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第三章 健斗と美咲と新たな出会い
2人の巣
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オレンジ色の珠を手に取り色んな方向から眺めてみる。
特に何も書いていない。
美咲に渡す。同じように色んな方向から見ている。
それをなんとなく眺めていると(ヒュン)と言ういつもの感じから、新しいスキルを覚えた。
「あぁ鑑定覚えた」
「はぁ?うちも欲しい~」
「覗き見あるやん」
「ヴー」
「でもまぁ暫く見つめてたら覚えるんちゃう?」
「めんど~」
(好きにしてくれ)
鑑定を使ってアイテムを見ると、ハンカチのような物は[素早さのアスコットタイ]
首に巻いても頭に巻いても腕に巻いても装備の効果はある。
素早さ5%アップの良い装備だった。
美咲に渡すと、腰に巻いて踊っている。
それも有りか。
オレンジの玉は
空間の宝珠[ルーム]Lv1
詳細を見てみると、どうやら異空間に部屋を持てるみたい。
部屋としては初期値で1800x2700x2700(※1 と約13㎥(リューベ)もあるようだ。
少し天井の高い3畳の部屋って位の大きさだね。
床には重力が設定されているようなので、空間収納のようにすべてを使えないのがネックか。
ただ、持ち込みも出来るようなので荷物の置き場所に最適。
これは良い物を拾ったと二人で大喜びする。
「夜寝る時の見張り番が要らなくなるねー」
「早速使ってみるか」
「でも3畳ほどだから、布団引いたら畳1枚分くらいしか残らないよ」
「やっす~い田舎の旅館に泊まったと思ったらいいわ」
「神田川の世界観やな~」
「どこの川?」
「・・・」
ちょこちょこ訪れる、このジェネレーションギャップ。
まー かぐや姫とか母親が好きだったから知ってるけど、自分の世代でも無いから仕方ない。
「これ、俺が取り込んでもいいのか?」
「いいよ~ん」
「いつもなら自分が~って感じで言うのに、どないしたん?」
おでこに手を当てると、激しく振り払われた・・・
「な、なんしよんなー」
これはセクハラだったか。
「ごめんごめん、セクハラやったな」
すっかり打ち解けたと思って調子に乗ってしまった。
反省!
(いきなりくんなよー)
(びっくらこいた~)
その時、美咲は少しエッチな事を考えていた。
狭い部屋で布団を並べて健斗と一緒に寝てるところを色々と都合良く妄想していた。
股間が少しジュンっとした所で顔に触られて、驚いて激しく拒否してしまった。
「宝珠よ!我が身に宿れ!!」
オレンジ色の宝珠は健斗の身体に吸い込まれるように消えて行った。
「ルーム!」
部屋に繋がるゲートが目の前に現れた。
「ちょっと見て来るな」
美咲を置いて健斗一人でゲートをくぐる。
(ほぉ~ 窓も何も無いし、床も壁も天井も同じ感じで変な気分になるなー)
部屋の一部に、薄青い楕円形で陽炎のようにユラユラと揺らめくゲートが常駐している。
スキルレベルが上がるとカスタマイズが出来ると鑑定に出てたけど、どうやったらそのレベルが上がるのかは分からないままだ。
ゲートの位置を任意で動かせるようなので、壁の真ん中位に上げてみた。
軽くジャンプしないとゲートに入れない程度の高さだ。
今後、部屋の追加とか出来たらゲートの部屋とか作ればいいかな。
今は寝てる間に外に出てしまう危険も少し考えられる。
自分は寝相が良い方だが、美咲はわからない。
コンベックスを取り出して寸法を測って見ると、きっちり1800x2700だった。
さすがは鑑定スキルだ。
室内には電気も何も無いのにかなり明るい。
照明は無くてもいけそうな感じだなー。
何となくステータスプレートを見てみると、新しいステータスが発生していた。
OPと言うものだが、鑑定で見ると[オプションポイント]と出て、詳細は LVのあるスキル等のオプションチョイスを選択する時に必要なポイントを表示 するものらしい。
どうやって使うのか色々と触っていると、ダイアログが出て来てカスタマイズを示唆してくる。
どうやらスキルのLv1の部分をクリックすると、条件を満たしていれば窓が開くようだ。
現在所有のOP1.5で出来る事は
・インフラ設置
・給水、排水(0.8)
・ガス(0.6)
・電気コンセント100v(0.6)
・電気200v(1.2)
・部屋拡張Lv1(1.5)
・部屋増設Lv1(1.5)
これだけしかなかった。
だけど、電気が使えるのならこんな素晴らしいことは無い!
