厄災の街 神戸

Ryu-zu

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第一章 美咲と健斗

深夜の葛藤

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中学校に戻るとリョウケンと元おぢさん、そして二人の少年が校庭に居た。

全員男性だ。
聞けば、女子達はわらびと一緒にレベリングに出かけたと。

カバンの中から武器を取り出して地面に置く。
軽量バールが人気だね。

元おぢさんは迷わずに棒ケレンを取ったが、長さが良かったのかな。
棒ケレンは、樫木製の長さ1間いっけん(約1800㎜)の棒の先に平たい金属製のヘラ状の薄板が付いているものだ。

通常用途は、床材や壁材の剥離はくりに使うもの。

美咲たち女性もレベリングに出かけたので、残った男性だけでワイワイ話が弾み、楽しい時間を過ごす。



小腹も空いてきたので食事の準備を始める。
本来は賭けに負けた美咲が担当なんだが、まぁ自分でやるか。

「ちょっと鍋とかかまどの部材とか探してきますね」

また勝手に他人の家に入り込んで鍋とかを物色するつもりだ。

感謝の気持ちを忘れずに。




近くの住宅を物色していたら、まだ非難してない人がたまーに居る。

一応中学校に皆避難している事を伝える。


そして、空き家になっている家からキャンピング用品を置いているのを見つけ、お借りする。

物色している間にもゴブリンとは極たまに遭遇するが、もう何匹居ても相手にはならなくなってきた。

刀すら抜かない。



学校に戻ると男性がレベリングに出かけ、帰ってきた女性と入れ替わっていた。


「美咲ちゃーん、ご飯の用意は~?ニコニコ」
 「ごめんチャイ」

頭に一発チョップを入れて許す。


持ってきたバーベキューセットを置き、盗んでかりてきた炭に火をつける。


人数が増えているので、美咲とわらびに頼んで空き家から食材を持って来てもらう。

出来るだけ食品ロスを無くそう!

もちろん感謝の気持ちを込めて持ってくるように頼む。



みんなでワイワイやってるとちょこちょこゴブリンがフェンスの向こうに顔を出す。
もちろん誰かがサクッと倒してくるだけ。


隣のコンビニからお酒を持ってくる奴が居た。

わらびと少女風の中年二人組だ。


リョウケンは見張りがあるからと飲まなかった。

未成年組もあまりお酒は飲まないが、楽しそうにスキルや魔法の話をしている。



もう夜の10時も回ってたので、リョウケンに先に仮眠をとるように言うとすぐに了承して校舎の陰に入っていった。

こんな人が一人居るだけで頼りになる。



横目で美咲やわらびを見るが、こんな状況の中なのに宴会してやがるし。

まぁいいか。


少年風中身おっさんのかたと色々と話をする。身の上話や今後の事、なぜこんな厄災が降りかかってきたのかとか。


少年の一人が唐突に質問を投げかける。

  「美咲さんって外人なんですか?」
お酒も入ってないのに失礼な事を平気で聞けるなー。

 「いんや~日本生まれの日本育ちのクォーターだよ~ん」

  「美人ですよねー 顔だけ見てたら」
 「顔以外の何がわるいんじゃ~」

美咲が笑いながらその少年の首を絞めに行く。


「そういや、あれ以来カラコン入れてないなー」
健斗が言うと美咲は首を傾げて聞いて来る。
 「あれから視力が凄く良くなったからやん?」


それから近くに来て背中越しに座ると、小さな声で
 「健ちゃん、変な目で見ないし何も言わんからもう良いかなって思う」
「まぁどっちの美咲も可愛いけど、その碧眼の方が俺は好きやな」


背中に背中をくっつけてきた美咲が明るく言う。
 「んじゃーもうこれからもこれでいく。 カラコンも家に置いてきたし」


それから他愛のない話をうだうだとしゃべり、のどかな時間を過ごしていると、どこかで女性の悲鳴が聞こえた。


俺と美咲と数人が立ち上がり、声のする方に急ぐ。
わらびはもう前方を飛んでいる。

 (みんな反応早いな)
心の中でみんな、なかなかやるなーと思う。


車も走ってない、人も歩いてない、音のするものが何もない今の世界では、小さな悲鳴でもかなり遠くまで響く。


俺と美咲とわらびは上空から夜目と暗視を使い周りを見回す。

「南東の大型スーパーの方からだ」
皆に伝えて先に飛んでいく。

しかし彼らもハイジャンプで楽々付いて来る。
結構な高さがある阪神電車の高架も楽に飛び越える。

あの少女風中年女性二人組はついて来ない(笑)


