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第四章 天使と悪魔
天使軍 雲国母娘の決断
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6番街でのゴブリン殲滅&レベリングが始まってから3時間程の時間が経とうとしていた。
『このまま2階に居るだろうボス達も殲滅してここを開放しましょうか?』
「ん~まだそこまでの準備が出来てないから、下手に殲滅してオークとかの巣窟になるのはちょっとまずいかな~」
「んじゃー今日はここまでって事やな」
「みんな~職業決まってない人は俺か戸弩力か加奈子さんに相談してくれ~」
数百体は居たゴブリンを戸弩力組天使組でほぼほぼ殲滅出来た。
加奈子はまだ、ホブゴブリンを倒してしまった方が良い気がしている。
だが、自分は無知で感情的であることも理解している。
戦略はやはり徳太郎や戸弩力の方が上だろう。
「師匠、一度クランに帰りましょうか」
「みんなも初戦で心身ともに疲れたでしょうから」
「そりゃまぁ戦いなんてしたこと無いのに、生き物殺してるんやからなぁ」
「精神的に疲れるのは想像でき得る事やしな」
加奈子自身は全く疲れていないけど、周りを見ると流石に疲れた顔をしている人が多い様に見える。
天使軍の子供達も新しく入った洋路も楽しそうに笑ってはいるが、やはり疲れた様子だ。
(まぁ自分の体力や精神力とみんなが同じだとか思うのは愚鈍だったわ~。
もっと他人の気持ちを読み取って優しくならないとなぁ・・・)
戸弩力組と天使組は緩々と6番街を後にした。
マンションの2階3階からは、手下を殲滅された幹部ゴブリンが恨めしそうに睨んでいた。
帰る道すがら、雲国母娘が加奈子を呼び止めて懇願してくる。
「加奈子さん、お願いがあるんですけど・・・」
「もう雲国の名字を捨てたいので、名前を変えて頂けませんか?」
『いいですよ、なんてお名前に変えましょうか?」
「私はそのまま 紗衣 でお願いします」
「私はひらがなで あやか でお願いします」
『櫻庭加奈子の名に措いて雲国紗衣に命ずる、汝の名は 紗衣 』
『櫻庭加奈子の名に措いて雲国彩花に命ずる、汝の名は あやか 』
淡い光を一瞬発して、2人の名前が書き変わった。
「はぁ~これでようやくウンコクサイって名前から解放されたわw」
「私ももうウンコクサイカーって苛められることもなくなったよw」
2人で肩を叩きながら大笑いしている母娘を、加奈子は微笑みの顔で見つめている。
中学に戻ると、時間はもう15時半をかなり過ぎていた。
『ちょっと深江浜に行ってこようと思うんだけど』
唐突に加奈子が天使軍の皆にそう言ってフィルの頭を撫でている。
「フィルのリベンジですな?」
「一緒に行きたいです~」
「うちも一緒に行くぅ~」
明日桜と緑が眷属の子オオカミを撫でながら行きたいとの主張をしている。
もちろん、あやかや紗衣、麗菜も行く気満々で支度をしている。
『じゃぁ、飛んで行くから、フィルは明日桜ちゃんとジンガを乗せて行ってくれるかな?』
((よかろう))
『紗衣さんはあやかちゃんを、徳さんは緑ちゃんとレンをお願いね』
「おぅ任せといてくれ」
『麗菜さんと洋路は私が抱いていくわ』
(お、俺だけ呼び捨てかぃ)
棒妻洋路は自分だけが虐げられているのじゃないかと思い出した。
「あぁその前に洋路さん、私の眷属になっておきましょうか?」
2人は8番街を攻略している時にすでに話は出来ていたようだ。
汝
我が眷属となりてその身を捧げ
我が意思に逆らう事無く
我が身に危険を寄せ付けず
我が生き様をその眼で見守り
我が身が亡びる今際の時まで
未来永劫共に生きると
誓うか?
