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第二章 サイコパス覚醒
サイコパス覚醒
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「ほんま、とち狂いやがって」
そう言い捨てて華那子は少女の頭を踏みつけていた足を退けた。
洗面所に向かい、顔や手足に付いた血を洗い落とす。
鏡を見ると、20年前くらいの顔の自分が、ニヤけ顔でこっちを見ていた。
(人を殺してるのにこの高揚感はなんなんやろ)
(もう完全に悪人やなぁ(笑)
服も血まみれになったのでクローゼットやドレッサーを物色する。
父親のだろうスエットパンツとトレーナーを頂いて着替えてみた。
サイズも大きめなので、今の身体には丁度良かった。
ベッドに座りステータスを確認してみる事に。
琴南華那子(42)
Lv2
種族 【新人類】 選択
職業 【--】 選択
称号 【同族殺し】【虐殺者】
基本能力一覧
GMR/SUS
HP 23/23
MP 15/15
STR 17
DEF 18
AGI 15
DEX 19
INT 18
SP/10
基本技能一覧
無命奪魂
隠密 気配探知 遠耳 索敵 跳躍 暗殺
27-0/23-0
(ん?なんか変な称号付けられとるし、変なスキルもあるなー)
目を閉じてそのスキルの詳細を読み取ろうとする。
暫くするとなんとなく使い方が分かった。
リビングに戻り、転がっている遺体に手をかざしスキルを唱える。
「無命奪魂」
すると、死体から黒っぽい艶のあるゴルフボール程の大きさの玉がゆっくりと浮かび上がってきた。
(ここからがわからん)
その玉を取り出すことは何となく頭の中で理解はしているが、その玉の使い道がわからない。
手に取り、いろんな角度から眺めてみた。
掌の中でコロコロ転がしてみた。
親指と人差し指でつまんで、太陽に透かして見た。
特に何も書いてないし透けても見えない。
(ヒュン)
「ん? おぅ!」
また何か覚えたようで、ステータスボードを見ると 鑑定 と言う新しいスキルを覚えていた。
異世界もので定番のスキルだ。
もちろん華那子もそれは知っていた。
(よっしゃ~ いいもん引いた)
[魂魄の宝珠:死人の魂から技能や能力を取り出した球]
[能力+2]
使い方も理解したので他の死体からも取り出してみる。
同じ遺体から2個目は出なかった。
4つの遺体から5つの宝珠が取り出せた。
能力+2の黒い球4つとテニスボールくらいの大きい黒い球が出た。
[技能:大工]
あまり良い物じゃないけど、邪魔だから消化しておく。
「宝珠よ我が身に宿れ!」
ほわっとした淡い光が身体に吸い込まれ、宝珠は霧散していった。
残りは、取り敢えずポケットの中に入れて部屋を出る。
マンションの外に出ると、取り巻きの1人が剣幕を撒き散らしこちらに近づいて来る。
「あぁ居た居た、あなたねー30分で戻れと言われてたでしょ!」
「ちゃんとしてくれないとこっちがトバッチリ食うんだからね!!」
「ほんとに、使えん奴らね」
華那子は前々からこいつらが嫌いだった。
子供の事があるから我慢してたが、もう我慢する必要も無いか。
「そうそう、ちょっと見て欲しい物があるんです」
「私の判断じゃきっと後からもめると思いますので」
そう言って、その女をマンションの中に誘い込む。
エントランスを超えて、非常階段の一番下に迎え入れる。
「いったい何~?琴南さん、何があるの?」
華那子は振り向きざまに、バールを喉に突き刺す。
声も出せずにその女はしゃがみ込む。
その顔に、今までの恨みを込めて蹴りを入れる。
ボゴッ
後ろに倒れ込んだその喉元に何度も何度もバールを刺しては抜いた。
(ヒュン)
(おっ?レベルが上がった、やったねー)
奪魂すると、黒い小さい球と少し大きい球が5個も出た。
大きいのは水泳、子守、裁縫、調理、毛筆と言う必要の無いスキルばかりだったが、華那子はスキルが増えていくのも楽しかった。
(我が身に宿れ)
スキルを全部取り込んでステータスを見ると、刺突 と言うスキルを覚えてた。
散々突いたからだろう。
職業選択が出来るようになっていたが、あまり大した物が無い。
暗殺者 詐欺師 窃盗師
ふざけんな!
