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第四章 天使と悪魔
天使軍教官 棒妻洋路
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「それじゃあ加奈子さん、行きましょうか」
お腹も膨れて皆がウトウトとしだしたので洋路は加奈子とスキルの検証に行く事にした。
加奈子用に水攻撃魔法と、土魔法や石魔法の融合攻撃魔法の作成も重要な案件だ。
一番の案件は火の戦闘領域の検証と構築だ。
「どこいくの?」
「あぁ今日の反省と新しいスキルの構築を検証しようと思ってな」
「うちも行く!もうあんな思いは嫌ッ!!」
生きる事に矛盾を感じ、生きる気力も無かった女子高生が強くなりたいと心から願う。
「ちょっと待って」
自分の不甲斐なさに絶望し心が折れて落ち込んでいた麗菜、それでも今は猛省し力を込めて立ち上がる。
「私も行くよ、洋路、ふがいない所を見せたね」
「麗菜さん、もう大丈夫そうですね」
麗菜の目に光が返ってきた。
そしていつもの凛とした佇まいを皆に見せる。
「うちらも行くよ、お母さんもこのままじゃダメだって言ってるし」
「今のままじゃ猫ちゃんも鼠ちゃんも守れないって痛感したの」
お腹が膨れた徳太郎と緑はもうすでに寝ている。
「僕らも行ってもいいでしょうか?」
『もちろんよ、みんなでもっともっと強くならないと誰も守れない』
紗衣とナーコも洗い物や片づけをしながら「頑張る!死ぬほど頑張る!」「強くなるニャ」
と意気揚々だ。
徳太郎と緑は、物見やぐらの中にテントを張ってお布団を敷いて寝かせた。
(朝までおやすみ♪)
物見やぐらの様な塔屋から飛び上がると、市場の方は電気が点いている。
「あそこはソーラ発電で電力まかなってるんですな」
『そういや冷蔵庫も電気入ってましたね~』
「・・・」
一行は、校舎の東にあるグラウンドに集まる。
そして洋路の教習が始まった。
「まずは、皆さん飛べると思いますが、空中で戦闘が出来るようになって下さい」
天使軍は飛べるけど、空中で随時静止する事や縦横無尽に攻撃が出来ない為、優位性を得るためにまずは空中で攻撃出来る事が最優先だと洋路は考えていた。
洋路の指示に、みんなで空中に浮かび魔法や物理の攻撃を試み始める。
「それでは、加奈子さんはまず火魔法を習得していきましょうか?」
『んっ?いまいち意味がわからないけど?」
「さっきの戦闘封鎖領域を完成させるんですよ、まずはそこからです」
『・・・ はいっ』
「それじゃぁまずは[火壁]の習得からですね、石壁が出来るならそれを火に置き換えるだけです」
『もぅ~簡単に言ってぇ~』
加奈子はイメージを膨らませ、火の壁が目の前に立ち上がるのを想像して魔法を繰り出す。
『フオォォォォォォ~』
「か、加奈子さん、気合入れ過ぎです…もう少し力を抜いてイメージを大事に」
『あっごめんなさい…』
『ん~ん~』
(ヒュン)
『あっお、覚えた~覚えたよ~洋路~』
さほど時間も掛からずに加奈子は火壁を覚えた。
(はははっ、呼び捨てにももう慣れたよ…うんっ慣れた…大主だし…)
洋路は、自分の方が年上だけどもう呼び捨てにされるのは仕方ないと諦めた。
「じゃ、じゃぁ次はドームかな」
『これもイメージでやればいいのかな?』
「ん~ まずは絨毯拡げて、四隅に柱を建てて、その間を壁でふさぐ」
『火の小部屋だね』
加奈子は言われる通りに火魔法を駆使して火の部屋の様な形を作り上げる。
「この火部屋をイメージでまーるくドーム状になるようにやってみましょう」
『はいっ教官!』
