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第三章 健斗と美咲と新たな出会い
狐と狸の馬鹿試合
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少し前、市役所ビルの屋上で3人の風使いが立ち話をしていた。
空中で。
「もう怖く無くなったやろ?」
『うん、すごく気持ちが安定してるのが自分でわかる』
「高所恐怖症って、前世のなんちゃらがうんぬん言う人もおるけど」
「でも、実際には地面に落下するのが本能的に怖いんやと思うねん」
「このスキルあったら、気絶してても解除せん限り消えへんからな」
『でも、やっぱり高く上がると股間がキュゥッとしますよ』
「『うちらには分からんわ』」
「まぁこれで、スキルって案外簡単に覚えられるなってわかったやろ」
「んじゃー一回そこに降りよか」
市役所の屋上は切妻屋根になっており、大棟の部分がすっぽり無い面白い構造になっている。
屋上に降り立ち、美咲は知ってる限りのウンチクと自分語りを始め出した。
「うちは超近接型の攻撃スタイルやねんけど、今まではそれで良かってん」
「でも今朝な、トロールと戦った時に凄い無力感を味わってんよ」
「トロールは超回復を使ってくるから、少々の傷はすぐに治しよるねん」
「相方がスキルで一刀両断して倒したんやけど、うち一人やったら凄い時間掛かったと思う」
「それで新しい何かを覚えようと思ってんねん」
美咲は、止め処の無い事を一気に吐き出した。
「それと、うちは魔法適性が凄く低いねん」
「相方からアホやアホやって言われるんやけど、INT=IQとはちゃうからな」
「ホンマちゃうからな・・・」
「それでも魔法は覚えられるんじゃないかと思ってんねん」
『でも、魔法なんて世の中に無かったもんがそんなにすぐに覚えられるんかなぁ』
「だから、やってみようって話な」
「まずはそこでジャンプしてみてくれへんか?」
『『???』』
「スキルってほんまに簡単に覚えられるって実感して欲しいねん」
2人は心にハテナを抱えたままジャンプをする。
妹が数回、力を込めてジャンプしていると超跳躍のスキルを覚えた。
兄もほどなくして跳躍のスキルを覚えた。
2人は楽しそうに上空へとジャンプしては降りて来る。
しはらく遊んでいると、妹は重力操作と言うスキルを覚え、兄は浮遊と言うスキルを覚えた。
着地の際の衝撃を和らげるスキルである。
美咲は少し焦った。自分が持っていないスキルをあっという間に二人が覚えた事に。
(でもまぁ風纏を持っているからどうしても必要ってスキルでも無いし・・・うん・・・)
「ま、まぁそんなもんや、ってわかったかな?」
『「はいっ」』
「じゃぁ次は攻撃魔法を試してみようか」
「うちが覚えられるかどうかは未知数やけどな」
「魔法って、発想と想像とイメージが大事やと思う」
「火の魔法が一番生活にも攻撃にも使えると思うけど、どない?」
『肉とかやっぱり生では食べにくいし、その発想は良いと思います』
「まずは発想はOKって事やな(笑)」
「掌の上に火が灯る感じをイメージしてみよう」
3人は利き手の掌を上に向け、そこに火が乗るとか灯るイメージを始めた。
蝋燭の火やアルコールランプの火とかをイメージしてみる。
「・・・・・」『・・・・・』『・・・・・・・』
暫くすると兄妹の手のひらに火が灯る。
『『ほおおおおお』』
[火置]と言うスキルを兄が覚えた。
[火座]と言うスキルを妹が覚えた。
美咲にはまだ火は灯らないが、その先の指示を出す。
「それを空中で投げるイメージをやってみて、うちはもう少しイメージしてみる」
『はい、火の球を投げるイメージでやってみます』
兄妹が風を纏い、空中で火の球を作り投げるを繰り返す。
