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会長に友達との喧嘩を愚痴ったら帝国語を教えてくれることになりました
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受業が終わって、やっと私はペトラ先生から解放された。
もうへとへとだった。ふらふらになって自分の席に着く。
「何やってんだよ」
ヨーナスが呆れて言ってくれた。
「ちょっと失敗した」
そう言いつつも私はヨーナスなんて見ていなかった。
私の後ろのライラを睨みつけていたのだ。
でも、ライラも私を睨みつけてきた。
私とライラの視線が絡まり合う。
「えっ」
「お前らどうかしたの?」
ヨーナスとアハティが驚いて聞いてくるが、
「ふんっ」
私はライラの視線を外して自分の席に着いた。
「ふんっ、自分で起きられなかったからって人のせいにしないでよね」
後ろからライラの声がしたが全く無視した。
「おいおい、おまえら喧嘩したのかよ」
アハティの声も無視するが、
「我儘ニーナの面倒見るの止めただけよ」
ライラの良いわけが聞こえた。
な、何よ、私があんたの書いた笑えない自己紹介文を採用しなかったからって怒るからよ!
ライラの声にプッツンキレるが、私は無視することにしたのだ。
でも、それからの三時間は最悪だった。
完全に切れていた私は絶対にライラと話さなかった。
前から配られたプリントも投げつける様にライラに渡したのだ。
ライラはむっとしたが何も言わなかった。
休み時間に男爵家の令嬢らと親しげに話すライラを見て少し心が痛んだが、完全に切れていた私は全く無視したのだ。
お昼休みになった。
ライラが男爵家の令嬢らに囲まれて食事に行こうとしているのを見て、なんかムカッとした私はそのまま教室を出ようとした。
「ニーナ、食事に行かないか?」
「ごめんちょっと行くところがあるの」
ヨーナスの誘いを断ると私は外に飛び出したのだ。
考えたらヨーナスらと一緒に食堂に行けばよかったと思い至ったが、後の祭りだった。それにこのむかむかする気持ちを誰かに話したかった。
ヨーナスらは良い奴だけど、ライラの友達でもある。
一方的に私が愚痴るのも違う気がした。
そうだ。私は会長からウィル様からの手紙をもらう約束をしていたのを思い出した。
私はそのまま図書館に向かった。
図書館では相変わらず、会長が寝ていたんだけど、会長は受業には出ていないんだろうか?
「会長!」
なんかむしゃくしゃする私は思いっきり会長をゆり動かしていた。
「どわーー」
おおきな声を出して会長がびっくりして飛び起きた。
「なんだ、ニーナ嬢か」
なんか言いようが酷いんですけど……
「何だニーナは無いんじゃないですか?」
「何言っている。お前がいきなり揺らすから地震に襲われる夢見たんだぞ」
会長が怒って言って来た。
「だって会長が幸せそうに寝ているから」
ムッとして私が言うと
「あのな、なんかあったのか?」
会長が心配して聞いてくれた。
「えっ、いえ」
「友達となんかあったのか?」
「えっ、何で判るんですか?」
「それはお前の顔に書いてあるから」
「そうなんですか?」
私は慌てて自分の顔を触った。
それを見て会長が笑うんだけど
「何もないじゃないですか」
「あのな」
私が怒って言うと会長が頭を押さえている。
「実は友達と喧嘩して……」
私はライラと喧嘩したことを事細かに会長に話していたのだ。
「こんなの先生に提出できると思います」
「まあ、これは確かに酷いな」
会長にライラが書いてくれたレポートを見せると会長が頷いてくれた。
「そう言ったら私はあなたの家庭教師じゃないって怒って出て行ってしまって。確かにそれはそうなんです。私世間知らずだしライラには判らない事なんでも聞いていたし……」
会長は世間知らずの所だけ大きく何度も頷くのは止めてほしいんだけど……
「ライラはお貴族様なのに、そんな私を暖かく見まもってくれてたんですけど……」
そうだ、ライラはお貴族様で私は平民だ。本来ならば普通に話すのもおこがましいのだ。そう思うと少し悲しくなってきた。
「それで」
会長が促してくれた。
「その後、どうやったら許してくれるか考えたんです。そうしてたら空が白くなってきて」
「凄いな。お前夜中悩んでいたのか」
会長が驚いてくれた。
「会長も悩むことあります」
