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第四章 天使と悪魔
悪魔の様な公開処刑
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スヤスヤと良く眠っている元店長を叩き起こす。
「何を熟睡しとんじゃw」
「す、す、すみませんすみません」
「ふふっ、慌てなくても、これからは毎日ちゃんとベッドで寝れるよ」
「あ、あれっ?」
「んっ?・・・」
「どうした?」
「トオル様、私に何かをされましたか?」
「あぁ、おまえを俺の眷属にしたよ」
「これからは俺の為に頑張って欲しい」
「わかりました、仰せのままに従わせて頂きます」
「それとな、人前ではトオルさんと、二人と言うか、今から紹介する連中と一緒の時は俺の事をキングと呼ぶように」
「了解致しました、キング」
元店長の首輪と足枷を外し、腰を支え部屋を出る。
最後の部屋に元店長と一緒に入ると、呆けた女性が一瞬素の顔を見せたのをトオルは見逃さなかった。
「おいっ、気が振れた芝居してたようだが、もうそれも終わりやぞ」
その女は、表向きは不動産の仲介や斡旋をしているブローカーと呼ばれる職業を生業としている。
いわゆる仲立人としての意味合いでのブローカーでは無く、暴利を貪り口先三寸で世間を渡り歩いている、悪と言う字が付くような商人である。そしてこいつは裏稼業に精通している北の工作員でもある。
トオルが金づるだと目星をつけたこの女は、又貸しのマンションを紹介し、毎月の家賃に自分の取り分を上乗せして見積もりを出していた。
だが、その当時のトオルは、商売も上手くいっている時で金銭感覚も緩んでいたため、そんな言葉に上手く乗せられ、貸主の希望の35万円の家賃に20万の上乗せでトオルに支払わせていた。
会社を倒産させた後に金が無くなると「成り上がりの貧乏人が高望みしすぎなんや」とか心が折れる様な罵倒を浴びせられ、執拗に未払いの家賃を取り立てに来てはまた罵倒するの繰り返しだった。
そんな折、たまたま家主の方と出会うきっかけがあり、当時の家賃が35万だったと知らされる。
敷金や礼金なども受け取っていないという事も聞き出せた。
ブローカーの女に取り立てに来た時に返金要求を申し入れたが、当然の様に姿をくらませた。
そいつが六アイに居ると分かった時には悪い笑顔しか出なかった。
ここに閉じ込めた後にも、何度も逃げ出そうとあの手この手と仕掛けて来ていた。
話術でトオルを丸め込もうとしたり、ピッキングで部屋から脱出したりと一筋縄ではいかなかったが、圧倒的暴力と、トオルの知力で抑え込んでいた。
途中から気が振れた素振りで様子を伺っていたのだろうが、トオルの方が1枚も2枚も上手である。
所詮、能力が高いと言っても、人間レベルとネオヒューマンとでは比べ物にはならないだろう。
トオルが近寄っても呆けた顔で芝居を続けるが、一向に構わない。
額に手を当て、強制契約の文言をちゃっちゃと唱えてしまう。
「あっ・・・」
「気分はどうや?」
トオルが何かをしたのは分かるが、どうにも頭の中を弄られてる様な気分が気に入らない。
しばし抵抗しようと頑張ってみたものの、スキルという存在は精神力でどうにかなるものでも無かった。
それなりに厳しい訓練を受けて来たようだが、いかんせん人間レベルでのモノだ。
他の二人の様に素直に眷属化はしなかったが、徐々に徐々に眷属支配に精神が塗り替えられていく。
ものの数分でトオルに全幅の信頼を置くまでになっていった。
「本当に君には手を焼かされるよw」
トオルは薄ら笑いで悪徳女に言い放った。
「さて、こいつは不動産系の悪徳ブローカーだよ」
「その節はご迷惑をお掛けしました」
「そして、こっちは俺の店を潰した元店長だ」