職業はしばらく保留だ。
その女の遺体を空いてる部屋に放り込んでおく。
すでにそこで動かなくなった遺体があるが、奪魂は出来なかった。
(死んでから時間が経つと無理なのか自分で殺さないと駄目なのか)
公園に戻ると多田が先に戻っていた。
「早かったね」
「うん、倉庫が多いから見通しえぇしな」
「こっちは件数少ないから早く着きすぎてしもたわ」
スマホを出して丘に連絡しようとするが、ネットに繋がらない。
もちろん電話も繋がらない。せめてLINEだけでも繋がれば・・・
「お~二人とも早いなー」
暫く待つと一番件数が多い所を回ってきた丘も帰ってきた。
「あんまり捜索しすぎて索敵ってスキル覚えたわ」
「あはは、うちもなんやかんや一杯覚えたで」
「隠密に気配探知に索敵に跳躍に」
(暗殺と鑑定と奪魂のスキルは暫く黙っておこう)
暗殺は殺人のスキルだからだが、鑑定は他に理由がある。
避難所に戻りかけると、下からゾロゾロと人が上がってくる。
「あら、琴南さん達」
「避難場所をサザンモールに替えるわよ」
レベルが付いた者が周囲を囲み、中央には子供やレベル無しが保護を受けながら進む。
総勢40人程の団体だ。
輪の中の人は、台車に箱をたくさん乗せて移動している。
良く見るとカップ麺等の食料とコーヒーやミネラルウォーターとかの飲み物だ。
「子供さんは見つかったのかしら?」
(また~、見たらわかるやろが~!)
「いえ、まだです」
「とにかく避難所に行きますわよ」
(神戸生まれの神戸育ちのくせに、なんで標準語や山手言葉を使いたがるか!この女は)
いきなり移動だと言われてもなぁ。
しかし・・・
相変わらず、こいつらは何様のつもりでいやがるのだろう。
上から目線で、偉そうに指図ばかりしてきやがる。
まぁこいつらには、平常時に散々やられてきたからな。
こんな世界になったんだから覚悟しとけよ・・・
勝手に人の家の駐車場に車は止めるわ
何かあれば〇〇会だと言って、自分ら以外の家をパーティー会場にするわ
買い出しや備品の仕入れのお金も返して貰った事が無い。
自分の子供の為に買った服を、こいつらが気に入ったからと言って、半値以下の値段で売らされた人も居た。
自分らの遊びの為に子供を平気で押し付けて来るし。
あ~思い出せばキリがない。
こいつらの愚痴なら24時間は楽に喋っていられる。
こいつらのせいで、引っ越した人も、1人や2人じゃないぞ。
でも、良いよ ふふふ
まずは取り巻き達から粛清していくか。
覚悟しとけよぉ~
ホンマとっても楽しみだ♪
華那子は自分の職業を決めた。
それは、このメグミが持つ職業だ。
取れるかどうかは分からないが、これは欲しい。
スキルを取れたら顕現するかも知れない。
(わくわくすっぞー)
「それはそうと、山下さんは見なかったかしら?」
「いえ、会ってないです」
(ちょっと返事をミスったかなと思ったが、この女は気にもしてないようだ)
「どこに行ったのかしら」
(あそこで死んでるよ~)
顔がニヤケるのを我慢する。
さて、どうやってこいつを誘い出すか。
1人じゃ到底無理だ。
やはり、丘たちの力が必要だな。
新しい避難所は結構大所帯だ。200人以上居る感じかな。
ディスカウントショップじゃ今は良いけど、夜寝るところに困ると言う理由らしい。
自分たちのブースは西側のゴルフショップだった。
中の商品を片付けて、武器にしたいと言う人に渡す。
人工芝の上に腰かけて、お水をゴクゴクと飲んだ。
ぷふぁ~
「ねぇ丘さん、ちょっと良いかな?」
丘がそばに来たので声を掛ける。
「ん?いいよ?どしたん?」
色々理由を付けて丘を階上の駐車場に連れて行く。
(なかなかドキドキするなー)
場合によっては丘と戦わなければいけない。
殺られる前に狩る!