「俺はしょっちゅう悩んでいるよ。お前がそこまで考えたのが凄いなって思ったんだ」
会長の言い方が酷い。
「何なんですか。私も悩むことはありますよ。どのみち私は脳筋ですよ」
そう、周りの子供らからも脳筋ニーナって結構いじめられた。
「いや、まあ、そうだけど」
「会長、それ全然フォローになっていませんけれど」
「で、寝坊してしまったと」
私の言葉を無視して会長が言ってくれた。
「良く判りましたね」
「朝、凄い格好で走っていくのに会っただろうが」
「そうでした」
私は赤くなった。
「でも、ライラも酷いんですよ。いくら怒っているからと言って起こしてくれたらいいじゃないですか? 他のヨーナスとかアハティは男なんですから女子寮に入れないし。
でも、『ライラは寝さしておけばいいって、ペトラ先生に怒られたら少しは判るだろう』って言いきったって。酷くありません?」
「まあ、ペトラ先生と言うのが凄いな」
「そうでしょう。本当に最悪だったんです」
私は怒られたことを思い出してまたむかむかしてきた。
「まあ、でも、ニーナ嬢にはいい経験になったんじゃないか? 学園長や俺の前でも大口開けて寝ていたんだから。一昔前なら懲罰房行きだぞ」
「何ですか? 懲罰房って」
「地下牢に食事なしで一週間くらい閉じ込められるんだ。莫大な宿題付きで」
「えっ、食事なしですか」
「そこかよ、気にするのは」
会長が突っ込んでくれたが、そこで私のお腹が盛大になったのだ。
「お前な」
「だって、考えたら今朝から何も食べて居なくて」
「あんまりないぞ」
会長はポケットからお菓子を出してくれたのだ。
「えっ、でも図書館で」
「ここは誰も来ないから良いだろう」
「じゃあ、ありがとうございます」
私は御礼を言ってお菓子を食べた。
この前執務室でもらったのと同じお菓子だ。
「これ本当においしいですね」
私は食べながら会長に感謝した。
その間に会長がさらさらレポート用紙に帝国後を書き出した。
「何ですか」
「お前の自己紹介文だよ」
「えっ、有難うございます」
会長から突き出された文章を読む。この短時間で書けるって凄い!
「この『入学式でみんなの前で寝ていた』って言うのは余計です」
私がむっとして言うと、
「ライラ嬢のよりはましだろう」
「それはそうですけど」
私は頬を膨らませた。
「文章には笑いも入れないと。あの先生は笑いを取ってなんぼだからな」
「本当ですか」
会長を疑り部下そうに見るが、
「あの先生の所には歴代生徒の面白おかしく書いた文章が残っているんだよ」
「会長のもあるんですか?」
「それは秘密だ」
会長は目を逸らしてくれたんだけど、絶対に何かあるはずだ。
「でも、会長って帝国語も凄いんですね」
「当たり前だろう。俺は一応この国の王子なんだぞ」
「そうでした」
そうなのだ。本来は私なんか平民が話して言い方ではないのだ。
私は少し悲しくなった。
「そんなに帝国語が苦手なのか?」
「はい、特に聞き取りが」
「良かったら昼休みにここに来い。少しくらいなら教えてやる」
会長が笑って言ってくれた。
「ほ、本当ですか?」
「少しだけだぞ」
そういった時に予鈴が鳴った。
やばい時間がない。今度は遅れるわけにはいかない。
「えっ、じゃあ会長」
私は慌てて立ち上がった。
「おい、忘れ物」
慌てて立ち去ろうとした私に会長が手紙をくれた。
「えっ」
「ウィルからだ」
「あっ、そうでした。有難うございます」
私は喜んで会長から手紙を受け取ると教室に向かったのだ。
もうへとへとだった。ふらふらになって自分の席に着く。
「何やってんだよ」
ヨーナスが呆れて言ってくれた。
「ちょっと失敗した」
そう言いつつも私はヨーナスなんて見ていなかった。
私の後ろのライラを睨みつけていたのだ。
でも、ライラも私を睨みつけてきた。
私とライラの視線が絡まり合う。
「えっ」
「お前らどうかしたの?」
ヨーナスとアハティが驚いて聞いてくるが、
「ふんっ」
私はライラの視線を外して自分の席に着いた。
「ふんっ、自分で起きられなかったからって人のせいにしないでよね」
後ろからライラの声がしたが全く無視した。
「おいおい、おまえら喧嘩したのかよ」
アハティの声も無視するが、
「我儘ニーナの面倒見るの止めただけよ」
ライラの良いわけが聞こえた。
な、何よ、私があんたの書いた笑えない自己紹介文を採用しなかったからって怒るからよ!
