83 / 154
第三章 健斗と美咲と新たな出会い
ルームでまったり
しおりを挟む
入場者がルームのソファーに座ったので、皆に飲み物を配るウェイター健斗。
「ちょっと美咲を呼んで来るわ」
そう言って一旦一人で外に出た。
「しっかし、この部屋スキルは凄いよなぁ・・・」
「ホントに、お湯や電気が使えるのが羨ましいですな」
『ちょっとトイレ』
「ちょこっとお風呂入らせてもらえんかなぁ?」
「ほんまやなぁシャワーだけでもえぇわ」
ルームに戻って中に入ってすぐにその会話を聞いた健斗が女性陣に提案する。
「入りたいなら入ればいいよ、おかんと兎月さんでバスタオルや下着の替えを大量に取ってくればいいんじゃない?
俺らは面白そうな話を聞いて楽しんでるよ」
「んじゃ~私も一緒に行って来るわ」
「うちもいく~」
『んじゃ~話は兎月さんから聞きもって行って来るわ」
そう決まって女性陣がゲートをくぐり外に出て行った。
ルームに残った面々で三ノ宮クランの話を聞くことに。
「まぁそんなに面白い話じゃないんですけどねw」
「組織を作れば必ず発生する派閥ってやつですよ」
「ふむふむ」
「一番最初に組織作りを始めた百舌鳥遼兵と言う人が居るんです。今の三ノ宮クランのリーダーなんですけどね。
自分はその創世時に百舌鳥さんの傍にいた4人のうちの1人なんです。
自分と百舌鳥さんはソロで頑張ってて偶々知り合ったんです。
そして、残りのその3人は元々知り合いで作ったパーティーで、百舌鳥さんには勝てないと思って敵視はしないんだけど、自分にはやたら敵視して突っかかって来るんです」
生名颯太は、三ノ宮クランの出来た時の状況を事細かに話し出す。
そして、百舌鳥と言う男が同じように狩ってても一人だけ異常にレベルが上がるのが早かったと言う事も告げた。
「健斗さんと同じ早熟の方なんですね」
「多分、そうなんだと思うよ」
「早熟?」
「ステータスボードのGMRって項目が成長率の事なんですよ。
ほとんどの人はUSUって普通の成長率なんですが、健斗さんは早熟でPRE、美咲さんは特別でSPEなんです。
まだ見た事は無いけど、大器晩成とか超早熟とかもあるんだと思います」
「それでその3人と競ってるんですか?」
「自分は派閥で言うと生名さん寄りなんですけど、こっちは競ってるつもりは全く無いんですよ。 それなのに、自分や兎月にやたら敵対心を燃やしてくるんです。
昨日も廃車でバリケードを作るのに、チョロチョロ見に来ては自分らと比較して、もうウザったいったら無かったんです」
「あのバリケード?は本当に凄いですね。まるで迷路のようになってる所もあるし」
『ほんま凄いわ、上から見たらよぅ考えて作ってるのが良くわかる』
「最初の立案は兎月さんなんですよ。それなのに彼らは自分たちの発案みたいに吹聴してて、それを切れた真やんが突っ込んだら逆に切れて切れてw」
「あはは、切れてた訳じゃないんやけど。
今、クランで一番レベルの高いのは百舌鳥さんなんですが、その次が自分なんです。
それも気に入らないみたいで、今朝も何度も自分のレベルを聞いて来て・・・」
「でもまぁ風纏も覚えたし、火と水と風の攻撃魔法も覚えたし、眷属でも連れて行ったら驚かれるんじゃないですか?w」
『兎月ちゃんも刀が手に入ったしねw』
「ん~うちもやっぱり派閥とか出来て来るんでしょうかね~」
「まぁ人が大勢集まれば、それぞれの意見も食い違うし対立や敵対もあるんやろうな」
「ま~健斗さんみたいに極端な人はうちにはおらんと思うけど(笑)」
「はははっ・・・」
「健斗のおっさんはイチビっとうだけやから堪忍したってなw」
「ちょ、ちょっと美咲らが帰ってないか見て来るわ」
『やっぱり突っ込まれたら逃げよるな(笑)」
横目で咲空を見たが、そそくさと健斗はルームから退出していった。
外に出ると、もうすでに美咲達は帰って来ていた。