後で美咲と相談して決めよう。
まだまだこのステータスと言う奴は分からない事ばかりだな。
リュックを部屋の中に置いて外に出る。
久々に背中に何もない状態になったので、何か身軽になった気がする。
次に入ったらリュックが無かったなんて事はないよなぁ・・・
少し心配しながらゲートをくぐる。
外に出ると美咲が何故かプリプリと怒っている様子だ。
「何を怒ってるん?」
「勝手に一人で行きやがってぇ~」
聞けば、術者が中に入るとゲートが消えるらしい。
俺が入ってすぐに続こうとしたら、ゲートに入る前に消えたらしい。
それで怒られてもなぁ・・・
まぁ謝っておこう。
「ごめんよー」
リュックの心配もあるので、またすぐにゲートを開く。
「ルーム!」
「ほれ、入って」
散々文句を言ってたくせに、ゲートに入るのにビビってなかなか入れない。
「顔だけ入れて見てみ」
ゲートに顔だけ入れれば当然こちら側に身体だけが残る。
首無し美咲・・・
異様な光景なので、スマホで撮っておこう。
しばらく中を眺めていた美咲は、そのままゲートの向こうに消えて行った。
せっかく鑑定を覚えたので、さっきの宝箱を鑑定してみる。
混沌の宝箱[Lv4-橙等級]
開錠呪文-[オープン][ウーヴリール][ネーフ][レリース][我が意に沿い解錠せよ]
(ははっ オープンだけで良かったのか・・・)
また次に宝箱を見つけたら、一番長い呪文を唱えてみよう。
一息ついて、自分もゲートをくぐる。
「狭いやろ~」
美咲は床に座り込んで、キョロキョロと部屋の中を見回している。
「んでー今出来る事はこんなもん」
「ポイントがまだ少ないから全部は出来んけどな」
そう言って美咲にカスタマイズの窓を見せる。
「んー排水給水ってどんなんやろー」
「普通に排水とー、給水は水道の事だよ」
「んじゃー最初にそれかな?」
「俺も最初はそう思ったけど、水はペットボトルでいけるやん?」
「だったら電気のコンセントで冷蔵庫でも入れた方が良くないかな?」
「スマホも充電したいし」
「健ちゃんがそう思うならそうしよっか」
「んじゃーコンセントでいいな」
「あれ?ポイント足りるから水もいけるわ」
コンセントは2か所設置できるので、右奥と手前右に設置した。
水道と排水は左の壁に設置した。
水道は、壁に点検口が出来てその中に止水弁があった。
排水パンが水道の真下に付けられてそのまま水を落としても大丈夫なようだ。
蛇口はシングルレバーの混合水栓が付いている。
まだお湯が出る設定が出来ないので、今はどちらにレバーを動かしても水しか出ない。
でも、どこから電気が来るのだろう?
どこから水が来て、排水はどこに行くのだろう?
