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偽聖女に昔の男が言い寄って足蹴にされていたので、助けに出たら弾き飛ばされました。
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翌朝、学園はその聖女の奇跡の話で持ちきりだった。
モモンガさん達は休日毎に街に出て、孤児院とか診療所とかで人を集めて、聖女の奇跡を起こすとやっていたらしい。それが全然効果を挙げずにいたところでやっと出来たから、そのはしゃぎようは凄かった。
全ては私が知らず知らのうちに使ってしまったヒールのおかげなのだが・・・・
ネイサン・アシュバートン伯爵子息らが盛大に学園中に触れ回っているのだ。
「ご苦労なこったよな」
ピーターが独り言ちた。
「俺も怪我しているから治してもらおうかな」
騎士志望のマイケルが言うと
「無理だよ。なんでも順番待ちで子爵家でも1週間待ちなんだと」
ナイジェル・カートン男爵家令息が答えた。
「えっ、そうなのか?」
「何でも聖女様のお力がすぐに切れるから、少しずつしか無理らしいよ」
ナイジェルが言った。
「マイケル。そんな怪我は自分で治したほうが良いわよ。あんまりヒールに頼ると治らなくなるから」
思わず私が言っていた。
「おばあちゃんがそう言っていたから確かだって」
「お前のところのおばあちゃんてヒール使えたの?」
「隠れて使ってたわよ」
「そうなんだ」
「じゃあお前も使えるんじゃないのか」
ピーターが聞いてきた。
「そんなの、使えるわけないじゃない」
私は冷や汗ダラダラで答えた。
「まあ、そうだよな。あんな凄い水魔術が使えて、その上ヒールまで使えたら凄いよな」
「そうそう、あの胡散臭い聖女様より、余程聖女様になっちゃうよな」
「あああ、聖女がエレだったら良いのに」
「本当に。彼奴等また威張り散らすぜ」
「やってらんねえよな」
我がクラスではモモンガさんの人気は芳しくなかった。
ミッキー・コールマン騎士団長の息子とか、ネイサン・アシュバートン伯爵令息とかの取り巻き含めて威張っているのが気に食わないみたいだった。
「まあまあ、聖女が学校から出るのは良いことじゃない」
私はモモンガを庇ってやった。
「あれが聖女の玉かよ」
「本当に」
「もう少し心を清らかにしないと聖女じゃなくて魔女だよな」
皆酷いことを言っている。まあ、その通りなんだけど・・・・
「王太子殿下。聞いていただけましたか。またヒールが出来たんです」
私達は食堂で食事をしていたのだが、遠くで王太子に絡んでいるモモンガさんが見えた。
何かムカつく。
そう思った私の首の後ろがチクチクした。な、何だこの嫌な感じは
私は食堂の中をぐるりと見渡した。
いた!
食堂の柱の陰からじっとモモンガを見ている男がいた。たしか、学園の雑用をしてくれている男だ。年はおそらく私達と変わらない。私達の学園で私達がきちんと授業受けられるのは、いろんな雑用をしてくれる人がいるからだ。最初の入学式のときに紹介された人の中に確か彼はいた。
そう、そして、確か、この前の魔物討伐でも、彼が夜の森に入っていくのを見たのを思い出していた。
何か彼の目が怖いんだけど。
私が見ているのに気づいたのか、男は慌てて私の視線から消えたのだが。
何かその男から嫌な感じがしたのは気のせいだろうか。
そう思った放課後だ。
私は図書館で調べ物をしていた。
学園の勉強は遊んでいられるほど簡単ではなくて、宿題は山のように出てくるのだ。
特待生の私はサボるわけにも行かず、必死に調べ物をしていた。
そして、疲れた私は気分転換も兼ねてトイレに行くことにした。
立上った私を見て
「どこいくの?、エレ」
マリアンが聞いてきた。
「お手洗いに行こうと思って」
「あっ、待って、私も行くわ、ちょっと煮詰まってしまって」
ローズとクラリッサを残して私達はトイレに向かった。
廊下をのんびり歩いていると突然マリアンに腕を引っ張られて柱の陰に連れ込まれた。