「おっそ~い!」
「あぁごめんごめん、こんなに早ょ~帰って来るとは思ってなかったからな」
そう一言いってからゲートを開く。
『たっだいま~』
「ただいま帰りました」
母ルナの空間倉庫からバスタオルやらなんやら沢山出て来る。
「んじゃ~うちと兎月ちゃんが先に入るね~ 良いかな?」
『えぇよ、うちは次に美咲ちゃんと入るわ』
女性陣が風呂に入る段取りをしているので、みんな応接間に集まって飲み物を飲み始めた。
咲姫のパーティーメンバーは奥のソファーに座り、そこにあるDVDを見ている。
「やっぱり異次元収納は便利ですね~」
「うちらも一つは欲しいですね」
「あっ!健斗さん、そう言えばあの宝箱から出た宝珠にこんなんありました」
咲姫は空間倉庫から宝珠を3つ取り出した。
「え~君も異次元収納持ち~?」
「はいっ健斗さんから交換で頂きました」
「健斗さんって、なんかチートしてるんちゃうの?」
「そんな訳ないやんw」
健斗は咲姫に渡された3つの宝珠を鑑定していた。
Lv2の箱から出たのは、駿動 Lv3の箱から出たのが、身体強化¹と保存領域Lv1。
「咲姫、ちょっと来て」
健斗は咲姫をキッチンの方の死角に連れて行き、ひそひそと話をしだす。
(咲姫、このLv3箱から出た2つ、俺が取り込んでもえぇか?)
(これはコピー出来る奴ですか?)
(うんうん、それでな、この保存領域ってやつ、あの生名さんに上げたいんやけど、どうやろ?)
((笑)あははは、ほんとイチビリですね~)
(咲姫のメンバーの子には2日待ってくれたら全員にどっちか渡すからって事後報告しといて)
(いいですよ、空間倉庫は1つあるし、身体強化は全員にあげたいし)
(私的には預けた方が利になりますw)
(ありがとね~)
咲姫は応接間の方をチラッと見て健斗に言った。
(じゃぁチューしてください)
「えぇぇぇ~?」
(シィ~!)
健斗は驚いて声を高げてしまった。
だが、咲姫に対して拒む感情は全くなかった。
(ちゅっ!)
くちびるを突き出す咲姫に軽くキスをした。
(えへへへへ♪)
嬉しそうに笑顔を向ける咲姫であった。
咲姫に駿動の宝珠を返し、二つの宝珠を取り込んで、さらに保存領域をコピーして宝珠にした。
「健ちゃん?どないしたん?」
「おぅ、ちょっとな」
皆の元に戻り、周りを見渡してイチビる。
「この中で、まだ鑑定のスキルを覚えてない人はこちらに集まって下さい」
なんだ?なんだ?と言う感じで、鑑定スキルを持っていない人が集まってきた。
咲姫のメンバーはもう全員覚えている。
飛翔の3人と三ノ宮の3人とおかんの子供2人と千里とそして美咲だ。
「この宝珠を観察して下さい。個人差はあるけど、すぐに鑑定スキルを覚えます」
そう言ってまずは統括者に渡した。
「美咲も覚えときや」
「まぁ人や魔物のステは見れるからあんまり必要性を感じないけどw」
「おぉおおおお!ありがとうございます~」
そして大和真之に宝珠を渡した。
子供達も一緒にその珠を見ていると、ほぼ同時くらいに3人が鑑定スキルを覚えた。
美咲も一応手に取ってコロコロと観察をしていると、ドヤ顔でえへへと笑う。
飛翔の3人もコロコロしているうちに鑑定スキルを覚えた。
この3人は観察スキルまで覚えている。
観察する事で新しいスキルを覚えやすくなるだろう。
サバイバーに関しては、鑑定の上位スキルの解読まで覚えていた。
スキルは個人差が激しいが、覚える人は本当に早い。
これは想像力とか運とかいろいろな要素が重なるんだろうな、と健斗は推測していた。
「あとは千里と兎月さんやな」
しばし、三ノ宮の2人から感謝の言葉を頂いて談笑していると千里と兎月の二人が上がってきた。
「んじゃ~交代しよっか~ 気持ちよかったで~」
母ルナと娘千枝と美咲の3人で風呂場に向かった。
いくら広いと言っても3人は窮屈じゃないか?
