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母親を助けることになりました
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「えっ、それって、すなわち、俺の母さんがまどかってこと?」
翔太は驚いて聞いていた。
「左様でございます」
宰相は頷いてくれた。
「まどか様からは何も聞いておられないのですか?」
宰相の問いに翔太は頷くしか出来なかった。
「生まれた実の息子を助けるために、まどか様は親友の吾妻様に頼まれたと聞いています」
翔太は唖然としていた。
いきなり自分の母親が今まで母と思っていた母ではなくて、まどかだと聞いて翔太はとても動揺した。
ファーストキスした相手が実の母だったなんて……
そんなのありか?
翔太には信じられなかった。
恋人だと思っていたのに、それが実の母だったなんて。
まどかが自分を庇ってくれたのも、実の母だったからなのか……
翔太の初恋が母だった……その事に翔太は唖然とした。
翔太の初恋が砕け散った瞬間だった。
母に恋心を抱いてしまった……
もう翔太には何も残っていなかった。
一方の結衣はそれを聞いて何故かホッとしていた。
まどかを見た母の態度が少しおかしいと思ったのだ。
でも、まどかが翔太の母だと聞いて納得できた。
まどかはどう見ても結衣等と同い年だった。でも、母の親友だったのなら年は母と同じだったはずだ。
母が驚いたのも無理はない。
本来はまどかは結衣の母たちと同い年なのだ。
なのにあんなに若いなんて信じられなかったに違いない。
でも、母はどこかでまどかのことを気付いていたんだ。自分の知っている同じまどかだって。
まどかは翔太の恋人ではなくて母だったんだ。
そう知って結衣は少しホッとした。
「翔太様。貴方様の母君が現在敵に捕まっているのです」
「えっ、まどかは死んだんじゃないのか」
翔太は驚いて聞いた。
「翔太様の前にいたのはまどか様の分身です。本体はここから離れた地上の敵の基地に捕まっておられるのです」
宰相が言ってきた。
「ぜひとも翔太様にはまどか様を救助していただきたく、ここにお連れした次第です」
宰相は翔太を見た。
「なんとかして救って頂けないでしょうか」
宰相が頭を下げてきた。
「俺で救えるのか? 俺は見た目のとおり何も出来ない高校生だぞ」
翔太が聞いた。
「まどか様の息子であられる翔太様なら何とか出来るはずです」
「何とか出来るって、そもそも敵はどんな奴らなんだ。具体的にまだ聞いていないのだが」
翔太は聞いていた。普通の高校生が対峙できるとは到底思えないのだが。
「自衛隊の特殊部隊と宇宙工業です」
「おいおい自衛隊の特殊部隊に高校生が勝てるはずはないだろう」
翔太は宰相が何の冗談を言っているのか理解できなかった。
「いえ、翔太様なら何とか出来るはずです」
「自衛隊の特殊部隊に俺なんかが適うわけ無いだろう」
翔太が言うと
「普通の世界ならそうでしょう。でも、この世界はまどか様が作られた世界です。おそらく翔太様は無敵の力をお持ちのはずです」
宰相がそう言ってくれたが、
「無敵の力って、あるわけ無いだろう!」
翔太がそう言うと、
「試しに何でも心の中で思い浮かべてください。なんでも出来るはずです」
「本当かよ」
翔太は宰相の言葉に半信半疑ながら、
「炎よ出でよ」
そう言って手を広げた。
そうするとなんとそこには火球が現れたのだ。
それもドンドン大きくなる。
「おい、これはどうすれば良いんだ」
翔太は慌てた。
「翔太様、『リジェクト』と唱えてください」
「リジェクト!」
翔太が叫ぶと火球は消えた。
「なるほど、本当みたいだな」
翔太は驚いて宰相を見た。
「おわかり頂けましたか? 翔太様は何でも出来るはずです。
その力を使って敵の工場に潜入してまどか様を救っていただきたいのです」
宰相は翔太の手を取った。
「何卒、まどか様をお救いください」
宰相が頭を下げた。
周りのものも皆頭を下げて来た。
周りの者たちは翔太を期待を持った目で見てきた。
でも、自衛隊の特殊部隊に果たして勝てるのだろうか?
そんな時だ。騎士団長が申し出てきた。
「我らも全軍を上げて翔太様をサポートいたします」
騎士団長も頭を下げてきた。
「我が魔術部隊も持てる力のすべてを使って翔太様をサポートします」
「だから、お願いします。翔太様」
「何卒まどか様をお救いください」
「「「お願いします」」」
全員が頭を下げてきた。
もうこれは断れる状況ではなかった。
「判った。出来る限りのことはやってみる」
翔太はこう言わざるを得無かったのだ。
「やったー」
「これでまどか様を救い出せるぞ」
「「「ウォーーーー」」」
大歓声に王宮は包まれたのだ。
翔太は驚いて聞いていた。
「左様でございます」
宰相は頷いてくれた。
「まどか様からは何も聞いておられないのですか?」
宰相の問いに翔太は頷くしか出来なかった。
「生まれた実の息子を助けるために、まどか様は親友の吾妻様に頼まれたと聞いています」
翔太は唖然としていた。
いきなり自分の母親が今まで母と思っていた母ではなくて、まどかだと聞いて翔太はとても動揺した。
ファーストキスした相手が実の母だったなんて……
そんなのありか?
