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第二章 サイコパス覚醒
サイコパス密談
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2人っきりになった所でおもむろに話を切り出した。
もちろん、気配探知と索敵で近くに人が居ない事を確認済みだ。
「私ねぇ鑑定ってスキルも覚えてるんよ」
一瞬、何を言ってるんだと言うような顔をしたが、丘はハッとし顔色が変わる。
「ちょっと聞かせてもらえない?」
鑑定のスキルを隠したのは、丘のステータスに【同族殺し】の称号があったからだ。
殺意や悪意を持って人を殺せばその称号が付く。
二人目以降は殺人鬼の称号を付与される。
私のように複数人続けて殺せば虐殺などが付く。
鑑定で調べたから間違いない。
丘は鬼の形相で、ドスの利いた低い声で華那子に迫る。
「おいっ何を見たんか知らんが、死にとう無いんやったら大人しぃしとけや」
これがこいつの本性か。
少し楽しくなってきた。
「なんかゆぅたらんかいっ!」
「このまんま息の根止めたろか?あぁ?」
丘は、黙ったまま腕を組み、薄ら笑みを見せる華那子に苛立ちを覚えた。
右手で華那子の左肩口を掴み尚一層凄む。
「うちは長田の御蔵の出や!」
「おのれ一人殺すくらい訳ないんやぞっ!!」
しかし、華那子は怯む事無く丘の胸ぐらを右手で掴み、声を下げてすごむ。
「おいこらぁ、なめんなよ!どっちが死ぬかやってみるか?ぉお?」
「たかが一人殺したくらいで殺人鬼気取りか?」
普段から腰が低く、物腰も柔らかい女性だった華那子。
今までの付き合いで、子供にすら怒った事が無い様な温厚な性格だった。
そんな相手から反撃を受けるとは思っていなかった丘は、目を見開いて華那子を見つめる。
「あ、あんた、それが本性かいっ!!!」
「お互い様じゃ!」
丘の掴んでいる右手を腕で振り払い、華那子は隠密と暗殺のスキルを駆使し後ろを取る。
丘の身体をホールドし、首筋にカッターナイフを突きつけ交渉に入る。
「おぅ、どうする?このまま続けるか?」
華那子の動きにまったく着いていけなかった事に少し驚愕する。
自分よりも後にレベルが付いたのに・・・
「わ、わかった。とりま手を離せや」
「ダボやでっ!おのれの置かれとる立場考えて物言えや!」
丘は全身に鳥肌が立つほどの恐怖を覚えた。
それは華那子がたった今覚えた[威圧]と言うスキルのせいだろう。
「ま、参った参りました・・・」
「いったい何が目的なんや?」
「ふっ、ちょっとうちを手伝って欲しいねん」
カッターナイフを突きつけたまま丘に自分の頼みを聞いてもらう。
「その前に誰を殺したんか聞かせてもらおか」
丘はポツポツと話し出す。
「殺したんは、ママ友の詩織や。最近ずっと気に入らんかってんけど・・・」
「先週、うちが実家に帰っとう間に、あの女は家に勝手に入っとってん」
「んで、うちのダボ夫と裸でいちゃついとう所にうちらが帰ったんよ」
「旦那の浮気は今更って感じやけど、あの女はどんだけ可愛がっとったか」
「もうハラワタ煮えくり返って・・・」
「それで今朝のバタバタのうちに?」
「うん、スカッとした」
「あははははは」
「あんたもサイコパスやな」
「まぁあの子はあんたの子分みたいな立ち位置やったからなー」
「後悔はしてへんよ」
「ふふ そんなん聞いてないし」
華那子は喉元のカッターナイフを外して丘を自由にし、車にもたれかかる。
「あんたは?」
「うちはまったく知らん奴」
今日あった事を詳細に伝える。
宝珠の事も隠さずに話した。
「ついでに口うるさい山下も殺ったった」
「そっちのんがサイコパスやん・・・」
「いやいや、お互い目くそ鼻くそやって(笑)」
「数が全然ちゃうやろが~」
にこやかに話す華那子に丘は少しホッとしている。
流石にさっきは殺されるかと思った。
「んで、頼みって?」
「あぁ、する事は簡単なんやけど、うち一人じゃちょっと無理があんねん」
「あのメグミを殺してスキルか職業を奪いたい」
丘は返事を躊躇った。
華那子が言ってる事は殺人。
それを手伝えと言うのか?こいつは?