なかなか楽しい世の中になったもんだ。
そう言い捨てて華那子は少女の頭を踏みつけていた足を退けた。
洗面所に向かい、顔や手足に付いた血を洗い落とす。
鏡を見ると、20年前くらいの顔の自分が、ニヤけ顔でこっちを見ていた。
(人を殺してるのにこの高揚感はなんなんやろ)
(もう完全に悪人やなぁ(笑)
服も血まみれになったのでクローゼットやドレッサーを物色する。
父親のだろうスエットパンツとトレーナーを頂いて着替えてみた。
サイズも大きめなので、今の身体には丁度良かった。
ベッドに座りステータスを確認してみる事に。
琴南華那子(42)
Lv2
種族 【新人類】 選択
職業 【--】 選択
称号 【同族殺し】【虐殺者】
基本能力一覧
GMR/SUS
HP 23/23
MP 15/15
STR 17
DEF 18
AGI 15
DEX 19
INT 18
SP/10
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無命奪魂
隠密 気配探知 遠耳 索敵 跳躍 暗殺
27-0/23-0
(ん?なんか変な称号付けられとるし、変なスキルもあるなー)
目を閉じてそのスキルの詳細を読み取ろうとする。
暫くするとなんとなく使い方が分かった。
リビングに戻り、転がっている遺体に手をかざしスキルを唱える。
「無命奪魂」
すると、死体から黒っぽい艶のあるゴルフボール程の大きさの玉がゆっくりと浮かび上がってきた。
(ここからがわからん)
その玉を取り出すことは何となく頭の中で理解はしているが、その玉の使い道がわからない。
手に取り、いろんな角度から眺めてみた。
掌の中でコロコロ転がしてみた。
親指と人差し指でつまんで、太陽に透かして見た。
特に何も書いてないし透けても見えない。
(ヒュン)
「ん? おぅ!」
また何か覚えたようで、ステータスボードを見ると 鑑定 と言う新しいスキルを覚えていた。
異世界もので定番のスキルだ。
もちろん華那子もそれは知っていた。
(よっしゃ~ いいもん引いた)
[魂魄の宝珠:死人の魂から技能や能力を取り出した球]
[能力+2]
使い方も理解したので他の死体からも取り出してみる。
同じ遺体から2個目は出なかった。
4つの遺体から5つの宝珠が取り出せた。
能力+2の黒い球4つとテニスボールくらいの大きい黒い球が出た。
[技能:大工]
あまり良い物じゃないけど、邪魔だから消化しておく。
「宝珠よ我が身に宿れ!」
ほわっとした淡い光が身体に吸い込まれ、宝珠は霧散していった。
残りは、取り敢えずポケットの中に入れて部屋を出る。
マンションの外に出ると、取り巻きの1人が剣幕を撒き散らしこちらに近づいて来る。
「あぁ居た居た、あなたねー30分で戻れと言われてたでしょ!」
「ちゃんとしてくれないとこっちがトバッチリ食うんだからね!!」
「ほんとに、使えん奴らね」
華那子は前々からこいつらが嫌いだった。
子供の事があるから我慢してたが、もう我慢する必要も無いか。
「そうそう、ちょっと見て欲しい物があるんです」
「私の判断じゃきっと後からもめると思いますので」
そう言って、その女をマンションの中に誘い込む。
エントランスを超えて、非常階段の一番下に迎え入れる。
「いったい何~?琴南さん、何があるの?」
華那子は振り向きざまに、バールを喉に突き刺す。
声も出せずにその女はしゃがみ込む。
その顔に、今までの恨みを込めて蹴りを入れる。
ボゴッ
後ろに倒れ込んだその喉元に何度も何度もバールを刺しては抜いた。
(ヒュン)
(おっ?レベルが上がった、やったねー)
奪魂すると、黒い小さい球と少し大きい球が5個も出た。
大きいのは水泳、子守、裁縫、調理、毛筆と言う必要の無いスキルばかりだったが、華那子はスキルが増えていくのも楽しかった。
(我が身に宿れ)
スキルを全部取り込んでステータスを見ると、刺突 と言うスキルを覚えてた。
散々突いたからだろう。
職業選択が出来るようになっていたが、あまり大した物が無い。
暗殺者 詐欺師 窃盗師
ふざけんな!