ライラの声にプッツンキレるが、私は無視することにしたのだ。
でも、それからの三時間は最悪だった。
完全に切れていた私は絶対にライラと話さなかった。
前から配られたプリントも投げつける様にライラに渡したのだ。
ライラはむっとしたが何も言わなかった。
休み時間に男爵家の令嬢らと親しげに話すライラを見て少し心が痛んだが、完全に切れていた私は全く無視したのだ。
お昼休みになった。
ライラが男爵家の令嬢らに囲まれて食事に行こうとしているのを見て、なんかムカッとした私はそのまま教室を出ようとした。
「ニーナ、食事に行かないか?」
「ごめんちょっと行くところがあるの」
ヨーナスの誘いを断ると私は外に飛び出したのだ。
考えたらヨーナスらと一緒に食堂に行けばよかったと思い至ったが、後の祭りだった。それにこのむかむかする気持ちを誰かに話したかった。
ヨーナスらは良い奴だけど、ライラの友達でもある。
一方的に私が愚痴るのも違う気がした。
そうだ。私は会長からウィル様からの手紙をもらう約束をしていたのを思い出した。
私はそのまま図書館に向かった。
図書館では相変わらず、会長が寝ていたんだけど、会長は受業には出ていないんだろうか?
「会長!」
なんかむしゃくしゃする私は思いっきり会長をゆり動かしていた。
「どわーー」
おおきな声を出して会長がびっくりして飛び起きた。
「なんだ、ニーナ嬢か」
なんか言いようが酷いんですけど……
「何だニーナは無いんじゃないですか?」
「何言っている。お前がいきなり揺らすから地震に襲われる夢見たんだぞ」
会長が怒って言って来た。
「だって会長が幸せそうに寝ているから」
ムッとして私が言うと
「あのな、なんかあったのか?」
会長が心配して聞いてくれた。
「えっ、いえ」
「友達となんかあったのか?」
「えっ、何で判るんですか?」
「それはお前の顔に書いてあるから」
「そうなんですか?」
私は慌てて自分の顔を触った。
それを見て会長が笑うんだけど
「何もないじゃないですか」
「あのな」
私が怒って言うと会長が頭を押さえている。
「実は友達と喧嘩して……」
私はライラと喧嘩したことを事細かに会長に話していたのだ。
「こんなの先生に提出できると思います」
「まあ、これは確かに酷いな」
会長にライラが書いてくれたレポートを見せると会長が頷いてくれた。
「そう言ったら私はあなたの家庭教師じゃないって怒って出て行ってしまって。確かにそれはそうなんです。私世間知らずだしライラには判らない事なんでも聞いていたし……」
会長は世間知らずの所だけ大きく何度も頷くのは止めてほしいんだけど……
「ライラはお貴族様なのに、そんな私を暖かく見まもってくれてたんですけど……」
そうだ、ライラはお貴族様で私は平民だ。本来ならば普通に話すのもおこがましいのだ。そう思うと少し悲しくなってきた。
「それで」
会長が促してくれた。
「その後、どうやったら許してくれるか考えたんです。そうしてたら空が白くなってきて」
「凄いな。お前夜中悩んでいたのか」
会長が驚いてくれた。
「会長も悩むことあります」
「俺はしょっちゅう悩んでいるよ。お前がそこまで考えたのが凄いなって思ったんだ」
会長の言い方が酷い。
「何なんですか。私も悩むことはありますよ。どのみち私は脳筋ですよ」
そう、周りの子供らからも脳筋ニーナって結構いじめられた。
