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聖女視点 せっかく魔聖遺物を使ってスタンピードを引き起こしたのに、悪役令嬢が来て一撃で収めてくれました
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それからも私達の仕組んだことは裏目に出た。
魔物で悪役令嬢を殺そうとしたら、魔物自体が悪役令嬢を恐れて逃げ出したのだ。
そのお陰で、魔物討伐訓練自体が無くなってしまった。
聖女の価値がますます無くなるのではないの?
私は気が気では無かった。
それは教皇も同じみたいで、相当焦っていたみたいだ。
暗黒の聖遺物と呼ばれる物をゴモラのダンジョンの奥に設置させたのだ。
これは暗黒の黒十字でこれが設置させるとダンジョンのコアと連動して、大量の魔物を生み出すのだ。
「うまくいけば、今学期が終わる前にスタンピードが起ころう」
教皇は不気味な笑みを浮かべて笑ってくれた。
そうだ。ここで、そのスタンピードを止めて、私が浄化すれば私は一躍時の人になる。そうなれば王家も私を王太子エミールの婚約者に認めるだろう。これで悪役令嬢を奴と引きずり下ろせるのだ。
私はその時を想像して笑みを浮かべたのだ。
「聖女様。不気味な笑みになっておりますよ」
馬車の中でダンケルが指摘してくれたが、余計なお世話だ。
お前こそ、王立学園を首になるところをもう一度教会に雇い入れてやったのだから、もう少し私に感謝の念を入れろと私は言いたかった。
まあ、しかし、カンダベルと比べたら、本当にダンケルは出来ることも今ひとつだった。
カンダベルが学園でもてはやされるはずだ。私が王太子の婚約者になれれば用済みのこいつはあっさり首にしようと私は心に決めた。
「えっ!」
私はゴモラの街に行く途中で目を見開いた。
一緒の馬車で行くのをエミールに拒否されてやさぐれていたのに、そのエミールがクラリスとキスしているのが見えたのだ。
な、なんてことだ!
「ほう、中々見せてくれますな」
ダンケルは平然と感想を述べてくれたが、エミールさえ頷いてくれれば今頃はこの役立たずの代わりにエミールがここにいたのに!
私は怒りのあまりダンケルを張り倒しそうになった。
ぜ、絶対にエミールを私の物にしてやる!
私はほんのり顔を染めているぶりっこ転生者を睨み付けたのだ。
その日からだ。現地に着いたら、私は騎士団長に泣きついたのだ。
「魔物が怖いから、王太子殿下が傍にいないと嫌だと」
最初は他の騎士達で守ると騎士団長は言っていたのが、私があまりにも泣くから仕方なしに、エミールを連れてきてくれた。
私はエミールを護衛代わりに、癒やし魔術をかけたのだ。
現地は想像以上に凄まじい被害が出ているみたいで、魔物の数も想定以上にいるみたいだった。
私の仕事も嫌ほどあるみたいで、エミール相手に我が儘を言いつつ、お茶したり、食事したりして過ごすことが出来た。
いや、まあ、最悪は私がエミールに守られてダンジョンの中に入って聖遺物諸共ダンジョンを浄化すれば良いだろうと私は思っていた。私は女神様に選ばれた聖女なのだから。
さすがに切れた騎士団長が私の所に来て、ダンジョンに入って浄化してほしいと言ってきた。
仕方が無い。私はエミールの護衛でダンジョンに向かうことにしたのだ。
しかし、ダンジョンの入り口に行くまでに次から次に魔物達が現れてきたのだ。
それも凄まじい量の魔物がだ。
ここには騎士団の半数の数が揃っているのに中々入り口までも行けなかった。
私は必死に皆に、ヒールをかけた。
一度浄化もかけてみたのだ。
「浄化!」
私から金の光が出て、私の手をかざした方にいる魔物を次々に浄化していった。
さすが私だ。
ほっとした時にはさすがに疲れ切った。
これで大半の魔物を浄化したかと思った時だ。
また、次々に魔物達が現れたのだ。
えっちょっとおかしくない。
我々はあっという間に又囲まれてしまったのだ。
結局、我々はそれ以上進めず、私は帰るしか無かった。
さすがにダンケルも慌てたみたいで、いろんな所に連絡していた。
「猊下、魔物の数が想定の数十倍になっております。暗黒の聖遺物を止めることは出来ませんでしょうか?」
ダンケルは緊急の連絡を教皇にしていた。
報告された、教皇も実際にその場に行かないと聖遺物を止める方法は知らないみたいで、戸惑っていた。
ひょっとしていたずらしたらその効果が想定以上にありすぎたってこと?