「えっ」
「しっ」
マリアンが指差す方を見ると、モモンガにさっき柱の陰から見ていた男が話しかけているのが見えた。
「ルイーズ、酷いじやないか。君を追いかけてここまで来たのに、無視するなんて」
「何言っているのよ。追いかけてきてほしいなんて頼んだ覚えはないわ」
「何だって。君とは将来を約束していたじゃないか。それをモーガン男爵に邪魔されて」
「はあああ!、何言ってるのよ。男爵は私をそれまでの極貧生活から引き上げてくれたのよ。私にとって恩人よ」
「えっ?」
男はショックを受けたみたいだった。
そらそうだろう。彼としてはモーガン男爵に無理矢理、養女にされた彼女を助けたいと思っていたのだ。でも、彼女の方は全然そうは思っていなかったのだ。どのみちモモンガの事だから、別れしなにそれっぽいことを言っていたのだろう。その嘘に今気付いたのだ。
でもモモンガが性格悪いのは絶対に昔からだと思う。そんなの気付いてろよ。と私は言いたかった。
「だから私は今のままで良いの。余計なことしないで」
「そんな、ルイーズ、じゃあ、俺がここに来た意味が」
「だからもともと頼んでいないって言ってるでしょ。いつまでも付きまとわないで」
「そんな、ルイーズ」
男はモモンガの手を掴んでいた。
「キャ!、止めて!、離して!」
モモンガが大声で叫んでいた。さすがモモンガ。わざわざ田舎から追ってきた元恋人に酷いことをしている。
「る、ルイーズ」
男は拒否されるなんて思ってもいなかったのだろう。大慌てでモモンガの口を押さえようとした。
「おい、何してるんだ」
そこへトイレからネイサンらがかけて出てきた。ネイサンから見たらモモンガが襲われているように見えたんだろう。血相を変えている。
「あっ、ネイサン、助けて」
「えっ」
男はまさかルイーズが他の男に助けを求めるとは思ってもいなかったみたいだ。
「お前、何してるんだ」
ネイサンはそう言うと男に殴りかかっていた。
男は殴り倒されていた。
そして、ネイサンは2発、3発と男を殴りつける。
流石に私は純情な男が可哀相になってしまったのだ。
「ちょっと、もういい加減にしてあげなさいよ」
私は思わず飛び出していた。
「煩い。退け、ブス眼鏡」
私は男をかばおうとしてネイサンに跳ね飛ばされた。
絨毯に思いっきり突っ込む。
「貴様、ルイーズが聖女だからって妬んでこの男をけしかけてきたのか」
「そうだったの。眼鏡さん」
モモンガまでもがとんでもないことを言い出した。なにそれって感じだ。
「何言ってんのよ。この男、昔のあんたの恋人かなんかでしょ。自分が男爵の養子になって邪魔になったからって前の男に対する行いがあまりに酷くない」
私はモモンガに言ってやった。
「それでこの男を焚き付けたのか」
「何を言っているのよ。私はあんたがこの人を殴りつけているからあまりにもかわいそうになったから出てきただけよ」
「嘘をつけ。お前がルイーズを妬んでいたのは良く知っているぞ」
騎士団長の息子まで出てきた。
「ちょっと待って、私は関係ないわよ。そもそも、そこのモモンガさんがこの男を振っていただけじゃない。それをあんたが用心棒みたいにモモンガの肩をもってそこの男にの人にいきなり殴りかかったのよ。私が見る限り悪いのはモモンガと暴力振ったそこの伯爵令息よ」
私は二人を指差して言った。
「なんだと、俺は襲われていたルイーズを助けただけだ」
「どこが襲われていたのよ。あんた目が悪いの? どう見てもこの弱々しい男とモモンガさんじゃモモンガのほうが強いじゃない」
「な、何だと。どう見てもルイーズのほうがかよわいだろうが」
「そうよ。それに私はモモンガじゃなくて、モーガン男爵令嬢様よ。いいかげんに覚えないよ。ブス眼鏡」
「誰がブス眼鏡よ。煩いわね。私もエレインという名前があるのよ。モモンガって言われたくなかったら名前を呼びなさい」
「何ですって」
モモンガが私に突っかかってきそうになったときに、
「もう、いい加減にしてよ」
後ろで見ていたマリアンが出てきた。