「あの頃は自分の事しか考えていませんでした。すみませんでした」
「こっちは、詐欺宗教の幹部だった女だ」
「仲間が下手を打たなければ、今でも続けてたと思います」
3人の紹介が終わり、トオルは今後の展望を話したいと言う。
今現在、世界が変わった事を説明しても俄に信じられるものでも無いだろう。
まずは進化をする事から始めないといけない事を告げる。
そして、その贄は、隣の部屋にびしょ濡れで待機している男だ。
「あともう1人、悪人では無いけど、今後俺の眷属にしたいと思ってる男を連れて来るよ」
「その間、隣の部屋の男を死にたくなるくらいの拷問を仕掛けておいて欲しい」
トオルはそう言いながら隣の部屋に行き、3人を男に逢わせる。
「ト、トオル君、何か身体を拭くものをくれないか?寒くてかなわんよ」
「おまえらは俺から逃げる事を優先に考えてたと思うが、こいつはまた俺を利用しようと企んでるんだよ」
「キングになんて事を!」
そう言って宗教女は男の顔面を蹴り上げた。
「じゃぁこいつを殺さない程度に傷めつけといてくれるかな」
「了解しました」
トオルは一度学校に戻り、3階に上がって戸弩力ファミリーの部屋に顔を出す。
そこには、窓から校庭を見ている男が一人。
「藤浜君、お待たせしました、今から行きましょうか?」
「あ、お疲れ様です。行くってどこへ?」
「レベルを付けて強くなりに行くのですよw」
「今、校庭でその儀式をやって、皆が苦しんでたのを見ました」
「その後に中年以上の奴らが若返るのを見てしまいました」
「藤浜君も若返るよ、そして痛みのない健康な身体が手に入ります」
「凄い期待してしまいますが・・・」
「むしろ、俺が考えてるのはその先の事なので、それは単なる通過点でしか無いですよ」
藤浜はなんとも言えない顔でトオルを見つめている。
「それはそうと、藤浜君は人や魔物を殺せますか?」
「えっ?・・・・・」
「人はまだ殺した事は無いですが、子供の頃の理科の解剖は好きでした」
「あと、猫の尻尾を持って振り回していたら、途中で千切れて本体はどっか飛んで行っちゃいましたw」
「あなたがサイコパスで良かった」
「い、いや、こ、子供の頃の話ですよ」
「いえいえ、十分です」
「それでは、行きますか」
トオルは踵を返し、教室を出て行った。
会議室に顔を出し、七和田に、今日と明日とお休みを貰う。
今近々に重要な案件は無いので構わないと返事を貰う。
理由を聞かれたので、ウエストコート(六アイ西部)に潜入と現状調査だと言っておく。
そして、孤立している藤浜をサポートに連れて行くと、戸弩力に伝えといて欲しいと頼む。
物品調達の詳細は誰かに書かせて貰うようにお願いして学校を後にして歩き出す。
食料などの管理はとても重要だ。
しかし、これから自分の活動を優先したいから、事務的な作業が出来る人間を選び、そう言った部署を作ってやらせるようにしないと。
中学と、南の小学校を合わせて1000人ほどの避難民が居る事だし、その中から能力を覗き見ながら人選していくのもまた楽しいだろう。
道すがら、藤浜に眷属にならないかの打診を試みると、意に反して即決で了解を得た。
(多少は返事に詰まるかと思ったけど・・・)
ペット用の建物に入った所で眷属契約を交わす。
「おっ?何やらトオル様と呼びたくなってきました」
「いや、みんなの前ではとおるさんでいいですよ、ただ仲間といる時はキングと呼んで下さい」
「はいっわかりました」
基本、トオルには敬意と尊敬の念しか無かった藤浜は、あまり感覚の違いは出なかった。
トオルは階段を昇りながら、これから仲間になるであろう3人の話をし始めた。
全員が善とは縁遠い裏側の人間だが、四天王と呼ばれるようになって欲しいと願う。
「が、がんばります」
「それで君にも、悪人と呼ばれる様な事もして貰うけど、覚悟はあるかな?」