翔太には信じられなかった。
恋人だと思っていたのに、それが実の母だったなんて。
まどかが自分を庇ってくれたのも、実の母だったからなのか……
翔太の初恋が母だった……その事に翔太は唖然とした。
翔太の初恋が砕け散った瞬間だった。
母に恋心を抱いてしまった……
もう翔太には何も残っていなかった。
一方の結衣はそれを聞いて何故かホッとしていた。
まどかを見た母の態度が少しおかしいと思ったのだ。
でも、まどかが翔太の母だと聞いて納得できた。
まどかはどう見ても結衣等と同い年だった。でも、母の親友だったのなら年は母と同じだったはずだ。
母が驚いたのも無理はない。
本来はまどかは結衣の母たちと同い年なのだ。
なのにあんなに若いなんて信じられなかったに違いない。
でも、母はどこかでまどかのことを気付いていたんだ。自分の知っている同じまどかだって。
まどかは翔太の恋人ではなくて母だったんだ。
そう知って結衣は少しホッとした。
「翔太様。貴方様の母君が現在敵に捕まっているのです」
「えっ、まどかは死んだんじゃないのか」
翔太は驚いて聞いた。
「翔太様の前にいたのはまどか様の分身です。本体はここから離れた地上の敵の基地に捕まっておられるのです」
宰相が言ってきた。
「ぜひとも翔太様にはまどか様を救助していただきたく、ここにお連れした次第です」
宰相は翔太を見た。
「なんとかして救って頂けないでしょうか」
宰相が頭を下げてきた。
「俺で救えるのか? 俺は見た目のとおり何も出来ない高校生だぞ」
翔太が聞いた。
「まどか様の息子であられる翔太様なら何とか出来るはずです」
「何とか出来るって、そもそも敵はどんな奴らなんだ。具体的にまだ聞いていないのだが」
翔太は聞いていた。普通の高校生が対峙できるとは到底思えないのだが。
「自衛隊の特殊部隊と宇宙工業です」
「おいおい自衛隊の特殊部隊に高校生が勝てるはずはないだろう」
翔太は宰相が何の冗談を言っているのか理解できなかった。
「いえ、翔太様なら何とか出来るはずです」
「自衛隊の特殊部隊に俺なんかが適うわけ無いだろう」
翔太が言うと
「普通の世界ならそうでしょう。でも、この世界はまどか様が作られた世界です。おそらく翔太様は無敵の力をお持ちのはずです」
宰相がそう言ってくれたが、
「無敵の力って、あるわけ無いだろう!」
翔太がそう言うと、
「試しに何でも心の中で思い浮かべてください。なんでも出来るはずです」
「本当かよ」
翔太は宰相の言葉に半信半疑ながら、
「炎よ出でよ」
そう言って手を広げた。
そうするとなんとそこには火球が現れたのだ。
それもドンドン大きくなる。
「おい、これはどうすれば良いんだ」
翔太は慌てた。
「翔太様、『リジェクト』と唱えてください」
「リジェクト!」
翔太が叫ぶと火球は消えた。
「なるほど、本当みたいだな」
翔太は驚いて宰相を見た。
「おわかり頂けましたか? 翔太様は何でも出来るはずです。
その力を使って敵の工場に潜入してまどか様を救っていただきたいのです」
宰相は翔太の手を取った。
「何卒、まどか様をお救いください」
宰相が頭を下げた。
周りのものも皆頭を下げて来た。
周りの者たちは翔太を期待を持った目で見てきた。
でも、自衛隊の特殊部隊に果たして勝てるのだろうか?
そんな時だ。騎士団長が申し出てきた。
「我らも全軍を上げて翔太様をサポートいたします」
騎士団長も頭を下げてきた。
「我が魔術部隊も持てる力のすべてを使って翔太様をサポートします」
「だから、お願いします。翔太様」
「何卒まどか様をお救いください」
「「「お願いします」」」
全員が頭を下げてきた。
もうこれは断れる状況ではなかった。
「判った。出来る限りのことはやってみる」
翔太はこう言わざるを得無かったのだ。
「やったー」
「これでまどか様を救い出せるぞ」
「「「ウォーーーー」」」
大歓声に王宮は包まれたのだ。
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