「エレも痴話喧嘩なんてほっとけばいいのに、首出すから」
「だって、この人可愛そうじゃない。わざわざ田舎からモモンガ追いかけてきたのよ。なのに、モモンガったら頭のネジがかけてる男たち使って殴らせるなんて最低よ」
「おい、お前、誰がネジがかけているんだ」
伯爵令息が言った。
「あんたは黙っていなさい。エレに手を上げたのはっきり見てたわよ。女に手を挙げるなんて男として最低ね」
マリアンが言ってくれた。
「何を。男爵の令嬢風情が俺に口答えするんじゃない」
「何を甘えたこと言っているのよ。ネイサン、あんたは今は無位無官なのよ。平民のエレと同じなのよ。そう言うことは爵位継げてから言いなさい。そんな事も理解できないの」
「何だと」
ネイサンは目を怒らせて今にもマリアンに殴り掛かりそうになった。
私は慌てて手を挙げる。魔術はいつでも発動は可能だ。水魔術を図書館で使うとどうなるかなんてこの時は考えもしていなかった。
「何をしているのですか」
そこに図書の先生が慌ててやってきたのだ。警備の騎士も一緒だ。
私が水魔術で大惨事を引き起こさなくて良かった。後で散々マリアンに注意されたのだけど・・・・
私達は図書の先生の部屋に連れて行かれた。
でも、マリアンがいたからか、私達はあっさりと開放された。
「お前ら覚えてろよ。絶対に父に言いつけてやるからな」
去り際にネイサンが叫んでいた。
「はっ、勝手にやれば。困るのはあんただからね」
マリアンは最後通牒は確かにしていた。
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ついに魔王の気配が・・・・
モモンガさん達は休日毎に街に出て、孤児院とか診療所とかで人を集めて、聖女の奇跡を起こすとやっていたらしい。それが全然効果を挙げずにいたところでやっと出来たから、そのはしゃぎようは凄かった。
全ては私が知らず知らのうちに使ってしまったヒールのおかげなのだが・・・・
ネイサン・アシュバートン伯爵子息らが盛大に学園中に触れ回っているのだ。
「ご苦労なこったよな」
ピーターが独り言ちた。
「俺も怪我しているから治してもらおうかな」
騎士志望のマイケルが言うと
「無理だよ。なんでも順番待ちで子爵家でも1週間待ちなんだと」
ナイジェル・カートン男爵家令息が答えた。
「えっ、そうなのか?」
「何でも聖女様のお力がすぐに切れるから、少しずつしか無理らしいよ」
ナイジェルが言った。
「マイケル。そんな怪我は自分で治したほうが良いわよ。あんまりヒールに頼ると治らなくなるから」
思わず私が言っていた。
「おばあちゃんがそう言っていたから確かだって」
「お前のところのおばあちゃんてヒール使えたの?」
「隠れて使ってたわよ」
「そうなんだ」
「じゃあお前も使えるんじゃないのか」
ピーターが聞いてきた。
「そんなの、使えるわけないじゃない」
私は冷や汗ダラダラで答えた。
「まあ、そうだよな。あんな凄い水魔術が使えて、その上ヒールまで使えたら凄いよな」
「そうそう、あの胡散臭い聖女様より、余程聖女様になっちゃうよな」
「あああ、聖女がエレだったら良いのに」
「本当に。彼奴等また威張り散らすぜ」
「やってらんねえよな」
我がクラスではモモンガさんの人気は芳しくなかった。
ミッキー・コールマン騎士団長の息子とか、ネイサン・アシュバートン伯爵令息とかの取り巻き含めて威張っているのが気に食わないみたいだった。
「まあまあ、聖女が学校から出るのは良いことじゃない」
私はモモンガを庇ってやった。
「あれが聖女の玉かよ」
「本当に」
「もう少し心を清らかにしないと聖女じゃなくて魔女だよな」
皆酷いことを言っている。まあ、その通りなんだけど・・・・
「王太子殿下。聞いていただけましたか。またヒールが出来たんです」
私達は食堂で食事をしていたのだが、遠くで王太子に絡んでいるモモンガさんが見えた。
何かムカつく。
そう思った私の首の後ろがチクチクした。な、何だこの嫌な感じは
私は食堂の中をぐるりと見渡した。
いた!