「まあ、最悪逃げ出せば良かろう。王家が聖女の私を蔑ろにするから女神様が怒られてスタンピードを引き起こしたと言うことにすれば良い事だ」
教皇は他人事よろしく言ってくれたが、私にはここから逃げ出すのは中々至難の業のように見えた。
「まあ、まだ余裕がございますから。もう少し色々とやって見ます」
ダンケルはそう言って笑ってくれた。そういう事はもう少し魔物を倒してから言ってほしい。
こいつはまだ私の浄化一回分も働いていないのだ。
さすがの私もそろそろやばいのでは無いかと思った時に、あの女がやってきたのだ。
公爵令嬢が何しに来たのか判らなかったが、格好つけに来たのなら、この女が魔物に食われて死ねば、エミールは私の物だ。
私は嬉しくなってきた。
女を怒らせるために、目一杯エミールにくっついてやったのだ。
女は傍目にも怒り狂っていた。
そのままなりふり構わずにダンジョンに突っ込んで魔物に囲まれて死ね!
女神様を裏切ったお前には丁度良い死に場所よ!
私がほくそ笑んだのだ。
しかしだ。
なんとこの女は聖女の私でも手も足も出なかったのに、たった一撃で、教会の聖遺物諸共ダンジョンをこの世から消滅させてくれたのだった。
さすがの私も開いた口が塞がらなかった。
魔物で悪役令嬢を殺そうとしたら、魔物自体が悪役令嬢を恐れて逃げ出したのだ。
そのお陰で、魔物討伐訓練自体が無くなってしまった。
聖女の価値がますます無くなるのではないの?
私は気が気では無かった。
それは教皇も同じみたいで、相当焦っていたみたいだ。
暗黒の聖遺物と呼ばれる物をゴモラのダンジョンの奥に設置させたのだ。
これは暗黒の黒十字でこれが設置させるとダンジョンのコアと連動して、大量の魔物を生み出すのだ。
「うまくいけば、今学期が終わる前にスタンピードが起ころう」
教皇は不気味な笑みを浮かべて笑ってくれた。
そうだ。ここで、そのスタンピードを止めて、私が浄化すれば私は一躍時の人になる。そうなれば王家も私を王太子エミールの婚約者に認めるだろう。これで悪役令嬢を奴と引きずり下ろせるのだ。
私はその時を想像して笑みを浮かべたのだ。
「聖女様。不気味な笑みになっておりますよ」
馬車の中でダンケルが指摘してくれたが、余計なお世話だ。
お前こそ、王立学園を首になるところをもう一度教会に雇い入れてやったのだから、もう少し私に感謝の念を入れろと私は言いたかった。
まあ、しかし、カンダベルと比べたら、本当にダンケルは出来ることも今ひとつだった。
カンダベルが学園でもてはやされるはずだ。私が王太子の婚約者になれれば用済みのこいつはあっさり首にしようと私は心に決めた。
「えっ!」
私はゴモラの街に行く途中で目を見開いた。
一緒の馬車で行くのをエミールに拒否されてやさぐれていたのに、そのエミールがクラリスとキスしているのが見えたのだ。
な、なんてことだ!