「キングと一緒ならどんな事でもやれますしやらせて頂きます」
「それじゃぁまず俺を裏切って反省もせずにまだ利用しようと考えてる男を始末して欲しいんだが」
「探して来いって事ですか?」
「いや、もう拉致して上に監禁しているよ」
「さすがはキング、仕事が早いですね」
藤浜を伴って部屋に入る。
「おかえりなさいませ」
その顔を見るなり男が叫んだ。
「ト、トオルーいい加減にせぇやぁ~」
「おまえは、誰に向かってゆぅとんじゃ~」
そう言いながら全身から血を垂れ流し、後ろ手に縛られたその男を元店長が蹴り飛ばす。
北の工作員が殴り飛ばす。
宗教女がモップの柄で口を何度も突きまくる。
男の顔から前歯が無くなっていた。
口からはダラダラと赤い血が流れていく。
瞼は腫れあがり妖怪のような顔になっていく。
「こ、これは・・・」
血塗れに甚振られている人間を見て、この男は異常に興奮している。
「キ、キング、じ、自分も参加してもいいんですよね?」
「いいぞ、思う存分俺の恨みを晴らしておくれ」
藤浜は嬉々として男を殴り蹴り踏みつける。
サイコパスが開花した瞬間だった。
「ふぉんまにもう堪忍ひてくれやぁ」
「会社から盗んだ5億と損害賠償に慰謝料に纏めて10億持って来いって言ってるでしょ」
4人の暴行は止まらない。
「ひょ、ひょんなむひゃな・・・」
「まぁ持って来られたところで、今の世界じゃ単なる紙切れだけどねw」
「キング、それならもう殺ってしまいましょうか?」
「藤浜、おまえが殺れるか?」
「よ、よろこんでぇ~」
藤浜は自分に最後を任された事が嬉しかった。
とてもとても嬉しくて、ますますトオルの事をリスペクトしていく。
「あんたには何の恨みも無いけど、キングに逆らう奴は俺の敵じゃ」
藤浜は部屋の中にあった大理石で出来た置時計で男の頭を殴った。
皮膚が切れ、大量の血が溢れて来る。
だがまだ心臓が動いている。
藤浜は何度も何度も頭を打ち付ける。
頭を徒割られ、男は黄泉の世界に旅立った。
「うぎゃぁぁぁぁ~~~」
4人は進化の激痛に見舞われ、のたうち回る。
「何を熟睡しとんじゃw」
「す、す、すみませんすみません」
「ふふっ、慌てなくても、これからは毎日ちゃんとベッドで寝れるよ」
「あ、あれっ?」
「んっ?・・・」
「どうした?」
「トオル様、私に何かをされましたか?」
「あぁ、おまえを俺の眷属にしたよ」
「これからは俺の為に頑張って欲しい」
「わかりました、仰せのままに従わせて頂きます」
「それとな、人前ではトオルさんと、二人と言うか、今から紹介する連中と一緒の時は俺の事をキングと呼ぶように」
「了解致しました、キング」
元店長の首輪と足枷を外し、腰を支え部屋を出る。
最後の部屋に元店長と一緒に入ると、呆けた女性が一瞬素の顔を見せたのをトオルは見逃さなかった。
「おいっ、気が振れた芝居してたようだが、もうそれも終わりやぞ」
その女は、表向きは不動産の仲介や斡旋をしているブローカーと呼ばれる職業を生業としている。
いわゆる仲立人としての意味合いでのブローカーでは無く、暴利を貪り口先三寸で世間を渡り歩いている、悪と言う字が付くような商人である。そしてこいつは裏稼業に精通している北の工作員でもある。
トオルが金づるだと目星をつけたこの女は、又貸しのマンションを紹介し、毎月の家賃に自分の取り分を上乗せして見積もりを出していた。
だが、その当時のトオルは、商売も上手くいっている時で金銭感覚も緩んでいたため、そんな言葉に上手く乗せられ、貸主の希望の35万円の家賃に20万の上乗せでトオルに支払わせていた。
会社を倒産させた後に金が無くなると「成り上がりの貧乏人が高望みしすぎなんや」とか心が折れる様な罵倒を浴びせられ、執拗に未払いの家賃を取り立てに来てはまた罵倒するの繰り返しだった。
そんな折、たまたま家主の方と出会うきっかけがあり、当時の家賃が35万だったと知らされる。