コンセントプレートを外して中を見てみたが、壁の中には黒いボックスが見えるだけ。
配線もそのボックスの小さい穴から出ているが、その先は分からない。
排水パンもばらして見てみたい衝動に駆られる。
「明日、ホームセンターで流し台探そうか」
「それと、家電ショップで大型冷蔵庫もだな」
「寝るところが狭くなるが、しばらくの辛抱だし」
シミュレーションゲームをしているようで面白い。
「さっきの部屋からマットと布団持ってこよう」
「次はポイント貯めてトイレが欲しいな」
マンションに侵入し、マットと布団を持ち込んだ。
寸法的にマットが2枚敷き込めなかった・・・
仕方なく、2段マットにして美咲に譲り、健斗は布団だけで床に寝る事に。
「灯りが消せないけど、寝れるか?」
先ほどから美咲がまったく喋らなくなった。
警戒してるのかな?
まぁいいか・・・
「んじゃー寝よう 美咲、おやすみね」
「あっ、お、おやすみ・・・」
▽▽▽
こんな狭い部屋で男の人と寝るのか―
と、美咲は部屋の中を見回した。
健斗ならもう信頼してるし信用もしてる。
しかし、親しくなったのは今朝の話だ。
まだ20時間も経っていない。
彼と性的な接触は嫌では無いが、豊富な男性経験がある訳でも無く極度の緊張が先立つ。
何か色々と話してるようだが、耳に入ってこない。
頭がボーっとする。
天井と壁の境目が分かりにくいため、何か視界がおかしくなるから?
ふと見ると、彼が布団に潜っていくのが視界に入った。
自分の布団は隣に、ベッドのようにマットを積み重ねてセットされている。
「んじゃ寝よう 美咲、おやすみね~」
「あっ、お、おやすみ・・・」
美咲も布団に入り、健斗に背を向けて寝る態勢で横になる。
リーリがモゾモゾと美咲の布団に潜ってくるので、優しく撫でながら物想う。
(激動の一日が終わったなぁ)
(目が覚めたら元の世界に戻ってるなんて事は・・・)
目を瞑るがなかなか寝付けない。
明日からの事を考えるとなおさら目が冴える・・・
それでも心身ともに目に見えない多大な疲れが溜まっている。
いつの間にか意識が夢の世界へと墜ちていく。
本当に長い一日が終わっていく。
お疲れ様
特に何も書いていない。
美咲に渡す。同じように色んな方向から見ている。
それをなんとなく眺めていると(ヒュン)と言ういつもの感じから、新しいスキルを覚えた。
「あぁ鑑定覚えた」
「はぁ?うちも欲しい~」
「覗き見あるやん」
「ヴー」
「でもまぁ暫く見つめてたら覚えるんちゃう?」
「めんど~」
(好きにしてくれ)
鑑定を使ってアイテムを見ると、ハンカチのような物は[素早さのアスコットタイ]
首に巻いても頭に巻いても腕に巻いても装備の効果はある。
素早さ5%アップの良い装備だった。
美咲に渡すと、腰に巻いて踊っている。
それも有りか。
オレンジの玉は
空間の宝珠[ルーム]Lv1
詳細を見てみると、どうやら異空間に部屋を持てるみたい。
部屋としては初期値で1800x2700x2700(※1 と約13㎥(リューベ)もあるようだ。
少し天井の高い3畳の部屋って位の大きさだね。
床には重力が設定されているようなので、空間収納のようにすべてを使えないのがネックか。
ただ、持ち込みも出来るようなので荷物の置き場所に最適。
これは良い物を拾ったと二人で大喜びする。
「夜寝る時の見張り番が要らなくなるねー」
「早速使ってみるか」
「でも3畳ほどだから、布団引いたら畳1枚分くらいしか残らないよ」
「やっす~い田舎の旅館に泊まったと思ったらいいわ」
「神田川の世界観やな~」
「どこの川?」
「・・・」
ちょこちょこ訪れる、このジェネレーションギャップ。
まー かぐや姫とか母親が好きだったから知ってるけど、自分の世代でも無いから仕方ない。
「これ、俺が取り込んでもいいのか?」
「いいよ~ん」
「いつもなら自分が~って感じで言うのに、どないしたん?」
おでこに手を当てると、激しく振り払われた・・・
「な、なんしよんなー」
これはセクハラだったか。
「ごめんごめん、セクハラやったな」
すっかり打ち解けたと思って調子に乗ってしまった。
反省!
