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入学式の前にマチルダのせいでローズに叩かれました
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その後、パーティは、王太子殿下が、いらっしゃって、二人を取りなしてくれたけど、ショックのあまり、さっさとローズは帰って行った。
なんかかわいそうな気がしたけど、自業自得な面もあると思ってしまった……
「早速、面白いことが出来て本当に良かったわ」
満面の笑みを浮かべてマチルダが言った。
「これ以上ここにいたら、ハーマンに悪いから帰るわ。じゃあ、パティ、またね」
マチルダは颯爽と私に手を振ると、去っていったんだけど、私の名前どうして知っているんだろう?
それに、王太子殿下を名前呼びしていったんだけど、何で?
「凄いわね、パティ、帝国の子爵様とお知り合いだったなんて! 子爵様も王太子殿下を呼び捨てにしていたけど、帝国の子爵様って我が国の王太子殿下よりも偉いのね!」
「いや、そんな訳ないじゃない」
いくら我が国は属国だからって子爵よりも王太子殿下が下なんてあり得ない。それに私は子爵様なんて知らないんだけど……
何か私も周りから興味津々で見られていたので、早急に部屋に引き払ったのだ。
そして、翌日は学園の入学式だった。
私達は制服に着替えて講堂に行った。
その講堂の前にクラス分けがデカデカと張られていたんだけど、私は男爵家だから下のCクラスの方から探すんだけど……ない。
そして、Bクラスも見たけど、
「無い!」
流石に私は焦ってしまった。テストを受けて受かったはずなのに!
「パティ、あなた、Aクラスよ」
そんな中、ヘーゼルが紙の上の方を指差して言ってくれた。
「えっ?」
私はその指先を見て、唖然とした。
私はなんとAクラスだったのだ。それも上から二つ目に書かれているんだけど。
何故に?
「凄いじゃない」
ヘーゼルが喜んで言ってくれるんだけど……
ええええ!
Aクラスって、それって高位貴族の中じゃない。絶体にからみたくなかったのに!
私は唖然とした。
「パティ。あなたAクラスだなんて普通は男爵家ならCクラスなのに」
ヘーゼルが喜んで言ってくれるんだけど、私は全然嬉しくない。
そして、私の上にはでかでかとマチルダ・アラプールと書かれているんだけど?
「ねえねえ、パティ、アラプールって言ったら、帝国の公爵家なんじゃない?」
「ええええ! あの帝国最大の公爵家の?」
「そんな大したものでは無いわよ」
後ろから声がした。私は不吉な予感がして後ろを振り返るとそこには昨日のマチルダが立っていたのだ。
「ええええ! あなた、公爵家のお嬢様だったの?」
私は唖然としてマチルダに聞いていた。絶対に帝国の子爵様に不敬だったと思う。
「間違いよ」
マチルダは一言そう言うと、
「ハーマン!」
いきなり大声で王太子殿下を呼び出したんだけど、帝国の公爵令嬢ならば殿下を呼び捨てにしても良いのか?
「どうされました。アラプールさん」
殿下ははっきりと公爵家の名前を言われた。それもさん付けだ。
「あなた、何を言っているの? 私はデール、デール子爵よ、間違わないで」
「いやしかし、あなたは公爵家の令嬢で」
「あなたは何を言っているの? じゃあヴァージルはどうなるのよ。彼も子爵を名乗っているじゃない!」
「いや彼の場合は彼からのたっての要望で」
「じゃあ、私も同じよ! すぐにそうしていただけないかしら」
「判りました」
殿下はマチルダの下僕のようとまでは言わなくても、にたような感じで、すぐに係の者を呼んで訂正させているんだけど。
確か、殿下は生徒会長で、学園では一番偉いはずでは……周りの皆も唖然として見ているんだけど。
私はただただ唖然と見ているしか出来なかった。
「ちょっと、そこの子爵のあなた、何を威張って我が国の王太子殿下を顎で使っているのよ」
そこに昨日のローズが再び突っかかってきた。さすがローズお嬢様、一日で復活したのだ。
爵位なしと昨日は馬鹿にされて逃げ去ったのに、何か策があったんだろうか?