「はいっ」
棒妻洋路が麗菜の眷属になった。
『あっ』
加奈子がまた唐突に声を漏らした。
その理由は、ステータスに【11眷属を従えし者】と言う新しい称号が付いたからだ。
称号の効果により、加奈子の成長率、レイト(大器晩成型)がLAT++と種族変化に続きまた1段階上がった。
効能は、すべての基礎ステータスが1.2倍、眷属使役報酬の補正倍率が変わった。
加奈子はまた強くなった。
(なぜ11なんだろう?10の方がキリも良いのに・・・まぁいいかw)
「戸弩力さんも行けたら良かったのにね」
「まぁうちのリーダーやからなぁ、こっちにばかりは構ってられんから仕方ない」
『んじゃ~行きますよぉ~』
加奈子は麗菜を右腕に、洋路を左腕に抱きかかえ飛び上がった。
深江浜と呼ばれる人工島の南端に加奈子は降り立った。
ここの島は食品工場も多く、砂糖やマヨネーズの有名な企業も工場をここに置いている。
空間倉庫に色々と詰め込んでクランの延命を手伝いたい。
塩、砂糖、マヨネーズ、メリケン粉(麦粉)、有名なお菓子やケーキのメーカーに行けば、小麦粉と共に牛乳や生クリーム等も手に入るかも知れない。
天使軍も全員が飛行スキルを覚えて、今加奈子の横に立つ。
『とにかく食料に成る物や調味料を物色してきて欲しいの』
全員に今思う趣旨を詳しく話して散開して各工場の倉庫などを物色してもらう。
『眷属通信で連絡を入れて下さいねー、すぐに飛んで行きます』
眷属通信は、一度加奈子の方から掛けると、下士者からも加奈子に送れるようになる。
眷属同士の会話は、今の熟練度では出来ないようだが、そのうち眷属内で誰とでも通信できるようになるだろう。
こんなご時世だから、ここのエリアを統括しているクランかギルドがあるだろう。
加奈子は夕べ見た高校が避難場所になっているのじゃないかと思っている。
この辺で食料を物色するのなら、ここらを縄張りにしている人々に挨拶くらいはしておかないと。
フィルと明日桜と緑と、そしてその眷属達で高校にやってきた。
校舎に入るとすぐに血の匂いと腐敗臭が漂ってくる。
『フィル、明日桜ちゃん、どう思う?』
「戦闘跡、かな?」
((魔獣臭より人の血の匂いが強いように感ずる))
3人と3匹はゆっくりと歩みを進めていく。
『こいつらは・・・』
「ガリレイラット、ネズミの魔獣ですね」
「頭が凄くいいんだってぇ~」
天使軍は全員が鑑定スキルを持っている。
そこらに転がっているゴブリンの死体に群がる、夥しい数のネズミ。
死肉喰らいとも言われる小型の魔獣である。
小型とは言え、土佐犬くらいの大きさはあるだろう魔獣ラットは、まるで人相極悪の大きなヌートリアかカピバラのようだ。
"ネズミ"と一概に言っても、マウスとラットでは大きく違う。
ラットは知能も高く好戦的で粗野である。
マウスは体躯も小さく、あまり知能は高くなく争い事をほぼしない。
そのために可愛くてペットとして飼われる事が多い。
ミッキーやミニーもマウスの分類である。
ラットも、ペット用に改良されたファンシーラット等はカラーバリエーションも多く、知能が高く個人の認識も出来るために人間にベタ慣れするのはマウスよりもラットの方が圧倒的に高い。
「殲滅します?」
『うん、なんか、知能高いのにこっちを無視してる感じがとっても嫌な気分になるわw』
『でもまぁ人害は無いみたいだし、死体の処理班って考えたら生かしておいても良いかな?』
「人間をおそわないってことなんかなぁ?」
緑の質問に加奈子も明日桜も小さくうなずいた。
『2階に上がってみましょうか』