(いきなりくんなよー)
(びっくらこいた~)
その時、美咲は少しエッチな事を考えていた。
狭い部屋で布団を並べて健斗と一緒に寝てるところを色々と都合良く妄想していた。
股間が少しジュンっとした所で顔に触られて、驚いて激しく拒否してしまった。
「宝珠よ!我が身に宿れ!!」
オレンジ色の宝珠は健斗の身体に吸い込まれるように消えて行った。
「ルーム!」
部屋に繋がるゲートが目の前に現れた。
「ちょっと見て来るな」
美咲を置いて健斗一人でゲートをくぐる。
(ほぉ~ 窓も何も無いし、床も壁も天井も同じ感じで変な気分になるなー)
部屋の一部に、薄青い楕円形で陽炎のようにユラユラと揺らめくゲートが常駐している。
スキルレベルが上がるとカスタマイズが出来ると鑑定に出てたけど、どうやったらそのレベルが上がるのかは分からないままだ。
ゲートの位置を任意で動かせるようなので、壁の真ん中位に上げてみた。
軽くジャンプしないとゲートに入れない程度の高さだ。
今後、部屋の追加とか出来たらゲートの部屋とか作ればいいかな。
今は寝てる間に外に出てしまう危険も少し考えられる。
自分は寝相が良い方だが、美咲はわからない。
コンベックスを取り出して寸法を測って見ると、きっちり1800x2700だった。
さすがは鑑定スキルだ。
室内には電気も何も無いのにかなり明るい。
照明は無くてもいけそうな感じだなー。
何となくステータスプレートを見てみると、新しいステータスが発生していた。
OPと言うものだが、鑑定で見ると[オプションポイント]と出て、詳細は LVのあるスキル等のオプションチョイスを選択する時に必要なポイントを表示 するものらしい。
どうやって使うのか色々と触っていると、ダイアログが出て来てカスタマイズを示唆してくる。
どうやらスキルのLv1の部分をクリックすると、条件を満たしていれば窓が開くようだ。
現在所有のOP1.5で出来る事は
・インフラ設置
・給水、排水(0.8)
・ガス(0.6)
・電気コンセント100v(0.6)
・電気200v(1.2)
・部屋拡張Lv1(1.5)
・部屋増設Lv1(1.5)
これだけしかなかった。
だけど、電気が使えるのならこんな素晴らしいことは無い!
後で美咲と相談して決めよう。
まだまだこのステータスと言う奴は分からない事ばかりだな。
リュックを部屋の中に置いて外に出る。
久々に背中に何もない状態になったので、何か身軽になった気がする。
次に入ったらリュックが無かったなんて事はないよなぁ・・・
少し心配しながらゲートをくぐる。
外に出ると美咲が何故かプリプリと怒っている様子だ。
「何を怒ってるん?」
「勝手に一人で行きやがってぇ~」
聞けば、術者が中に入るとゲートが消えるらしい。
俺が入ってすぐに続こうとしたら、ゲートに入る前に消えたらしい。
それで怒られてもなぁ・・・
まぁ謝っておこう。
「ごめんよー」
リュックの心配もあるので、またすぐにゲートを開く。
「ルーム!」
「ほれ、入って」
散々文句を言ってたくせに、ゲートに入るのにビビってなかなか入れない。
「顔だけ入れて見てみ」
ゲートに顔だけ入れれば当然こちら側に身体だけが残る。
首無し美咲・・・
異様な光景なので、スマホで撮っておこう。
しばらく中を眺めていた美咲は、そのままゲートの向こうに消えて行った。
せっかく鑑定を覚えたので、さっきの宝箱を鑑定してみる。
混沌の宝箱[Lv4-橙等級]
開錠呪文-[オープン][ウーヴリール][ネーフ][レリース][我が意に沿い解錠せよ]
(ははっ オープンだけで良かったのか・・・)