敷金や礼金なども受け取っていないという事も聞き出せた。
ブローカーの女に取り立てに来た時に返金要求を申し入れたが、当然の様に姿をくらませた。
そいつが六アイに居ると分かった時には悪い笑顔しか出なかった。
ここに閉じ込めた後にも、何度も逃げ出そうとあの手この手と仕掛けて来ていた。
話術でトオルを丸め込もうとしたり、ピッキングで部屋から脱出したりと一筋縄ではいかなかったが、圧倒的暴力と、トオルの知力で抑え込んでいた。
途中から気が振れた素振りで様子を伺っていたのだろうが、トオルの方が1枚も2枚も上手である。
所詮、能力が高いと言っても、人間レベルとネオヒューマンとでは比べ物にはならないだろう。
トオルが近寄っても呆けた顔で芝居を続けるが、一向に構わない。
額に手を当て、強制契約の文言をちゃっちゃと唱えてしまう。
「あっ・・・」
「気分はどうや?」
トオルが何かをしたのは分かるが、どうにも頭の中を弄られてる様な気分が気に入らない。
しばし抵抗しようと頑張ってみたものの、スキルという存在は精神力でどうにかなるものでも無かった。
それなりに厳しい訓練を受けて来たようだが、いかんせん人間レベルでのモノだ。
他の二人の様に素直に眷属化はしなかったが、徐々に徐々に眷属支配に精神が塗り替えられていく。
ものの数分でトオルに全幅の信頼を置くまでになっていった。
「本当に君には手を焼かされるよw」
トオルは薄ら笑いで悪徳女に言い放った。
「さて、こいつは不動産系の悪徳ブローカーだよ」
「その節はご迷惑をお掛けしました」
「そして、こっちは俺の店を潰した元店長だ」
「あの頃は自分の事しか考えていませんでした。すみませんでした」
「こっちは、詐欺宗教の幹部だった女だ」
「仲間が下手を打たなければ、今でも続けてたと思います」
3人の紹介が終わり、トオルは今後の展望を話したいと言う。
今現在、世界が変わった事を説明しても俄に信じられるものでも無いだろう。
まずは進化をする事から始めないといけない事を告げる。
そして、その贄は、隣の部屋にびしょ濡れで待機している男だ。
「あともう1人、悪人では無いけど、今後俺の眷属にしたいと思ってる男を連れて来るよ」
「その間、隣の部屋の男を死にたくなるくらいの拷問を仕掛けておいて欲しい」
トオルはそう言いながら隣の部屋に行き、3人を男に逢わせる。
「ト、トオル君、何か身体を拭くものをくれないか?寒くてかなわんよ」
「おまえらは俺から逃げる事を優先に考えてたと思うが、こいつはまた俺を利用しようと企んでるんだよ」
「キングになんて事を!」
そう言って宗教女は男の顔面を蹴り上げた。
「じゃぁこいつを殺さない程度に傷めつけといてくれるかな」
「了解しました」
トオルは一度学校に戻り、3階に上がって戸弩力ファミリーの部屋に顔を出す。
そこには、窓から校庭を見ている男が一人。
「藤浜君、お待たせしました、今から行きましょうか?」
「あ、お疲れ様です。行くってどこへ?」
「レベルを付けて強くなりに行くのですよw」
「今、校庭でその儀式をやって、皆が苦しんでたのを見ました」
「その後に中年以上の奴らが若返るのを見てしまいました」
「藤浜君も若返るよ、そして痛みのない健康な身体が手に入ります」
「凄い期待してしまいますが・・・」
「むしろ、俺が考えてるのはその先の事なので、それは単なる通過点でしか無いですよ」
藤浜はなんとも言えない顔でトオルを見つめている。
「それはそうと、藤浜君は人や魔物を殺せますか?」
「えっ?・・・・・」
「人はまだ殺した事は無いですが、子供の頃の理科の解剖は好きでした」
「あと、猫の尻尾を持って振り回していたら、途中で千切れて本体はどっか飛んで行っちゃいましたw」
「あなたがサイコパスで良かった」