ラットはこちらにまったく関心が無いみたいなので加奈子もそのまま素通りして階段を上がって行く。
後ろで子オオカミのレンがラットにちょっかいを掛けて楽しんでいたが、ラットに鼻で笑われて少し怒っているようだ。
『このまま2階に居るだろうボス達も殲滅してここを開放しましょうか?』
「ん~まだそこまでの準備が出来てないから、下手に殲滅してオークとかの巣窟になるのはちょっとまずいかな~」
「んじゃー今日はここまでって事やな」
「みんな~職業決まってない人は俺か戸弩力か加奈子さんに相談してくれ~」
数百体は居たゴブリンを戸弩力組天使組でほぼほぼ殲滅出来た。
加奈子はまだ、ホブゴブリンを倒してしまった方が良い気がしている。
だが、自分は無知で感情的であることも理解している。
戦略はやはり徳太郎や戸弩力の方が上だろう。
「師匠、一度クランに帰りましょうか」
「みんなも初戦で心身ともに疲れたでしょうから」
「そりゃまぁ戦いなんてしたこと無いのに、生き物殺してるんやからなぁ」
「精神的に疲れるのは想像でき得る事やしな」
加奈子自身は全く疲れていないけど、周りを見ると流石に疲れた顔をしている人が多い様に見える。
天使軍の子供達も新しく入った洋路も楽しそうに笑ってはいるが、やはり疲れた様子だ。
(まぁ自分の体力や精神力とみんなが同じだとか思うのは愚鈍だったわ~。
もっと他人の気持ちを読み取って優しくならないとなぁ・・・)
戸弩力組と天使組は緩々と6番街を後にした。
マンションの2階3階からは、手下を殲滅された幹部ゴブリンが恨めしそうに睨んでいた。
帰る道すがら、雲国母娘が加奈子を呼び止めて懇願してくる。
「加奈子さん、お願いがあるんですけど・・・」
「もう雲国の名字を捨てたいので、名前を変えて頂けませんか?」
『いいですよ、なんてお名前に変えましょうか?」
「私はそのまま 紗衣 でお願いします」
「私はひらがなで あやか でお願いします」
『櫻庭加奈子の名に措いて雲国紗衣に命ずる、汝の名は 紗衣 』
『櫻庭加奈子の名に措いて雲国彩花に命ずる、汝の名は あやか 』
淡い光を一瞬発して、2人の名前が書き変わった。
「はぁ~これでようやくウンコクサイって名前から解放されたわw」
「私ももうウンコクサイカーって苛められることもなくなったよw」
2人で肩を叩きながら大笑いしている母娘を、加奈子は微笑みの顔で見つめている。
中学に戻ると、時間はもう15時半をかなり過ぎていた。
『ちょっと深江浜に行ってこようと思うんだけど』
唐突に加奈子が天使軍の皆にそう言ってフィルの頭を撫でている。
「フィルのリベンジですな?」
「一緒に行きたいです~」
「うちも一緒に行くぅ~」
明日桜と緑が眷属の子オオカミを撫でながら行きたいとの主張をしている。
もちろん、あやかや紗衣、麗菜も行く気満々で支度をしている。
『じゃぁ、飛んで行くから、フィルは明日桜ちゃんとジンガを乗せて行ってくれるかな?』
((よかろう))
『紗衣さんはあやかちゃんを、徳さんは緑ちゃんとレンをお願いね』
「おぅ任せといてくれ」
『麗菜さんと洋路は私が抱いていくわ』
(お、俺だけ呼び捨てかぃ)
棒妻洋路は自分だけが虐げられているのじゃないかと思い出した。
「あぁその前に洋路さん、私の眷属になっておきましょうか?」
2人は8番街を攻略している時にすでに話は出来ていたようだ。
汝
我が眷属となりてその身を捧げ
我が意思に逆らう事無く
我が身に危険を寄せ付けず
我が生き様をその眼で見守り
我が身が亡びる今際の時まで
未来永劫共に生きると
誓うか?