職業はしばらく保留だ。
その女の遺体を空いてる部屋に放り込んでおく。
すでにそこで動かなくなった遺体があるが、奪魂は出来なかった。
(死んでから時間が経つと無理なのか自分で殺さないと駄目なのか)
公園に戻ると多田が先に戻っていた。
「早かったね」
「うん、倉庫が多いから見通しえぇしな」
「こっちは件数少ないから早く着きすぎてしもたわ」
スマホを出して丘に連絡しようとするが、ネットに繋がらない。
もちろん電話も繋がらない。せめてLINEだけでも繋がれば・・・
「お~二人とも早いなー」
暫く待つと一番件数が多い所を回ってきた丘も帰ってきた。
「あんまり捜索しすぎて索敵ってスキル覚えたわ」
「あはは、うちもなんやかんや一杯覚えたで」
「隠密に気配探知に索敵に跳躍に」
(暗殺と鑑定と奪魂のスキルは暫く黙っておこう)
暗殺は殺人のスキルだからだが、鑑定は他に理由がある。
避難所に戻りかけると、下からゾロゾロと人が上がってくる。
「あら、琴南さん達」
「避難場所をサザンモールに替えるわよ」
レベルが付いた者が周囲を囲み、中央には子供やレベル無しが保護を受けながら進む。
総勢40人程の団体だ。
輪の中の人は、台車に箱をたくさん乗せて移動している。
良く見るとカップ麺等の食料とコーヒーやミネラルウォーターとかの飲み物だ。
「子供さんは見つかったのかしら?」
(また~、見たらわかるやろが~!)
「いえ、まだです」
「とにかく避難所に行きますわよ」
(神戸生まれの神戸育ちのくせに、なんで標準語や山手言葉を使いたがるか!この女は)
いきなり移動だと言われてもなぁ。
しかし・・・
相変わらず、こいつらは何様のつもりでいやがるのだろう。
上から目線で、偉そうに指図ばかりしてきやがる。
まぁこいつらには、平常時に散々やられてきたからな。
こんな世界になったんだから覚悟しとけよ・・・
勝手に人の家の駐車場に車は止めるわ
何かあれば〇〇会だと言って、自分ら以外の家をパーティー会場にするわ
買い出しや備品の仕入れのお金も返して貰った事が無い。
自分の子供の為に買った服を、こいつらが気に入ったからと言って、半値以下の値段で売らされた人も居た。
自分らの遊びの為に子供を平気で押し付けて来るし。
あ~思い出せばキリがない。
こいつらの愚痴なら24時間は楽に喋っていられる。
こいつらのせいで、引っ越した人も、1人や2人じゃないぞ。
でも、良いよ ふふふ
まずは取り巻き達から粛清していくか。
覚悟しとけよぉ~
ホンマとっても楽しみだ♪
華那子は自分の職業を決めた。
それは、このメグミが持つ職業だ。
取れるかどうかは分からないが、これは欲しい。
スキルを取れたら顕現するかも知れない。
(わくわくすっぞー)
「それはそうと、山下さんは見なかったかしら?」
「いえ、会ってないです」
(ちょっと返事をミスったかなと思ったが、この女は気にもしてないようだ)
「どこに行ったのかしら」
(あそこで死んでるよ~)
顔がニヤケるのを我慢する。
さて、どうやってこいつを誘い出すか。
1人じゃ到底無理だ。
やはり、丘たちの力が必要だな。
新しい避難所は結構大所帯だ。200人以上居る感じかな。
ディスカウントショップじゃ今は良いけど、夜寝るところに困ると言う理由らしい。
自分たちのブースは西側のゴルフショップだった。
中の商品を片付けて、武器にしたいと言う人に渡す。
人工芝の上に腰かけて、お水をゴクゴクと飲んだ。
ぷふぁ~
「ねぇ丘さん、ちょっと良いかな?」
丘がそばに来たので声を掛ける。
「ん?いいよ?どしたん?」
色々理由を付けて丘を階上の駐車場に連れて行く。
(なかなかドキドキするなー)
場合によっては丘と戦わなければいけない。
殺られる前に狩る!
なかなか楽しい世の中になったもんだ。
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20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
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