また次に宝箱を見つけたら、一番長い呪文を唱えてみよう。
一息ついて、自分もゲートをくぐる。
「狭いやろ~」
美咲は床に座り込んで、キョロキョロと部屋の中を見回している。
「んでー今出来る事はこんなもん」
「ポイントがまだ少ないから全部は出来んけどな」
そう言って美咲にカスタマイズの窓を見せる。
「んー排水給水ってどんなんやろー」
「普通に排水とー、給水は水道の事だよ」
「んじゃー最初にそれかな?」
「俺も最初はそう思ったけど、水はペットボトルでいけるやん?」
「だったら電気のコンセントで冷蔵庫でも入れた方が良くないかな?」
「スマホも充電したいし」
「健ちゃんがそう思うならそうしよっか」
「んじゃーコンセントでいいな」
「あれ?ポイント足りるから水もいけるわ」
コンセントは2か所設置できるので、右奥と手前右に設置した。
水道と排水は左の壁に設置した。
水道は、壁に点検口が出来てその中に止水弁があった。
排水パンが水道の真下に付けられてそのまま水を落としても大丈夫なようだ。
蛇口はシングルレバーの混合水栓が付いている。
まだお湯が出る設定が出来ないので、今はどちらにレバーを動かしても水しか出ない。
でも、どこから電気が来るのだろう?
どこから水が来て、排水はどこに行くのだろう?
コンセントプレートを外して中を見てみたが、壁の中には黒いボックスが見えるだけ。
配線もそのボックスの小さい穴から出ているが、その先は分からない。
排水パンもばらして見てみたい衝動に駆られる。
「明日、ホームセンターで流し台探そうか」
「それと、家電ショップで大型冷蔵庫もだな」
「寝るところが狭くなるが、しばらくの辛抱だし」
シミュレーションゲームをしているようで面白い。
「さっきの部屋からマットと布団持ってこよう」
「次はポイント貯めてトイレが欲しいな」
マンションに侵入し、マットと布団を持ち込んだ。
寸法的にマットが2枚敷き込めなかった・・・
仕方なく、2段マットにして美咲に譲り、健斗は布団だけで床に寝る事に。
「灯りが消せないけど、寝れるか?」
先ほどから美咲がまったく喋らなくなった。
警戒してるのかな?
まぁいいか・・・
「んじゃー寝よう 美咲、おやすみね」
「あっ、お、おやすみ・・・」
▽▽▽
こんな狭い部屋で男の人と寝るのか―
と、美咲は部屋の中を見回した。
健斗ならもう信頼してるし信用もしてる。
しかし、親しくなったのは今朝の話だ。
まだ20時間も経っていない。
彼と性的な接触は嫌では無いが、豊富な男性経験がある訳でも無く極度の緊張が先立つ。
何か色々と話してるようだが、耳に入ってこない。
頭がボーっとする。
天井と壁の境目が分かりにくいため、何か視界がおかしくなるから?
ふと見ると、彼が布団に潜っていくのが視界に入った。
自分の布団は隣に、ベッドのようにマットを積み重ねてセットされている。
「んじゃ寝よう 美咲、おやすみね~」
「あっ、お、おやすみ・・・」
美咲も布団に入り、健斗に背を向けて寝る態勢で横になる。
リーリがモゾモゾと美咲の布団に潜ってくるので、優しく撫でながら物想う。
(激動の一日が終わったなぁ)
(目が覚めたら元の世界に戻ってるなんて事は・・・)
目を瞑るがなかなか寝付けない。
明日からの事を考えるとなおさら目が冴える・・・
それでも心身ともに目に見えない多大な疲れが溜まっている。
いつの間にか意識が夢の世界へと墜ちていく。
本当に長い一日が終わっていく。
お疲れ様
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