しばらくすると美咲の掌にも灯りが灯り出す。
(良かったー 覚えられた~)
[浮火]と言うスキルを覚えた。
美咲は早速二人が居る上空に飛び上がり、火の球を投げる火球の練習に加わった。
思ったように火の球を投げれるようになって、次の魔法に取り組む。
「火の球を小さく圧縮して、指を鉄砲のような形にして撃てば火の銃が出来るんとちゃうかな」
『なかなか色々と発想が出てきますね~』
市役所の下の方から美咲を呼ぶ声が聞こえる。
「んじゃ~一回休憩で、みんなと合流しよっか」
風纏を身に付けて降りようとする二人にもう一言。
「その風纏は出来るだけ普段から装備しといたら良いよ。防御力もあるし」
「使い続けると熟練度みたいなもんが上がるしな」
「他の魔法やスキルも、発想と想像とイメージで増やしていけばいいよ」
『『はいっ!わかりました』』
美咲と兄妹がいきなり火魔法を使いスプライトボアを倒したことで、観衆は大喜びだ。
これから自分達もあんな夢のような行動が出来るんだと、ほとんどの人が歓喜した。
燃え上がり悶えるボアを横目に、悔しそうに叫ぶ健斗を見て美咲は高笑いをする。
「お~ほっほっほ。お肉はやっぱりミディアムざますね~」
上から目線で見下したような馬鹿にしたような視線を送る美咲に、か細い声で健斗は言った。
「それでは、最後の魔物も倒します・・・」
「お~がんばれ~」
「素晴らしい風魔法を見せたれや~」
「馬鹿の一つ覚えのな、ケッケケケ」
「指振風刃!」
両腕を上天に掲げてから左右に交差させながら振り抜くと、10本の風の刃が飛んでいく。
ボアの身体中から血飛沫が飛び散る。
一撃で倒れないように、威力は小さめにしているが。
「これも凄いなぁぁぁ~~~」
「風の魔法なんか?」
『ちょっと自分も使ってみたい・・・』
そして次の魔法を唱える。
両手を前に出し指を全開にした。
「水弾!!!」
ダダダダダダダダダダッ
ダダダダダダダダダダッ
10本の指から水の弾が機関銃のように飛び出る。
『おぉぉぉぉ~~~』
「はぁぁぁ?」
『すごぉ~~~い!」
「「「「これが魔法かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」
そして健斗は右手を後ろに大きく振りかぶる。
「水投槍!!!」
水の槍がスプライトボアの眉間に突き刺さる。
燃えて悶えてるボアにも槍を投げる。
「水投槍!!!」
「「「「「うぉぉぉぉぉぉ~~~」」」」」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ???」
「おっさーん、いい加減にせぇよ~」
「美咲君、君が成長しているように私も日々、いや刻々と進化しておるのだよ」
「ふぉ~ほっほっほ~」
美咲は空中で膝を折る格好でしゃがみ込み、床を何度も叩くような素振りをした。
2人のやり取りを見ていて、大体の事を察した人々がその小芝居を見てクスクスと笑う。
そして、2匹のスプライトボアは息絶えた。
「ウギャァァァァァァ」「キャァァァ~~~~」「ヌガァァァァァァ~」
「ウォォォォォォォォ」「アアアアアァァァァ」「ウギャァァァァァァ」
「キャァァァァァァァ」「いやぁぁぁぁぁぁぁ」「なんじゃこりゃ~~」
「オ~~~ノォ~~~」
屋上に陣取っていた人々が悶え苦しみだす。
「美咲~兄妹さん~、上の人が落ちないように気を付けて見ててね~」
そう言うと、健斗はコンビニの北側、奥の方に飛んでいった。
そして、悶え苦しみノタ打ち回る人々が下に落ちないように真ん中に戻していく。
美咲達も素早く動きだす。
数分した後、すべての人々の進化が終わった。
「「「「はあぁ~~」」」」
「「「ふぅぅ~」」」
「きつかったぁ~」