すでに殺人を犯してるとは言え・・・
華那子は宝珠を1つ丘に渡し、鑑定を覚えるように言う。
丘は宝珠を言われるがままに転がしたり摘まんだりしている。
「覚えたらうちのステ見ていいよ」
しばらくして鑑定を覚えた丘はとても気持ちが弾んでいた。
華那子が居なけりゃスキップしてジャンプしたいくらいだ。
だが今は辞めておく・・・
鑑定はこの手の世界の定番スキルで、持っていれば戦略が大幅に広がる。
伊達に異世界小説を読んでない。
「んじゃ~見るよ」
琴南華那子(42)
Lv3
種族 【新人類】 選択
職業 【--】 選択
称号 【同族殺し】【虐殺者】【殺人鬼】
基本能力一覧
GMR/SUS
HP 23/23
MP 15/15
STR 25
DEF 27
AGI 21
DEX 29
INT 27
SP/20
基本技能一覧
無命奪魂
隠密 気配探知 遠耳 索敵 跳躍 暗殺
鑑定 大工 水泳 刺突 裁縫 調理 子守
毛筆 威圧
64-0/61-0
「変なスキルもあるけど、遺体から取ったやつやから」
「この無命奪魂ってスキルが宝珠取る奴?」
「そそ。虐殺した時にもらった」
「うちも虐殺するか」
「その前にメグミの側近から削っていきたいねん」
「うちは詩織殺してもなんも付かなんだなー」
「ステの補正が付いとうし、隠蔽ってあるやん?多分それそうやで」
「隠蔽って多分やけど、ステータス隠せるんちゃう?」
「くっそー。隠しとったら弱み握られんで済んだのに」
「逆に助かったわ」
「んで、職業は?」
「笑うでー 土方に土工に穴掘師」
「うちも、詐欺師や窃盗師とかやで」
「あんたはスコップ持っとうからしゃーないな」
2人はほのぼのとした雰囲気を保ちながらこれからの事を考えていく。
「実はなぁ、なんかもう子供の事はどうでも良くなってきてんねん」
「あれだけ子供が人生の糧やったのに・・・」
「うん、分かる。うちも探しながらどっか真剣さが足りんなーって思っててん」
「子供が命、みたいな生活やったのに、どうしちゃったんやろうなー」
「子供のいない世界なんて考えられへんかったのに・・・」
「そんな事より、スキルを1つ覚えた方が幸せな気分になる・・・」
「あぁそれはむっちゃ分かる」
「さっき鑑定覚えたとき、飛び上がりそうになるほど嬉しかった」
「それに、人を殺してもなんとも思わんのも何か自分が怖い」
「さっきも丘が戦い挑んでくるなら、迷わず殺してたと思う」
「怖いわー まだ死にとうないで」
「敵意や悪意を持ってくる奴を人間として見れなくなってる感じ」
「なぁ絵里って呼んでもえぇか?」
「え~よ、うちも華那子って呼ぶし」
「こんな世界にならなんだら、いつまでもママ友で猫被ったままやったんやろなー」
「絵里の本性も見た事やし ははは」
「うちかって殺人鬼のその裏の顔まで見たわ!」
「どんだけ怖かったか!!ちょっと漏らしたわ!!!」
「おやおや?長田の御蔵がどうとか言ってたような?」
「長田の皆さん、ごめんなさい・・・」
「取り敢えず一回下に戻ろか?」
「そやねー なぁ多田はどうする?」
「ん~わざわざ人殺しの仲間にせんでも、あの子には自分の思った人生送って貰おう」
「うちは?うちを巻き込むのはえぇ~んか?」
「おまえ、元々人殺しやないかぃ あはははは」
「ちっ!」
絵里は華那子のお尻をパンッっと叩いて歩き出す。
もちろん、気配探知と索敵で近くに人が居ない事を確認済みだ。
「私ねぇ鑑定ってスキルも覚えてるんよ」
一瞬、何を言ってるんだと言うような顔をしたが、丘はハッとし顔色が変わる。
「ちょっと聞かせてもらえない?」