食堂の柱の陰からじっとモモンガを見ている男がいた。たしか、学園の雑用をしてくれている男だ。年はおそらく私達と変わらない。私達の学園で私達がきちんと授業受けられるのは、いろんな雑用をしてくれる人がいるからだ。最初の入学式のときに紹介された人の中に確か彼はいた。
そう、そして、確か、この前の魔物討伐でも、彼が夜の森に入っていくのを見たのを思い出していた。
何か彼の目が怖いんだけど。
私が見ているのに気づいたのか、男は慌てて私の視線から消えたのだが。
何かその男から嫌な感じがしたのは気のせいだろうか。
そう思った放課後だ。
私は図書館で調べ物をしていた。
学園の勉強は遊んでいられるほど簡単ではなくて、宿題は山のように出てくるのだ。
特待生の私はサボるわけにも行かず、必死に調べ物をしていた。
そして、疲れた私は気分転換も兼ねてトイレに行くことにした。
立上った私を見て
「どこいくの?、エレ」
マリアンが聞いてきた。
「お手洗いに行こうと思って」
「あっ、待って、私も行くわ、ちょっと煮詰まってしまって」
ローズとクラリッサを残して私達はトイレに向かった。
廊下をのんびり歩いていると突然マリアンに腕を引っ張られて柱の陰に連れ込まれた。
「えっ」
「しっ」
マリアンが指差す方を見ると、モモンガにさっき柱の陰から見ていた男が話しかけているのが見えた。
「ルイーズ、酷いじやないか。君を追いかけてここまで来たのに、無視するなんて」
「何言っているのよ。追いかけてきてほしいなんて頼んだ覚えはないわ」
「何だって。君とは将来を約束していたじゃないか。それをモーガン男爵に邪魔されて」
「はあああ!、何言ってるのよ。男爵は私をそれまでの極貧生活から引き上げてくれたのよ。私にとって恩人よ」
「えっ?」
男はショックを受けたみたいだった。
そらそうだろう。彼としてはモーガン男爵に無理矢理、養女にされた彼女を助けたいと思っていたのだ。でも、彼女の方は全然そうは思っていなかったのだ。どのみちモモンガの事だから、別れしなにそれっぽいことを言っていたのだろう。その嘘に今気付いたのだ。
でもモモンガが性格悪いのは絶対に昔からだと思う。そんなの気付いてろよ。と私は言いたかった。
「だから私は今のままで良いの。余計なことしないで」
「そんな、ルイーズ、じゃあ、俺がここに来た意味が」
「だからもともと頼んでいないって言ってるでしょ。いつまでも付きまとわないで」
「そんな、ルイーズ」
男はモモンガの手を掴んでいた。
「キャ!、止めて!、離して!」
モモンガが大声で叫んでいた。さすがモモンガ。わざわざ田舎から追ってきた元恋人に酷いことをしている。
「る、ルイーズ」
男は拒否されるなんて思ってもいなかったのだろう。大慌てでモモンガの口を押さえようとした。
「おい、何してるんだ」
そこへトイレからネイサンらがかけて出てきた。ネイサンから見たらモモンガが襲われているように見えたんだろう。血相を変えている。
「あっ、ネイサン、助けて」
「えっ」
男はまさかルイーズが他の男に助けを求めるとは思ってもいなかったみたいだ。
「お前、何してるんだ」
ネイサンはそう言うと男に殴りかかっていた。
男は殴り倒されていた。
そして、ネイサンは2発、3発と男を殴りつける。
流石に私は純情な男が可哀相になってしまったのだ。
「ちょっと、もういい加減にしてあげなさいよ」
私は思わず飛び出していた。