珍しく加奈子がおふざけモードで、手のひらをピンッと伸ばし耳の横につけて敬礼する。
「あははっ・・・ それに屋根として新スキルの[火惨雨]も降らせましょうか」
ファミリーのメンバーが新しく覚えた火雨と言うスキルを、加奈子が模倣したら覚えた新魔法である。
そのまま加奈子がイメージを膨らませていると、徐々に四角い部屋は丸くなっていく。
暫くすると半円形の火の領域が出来上がる。
『出来た~ [火燃領域]ってのが出来たよ~』
「さすがに早いですね~ 最後に火を纏うスキルですね」
『それは多分すぐにイメージが出来ると思う』
火の絨毯を拡げ、その上でアイテムの火鎧を装備してた時の自分をイメージする。
(ヒュン)
『ふふふっ覚えましたよ』
「・・・ほ、本当に早かったですねw」
「それではいよいよ本筋の魔法を展開してみますか」
加奈子は前回やったように順番に火魔法を唱えてみる。
『火纏!!!』
全身が火に包まれる。
『火の翼!!!』
背中から燃える翼が生えて来る。
『火絨毯!!!』
地面が火のカーペットに包まれる。
『火柱!!!』
火の柱が立ち上がる。
『火壁!!!』
火の壁が燃え広がる。
『火惨雨!!!』
火の豪雨が降り注ぐ。
『火燃領域~!!!』
燃え盛る半円形の火のドームが現れる。
『火の戦闘封鎖領域!!!』
火の封鎖領域が加奈子と洋路の周りを包み込む。
「こ、これは・・・す、すごいですね~」
『うん、これが完成形なんですね…前のとは全く違うのが良くわかる』
『火の羽!!!』
加奈子の火の翼から飛び出る火の羽の威力も、前とは段違いに上がっているのが見て取れる。
洋路は封鎖領域から出ようと試みたが、やはり外に出る事は出来なかった。
「封鎖領域って意味がわかりますね」
『前はこれを水の封鎖領域で相殺されたの』
「じゃぁ水の封鎖領域まで覚えてしまいましょうか」
『???どう言う事?』
「水と火の融合でも出来れば相殺はされないでしょう。もしくは、水と火の両方を展開すれば相殺も起こらないんじゃないかと思います」
『・・・』
『また簡単に言うわよねw』
「まずは軽く水魔法ですね」
「レモンさーん、ちょっといいですか~?」
洋路は空中で水の鞭を振るう半田檸檬を加奈子の元に呼び寄せた。
「んっ?なんじゃな?」
「これから加奈子さんに水魔法を覚えてもらうので、レモンさんも一緒にどうですか?」
「おぉ~水弾と水鞭だけじゃちと選択肢が無さ過ぎて困っとったとこじゃ」
「それではお二人には防御系の水盾から行きましょうか」
洋路の説明に二人は水盾の習得に励む。
それでもそんなに時間は掛からずに二人は水の盾を覚え、その大きさや強度を変える事を実験している。
こっそりと後ろで盗み聞きしながら他のメンバーも水の盾を覚えていた・・・
それを元に火の盾を模索している。
戸弩力は、火鎧の防御力を上げる事を洋路から指示されている。
戸弩力の周りに漂う火の鎧を圧縮して、身体に纏わりつかせるようにすれば防御力が上がるんじゃないかとの事だった。
加奈子は、レモンの水弾を見ながら真似ているとすぐに水弾を覚えたので、洋路の指示で水投槍、水壁、水柱、出来れば水纏まで覚える様に言われ、その習得に着手する。
「須布さん、ちょっと良いですか~?」
洋路は須布来人を呼びつけ、風魔法を上化させようと試みる。
空気は他の元素と違い、大きく圧縮が可能だ。
それを利用して、圧縮弾をまず覚える様に指示する。
風と空気が同じ元素扱いなのかは微妙だが、もしも別ならば空気魔法とか覚えられるかも知れない。
何はともあれ、チャレンジしない事には何も産み出さない事はもう分かっている・・・