鑑定のスキルを隠したのは、丘のステータスに【同族殺し】の称号があったからだ。
殺意や悪意を持って人を殺せばその称号が付く。
二人目以降は殺人鬼の称号を付与される。
私のように複数人続けて殺せば虐殺などが付く。
鑑定で調べたから間違いない。
丘は鬼の形相で、ドスの利いた低い声で華那子に迫る。
「おいっ何を見たんか知らんが、死にとう無いんやったら大人しぃしとけや」
これがこいつの本性か。
少し楽しくなってきた。
「なんかゆぅたらんかいっ!」
「このまんま息の根止めたろか?あぁ?」
丘は、黙ったまま腕を組み、薄ら笑みを見せる華那子に苛立ちを覚えた。
右手で華那子の左肩口を掴み尚一層凄む。
「うちは長田の御蔵の出や!」
「おのれ一人殺すくらい訳ないんやぞっ!!」
しかし、華那子は怯む事無く丘の胸ぐらを右手で掴み、声を下げてすごむ。
「おいこらぁ、なめんなよ!どっちが死ぬかやってみるか?ぉお?」
「たかが一人殺したくらいで殺人鬼気取りか?」
普段から腰が低く、物腰も柔らかい女性だった華那子。
今までの付き合いで、子供にすら怒った事が無い様な温厚な性格だった。
そんな相手から反撃を受けるとは思っていなかった丘は、目を見開いて華那子を見つめる。
「あ、あんた、それが本性かいっ!!!」
「お互い様じゃ!」
丘の掴んでいる右手を腕で振り払い、華那子は隠密と暗殺のスキルを駆使し後ろを取る。
丘の身体をホールドし、首筋にカッターナイフを突きつけ交渉に入る。
「おぅ、どうする?このまま続けるか?」
華那子の動きにまったく着いていけなかった事に少し驚愕する。
自分よりも後にレベルが付いたのに・・・
「わ、わかった。とりま手を離せや」
「ダボやでっ!おのれの置かれとる立場考えて物言えや!」
丘は全身に鳥肌が立つほどの恐怖を覚えた。
それは華那子がたった今覚えた[威圧]と言うスキルのせいだろう。
「ま、参った参りました・・・」
「いったい何が目的なんや?」
「ふっ、ちょっとうちを手伝って欲しいねん」
カッターナイフを突きつけたまま丘に自分の頼みを聞いてもらう。
「その前に誰を殺したんか聞かせてもらおか」
丘はポツポツと話し出す。
「殺したんは、ママ友の詩織や。最近ずっと気に入らんかってんけど・・・」
「先週、うちが実家に帰っとう間に、あの女は家に勝手に入っとってん」
「んで、うちのダボ夫と裸でいちゃついとう所にうちらが帰ったんよ」
「旦那の浮気は今更って感じやけど、あの女はどんだけ可愛がっとったか」
「もうハラワタ煮えくり返って・・・」
「それで今朝のバタバタのうちに?」
「うん、スカッとした」
「あははははは」
「あんたもサイコパスやな」
「まぁあの子はあんたの子分みたいな立ち位置やったからなー」
「後悔はしてへんよ」
「ふふ そんなん聞いてないし」
華那子は喉元のカッターナイフを外して丘を自由にし、車にもたれかかる。
「あんたは?」
「うちはまったく知らん奴」
今日あった事を詳細に伝える。
宝珠の事も隠さずに話した。
「ついでに口うるさい山下も殺ったった」
「そっちのんがサイコパスやん・・・」
「いやいや、お互い目くそ鼻くそやって(笑)」
「数が全然ちゃうやろが~」
にこやかに話す華那子に丘は少しホッとしている。
流石にさっきは殺されるかと思った。
「んで、頼みって?」
「あぁ、する事は簡単なんやけど、うち一人じゃちょっと無理があんねん」
「あのメグミを殺してスキルか職業を奪いたい」
丘は返事を躊躇った。
華那子が言ってる事は殺人。
それを手伝えと言うのか?こいつは?
