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プロローグ 知らぬが仏

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昔々、チェラムの国にこの世とも思われない美しい姫がいました。

その姫を巡って帝国の皇子後に野獣王と怖れられる男と心優しい小国の王が争いました。

姫はギラギラした野獣王よりも国は小さくとも優しい小国の王に恋しました。

負けた野獣王は怒り狂い、必ずその姫を取り戻して見せると決意しました。

しかし、その姫は心労がたたったのか、その娘、目に入れても可愛い娘ハルを残して、亡くなってしまいました。

野獣王はその知らせを聞いて落胆しました。

しかし、娘がいるとしるや、必ずその娘をものにしてやると、いまにもまして精力的に征服を行いました。

そして、ついにその小国征服目前まで来たのです。

「ついに、ついに、その美貌の姫をこの手にできる時が来たのだ」
野獣王は脂ぎった顔を欲望でゆがませて宣ったのです。



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