そのうち大浴場やサウナも作ってみたいなぁ。
千里と兎月に鑑定スキルを覚えてもらい、おもむろに生名に話しかける。
「それじゃ~生名さん、この宝珠を取り込んでみて下さい」
「えっ?えっ?えぇぇぇ~?」
「これって空間収納の1種でしょ?」
「確かに一つはこんなスキルが欲しいとは思ってるけど・・・」
「そうですよ、みんな欲しいと思うし、僕らが貰うのはちょっと気が引ける」
「咲姫のパーティーは1つあるし、飛翔クランは取り敢えずおかんのがあるからね」
「それと、これはLv3の宝箱から出たものなので、スキルとしては中級位なんです」
「まぁ実際にこのインベントリは5つしか入らないし、時間の経過がどうなのかまだ分からないしね」
「ただ、Lv1って付いてるから、熟練度でレベルが上がって持てる個数もどんどん増えると思いますよ」
「健斗さ~ん、お話し中すみません、飲み物勝手に貰っても良いかな?」
千里がタオルと一緒に仕入れて来たドライヤーで髪を乾かしつつ飲み物を打診してきた。
「おう、好き勝手に飲んで良いよ」
「ありがと~ はぁほんまにコンセント使えて良かったわぁ」
なかなか宝珠を取り込まない生名に向けて咲姫が後押しをする。
「生名さん、中級くらいのスキルだと、うちのパーティーだとまた手に入ると思うんですよ」
「だから、思い切って取り込んでくださいな」
咲姫は健斗の意向が分かっているので、力強く後押しをしている。
だが、そう言われてもなかなか踏ん切りがつかない生名颯太だった。
「ちょっと美咲を呼んで来るわ」
そう言って一旦一人で外に出た。
「しっかし、この部屋スキルは凄いよなぁ・・・」
「ホントに、お湯や電気が使えるのが羨ましいですな」
『ちょっとトイレ』
「ちょこっとお風呂入らせてもらえんかなぁ?」
「ほんまやなぁシャワーだけでもえぇわ」
ルームに戻って中に入ってすぐにその会話を聞いた健斗が女性陣に提案する。
「入りたいなら入ればいいよ、おかんと兎月さんでバスタオルや下着の替えを大量に取ってくればいいんじゃない?
俺らは面白そうな話を聞いて楽しんでるよ」
「んじゃ~私も一緒に行って来るわ」
「うちもいく~」
『んじゃ~話は兎月さんから聞きもって行って来るわ」
そう決まって女性陣がゲートをくぐり外に出て行った。
ルームに残った面々で三ノ宮クランの話を聞くことに。
「まぁそんなに面白い話じゃないんですけどねw」
「組織を作れば必ず発生する派閥ってやつですよ」
「ふむふむ」
「一番最初に組織作りを始めた百舌鳥遼兵と言う人が居るんです。今の三ノ宮クランのリーダーなんですけどね。
自分はその創世時に百舌鳥さんの傍にいた4人のうちの1人なんです。
自分と百舌鳥さんはソロで頑張ってて偶々知り合ったんです。
そして、残りのその3人は元々知り合いで作ったパーティーで、百舌鳥さんには勝てないと思って敵視はしないんだけど、自分にはやたら敵視して突っかかって来るんです」
生名颯太は、三ノ宮クランの出来た時の状況を事細かに話し出す。
そして、百舌鳥と言う男が同じように狩ってても一人だけ異常にレベルが上がるのが早かったと言う事も告げた。
「健斗さんと同じ早熟の方なんですね」
「多分、そうなんだと思うよ」
「早熟?」
「ステータスボードのGMRって項目が成長率の事なんですよ。
ほとんどの人はUSUって普通の成長率なんですが、健斗さんは早熟でPRE、美咲さんは特別でSPEなんです。
まだ見た事は無いけど、大器晩成とか超早熟とかもあるんだと思います」
「それでその3人と競ってるんですか?」