すでに殺人を犯してるとは言え・・・
華那子は宝珠を1つ丘に渡し、鑑定を覚えるように言う。
丘は宝珠を言われるがままに転がしたり摘まんだりしている。
「覚えたらうちのステ見ていいよ」
しばらくして鑑定を覚えた丘はとても気持ちが弾んでいた。
華那子が居なけりゃスキップしてジャンプしたいくらいだ。
だが今は辞めておく・・・
鑑定はこの手の世界の定番スキルで、持っていれば戦略が大幅に広がる。
伊達に異世界小説を読んでない。
「んじゃ~見るよ」
琴南華那子(42)
Lv3
種族 【新人類】 選択
職業 【--】 選択
称号 【同族殺し】【虐殺者】【殺人鬼】
基本能力一覧
GMR/SUS
HP 23/23
MP 15/15
STR 25
DEF 27
AGI 21
DEX 29
INT 27
SP/20
基本技能一覧
無命奪魂
隠密 気配探知 遠耳 索敵 跳躍 暗殺
鑑定 大工 水泳 刺突 裁縫 調理 子守
毛筆 威圧
64-0/61-0
「変なスキルもあるけど、遺体から取ったやつやから」
「この無命奪魂ってスキルが宝珠取る奴?」
「そそ。虐殺した時にもらった」
「うちも虐殺するか」
「その前にメグミの側近から削っていきたいねん」
「うちは詩織殺してもなんも付かなんだなー」
「ステの補正が付いとうし、隠蔽ってあるやん?多分それそうやで」
「隠蔽って多分やけど、ステータス隠せるんちゃう?」
「くっそー。隠しとったら弱み握られんで済んだのに」
「逆に助かったわ」
「んで、職業は?」
「笑うでー 土方に土工に穴掘師」
「うちも、詐欺師や窃盗師とかやで」
「あんたはスコップ持っとうからしゃーないな」
2人はほのぼのとした雰囲気を保ちながらこれからの事を考えていく。
「実はなぁ、なんかもう子供の事はどうでも良くなってきてんねん」
「あれだけ子供が人生の糧やったのに・・・」
「うん、分かる。うちも探しながらどっか真剣さが足りんなーって思っててん」
「子供が命、みたいな生活やったのに、どうしちゃったんやろうなー」
「子供のいない世界なんて考えられへんかったのに・・・」
「そんな事より、スキルを1つ覚えた方が幸せな気分になる・・・」
「あぁそれはむっちゃ分かる」
「さっき鑑定覚えたとき、飛び上がりそうになるほど嬉しかった」
「それに、人を殺してもなんとも思わんのも何か自分が怖い」
「さっきも丘が戦い挑んでくるなら、迷わず殺してたと思う」
「怖いわー まだ死にとうないで」
「敵意や悪意を持ってくる奴を人間として見れなくなってる感じ」
「なぁ絵里って呼んでもえぇか?」
「え~よ、うちも華那子って呼ぶし」
「こんな世界にならなんだら、いつまでもママ友で猫被ったままやったんやろなー」
「絵里の本性も見た事やし ははは」
「うちかって殺人鬼のその裏の顔まで見たわ!」
「どんだけ怖かったか!!ちょっと漏らしたわ!!!」
「おやおや?長田の御蔵がどうとか言ってたような?」
「長田の皆さん、ごめんなさい・・・」
「取り敢えず一回下に戻ろか?」
「そやねー なぁ多田はどうする?」
「ん~わざわざ人殺しの仲間にせんでも、あの子には自分の思った人生送って貰おう」
「うちは?うちを巻き込むのはえぇ~んか?」
「おまえ、元々人殺しやないかぃ あはははは」
「ちっ!」
絵里は華那子のお尻をパンッっと叩いて歩き出す。
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