「はいっ」
棒妻洋路が麗菜の眷属になった。
『あっ』
加奈子がまた唐突に声を漏らした。
その理由は、ステータスに【11眷属を従えし者】と言う新しい称号が付いたからだ。
称号の効果により、加奈子の成長率、レイト(大器晩成型)がLAT++と種族変化に続きまた1段階上がった。
効能は、すべての基礎ステータスが1.2倍、眷属使役報酬の補正倍率が変わった。
加奈子はまた強くなった。
(なぜ11なんだろう?10の方がキリも良いのに・・・まぁいいかw)
「戸弩力さんも行けたら良かったのにね」
「まぁうちのリーダーやからなぁ、こっちにばかりは構ってられんから仕方ない」
『んじゃ~行きますよぉ~』
加奈子は麗菜を右腕に、洋路を左腕に抱きかかえ飛び上がった。
深江浜と呼ばれる人工島の南端に加奈子は降り立った。
ここの島は食品工場も多く、砂糖やマヨネーズの有名な企業も工場をここに置いている。
空間倉庫に色々と詰め込んでクランの延命を手伝いたい。
塩、砂糖、マヨネーズ、メリケン粉(麦粉)、有名なお菓子やケーキのメーカーに行けば、小麦粉と共に牛乳や生クリーム等も手に入るかも知れない。
天使軍も全員が飛行スキルを覚えて、今加奈子の横に立つ。
『とにかく食料に成る物や調味料を物色してきて欲しいの』
全員に今思う趣旨を詳しく話して散開して各工場の倉庫などを物色してもらう。
『眷属通信で連絡を入れて下さいねー、すぐに飛んで行きます』
眷属通信は、一度加奈子の方から掛けると、下士者からも加奈子に送れるようになる。
眷属同士の会話は、今の熟練度では出来ないようだが、そのうち眷属内で誰とでも通信できるようになるだろう。
こんなご時世だから、ここのエリアを統括しているクランかギルドがあるだろう。
加奈子は夕べ見た高校が避難場所になっているのじゃないかと思っている。
この辺で食料を物色するのなら、ここらを縄張りにしている人々に挨拶くらいはしておかないと。
フィルと明日桜と緑と、そしてその眷属達で高校にやってきた。
校舎に入るとすぐに血の匂いと腐敗臭が漂ってくる。
『フィル、明日桜ちゃん、どう思う?』
「戦闘跡、かな?」
((魔獣臭より人の血の匂いが強いように感ずる))
3人と3匹はゆっくりと歩みを進めていく。
『こいつらは・・・』
「ガリレイラット、ネズミの魔獣ですね」
「頭が凄くいいんだってぇ~」
天使軍は全員が鑑定スキルを持っている。
そこらに転がっているゴブリンの死体に群がる、夥しい数のネズミ。
死肉喰らいとも言われる小型の魔獣である。
小型とは言え、土佐犬くらいの大きさはあるだろう魔獣ラットは、まるで人相極悪の大きなヌートリアかカピバラのようだ。
"ネズミ"と一概に言っても、マウスとラットでは大きく違う。
ラットは知能も高く好戦的で粗野である。
マウスは体躯も小さく、あまり知能は高くなく争い事をほぼしない。
そのために可愛くてペットとして飼われる事が多い。
ミッキーやミニーもマウスの分類である。
ラットも、ペット用に改良されたファンシーラット等はカラーバリエーションも多く、知能が高く個人の認識も出来るために人間にベタ慣れするのはマウスよりもラットの方が圧倒的に高い。
「殲滅します?」
『うん、なんか、知能高いのにこっちを無視してる感じがとっても嫌な気分になるわw』
『でもまぁ人害は無いみたいだし、死体の処理班って考えたら生かしておいても良いかな?』
「人間をおそわないってことなんかなぁ?」
緑の質問に加奈子も明日桜も小さくうなずいた。
『2階に上がってみましょうか』
ラットはこちらにまったく関心が無いみたいなので加奈子もそのまま素通りして階段を上がって行く。
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