「死ぬ思いって聞いてたけど、ほんとに死ぬかと思ったわ」
そこら中に黒い汚い肉の塊と、抜け落ちた歯の残骸が転がっている。
空中で。
「もう怖く無くなったやろ?」
『うん、すごく気持ちが安定してるのが自分でわかる』
「高所恐怖症って、前世のなんちゃらがうんぬん言う人もおるけど」
「でも、実際には地面に落下するのが本能的に怖いんやと思うねん」
「このスキルあったら、気絶してても解除せん限り消えへんからな」
『でも、やっぱり高く上がると股間がキュゥッとしますよ』
「『うちらには分からんわ』」
「まぁこれで、スキルって案外簡単に覚えられるなってわかったやろ」
「んじゃー一回そこに降りよか」
市役所の屋上は切妻屋根になっており、大棟の部分がすっぽり無い面白い構造になっている。
屋上に降り立ち、美咲は知ってる限りのウンチクと自分語りを始め出した。
「うちは超近接型の攻撃スタイルやねんけど、今まではそれで良かってん」
「でも今朝な、トロールと戦った時に凄い無力感を味わってんよ」
「トロールは超回復を使ってくるから、少々の傷はすぐに治しよるねん」
「相方がスキルで一刀両断して倒したんやけど、うち一人やったら凄い時間掛かったと思う」
「それで新しい何かを覚えようと思ってんねん」
美咲は、止め処の無い事を一気に吐き出した。
「それと、うちは魔法適性が凄く低いねん」
「相方からアホやアホやって言われるんやけど、INT=IQとはちゃうからな」
「ホンマちゃうからな・・・」
「それでも魔法は覚えられるんじゃないかと思ってんねん」
『でも、魔法なんて世の中に無かったもんがそんなにすぐに覚えられるんかなぁ』
「だから、やってみようって話な」
「まずはそこでジャンプしてみてくれへんか?」
『『???』』
「スキルってほんまに簡単に覚えられるって実感して欲しいねん」
2人は心にハテナを抱えたままジャンプをする。
妹が数回、力を込めてジャンプしていると超跳躍のスキルを覚えた。
兄もほどなくして跳躍のスキルを覚えた。
2人は楽しそうに上空へとジャンプしては降りて来る。
しはらく遊んでいると、妹は重力操作と言うスキルを覚え、兄は浮遊と言うスキルを覚えた。
着地の際の衝撃を和らげるスキルである。
美咲は少し焦った。自分が持っていないスキルをあっという間に二人が覚えた事に。
(でもまぁ風纏を持っているからどうしても必要ってスキルでも無いし・・・うん・・・)
「ま、まぁそんなもんや、ってわかったかな?」
『「はいっ」』
「じゃぁ次は攻撃魔法を試してみようか」
「うちが覚えられるかどうかは未知数やけどな」
「魔法って、発想と想像とイメージが大事やと思う」
「火の魔法が一番生活にも攻撃にも使えると思うけど、どない?」
『肉とかやっぱり生では食べにくいし、その発想は良いと思います』
「まずは発想はOKって事やな(笑)」
「掌の上に火が灯る感じをイメージしてみよう」
3人は利き手の掌を上に向け、そこに火が乗るとか灯るイメージを始めた。
蝋燭の火やアルコールランプの火とかをイメージしてみる。
「・・・・・」『・・・・・』『・・・・・・・』
暫くすると兄妹の手のひらに火が灯る。
『『ほおおおおお』』
[火置]と言うスキルを兄が覚えた。
[火座]と言うスキルを妹が覚えた。
美咲にはまだ火は灯らないが、その先の指示を出す。
「それを空中で投げるイメージをやってみて、うちはもう少しイメージしてみる」
『はい、火の球を投げるイメージでやってみます』
兄妹が風を纏い、空中で火の球を作り投げるを繰り返す。
しばらくすると美咲の掌にも灯りが灯り出す。
(良かったー 覚えられた~)
[浮火]と言うスキルを覚えた。
美咲は早速二人が居る上空に飛び上がり、火の球を投げる火球の練習に加わった。