「みんな~挑戦と努力する事は強くなるための最低必要条件ですよ~」
洋路がいちびった・・・
お腹も膨れて皆がウトウトとしだしたので洋路は加奈子とスキルの検証に行く事にした。
加奈子用に水攻撃魔法と、土魔法や石魔法の融合攻撃魔法の作成も重要な案件だ。
一番の案件は火の戦闘領域の検証と構築だ。
「どこいくの?」
「あぁ今日の反省と新しいスキルの構築を検証しようと思ってな」
「うちも行く!もうあんな思いは嫌ッ!!」
生きる事に矛盾を感じ、生きる気力も無かった女子高生が強くなりたいと心から願う。
「ちょっと待って」
自分の不甲斐なさに絶望し心が折れて落ち込んでいた麗菜、それでも今は猛省し力を込めて立ち上がる。
「私も行くよ、洋路、ふがいない所を見せたね」
「麗菜さん、もう大丈夫そうですね」
麗菜の目に光が返ってきた。
そしていつもの凛とした佇まいを皆に見せる。
「うちらも行くよ、お母さんもこのままじゃダメだって言ってるし」
「今のままじゃ猫ちゃんも鼠ちゃんも守れないって痛感したの」
お腹が膨れた徳太郎と緑はもうすでに寝ている。
「僕らも行ってもいいでしょうか?」
『もちろんよ、みんなでもっともっと強くならないと誰も守れない』
紗衣とナーコも洗い物や片づけをしながら「頑張る!死ぬほど頑張る!」「強くなるニャ」
と意気揚々だ。
徳太郎と緑は、物見やぐらの中にテントを張ってお布団を敷いて寝かせた。
(朝までおやすみ♪)
物見やぐらの様な塔屋から飛び上がると、市場の方は電気が点いている。
「あそこはソーラ発電で電力まかなってるんですな」
『そういや冷蔵庫も電気入ってましたね~』
「・・・」
一行は、校舎の東にあるグラウンドに集まる。
そして洋路の教習が始まった。
「まずは、皆さん飛べると思いますが、空中で戦闘が出来るようになって下さい」
天使軍は飛べるけど、空中で随時静止する事や縦横無尽に攻撃が出来ない為、優位性を得るためにまずは空中で攻撃出来る事が最優先だと洋路は考えていた。
洋路の指示に、みんなで空中に浮かび魔法や物理の攻撃を試み始める。
「それでは、加奈子さんはまず火魔法を習得していきましょうか?」
『んっ?いまいち意味がわからないけど?」
「さっきの戦闘封鎖領域を完成させるんですよ、まずはそこからです」
『・・・ はいっ』
「それじゃぁまずは[火壁]の習得からですね、石壁が出来るならそれを火に置き換えるだけです」
『もぅ~簡単に言ってぇ~』
加奈子はイメージを膨らませ、火の壁が目の前に立ち上がるのを想像して魔法を繰り出す。
『フオォォォォォォ~』
「か、加奈子さん、気合入れ過ぎです…もう少し力を抜いてイメージを大事に」
『あっごめんなさい…』
『ん~ん~』
(ヒュン)
『あっお、覚えた~覚えたよ~洋路~』
さほど時間も掛からずに加奈子は火壁を覚えた。
(はははっ、呼び捨てにももう慣れたよ…うんっ慣れた…大主だし…)
洋路は、自分の方が年上だけどもう呼び捨てにされるのは仕方ないと諦めた。
「じゃ、じゃぁ次はドームかな」
『これもイメージでやればいいのかな?』
「ん~ まずは絨毯拡げて、四隅に柱を建てて、その間を壁でふさぐ」
『火の小部屋だね』
加奈子は言われる通りに火魔法を駆使して火の部屋の様な形を作り上げる。
「この火部屋をイメージでまーるくドーム状になるようにやってみましょう」
『はいっ教官!』
珍しく加奈子がおふざけモードで、手のひらをピンッと伸ばし耳の横につけて敬礼する。
「あははっ・・・ それに屋根として新スキルの[火惨雨]も降らせましょうか」