「いや、まあ、そうだけど」
「会長、それ全然フォローになっていませんけれど」
「で、寝坊してしまったと」
私の言葉を無視して会長が言ってくれた。
「良く判りましたね」
「朝、凄い格好で走っていくのに会っただろうが」
「そうでした」
私は赤くなった。
「でも、ライラも酷いんですよ。いくら怒っているからと言って起こしてくれたらいいじゃないですか? 他のヨーナスとかアハティは男なんですから女子寮に入れないし。
でも、『ライラは寝さしておけばいいって、ペトラ先生に怒られたら少しは判るだろう』って言いきったって。酷くありません?」
「まあ、ペトラ先生と言うのが凄いな」
「そうでしょう。本当に最悪だったんです」
私は怒られたことを思い出してまたむかむかしてきた。
「まあ、でも、ニーナ嬢にはいい経験になったんじゃないか? 学園長や俺の前でも大口開けて寝ていたんだから。一昔前なら懲罰房行きだぞ」
「何ですか? 懲罰房って」
「地下牢に食事なしで一週間くらい閉じ込められるんだ。莫大な宿題付きで」
「えっ、食事なしですか」
「そこかよ、気にするのは」
会長が突っ込んでくれたが、そこで私のお腹が盛大になったのだ。
「お前な」
「だって、考えたら今朝から何も食べて居なくて」
「あんまりないぞ」
会長はポケットからお菓子を出してくれたのだ。
「えっ、でも図書館で」
「ここは誰も来ないから良いだろう」
「じゃあ、ありがとうございます」
私は御礼を言ってお菓子を食べた。
この前執務室でもらったのと同じお菓子だ。
「これ本当においしいですね」
私は食べながら会長に感謝した。
その間に会長がさらさらレポート用紙に帝国後を書き出した。
「何ですか」
「お前の自己紹介文だよ」
「えっ、有難うございます」
会長から突き出された文章を読む。この短時間で書けるって凄い!
「この『入学式でみんなの前で寝ていた』って言うのは余計です」
私がむっとして言うと、
「ライラ嬢のよりはましだろう」
「それはそうですけど」
私は頬を膨らませた。
「文章には笑いも入れないと。あの先生は笑いを取ってなんぼだからな」
「本当ですか」
会長を疑り部下そうに見るが、
「あの先生の所には歴代生徒の面白おかしく書いた文章が残っているんだよ」
「会長のもあるんですか?」
「それは秘密だ」
会長は目を逸らしてくれたんだけど、絶対に何かあるはずだ。
「でも、会長って帝国語も凄いんですね」
「当たり前だろう。俺は一応この国の王子なんだぞ」
「そうでした」
そうなのだ。本来は私なんか平民が話して言い方ではないのだ。
私は少し悲しくなった。
「そんなに帝国語が苦手なのか?」
「はい、特に聞き取りが」
「良かったら昼休みにここに来い。少しくらいなら教えてやる」
会長が笑って言ってくれた。
「ほ、本当ですか?」
「少しだけだぞ」
そういった時に予鈴が鳴った。
やばい時間がない。今度は遅れるわけにはいかない。
「えっ、じゃあ会長」
私は慌てて立ち上がった。
「おい、忘れ物」
慌てて立ち去ろうとした私に会長が手紙をくれた。
「えっ」
「ウィルからだ」
「あっ、そうでした。有難うございます」
私は喜んで会長から手紙を受け取ると教室に向かったのだ。
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