「自分は派閥で言うと生名さん寄りなんですけど、こっちは競ってるつもりは全く無いんですよ。 それなのに、自分や兎月にやたら敵対心を燃やしてくるんです。
昨日も廃車でバリケードを作るのに、チョロチョロ見に来ては自分らと比較して、もうウザったいったら無かったんです」
「あのバリケード?は本当に凄いですね。まるで迷路のようになってる所もあるし」
『ほんま凄いわ、上から見たらよぅ考えて作ってるのが良くわかる』
「最初の立案は兎月さんなんですよ。それなのに彼らは自分たちの発案みたいに吹聴してて、それを切れた真やんが突っ込んだら逆に切れて切れてw」
「あはは、切れてた訳じゃないんやけど。
今、クランで一番レベルの高いのは百舌鳥さんなんですが、その次が自分なんです。
それも気に入らないみたいで、今朝も何度も自分のレベルを聞いて来て・・・」
「でもまぁ風纏も覚えたし、火と水と風の攻撃魔法も覚えたし、眷属でも連れて行ったら驚かれるんじゃないですか?w」
『兎月ちゃんも刀が手に入ったしねw』
「ん~うちもやっぱり派閥とか出来て来るんでしょうかね~」
「まぁ人が大勢集まれば、それぞれの意見も食い違うし対立や敵対もあるんやろうな」
「ま~健斗さんみたいに極端な人はうちにはおらんと思うけど(笑)」
「はははっ・・・」
「健斗のおっさんはイチビっとうだけやから堪忍したってなw」
「ちょ、ちょっと美咲らが帰ってないか見て来るわ」
『やっぱり突っ込まれたら逃げよるな(笑)」
横目で咲空を見たが、そそくさと健斗はルームから退出していった。
外に出ると、もうすでに美咲達は帰って来ていた。
「おっそ~い!」
「あぁごめんごめん、こんなに早ょ~帰って来るとは思ってなかったからな」
そう一言いってからゲートを開く。
『たっだいま~』
「ただいま帰りました」
母ルナの空間倉庫からバスタオルやらなんやら沢山出て来る。
「んじゃ~うちと兎月ちゃんが先に入るね~ 良いかな?」
『えぇよ、うちは次に美咲ちゃんと入るわ』
女性陣が風呂に入る段取りをしているので、みんな応接間に集まって飲み物を飲み始めた。
咲姫のパーティーメンバーは奥のソファーに座り、そこにあるDVDを見ている。
「やっぱり異次元収納は便利ですね~」
「うちらも一つは欲しいですね」
「あっ!健斗さん、そう言えばあの宝箱から出た宝珠にこんなんありました」
咲姫は空間倉庫から宝珠を3つ取り出した。
「え~君も異次元収納持ち~?」
「はいっ健斗さんから交換で頂きました」
「健斗さんって、なんかチートしてるんちゃうの?」
「そんな訳ないやんw」
健斗は咲姫に渡された3つの宝珠を鑑定していた。
Lv2の箱から出たのは、駿動 Lv3の箱から出たのが、身体強化¹と保存領域Lv1。
「咲姫、ちょっと来て」
健斗は咲姫をキッチンの方の死角に連れて行き、ひそひそと話をしだす。
(咲姫、このLv3箱から出た2つ、俺が取り込んでもえぇか?)
(これはコピー出来る奴ですか?)
(うんうん、それでな、この保存領域ってやつ、あの生名さんに上げたいんやけど、どうやろ?)
((笑)あははは、ほんとイチビリですね~)
(咲姫のメンバーの子には2日待ってくれたら全員にどっちか渡すからって事後報告しといて)
(いいですよ、空間倉庫は1つあるし、身体強化は全員にあげたいし)
(私的には預けた方が利になりますw)
(ありがとね~)
咲姫は応接間の方をチラッと見て健斗に言った。
(じゃぁチューしてください)
「えぇぇぇ~?」
(シィ~!)
健斗は驚いて声を高げてしまった。
だが、咲姫に対して拒む感情は全くなかった。
(ちゅっ!)