「あら、女の魅力のほとんどないパティに婚約者を盗られたお嬢様じゃない。今日はすごすごと逃げなくて良いの?」
早速、マチルダの嫌味さく裂した。
「何言っているのよ。私は女の魅力でパトリシアに負けたのではないわ。パトリシアは女の体を使って」
「それを女の魅力って言うのよ」
「そんな訳は」
マチルダに突っ込まれてローズはしどろもどろになる。
「でも、パティは胸もないし、腰も寸胴だし、顔も地味だし……昨日も言ったけど、言い方は悪いけど、私ならばそんなパティに負けてよくもここにいられるとつくづくあんたの図太さに感心するわ。
わたしなら、絶対に自殺しているもの」
周りの皆は私とローズを比べて頷きながら聞くな!
この女、何言ってくれるのよ。みんなも私をじろじろ見るな!
「な、何ですって」
ローズはますますいきり立った。
「まあまあ、ローズ嬢、ここは抑えて」
「殿下は黙っていてください」
抑えようとした殿下にまで食って掛かってきた。もう抑えが聞かなくなって来たらしい。
そろそろ逃げた方が良いだろう。
私が余計な被害に会わないように下がろうとした時だ。
「文句なら私の侍女に言って」
マチルダが私を指差して言ってくれるんだけど、ちょっと待ってよ!わたしはあなたの侍女じゃないわよ!
「パティ、月に金貨100枚払うわ」
私の心の声を聞いたようにマチルダが言ってくれるんだけど、私はそれを聞いた瞬間、条件反射で頷いていたのだ。
「やります。是非ともさせて下さい!」
「あなた、金で帝国の犬になるの?」
ローズがいきり立って叫んでくれたんだけど、私は帝国の犬にはなっていない
マチルダの侍女をするって言っただけだ!
「何言っているの? 世の中、全て金次第よ」
「何ですって!」
マチルダの声にローズはますますいきり立っているんだけど。
「まあ、男は金が無くても、女の魅力で迫ってもいう事を聞いてくれるけど、まあ、もっともあなたは女の魅力も無いものね。こんな地味なパティに婚約者を寝取られたんだから」
そう言うとマチルダはローズの前に私を差し出すんだけど、それってまずくない?
「パトリシア、もう許さないわ」
バシーーーーン
怒り狂ったローズは私の頬を思いっきり張ってくれたのだ。
************************************************************
マチルダのせいで叩かれたパティ……
碌なことになりません。
さて、続きは今夜です。
なんかかわいそうな気がしたけど、自業自得な面もあると思ってしまった……
「早速、面白いことが出来て本当に良かったわ」
満面の笑みを浮かべてマチルダが言った。
「これ以上ここにいたら、ハーマンに悪いから帰るわ。じゃあ、パティ、またね」
マチルダは颯爽と私に手を振ると、去っていったんだけど、私の名前どうして知っているんだろう?
それに、王太子殿下を名前呼びしていったんだけど、何で?
「凄いわね、パティ、帝国の子爵様とお知り合いだったなんて! 子爵様も王太子殿下を呼び捨てにしていたけど、帝国の子爵様って我が国の王太子殿下よりも偉いのね!」
「いや、そんな訳ないじゃない」
いくら我が国は属国だからって子爵よりも王太子殿下が下なんてあり得ない。それに私は子爵様なんて知らないんだけど……
何か私も周りから興味津々で見られていたので、早急に部屋に引き払ったのだ。
そして、翌日は学園の入学式だった。
私達は制服に着替えて講堂に行った。
その講堂の前にクラス分けがデカデカと張られていたんだけど、私は男爵家だから下のCクラスの方から探すんだけど……ない。
そして、Bクラスも見たけど、
「無い!」
流石に私は焦ってしまった。テストを受けて受かったはずなのに!
「パティ、あなた、Aクラスよ」
そんな中、ヘーゼルが紙の上の方を指差して言ってくれた。
「えっ?」
私はその指先を見て、唖然とした。
私はなんとAクラスだったのだ。それも上から二つ目に書かれているんだけど。
何故に?
「凄いじゃない」
ヘーゼルが喜んで言ってくれるんだけど……
ええええ!
Aクラスって、それって高位貴族の中じゃない。絶体にからみたくなかったのに!
私は唖然とした。
「パティ。あなたAクラスだなんて普通は男爵家ならCクラスなのに」
ヘーゼルが喜んで言ってくれるんだけど、私は全然嬉しくない。
そして、私の上にはでかでかとマチルダ・アラプールと書かれているんだけど?