思ったように火の球を投げれるようになって、次の魔法に取り組む。
「火の球を小さく圧縮して、指を鉄砲のような形にして撃てば火の銃が出来るんとちゃうかな」
『なかなか色々と発想が出てきますね~』
市役所の下の方から美咲を呼ぶ声が聞こえる。
「んじゃ~一回休憩で、みんなと合流しよっか」
風纏を身に付けて降りようとする二人にもう一言。
「その風纏は出来るだけ普段から装備しといたら良いよ。防御力もあるし」
「使い続けると熟練度みたいなもんが上がるしな」
「他の魔法やスキルも、発想と想像とイメージで増やしていけばいいよ」
『『はいっ!わかりました』』
美咲と兄妹がいきなり火魔法を使いスプライトボアを倒したことで、観衆は大喜びだ。
これから自分達もあんな夢のような行動が出来るんだと、ほとんどの人が歓喜した。
燃え上がり悶えるボアを横目に、悔しそうに叫ぶ健斗を見て美咲は高笑いをする。
「お~ほっほっほ。お肉はやっぱりミディアムざますね~」
上から目線で見下したような馬鹿にしたような視線を送る美咲に、か細い声で健斗は言った。
「それでは、最後の魔物も倒します・・・」
「お~がんばれ~」
「素晴らしい風魔法を見せたれや~」
「馬鹿の一つ覚えのな、ケッケケケ」
「指振風刃!」
両腕を上天に掲げてから左右に交差させながら振り抜くと、10本の風の刃が飛んでいく。
ボアの身体中から血飛沫が飛び散る。
一撃で倒れないように、威力は小さめにしているが。
「これも凄いなぁぁぁ~~~」
「風の魔法なんか?」
『ちょっと自分も使ってみたい・・・』
そして次の魔法を唱える。
両手を前に出し指を全開にした。
「水弾!!!」
ダダダダダダダダダダッ
ダダダダダダダダダダッ
10本の指から水の弾が機関銃のように飛び出る。
『おぉぉぉぉ~~~』
「はぁぁぁ?」
『すごぉ~~~い!」
「「「「これが魔法かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」
そして健斗は右手を後ろに大きく振りかぶる。
「水投槍!!!」
水の槍がスプライトボアの眉間に突き刺さる。
燃えて悶えてるボアにも槍を投げる。
「水投槍!!!」
「「「「「うぉぉぉぉぉぉ~~~」」」」」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ???」
「おっさーん、いい加減にせぇよ~」
「美咲君、君が成長しているように私も日々、いや刻々と進化しておるのだよ」
「ふぉ~ほっほっほ~」
美咲は空中で膝を折る格好でしゃがみ込み、床を何度も叩くような素振りをした。
2人のやり取りを見ていて、大体の事を察した人々がその小芝居を見てクスクスと笑う。
そして、2匹のスプライトボアは息絶えた。
「ウギャァァァァァァ」「キャァァァ~~~~」「ヌガァァァァァァ~」
「ウォォォォォォォォ」「アアアアアァァァァ」「ウギャァァァァァァ」
「キャァァァァァァァ」「いやぁぁぁぁぁぁぁ」「なんじゃこりゃ~~」
「オ~~~ノォ~~~」
屋上に陣取っていた人々が悶え苦しみだす。
「美咲~兄妹さん~、上の人が落ちないように気を付けて見ててね~」
そう言うと、健斗はコンビニの北側、奥の方に飛んでいった。
そして、悶え苦しみノタ打ち回る人々が下に落ちないように真ん中に戻していく。
美咲達も素早く動きだす。
数分した後、すべての人々の進化が終わった。
「「「「はあぁ~~」」」」
「「「ふぅぅ~」」」
「きつかったぁ~」
「死ぬ思いって聞いてたけど、ほんとに死ぬかと思ったわ」
そこら中に黒い汚い肉の塊と、抜け落ちた歯の残骸が転がっている。
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