「い、いや、こ、子供の頃の話ですよ」
「いえいえ、十分です」
「それでは、行きますか」
トオルは踵を返し、教室を出て行った。
会議室に顔を出し、七和田に、今日と明日とお休みを貰う。
今近々に重要な案件は無いので構わないと返事を貰う。
理由を聞かれたので、ウエストコート(六アイ西部)に潜入と現状調査だと言っておく。
そして、孤立している藤浜をサポートに連れて行くと、戸弩力に伝えといて欲しいと頼む。
物品調達の詳細は誰かに書かせて貰うようにお願いして学校を後にして歩き出す。
食料などの管理はとても重要だ。
しかし、これから自分の活動を優先したいから、事務的な作業が出来る人間を選び、そう言った部署を作ってやらせるようにしないと。
中学と、南の小学校を合わせて1000人ほどの避難民が居る事だし、その中から能力を覗き見ながら人選していくのもまた楽しいだろう。
道すがら、藤浜に眷属にならないかの打診を試みると、意に反して即決で了解を得た。
(多少は返事に詰まるかと思ったけど・・・)
ペット用の建物に入った所で眷属契約を交わす。
「おっ?何やらトオル様と呼びたくなってきました」
「いや、みんなの前ではとおるさんでいいですよ、ただ仲間といる時はキングと呼んで下さい」
「はいっわかりました」
基本、トオルには敬意と尊敬の念しか無かった藤浜は、あまり感覚の違いは出なかった。
トオルは階段を昇りながら、これから仲間になるであろう3人の話をし始めた。
全員が善とは縁遠い裏側の人間だが、四天王と呼ばれるようになって欲しいと願う。
「が、がんばります」
「それで君にも、悪人と呼ばれる様な事もして貰うけど、覚悟はあるかな?」
「キングと一緒ならどんな事でもやれますしやらせて頂きます」
「それじゃぁまず俺を裏切って反省もせずにまだ利用しようと考えてる男を始末して欲しいんだが」
「探して来いって事ですか?」
「いや、もう拉致して上に監禁しているよ」
「さすがはキング、仕事が早いですね」
藤浜を伴って部屋に入る。
「おかえりなさいませ」
その顔を見るなり男が叫んだ。
「ト、トオルーいい加減にせぇやぁ~」
「おまえは、誰に向かってゆぅとんじゃ~」
そう言いながら全身から血を垂れ流し、後ろ手に縛られたその男を元店長が蹴り飛ばす。
北の工作員が殴り飛ばす。
宗教女がモップの柄で口を何度も突きまくる。
男の顔から前歯が無くなっていた。
口からはダラダラと赤い血が流れていく。
瞼は腫れあがり妖怪のような顔になっていく。
「こ、これは・・・」
血塗れに甚振られている人間を見て、この男は異常に興奮している。
「キ、キング、じ、自分も参加してもいいんですよね?」
「いいぞ、思う存分俺の恨みを晴らしておくれ」
藤浜は嬉々として男を殴り蹴り踏みつける。
サイコパスが開花した瞬間だった。
「ふぉんまにもう堪忍ひてくれやぁ」
「会社から盗んだ5億と損害賠償に慰謝料に纏めて10億持って来いって言ってるでしょ」
4人の暴行は止まらない。
「ひょ、ひょんなむひゃな・・・」
「まぁ持って来られたところで、今の世界じゃ単なる紙切れだけどねw」
「キング、それならもう殺ってしまいましょうか?」
「藤浜、おまえが殺れるか?」
「よ、よろこんでぇ~」
藤浜は自分に最後を任された事が嬉しかった。
とてもとても嬉しくて、ますますトオルの事をリスペクトしていく。
「あんたには何の恨みも無いけど、キングに逆らう奴は俺の敵じゃ」
藤浜は部屋の中にあった大理石で出来た置時計で男の頭を殴った。
皮膚が切れ、大量の血が溢れて来る。
だがまだ心臓が動いている。
藤浜は何度も何度も頭を打ち付ける。
頭を徒割られ、男は黄泉の世界に旅立った。
「うぎゃぁぁぁぁ~~~」
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