ファミリーのメンバーが新しく覚えた火雨と言うスキルを、加奈子が模倣したら覚えた新魔法である。
そのまま加奈子がイメージを膨らませていると、徐々に四角い部屋は丸くなっていく。
暫くすると半円形の火の領域が出来上がる。
『出来た~ [火燃領域]ってのが出来たよ~』
「さすがに早いですね~ 最後に火を纏うスキルですね」
『それは多分すぐにイメージが出来ると思う』
火の絨毯を拡げ、その上でアイテムの火鎧を装備してた時の自分をイメージする。
(ヒュン)
『ふふふっ覚えましたよ』
「・・・ほ、本当に早かったですねw」
「それではいよいよ本筋の魔法を展開してみますか」
加奈子は前回やったように順番に火魔法を唱えてみる。
『火纏!!!』
全身が火に包まれる。
『火の翼!!!』
背中から燃える翼が生えて来る。
『火絨毯!!!』
地面が火のカーペットに包まれる。
『火柱!!!』
火の柱が立ち上がる。
『火壁!!!』
火の壁が燃え広がる。
『火惨雨!!!』
火の豪雨が降り注ぐ。
『火燃領域~!!!』
燃え盛る半円形の火のドームが現れる。
『火の戦闘封鎖領域!!!』
火の封鎖領域が加奈子と洋路の周りを包み込む。
「こ、これは・・・す、すごいですね~」
『うん、これが完成形なんですね…前のとは全く違うのが良くわかる』
『火の羽!!!』
加奈子の火の翼から飛び出る火の羽の威力も、前とは段違いに上がっているのが見て取れる。
洋路は封鎖領域から出ようと試みたが、やはり外に出る事は出来なかった。
「封鎖領域って意味がわかりますね」
『前はこれを水の封鎖領域で相殺されたの』
「じゃぁ水の封鎖領域まで覚えてしまいましょうか」
『???どう言う事?』
「水と火の融合でも出来れば相殺はされないでしょう。もしくは、水と火の両方を展開すれば相殺も起こらないんじゃないかと思います」
『・・・』
『また簡単に言うわよねw』
「まずは軽く水魔法ですね」
「レモンさーん、ちょっといいですか~?」
洋路は空中で水の鞭を振るう半田檸檬を加奈子の元に呼び寄せた。
「んっ?なんじゃな?」
「これから加奈子さんに水魔法を覚えてもらうので、レモンさんも一緒にどうですか?」
「おぉ~水弾と水鞭だけじゃちと選択肢が無さ過ぎて困っとったとこじゃ」
「それではお二人には防御系の水盾から行きましょうか」
洋路の説明に二人は水盾の習得に励む。
それでもそんなに時間は掛からずに二人は水の盾を覚え、その大きさや強度を変える事を実験している。
こっそりと後ろで盗み聞きしながら他のメンバーも水の盾を覚えていた・・・
それを元に火の盾を模索している。
戸弩力は、火鎧の防御力を上げる事を洋路から指示されている。
戸弩力の周りに漂う火の鎧を圧縮して、身体に纏わりつかせるようにすれば防御力が上がるんじゃないかとの事だった。
加奈子は、レモンの水弾を見ながら真似ているとすぐに水弾を覚えたので、洋路の指示で水投槍、水壁、水柱、出来れば水纏まで覚える様に言われ、その習得に着手する。
「須布さん、ちょっと良いですか~?」
洋路は須布来人を呼びつけ、風魔法を上化させようと試みる。
空気は他の元素と違い、大きく圧縮が可能だ。
それを利用して、圧縮弾をまず覚える様に指示する。
風と空気が同じ元素扱いなのかは微妙だが、もしも別ならば空気魔法とか覚えられるかも知れない。
何はともあれ、チャレンジしない事には何も産み出さない事はもう分かっている・・・
「みんな~挑戦と努力する事は強くなるための最低必要条件ですよ~」
洋路がいちびった・・・
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