くちびるを突き出す咲姫に軽くキスをした。
(えへへへへ♪)
嬉しそうに笑顔を向ける咲姫であった。
咲姫に駿動の宝珠を返し、二つの宝珠を取り込んで、さらに保存領域をコピーして宝珠にした。
「健ちゃん?どないしたん?」
「おぅ、ちょっとな」
皆の元に戻り、周りを見渡してイチビる。
「この中で、まだ鑑定のスキルを覚えてない人はこちらに集まって下さい」
なんだ?なんだ?と言う感じで、鑑定スキルを持っていない人が集まってきた。
咲姫のメンバーはもう全員覚えている。
飛翔の3人と三ノ宮の3人とおかんの子供2人と千里とそして美咲だ。
「この宝珠を観察して下さい。個人差はあるけど、すぐに鑑定スキルを覚えます」
そう言ってまずは統括者に渡した。
「美咲も覚えときや」
「まぁ人や魔物のステは見れるからあんまり必要性を感じないけどw」
「おぉおおおお!ありがとうございます~」
そして大和真之に宝珠を渡した。
子供達も一緒にその珠を見ていると、ほぼ同時くらいに3人が鑑定スキルを覚えた。
美咲も一応手に取ってコロコロと観察をしていると、ドヤ顔でえへへと笑う。
飛翔の3人もコロコロしているうちに鑑定スキルを覚えた。
この3人は観察スキルまで覚えている。
観察する事で新しいスキルを覚えやすくなるだろう。
サバイバーに関しては、鑑定の上位スキルの解読まで覚えていた。
スキルは個人差が激しいが、覚える人は本当に早い。
これは想像力とか運とかいろいろな要素が重なるんだろうな、と健斗は推測していた。
「あとは千里と兎月さんやな」
しばし、三ノ宮の2人から感謝の言葉を頂いて談笑していると千里と兎月の二人が上がってきた。
「んじゃ~交代しよっか~ 気持ちよかったで~」
母ルナと娘千枝と美咲の3人で風呂場に向かった。
いくら広いと言っても3人は窮屈じゃないか?
そのうち大浴場やサウナも作ってみたいなぁ。
千里と兎月に鑑定スキルを覚えてもらい、おもむろに生名に話しかける。
「それじゃ~生名さん、この宝珠を取り込んでみて下さい」
「えっ?えっ?えぇぇぇ~?」
「これって空間収納の1種でしょ?」
「確かに一つはこんなスキルが欲しいとは思ってるけど・・・」
「そうですよ、みんな欲しいと思うし、僕らが貰うのはちょっと気が引ける」
「咲姫のパーティーは1つあるし、飛翔クランは取り敢えずおかんのがあるからね」
「それと、これはLv3の宝箱から出たものなので、スキルとしては中級位なんです」
「まぁ実際にこのインベントリは5つしか入らないし、時間の経過がどうなのかまだ分からないしね」
「ただ、Lv1って付いてるから、熟練度でレベルが上がって持てる個数もどんどん増えると思いますよ」
「健斗さ~ん、お話し中すみません、飲み物勝手に貰っても良いかな?」
千里がタオルと一緒に仕入れて来たドライヤーで髪を乾かしつつ飲み物を打診してきた。
「おう、好き勝手に飲んで良いよ」
「ありがと~ はぁほんまにコンセント使えて良かったわぁ」
なかなか宝珠を取り込まない生名に向けて咲姫が後押しをする。
「生名さん、中級くらいのスキルだと、うちのパーティーだとまた手に入ると思うんですよ」
「だから、思い切って取り込んでくださいな」
咲姫は健斗の意向が分かっているので、力強く後押しをしている。
だが、そう言われてもなかなか踏ん切りがつかない生名颯太だった。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
(完結)貴方から解放してくださいー私はもう疲れました(全4話)
青空一夏
恋愛
私はローワン伯爵家の一人娘クララ。私には大好きな男性がいるの。それはイーサン・ドミニク。侯爵家の子息である彼と私は相思相愛だと信じていた。
だって、私のお誕生日には私の瞳色のジャボ(今のネクタイのようなもの)をして参加してくれて、別れ際にキスまでしてくれたから。
けれど、翌日「僕の手紙を君の親友ダーシィに渡してくれないか?」と、唐突に言われた。意味がわからない。愛されていると信じていたからだ。
「なぜですか?」
「うん、実のところ私が本当に愛しているのはダーシィなんだ」
イーサン様は私の心をかき乱す。なぜ、私はこれほどにふりまわすの?
これは大好きな男性に心をかき乱された女性が悩んで・・・・・・結果、幸せになったお話しです。(元さやではない)
因果応報的ざまぁ。主人公がなにかを仕掛けるわけではありません。中世ヨーロッパ風世界で、現代的表現や機器がでてくるかもしれない異世界のお話しです。ご都合主義です。タグ修正、追加の可能性あり。
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

今日は私の結婚式
豆狸
恋愛
ベッドの上には、幼いころからの婚約者だったレーナと同じ色の髪をした女性の腐り爛れた死体があった。
彼女が着ているドレスも、二日前僕とレーナの父が結婚を拒むレーナを屋根裏部屋へ放り込んだときに着ていたものと同じである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる