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ぴーちゃんが拐われそうになりました。
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私達が魔物たちに襲われたと知って直ちに近くの騎士たちか駆けつけてきた。
やってきた先生たちも恐慌状態だった。
そんな中、魔物がぴーちゃんの活躍で逃げていったと知って皆唖然とした。
が、中々信じてもらえなかった。
「私がユニコーンに頼んで追い払ってもらったのです」
マチルダがいい加減なことを言ったが、反論しようとした私をマチルダが必死にウィンクしてきたので、仕方無しに、黙っていた。
あとで理由を聞くと
「ピースケが追い払ったって聞いたら研究所に連れて行かれて、下手したら解剖されてしまうわよ」
私はマチルダの言葉に絶句した。
そんな事許す訳にはいかない。
それにマチルダの言う通りかもしれない。だってこんな可愛いぴーちゃんが追い払ったなんて誰も信じられないし、何か魔物が忌避する特殊な薬液か何かをぴーちゃんが分泌したとか調べられる可能性は十二分にあるのだ。それよりはユニコーンが追い払ってくれたという方が説得力はある。
でも、どう見てもユニコーンはぴーちゃんの下僕と化しているんだけど。
ぴーちゃんが指示すると嫌々ながら従うのだ。
「このようなところにおいておいて、魔物たちに復讐されたら可愛そうですわ。私の家に連れて帰ります」
マチルダはそう言うのだが、そういうふうに指示しているのがお菓子に釣られたぴーちゃんなのだから。
「ピースケ。今度は帝都にある有名なケーキを取り寄せてあげるからね」
「ぴー」
こいつは本当にお菓子で釣られるのだ。
私はむっとしつつ、
「もう、パティにも上げるから」
と言われてなし崩し的になってしまったんだげと。私も悪いかも……
「ピースケ、後はもふもふしたいからフェンリルもペットにほしいわ」
何かマチルダが言っているけれど、こいつはぴーちゃんを自分のペット探しに利用したいためだけに私を家に連れ帰ったのか?
こんな事があってから、女の子にはぴーちゃんが人気になった。
「ピー様。おはようございます」
登校するとレイラに抱きつかれて喜び、
「ああん、私も抱っこしたいです」
ジャネットにも抱きつかれてすっかりご満悦だ。
それにマチルダが許可を取ってくれて、学校の中まで、持ち込み可能にしてくれたのだ。
ジーニーが付いてくれて、校舎の窓側で日向ぼっこして授業中は昼寝しているんだけど。
昼休みは誰が食べさせるか争奪戦になってもう大変な人気だった。
他のクラスも見学に来るし、凄まじい人気だ。
オードリーですら
「ぴー、今までごめんね」
と言って今王都で一番の人気のプリンをピーの分だけ買ってきて上げたくらいだ。
普通、その飼主の私の分も持ってこいよと怒ったのは秘密だ。
「でも、ピーって変なトカゲだよな。黄色い毛並みをしているし、何か偉そうだし」
ブラッドが何か言ってくれたが、ぴーちゃんは可愛いのだ。
私は少しムッとした。
「でも、パティはどこでぴーちゃんの卵を見つけたの?」
ジルが聞いてきた。
「うーん、山の中。おばあちゃんのお使いに行ったら卵が動いていたんだよね。それで抱きついたらぴーちゃんが産まれてきたの」
私は適当に誤魔化した。これなら良いだろう。ジルは折に触れて色々私の昔のことを聞き出そうとするんだけど、誤魔化すのが大変だ。
「ふーん、そうなんだ」
「ジル様。お待たせしました」
そこにエイダが駆けて来たのだ。
ジルの手に自分の腕を巻き付けている。
「エイダ。約束なんてしていたっけ」
ジルはそう言いつつ、さりげなく、腕を外しているが、
「まあ、ジル様ったら。いつか王都のカフェに連れて行ってくれるっておっしゃっていたじゃないですか」
「いや、あれは言っただけで」
ジルは慌てているが、私はホッとした。これ以上色々聞かれたら不味いし。
まだ、私が魔法少女とは知られていないはずだ。さっさと連れて行ってほしい。
「指切りげんまんしました」
エイダはそう言うと胸をジルに押し付けるんだけど。何かそれを見た私は少しむっとした。
「あの娘、胸が大きいわね」
マチルダも言わなくてもいいことを言ってくれるんだけど。
「あなたこそ、婚約者なんだから注意しなくていいの」
私が言うと
「私はあなたに会いに来る名目だけでジルの婚約者になったって言ったでしょ。あいつが誰と付き合おうと全然問題ないのよ。それよりもあんたの方が良いの。ジルはあなたと話したそうにしていたけれど」
マチルダが言ってくれるんだけど、
「これ以上話して、バレたら嫌だから良いのよ」
私が言うと
「ふうーーーん」
何かマチルダが馬鹿にしたように言ってくれるんだけど。何でだ?
そんな時だ。
「きゃっ」
ぴーちゃんを抱いていたレイラが走ってきた男に弾き飛ばされたのだ。
男は見たこともない男だった。学園外の人間だ。
その男はレイラからぴーちゃんを取り上げようと手を伸ばしたのだ。
危ない!
私はぴーちゃんに駆け寄ろうとした。
「ギャっ」
しかし、その瞬間、男は腕を抑えて転がったのだった。
そこには怒ったぴーちゃんが仁王立ちしていたのだ。
「ヒィィィ、殺される!」
男は何故かぴーちゃんをめちゃくちゃ恐れていた。
逃げようとしたところを慌てて飛んできた騎士たちに拘束されていた。
「ありがとうぴーちゃん、私を守ってくれたのね」
レイラが感激してぴーちゃんに抱きついていた。
「ぴーーーー」
ぴーちゃんは胸を張って威張っているんだけど
でも、こんな可愛いぴーちゃんを見て、何で魔物もこの男も怖がったんだろう?
私には良く判らなかった。
やってきた先生たちも恐慌状態だった。
そんな中、魔物がぴーちゃんの活躍で逃げていったと知って皆唖然とした。
が、中々信じてもらえなかった。
「私がユニコーンに頼んで追い払ってもらったのです」
マチルダがいい加減なことを言ったが、反論しようとした私をマチルダが必死にウィンクしてきたので、仕方無しに、黙っていた。
あとで理由を聞くと
「ピースケが追い払ったって聞いたら研究所に連れて行かれて、下手したら解剖されてしまうわよ」
私はマチルダの言葉に絶句した。
そんな事許す訳にはいかない。
それにマチルダの言う通りかもしれない。だってこんな可愛いぴーちゃんが追い払ったなんて誰も信じられないし、何か魔物が忌避する特殊な薬液か何かをぴーちゃんが分泌したとか調べられる可能性は十二分にあるのだ。それよりはユニコーンが追い払ってくれたという方が説得力はある。
でも、どう見てもユニコーンはぴーちゃんの下僕と化しているんだけど。
ぴーちゃんが指示すると嫌々ながら従うのだ。
「このようなところにおいておいて、魔物たちに復讐されたら可愛そうですわ。私の家に連れて帰ります」
マチルダはそう言うのだが、そういうふうに指示しているのがお菓子に釣られたぴーちゃんなのだから。
「ピースケ。今度は帝都にある有名なケーキを取り寄せてあげるからね」
「ぴー」
こいつは本当にお菓子で釣られるのだ。
私はむっとしつつ、
「もう、パティにも上げるから」
と言われてなし崩し的になってしまったんだげと。私も悪いかも……
「ピースケ、後はもふもふしたいからフェンリルもペットにほしいわ」
何かマチルダが言っているけれど、こいつはぴーちゃんを自分のペット探しに利用したいためだけに私を家に連れ帰ったのか?