「ねえねえ、パティ、アラプールって言ったら、帝国の公爵家なんじゃない?」
「ええええ! あの帝国最大の公爵家の?」
「そんな大したものでは無いわよ」
後ろから声がした。私は不吉な予感がして後ろを振り返るとそこには昨日のマチルダが立っていたのだ。
「ええええ! あなた、公爵家のお嬢様だったの?」
私は唖然としてマチルダに聞いていた。絶対に帝国の子爵様に不敬だったと思う。
「間違いよ」
マチルダは一言そう言うと、
「ハーマン!」
いきなり大声で王太子殿下を呼び出したんだけど、帝国の公爵令嬢ならば殿下を呼び捨てにしても良いのか?
「どうされました。アラプールさん」
殿下ははっきりと公爵家の名前を言われた。それもさん付けだ。
「あなた、何を言っているの? 私はデール、デール子爵よ、間違わないで」
「いやしかし、あなたは公爵家の令嬢で」
「あなたは何を言っているの? じゃあヴァージルはどうなるのよ。彼も子爵を名乗っているじゃない!」
「いや彼の場合は彼からのたっての要望で」
「じゃあ、私も同じよ! すぐにそうしていただけないかしら」
「判りました」
殿下はマチルダの下僕のようとまでは言わなくても、にたような感じで、すぐに係の者を呼んで訂正させているんだけど。
確か、殿下は生徒会長で、学園では一番偉いはずでは……周りの皆も唖然として見ているんだけど。
私はただただ唖然と見ているしか出来なかった。
「ちょっと、そこの子爵のあなた、何を威張って我が国の王太子殿下を顎で使っているのよ」
そこに昨日のローズが再び突っかかってきた。さすがローズお嬢様、一日で復活したのだ。
爵位なしと昨日は馬鹿にされて逃げ去ったのに、何か策があったんだろうか?
「あら、女の魅力のほとんどないパティに婚約者を盗られたお嬢様じゃない。今日はすごすごと逃げなくて良いの?」
早速、マチルダの嫌味さく裂した。
「何言っているのよ。私は女の魅力でパトリシアに負けたのではないわ。パトリシアは女の体を使って」
「それを女の魅力って言うのよ」
「そんな訳は」
マチルダに突っ込まれてローズはしどろもどろになる。
「でも、パティは胸もないし、腰も寸胴だし、顔も地味だし……昨日も言ったけど、言い方は悪いけど、私ならばそんなパティに負けてよくもここにいられるとつくづくあんたの図太さに感心するわ。
わたしなら、絶対に自殺しているもの」
周りの皆は私とローズを比べて頷きながら聞くな!
この女、何言ってくれるのよ。みんなも私をじろじろ見るな!
「な、何ですって」
ローズはますますいきり立った。
「まあまあ、ローズ嬢、ここは抑えて」
「殿下は黙っていてください」
抑えようとした殿下にまで食って掛かってきた。もう抑えが聞かなくなって来たらしい。
そろそろ逃げた方が良いだろう。
私が余計な被害に会わないように下がろうとした時だ。
「文句なら私の侍女に言って」
マチルダが私を指差して言ってくれるんだけど、ちょっと待ってよ!わたしはあなたの侍女じゃないわよ!
「パティ、月に金貨100枚払うわ」
私の心の声を聞いたようにマチルダが言ってくれるんだけど、私はそれを聞いた瞬間、条件反射で頷いていたのだ。
「やります。是非ともさせて下さい!」
「あなた、金で帝国の犬になるの?」
ローズがいきり立って叫んでくれたんだけど、私は帝国の犬にはなっていない
マチルダの侍女をするって言っただけだ!
「何言っているの? 世の中、全て金次第よ」
「何ですって!」
マチルダの声にローズはますますいきり立っているんだけど。
「まあ、男は金が無くても、女の魅力で迫ってもいう事を聞いてくれるけど、まあ、もっともあなたは女の魅力も無いものね。こんな地味なパティに婚約者を寝取られたんだから」
そう言うとマチルダはローズの前に私を差し出すんだけど、それってまずくない?
「パトリシア、もう許さないわ」
バシーーーーン
怒り狂ったローズは私の頬を思いっきり張ってくれたのだ。
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マチルダのせいで叩かれたパティ……
碌なことになりません。
さて、続きは今夜です。
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