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礼儀作法の授業に遅れてしまって先生に散々叱られました
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私は会長にほっぺたにキスされてしまって完璧に固まってしまったのだ。
「マイラ……えっ、違う?」
寝起きの会長が、そう言いつつ、会長が目を大きく見開く。
私の肩に置いていた手の力が強くなる。
「君はニーナ嬢!」
会長が驚いて叫んでいた。
その声で私は我に返ったのだ。
き、キスされてしまった。
男の人に……
私は真っ赤になった。
「し、失礼します」
慌てて私は会長を突き放すと脱兎のごとく駆けだしたのだ。
「に、ニーナ嬢」
後ろから会長の声がしたが、無視した。
生まれて初めて男の人にキスされてしまったのだ。
それも私が好きなウィル様でなくて会長だった。
ドンっ
閲覧室を出ようとして誰かにぶつかった。
「おい、図書館内を走るな」
「す、すみません」
な、なんとぶつかったのは副会長のアクセリ様だった。
私は何回も頭を下げて慌てて速足でその場を逃げ出したのだ。
「本当にあいつのお転婆ぶりはどうしようもないな」
アクセリ様の文句が聞こえたが、動揺していた私は無視した。
私は図書館を出ると闇雲に走りに走ったのだ。
気付いたら学園のはずれの端の森の中にいた。
ここなら一人になれる。
私は座り込んでしまったのだ。
「ああん、ウィル様ごめんなさい。ウィル様以外の人にキスされてしまいました」
私は呟いて顔を覆っていた。
キスされたほっぺを触る。
でも、何故か大好きな私の初恋のウィル様ではなくて、会長にキスされたのに嫌悪感は無かったのだ。
チュッとキスされた瞬間を思い出すとなぜか顔が熱くなるんだけれど……
これはどういうことなんだろう?
生まれて初めてキスされたということで赤くなっただけだと私は思おうとした。
でも、会長は「マイラ」って言っていた。
会長の恋人だろうか?
でも、会長に婚約者は確かいなかったはずだけど。
そうは言ってもこの国の若手のトップ、結婚したい人ナンバーワンの第一王子殿下だ。好きな人の一人や二人いてもおかしくない!
でも、間違えでファーストキスされたって最悪じゃない!
私は頭を抱えてしまったのだ……
結局、それやこれや悩んで、食事を取り忘れていた。
私史上初めての事だ。
でも今はそれ所ではなかった。
私は予鈴のチャイムで昼休みが終わったのを気付いてしまったのだ。
そして次の授業は、学園一厳しいと有名な、ペトラ女史の授業だったのだ。
私は慌てて駆け出した。
はっきり言って今から駆けても間に合うとは思わなかったけれど、ずる休みするという選択肢は私にはなかったのだ。
しかし、いくら私の足が早いと言っても限界があった。
私が教室にたどり着いたときは、既に授業が始まっていたのだ。
私が扉を開けて中にはいると、先生がメガネを上げてギロリと私を睨んでくれたんだけど。
「すみません。遅れてしまいました」
慌てて、私は謝った。
「私の授業に遅れてくるとは良い根性をしています。あなた、名前は」
「ニーナ・イナリです」
「宜しい! ニーナさん。そこに立っていなさい」
先生は入り口を指して言ってくれたのだ。
「はい」
私は頷くしかなかった。そのまま、ここに立つ。
ライラが私を見て、なに遅れているのよ!と顔が物語っていた。
それどころじゃなかったから、仕方がないじゃない!
「ニーナさん。背筋を伸ばして!」
いきなりペトラ先生は私に注意してきた。
「はい、すみません」
「あなた、私の授業に遅れてくるということは、礼儀作法は完璧だと言ってるのと同じなんです。なのに何ですか? その立ち方は」
先生はギロリと頭の先から爪先までじろじろと見て、
「顎少し引いて、手はからだの横に、背筋もう少し伸ばして、手の指伸ばす」
次から次に指示受けて、私の頭はパニックになった。
「足は心持ち開いて、そう、そのまま、授業の終わるまで立っているのですよ」
そ、そんな……これを、授業の終わりまで続けるの?