「煩い。退け、ブス眼鏡」
私は男をかばおうとしてネイサンに跳ね飛ばされた。
絨毯に思いっきり突っ込む。
「貴様、ルイーズが聖女だからって妬んでこの男をけしかけてきたのか」
「そうだったの。眼鏡さん」
モモンガまでもがとんでもないことを言い出した。なにそれって感じだ。
「何言ってんのよ。この男、昔のあんたの恋人かなんかでしょ。自分が男爵の養子になって邪魔になったからって前の男に対する行いがあまりに酷くない」
私はモモンガに言ってやった。
「それでこの男を焚き付けたのか」
「何を言っているのよ。私はあんたがこの人を殴りつけているからあまりにもかわいそうになったから出てきただけよ」
「嘘をつけ。お前がルイーズを妬んでいたのは良く知っているぞ」
騎士団長の息子まで出てきた。
「ちょっと待って、私は関係ないわよ。そもそも、そこのモモンガさんがこの男を振っていただけじゃない。それをあんたが用心棒みたいにモモンガの肩をもってそこの男にの人にいきなり殴りかかったのよ。私が見る限り悪いのはモモンガと暴力振ったそこの伯爵令息よ」
私は二人を指差して言った。
「なんだと、俺は襲われていたルイーズを助けただけだ」
「どこが襲われていたのよ。あんた目が悪いの? どう見てもこの弱々しい男とモモンガさんじゃモモンガのほうが強いじゃない」
「な、何だと。どう見てもルイーズのほうがかよわいだろうが」
「そうよ。それに私はモモンガじゃなくて、モーガン男爵令嬢様よ。いいかげんに覚えないよ。ブス眼鏡」
「誰がブス眼鏡よ。煩いわね。私もエレインという名前があるのよ。モモンガって言われたくなかったら名前を呼びなさい」
「何ですって」
モモンガが私に突っかかってきそうになったときに、
「もう、いい加減にしてよ」
後ろで見ていたマリアンが出てきた。
「エレも痴話喧嘩なんてほっとけばいいのに、首出すから」
「だって、この人可愛そうじゃない。わざわざ田舎からモモンガ追いかけてきたのよ。なのに、モモンガったら頭のネジがかけてる男たち使って殴らせるなんて最低よ」
「おい、お前、誰がネジがかけているんだ」
伯爵令息が言った。
「あんたは黙っていなさい。エレに手を上げたのはっきり見てたわよ。女に手を挙げるなんて男として最低ね」
マリアンが言ってくれた。
「何を。男爵の令嬢風情が俺に口答えするんじゃない」
「何を甘えたこと言っているのよ。ネイサン、あんたは今は無位無官なのよ。平民のエレと同じなのよ。そう言うことは爵位継げてから言いなさい。そんな事も理解できないの」
「何だと」
ネイサンは目を怒らせて今にもマリアンに殴り掛かりそうになった。
私は慌てて手を挙げる。魔術はいつでも発動は可能だ。水魔術を図書館で使うとどうなるかなんてこの時は考えもしていなかった。
「何をしているのですか」
そこに図書の先生が慌ててやってきたのだ。警備の騎士も一緒だ。
私が水魔術で大惨事を引き起こさなくて良かった。後で散々マリアンに注意されたのだけど・・・・
私達は図書の先生の部屋に連れて行かれた。
でも、マリアンがいたからか、私達はあっさりと開放された。
「お前ら覚えてろよ。絶対に父に言いつけてやるからな」
去り際にネイサンが叫んでいた。
「はっ、勝手にやれば。困るのはあんただからね」
マリアンは最後通牒は確かにしていた。
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