残されている。
そして、厄災後にこの会館に営業に来ていてゴブリンと戦闘になり、運よく進化した状態で生き残った男もここに居る。
この男と一緒に戦っていたこの会館の職員や管理人たちの男性は大勢居たが、今は一人も生き残っていない。
そして、この男のステータスには、殺人称号がいくつか付いている・・・
清掃業者だった若女子(元アラサー)が言うキングと呼ばれる存在が、ここに強制ハーレムを築き、王として君臨していた。
今、逃げ出そうとしている女子達5人と、それを諭している少女Aはここでは数少ない進化した存在だった。
その為、他のノーマル女子の様に性奴隷にはならなかったが、召使いのようにこき使われ、人権を侵害され、人としての尊厳を踏みにじられ、時間があればゴブリンや人間との戦闘を強いられていた。
自分達には他の人間には無い力がある事を自覚し、それを行使出来る事も分かっている。
だが、それをも凌駕する力を持った男の登場に彼女たちは屈服し、不条理な命令でも従わずには居られなかった。
4階には、ハーレムの王の手下のホブゴブリンが警備をしていたが、5人の戦士に瞬殺されて息絶えた。
(なんでうちまで一緒に着いてきてしもたんやろ・・・)
「いっくで、一気に駆け抜けるんやで!」
1階の踊り場中段で、しゃがみ込みエントランスの様子を見る。
高レベルのゴブリンがうようよしているが、特に統制が取れている訳でも無い。
「玄関のガラスドアが閉まったままだね」
「誰かがドアをこじ開けて一気に走り抜けよう」
「ほな、クラッシャーのうちが行くわ」
「頑張ってな、あんたにかかっとうからな」
「あかんかったらゴブリンを引きつけといて、その間にうちらがドア開けるから」
「・・・」
ここで寮住まいしている女子大生の1人が、自分の特徴である破壊スキルで玄関を突破しようと突進していく。
「おりゃ~どけどけどけぇ~」
イノシシのように前しか見ずに走り抜け、ガラスドアの隙間に指を入れ左右にこじ開けた。
実際にはガラスごと破壊する事は出来るのだが、それをすると、ここに徘徊しているゴブリンを野に放つ事になる。
それだけは、人としてやってはいけない事だと強く認識している。
「今やで~」
女子大生が大声で叫んだため、ゴブリンの意識が扉に向いてしまった。
「のいてぇ~」
「邪魔じゃ~そこのけぇ」
「どいてぇ~もうこんなとこ居たくないよぉ~」
我先にと3人の女性が走り出す。
お互いを押しのけて、自分が一番先に外に出るんだと言う意気が強すぎて周りが全く見えてない。
グッギャ~
イッギャ~
ウギャウギャ~
数体の高レベルゴブリンに捕まった。
「あ、あほぉ~なんで・・・」
戦闘が始まったが、所詮武器も持たないレベル15そこそこの新人類に、レベル20超えで勝ち残り組の数体のゴブリンは倒せなかった。
出遅れた二人の女子は、周りを良く見て自分達に向かって来ていない方向を巧みにうまく立ち回り、すり抜けていく。
「う、うまい、そ、そこやぁ~」
2人がエントランス入り口のガラス戸を駆け抜けると、クラッシャーのスキル持ちはガラス戸を閉めた。
ゴブリンに捕まった3人は、本来ならメスなので、借り腹にされ犯され続けるのだが、餌も与えられずに飢えていたゴブリン達は、仲間同士で殺し合いをして飢えをしのいできたおかげで、生き残りはレベルも高くなったが、お腹は慢性的に空いている。
そして、今ここには美味しそうな餌が3体も転がっている。
「いただきま~す」とゴブリンが言ったかどうかは分からないが、生きたまま身体中を齧られる。
盛大な悲鳴がエントランス中に響き渡る。
「・・・ ・・・」
「い、行こか・・・」
(キ、キングはお怒りになられるだろうけど、うちも出来れば自由になりたい・・・)
坂東瑛伖と、男の子の様な名前を付けられた超絶美少女が自由を求めて飛び立った。
「人間の避難所になっているので、そこの小学校は避けていきましょう」
小柄な狐族のポイと言う名のネームド人狐が、モフモフの尻尾を立てて皆に進言した。
六甲アイランドには、東西に1つづつ小学校がある。
もちろんウエスト(西)にある小学校も当然のごとく避難所になっている。
「あまり収穫が無かったが、5番街が人間のテリトリーになってるのは分かって良かった」
大きな耳の狐族の5番隊隊長アンダルがつぶやいた。
「まぁ明日から交渉に入る準備をしていこうか」
黒豹人の7番隊隊長を任されているグリートと言うネームドが提言する。
「5番街の戸建て群は結構広いから、自分らの拠点をここらに作りたいですね」
ユキヒョウの変異種、ネームド桃豹のセイラが隠密軍の拠点を作りたがっている。
5番街のマンションの南には、同じ5番街と言う区画の戸建て群がある。
戸数は120戸400人居住ほどしか無いが、5番街、6番街、そして小学校や西公園に隣接している。
一行はそんな話をしながら向洋西公園に入って行った。
「前方からレベル付きの人間が3人、近寄ってきています」
気配探知に長けた桃豹人のセイラが皆に注意喚起をする。
しかし全員その手のスキルは持っているので、隠密行動もしてない素の人間などすでに感知できていた。
「隠密行使で、散開して捉えようか」
魔獣隠密軍が、こんな暗闇で気配も消さずに歩いている不審な人間を拿捕する事にした。
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