「ほう、中々見せてくれますな」
ダンケルは平然と感想を述べてくれたが、エミールさえ頷いてくれれば今頃はこの役立たずの代わりにエミールがここにいたのに!
私は怒りのあまりダンケルを張り倒しそうになった。
ぜ、絶対にエミールを私の物にしてやる!
私はほんのり顔を染めているぶりっこ転生者を睨み付けたのだ。
その日からだ。現地に着いたら、私は騎士団長に泣きついたのだ。
「魔物が怖いから、王太子殿下が傍にいないと嫌だと」
最初は他の騎士達で守ると騎士団長は言っていたのが、私があまりにも泣くから仕方なしに、エミールを連れてきてくれた。
私はエミールを護衛代わりに、癒やし魔術をかけたのだ。
現地は想像以上に凄まじい被害が出ているみたいで、魔物の数も想定以上にいるみたいだった。
私の仕事も嫌ほどあるみたいで、エミール相手に我が儘を言いつつ、お茶したり、食事したりして過ごすことが出来た。
いや、まあ、最悪は私がエミールに守られてダンジョンの中に入って聖遺物諸共ダンジョンを浄化すれば良いだろうと私は思っていた。私は女神様に選ばれた聖女なのだから。
さすがに切れた騎士団長が私の所に来て、ダンジョンに入って浄化してほしいと言ってきた。
仕方が無い。私はエミールの護衛でダンジョンに向かうことにしたのだ。
しかし、ダンジョンの入り口に行くまでに次から次に魔物達が現れてきたのだ。
それも凄まじい量の魔物がだ。
ここには騎士団の半数の数が揃っているのに中々入り口までも行けなかった。
私は必死に皆に、ヒールをかけた。
一度浄化もかけてみたのだ。
「浄化!」
私から金の光が出て、私の手をかざした方にいる魔物を次々に浄化していった。
さすが私だ。
ほっとした時にはさすがに疲れ切った。
これで大半の魔物を浄化したかと思った時だ。
また、次々に魔物達が現れたのだ。
えっちょっとおかしくない。
我々はあっという間に又囲まれてしまったのだ。
結局、我々はそれ以上進めず、私は帰るしか無かった。
さすがにダンケルも慌てたみたいで、いろんな所に連絡していた。
「猊下、魔物の数が想定の数十倍になっております。暗黒の聖遺物を止めることは出来ませんでしょうか?」
ダンケルは緊急の連絡を教皇にしていた。
報告された、教皇も実際にその場に行かないと聖遺物を止める方法は知らないみたいで、戸惑っていた。
ひょっとしていたずらしたらその効果が想定以上にありすぎたってこと?
「まあ、最悪逃げ出せば良かろう。王家が聖女の私を蔑ろにするから女神様が怒られてスタンピードを引き起こしたと言うことにすれば良い事だ」
教皇は他人事よろしく言ってくれたが、私にはここから逃げ出すのは中々至難の業のように見えた。
「まあ、まだ余裕がございますから。もう少し色々とやって見ます」
ダンケルはそう言って笑ってくれた。そういう事はもう少し魔物を倒してから言ってほしい。
こいつはまだ私の浄化一回分も働いていないのだ。
さすがの私もそろそろやばいのでは無いかと思った時に、あの女がやってきたのだ。
公爵令嬢が何しに来たのか判らなかったが、格好つけに来たのなら、この女が魔物に食われて死ねば、エミールは私の物だ。
私は嬉しくなってきた。
女を怒らせるために、目一杯エミールにくっついてやったのだ。
女は傍目にも怒り狂っていた。
そのままなりふり構わずにダンジョンに突っ込んで魔物に囲まれて死ね!
女神様を裏切ったお前には丁度良い死に場所よ!
私がほくそ笑んだのだ。
しかしだ。
なんとこの女は聖女の私でも手も足も出なかったのに、たった一撃で、教会の聖遺物諸共ダンジョンをこの世から消滅させてくれたのだった。
さすがの私も開いた口が塞がらなかった。
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