酒を飲むのはいいが、戦闘に参加出来ないとは、やる気ないなー





スーパーの駐車場で、少数の女性に複数の男性が襲い掛かる寸前だった。

「おいおい」
 「なんしとんじゃー」

女性の前に着地する。

他の人もすぐに追いつき近くに着地する。
   「お、おまえらどっから湧いてきた?」


見たところ進化してる奴もかなりの人数いる。

他の連中は視ないとわからないが一般人っぽい。

ただ、女性も大勢居る。「???」


美咲からの覗き見結果は同じだった。

「ここから悲鳴が聞こえてきたのですが?」
 「おまえら~ゴンタするんはえ~けど、女の子に悪戯すんのは許されへんどー」
  「それも大勢で寄ってたかって」


みんなで詰め寄ると進化済みの男の一人が口を開く。
 「確かにこいつら、しばいて犯して息の根止めてどっかに捨てようって話にはなっとったけどな」

もう一人の進化した男が口をはさむ
   「こいつらがわしらに何したか知りもせんくせに、いちびってヒーロー気どんなよ」

    「わ、私らはなんもしてへんってゆぅとるやん。」
   「おまえらのせいでレベル付きが3人以上も死んどうのに、しょーもない言い訳が通るか!」

   「あんたらが殺したんを見てた奴もおるんやからなー」
    「だから知らないって!」

なにやら怪しげな雰囲気になってきたのを健斗がさえぎって話し出す。


「何かの勘違いって事もあるんだし、一度ちゃんと話を聞いた方が良いんじゃないですか?」

   「なんの根拠も無しにゆぅとんちゃうんじゃ!」
   「おかしぃ思ってからの1人目はまだ誰も見てへんかったから言い訳も経つけど」
   「2人目はゴブリンもおらん状況で、明らかにお前らの前で死んだんやぞ?」
   「3人目の女の子は、その友達が『おまえらに刺されて死んだ』って泣いとったわ」
   「その前から、たかがゴブリンに何人も何人もレベル付きが殺されたんもおかしいやろ」
   「それを問いただしたらお前らは逃げ出したんやろが!」



美咲はその3人の女性のステータスを怪訝な顔で覗き見していた。


「それなら、何があったのか詳しく聞かせてもらえませんか?」

   「おい、おまえらがどこの誰かは知らんけど、なんでおまえらに話す必要があるんや?」
   「あんたらに状況説明する義務もなんもあらへんやろ?」
   「何様のつもりじゃ!」
   「警察やとか言うんか?あぁ?」
   「部外者は黙っとけや!!」


「それならば、こちらも力づくでも止めますよ」
   「「「「「ぁあ~?」」」」」


  「ちょっと健斗さん、待って下さいな」
わらびが健斗を止める。美咲もそこに口を入れてくる。


 「うん、健ちゃん、これってうちらが介入する話とちゃうんちゃう?」
   「そうですよ。私らはこの人たちと敵対するつもりは無いですよ?」

  「何があったのかはわからないですけど、これはこちらのグループの揉め事なんで関係のない私らがどうこう言う話じゃないし、ましてや訳も分からず戦うなんてまっぴらごめんですよ」