こんな事があってから、女の子にはぴーちゃんが人気になった。
「ピー様。おはようございます」
登校するとレイラに抱きつかれて喜び、
「ああん、私も抱っこしたいです」
ジャネットにも抱きつかれてすっかりご満悦だ。
それにマチルダが許可を取ってくれて、学校の中まで、持ち込み可能にしてくれたのだ。
ジーニーが付いてくれて、校舎の窓側で日向ぼっこして授業中は昼寝しているんだけど。
昼休みは誰が食べさせるか争奪戦になってもう大変な人気だった。
他のクラスも見学に来るし、凄まじい人気だ。
オードリーですら
「ぴー、今までごめんね」
と言って今王都で一番の人気のプリンをピーの分だけ買ってきて上げたくらいだ。
普通、その飼主の私の分も持ってこいよと怒ったのは秘密だ。
「でも、ピーって変なトカゲだよな。黄色い毛並みをしているし、何か偉そうだし」
ブラッドが何か言ってくれたが、ぴーちゃんは可愛いのだ。
私は少しムッとした。
「でも、パティはどこでぴーちゃんの卵を見つけたの?」
ジルが聞いてきた。
「うーん、山の中。おばあちゃんのお使いに行ったら卵が動いていたんだよね。それで抱きついたらぴーちゃんが産まれてきたの」
私は適当に誤魔化した。これなら良いだろう。ジルは折に触れて色々私の昔のことを聞き出そうとするんだけど、誤魔化すのが大変だ。
「ふーん、そうなんだ」
「ジル様。お待たせしました」
そこにエイダが駆けて来たのだ。
ジルの手に自分の腕を巻き付けている。
「エイダ。約束なんてしていたっけ」
ジルはそう言いつつ、さりげなく、腕を外しているが、
「まあ、ジル様ったら。いつか王都のカフェに連れて行ってくれるっておっしゃっていたじゃないですか」
「いや、あれは言っただけで」
ジルは慌てているが、私はホッとした。これ以上色々聞かれたら不味いし。
まだ、私が魔法少女とは知られていないはずだ。さっさと連れて行ってほしい。
「指切りげんまんしました」
エイダはそう言うと胸をジルに押し付けるんだけど。何かそれを見た私は少しむっとした。
「あの娘、胸が大きいわね」
マチルダも言わなくてもいいことを言ってくれるんだけど。
「あなたこそ、婚約者なんだから注意しなくていいの」
私が言うと
「私はあなたに会いに来る名目だけでジルの婚約者になったって言ったでしょ。あいつが誰と付き合おうと全然問題ないのよ。それよりもあんたの方が良いの。ジルはあなたと話したそうにしていたけれど」
マチルダが言ってくれるんだけど、
「これ以上話して、バレたら嫌だから良いのよ」
私が言うと
「ふうーーーん」
何かマチルダが馬鹿にしたように言ってくれるんだけど。何でだ?
そんな時だ。
「きゃっ」
ぴーちゃんを抱いていたレイラが走ってきた男に弾き飛ばされたのだ。
男は見たこともない男だった。学園外の人間だ。
その男はレイラからぴーちゃんを取り上げようと手を伸ばしたのだ。
危ない!
私はぴーちゃんに駆け寄ろうとした。
「ギャっ」
しかし、その瞬間、男は腕を抑えて転がったのだった。
そこには怒ったぴーちゃんが仁王立ちしていたのだ。
「ヒィィィ、殺される!」
男は何故かぴーちゃんをめちゃくちゃ恐れていた。
逃げようとしたところを慌てて飛んできた騎士たちに拘束されていた。
「ありがとうぴーちゃん、私を守ってくれたのね」
レイラが感激してぴーちゃんに抱きついていた。
「ぴーーーー」
ぴーちゃんは胸を張って威張っているんだけど
でも、こんな可愛いぴーちゃんを見て、何で魔物もこの男も怖がったんだろう?
私には良く判らなかった。
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私の絶賛発売中の書籍化作品はこちら
『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! 学園生活を満喫するのに忙しいです』https://www.alphapolis.co.jp/novel/237012270/302627913
7月5日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
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表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。
この次の新作はこちら
『転生したら地味ダサ令嬢でしたが王子様に助けられて何故か執着されました』https://www.alphapolis.co.jp/novel/237012270/497818447
前世病弱だったニーナは転生したら周りから地味でダサいとバカにされる令嬢(もっとも平民)になっていた。「王女様とか公爵令嬢に転生したかった」と祖母に愚痴ったら叱られた。そんなニーナが祖母が死んで冒険者崩れに襲われた時に助けてくれたのが、ウィルと呼ばれる貴公子だった。もう二度と会う訳はないと思っていたのに……
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