   「うん、見ず知らずの悪党かも知れない奴らを助ける意味がわかんない」

   「普通に襲われてるなら助けようかって話だしね」


全員、口を揃えて女性たちを助けることに賛成してくれなかった。
特に美咲は何度も隣で首を横に振る。

「でも、困ってる女性が目の前に居るのに、知らん顔は出来ないやん?」

  「困ってる原因は自分たちで作ったかも知れないのに?」
 「健ちゃん、知り合いでも無いのにそこまでしなくていい」

 「それに、この人らのせいでもっともっと困ってるのはあちらさん達やろ?」
 「この人らは困ってるんやなくて困らせてる張本人やで?」


味方全員から否定されて健斗は少しイラっとしていた。

「それでも、女性を助けるんは男の役割やろ」

 「健ちゃん、それは女は弱いから男が守らんと、ってやつ?」


   「うっわ~女性蔑視べっしはなはだしい!」
   「健斗さん、同じ男として、今のは引くわー」
   「昭和かよっ!」  


  「健斗さんは私や美咲ちゃんやここに居る女の子たちが弱くて見てられないって事ですか?」

わらびがきつい口調で詰め寄ってくる。

   「昔、白浜なんちゃらって奴がそんな風に女性を見下してたなー」
   「そいつもケンちゃんやったね」
   「あぁ最弱の弟子とかなんとか言ってた奴か」


「いや、そんなつもりは全然ないんやけど」

そこまで皆に責められるとは思ってなかったので、少し健斗は戸惑う。

 「うちは健ちゃんに守ってもらわな生きていかれへんほど弱いとは思わんよ?」

  「美咲さんやわらびさんと戦って勝てる姿が想像できん」




    「あっ!」

   「あ~~~!」「くっそ~!!」
   「おらんやないか~」
   「おまえらがゴチャゴチャ言うとるから逃げられたやろがぁ~」
   「探せー」


いつの間にかその女性たちは逃げ出して、もうそこには居なかった。

グループの数人が逃げただろう方向に追いかけて行った。


健斗は女性が逃げた事に少しホッとしたが、わらびと美咲は違っていた。


  「すみません、先ほどの話を出来れば詳しく教えていただけませんか?」
 「人殺しって、どんな状況で?」

わらびと美咲がそこに残っていた一般人数人に話しかける。


健斗は追いかけて行った連中を止めに走ろうとしていたが、話に耳を傾ける。


  「実は・・・・・」

事の次第をほぼ知っていると言う女性が語り出した。



逃げた奴らは、仮の避難所のディスカウントショップからサザンモールに後から避難してきた人達の中に居た15人くらいのママ友グループだった。

その前の厄災の始まりの時は、小さな子供も多数連れていたのだが、ゴブリンの大群に襲われた時に散り散りバラバラになったしまった事。


その子供たちを探すのに、レベルが付いた一部の人達で探索隊を結成した事。
グループの他の女性たちにもレベルを付けて捜索に出かける計画が出来た事。


  「それでモールの人たちも、子供たちを探すことが先決だって話になったんです」


ところが、今逃げた3人組と組んで捜索に出かけた人々が帰ってこなかった。

一人二人じゃない数の人達が数時間の間に居なくなっていった。


聞けば、行動が別だったとか、見たときにはもう亡くなっていたとか、他の団体に襲われたとか、適当なことばっかり言ってうやむやにしてきたらしい。

おかしいと勘ぐったサザンモールを纏めてた数人のうちの1人がその3人と一緒に出掛けたが、やはり帰ってこなかった。

レベルがかなり高くて戦闘系の職業に、強いスキルも持ってたのに。



多くの人が戦いでゴブリンに殺されたけど、やはりその3人組は何かがおかしいと思う人間が多数出てくる。

避難民を纏めてた人達と相談し、レベルが高めの有志が調査する事に。


1人の高レベルの男が怪しい3人組と一緒に出掛け、女性2人、男性2人が見つからないようにかなり離れて尾行する。

人気ひとけが無くなった辺りで、急に同行した男性が倒れる。

それを見ていた女性が、思わず声を出してしまった。


3人組は見えない位置に慌てて隠れたので、尾行してた4人が追いかけたが、見失ってしまった。


手分けして探してると、女性の1人が見つけたようで、咎めその場に留まるように大声で言う。

だが、その女性も3人組の毒牙に掛かる。

もう1人の女性がそれを目撃し、大声を聞きつけた男達もすぐに追いついてきた。

男たちは3人組に詰問きつもんするが、またまた逃げられてしまう。


大急ぎでサザンモールに戻った3人は仲間を集め捜索してたところ、ここの大型スーパーに隠れている3人組を見つけて、即時制裁する事になっていた。



そこまで聞いても健斗はまだ3人組の女性を庇おうとする。


「いや、でも何かの間違いかも知れへんし、何か

そこまで言ったところで美咲が手の平を拡げ、健斗の口の前に出し話を止める。


 「うちは人のステータスを見る事が出来るんやけど」
 「あの3人、わらびちゃんよりレベルが高くて、職業とスキルが全然噛み合ってなかったんよ」

「そんなの行動発生で

 「健ちゃん!ちょっと黙って聞いてーや」

また美咲が健斗の言葉を遮る。


 「んで、一番レベルの高い子に異常な数の雑多なスキルと[従属契約]ってスキルがあってん」

「だからって

 「え~から黙って聞けっちゅうとんねん!!」
 「なんで見ず知らずの奴をそこまで庇うんか理解出来へんわ!!!」
 「今のこの人らの話聞いただけで、おかしな連中やってわかるやろが~ボケー!」
 「な~にを意地になっとんか知らんけど、黙っとけや!ダボッ!!」


美咲の言葉に、そこに居た全ての人々がウンウンと頷く。
健斗はそれを見て、何も言わずうつむいた。


 「フゥー」
殴りたくなるほど激高してしまった心を静める。


リーダー格の子の職業が[傀儡師]
あとの二人が職業と別に[人形師]ってサブジョブみたいなの持ってた。
んで、うちらにはない 状態【使役ー琴南 華那子】 

サブジョブかセカンドジョブかわからんが 恩恵【技能貸与-人形師】

2人が同じ見た事も無い[人形師]なんて職業を恩恵で持ってるのもちょっとおかしいやろ。



 「んでな、3人全員に[殺人鬼]とか[同族殺し]や[虐殺者]って称号が付いとったんや」



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