私はショックのあまり、悲鳴を上げそうになった。
でも、ただ立っているだけなんてペトラ先生は許してくれなかったのだ。
先生は教科書に図示された作法を次から次に私にさせてくれたのだ。
それも、厳しい指導付きで。
「はい、ニーナさん、次はお辞儀です」
「はいっ」
私は思いっきりペコリと頭を下げたのだ。
「な、何ですか、そのへっぴり腰のお辞儀は! もう一度。もとに戻って!」
「はいっ」
先生の指示で、気を付けに戻る。
「背筋伸ばして、指曲げない!」
先生は鞭で、私の出来ていない所をビシバシ、叩いてくれて、私の姿勢を直してくれた。
「そのまま、ゆっくりと腰を90度、曲げて」
私が、言われた通りする。
「頭、下げすぎ、目は爪先の少し先を見て!」
私は必死にやった。
「やっぱり所詮、平民はダメね」
イルマの私を嘲った声が響いた。
「はい、今、余計なことを話した、イルマさん、立ちなさい」
「えっ?」
「すぐに!」
「はいっ」
当てられたイルマが慌てて立ち上がった。
ザマアみろと私がニヤッとしてイルマを見ると、
「ニーナさんはよそ見しない!」
「はいっ」
私は慌てて、姿勢を直した。
「はい、イルマさん、気を付けが、出来ていない! 背筋をもっとしっかり伸ばして、爪先は少し広げて、指先伸ばす」
「はい」
あわてて、イルマはそうする。
「そして、礼をして」
イルマが礼をするが、
「あなたも全然ダメよ。貴族がどうの、平民がどうのと言う前に、まず自分の姿勢を正しなさい」
ズカズカとペトラ先生はイルマさんに近付いて、
「腰をもう少し曲げて、頭、下げすぎ」
その後は全員立たされて、一からさせられたのだ。
皆、もう、必死だった。
余計なことは誰ひとり言わない。
それでなくとも少しでもおかしいと、一からみっちりとペトラ先生に絞られるのだ。
「来週はもう一度今日の復習から行います。皆さんはきっちりと復習しておくように。判りましたね。ニーナさん」
「はい!」
授業が終わって先生が出ていくと同時にヘナヘナと私はその場に崩れてしまったのだった。
「マイラ……えっ、違う?」
寝起きの会長が、そう言いつつ、会長が目を大きく見開く。
私の肩に置いていた手の力が強くなる。
「君はニーナ嬢!」
会長が驚いて叫んでいた。
その声で私は我に返ったのだ。
き、キスされてしまった。
男の人に……
私は真っ赤になった。
「し、失礼します」
慌てて私は会長を突き放すと脱兎のごとく駆けだしたのだ。
「に、ニーナ嬢」
後ろから会長の声がしたが、無視した。
生まれて初めて男の人にキスされてしまったのだ。
それも私が好きなウィル様でなくて会長だった。
ドンっ
閲覧室を出ようとして誰かにぶつかった。
「おい、図書館内を走るな」
「す、すみません」
な、なんとぶつかったのは副会長のアクセリ様だった。
私は何回も頭を下げて慌てて速足でその場を逃げ出したのだ。
「本当にあいつのお転婆ぶりはどうしようもないな」
アクセリ様の文句が聞こえたが、動揺していた私は無視した。
私は図書館を出ると闇雲に走りに走ったのだ。
気付いたら学園のはずれの端の森の中にいた。
ここなら一人になれる。
私は座り込んでしまったのだ。
「ああん、ウィル様ごめんなさい。ウィル様以外の人にキスされてしまいました」
私は呟いて顔を覆っていた。
キスされたほっぺを触る。
でも、何故か大好きな私の初恋のウィル様ではなくて、会長にキスされたのに嫌悪感は無かったのだ。
チュッとキスされた瞬間を思い出すとなぜか顔が熱くなるんだけれど……
これはどういうことなんだろう?
生まれて初めてキスされたということで赤くなっただけだと私は思おうとした。
でも、会長は「マイラ」って言っていた。
会長の恋人だろうか?
でも、会長に婚約者は確かいなかったはずだけど。
そうは言ってもこの国の若手のトップ、結婚したい人ナンバーワンの第一王子殿下だ。好きな人の一人や二人いてもおかしくない!
でも、間違えでファーストキスされたって最悪じゃない!
私は頭を抱えてしまったのだ……
結局、それやこれや悩んで、食事を取り忘れていた。
私史上初めての事だ。
でも今はそれ所ではなかった。
私は予鈴のチャイムで昼休みが終わったのを気付いてしまったのだ。
そして次の授業は、学園一厳しいと有名な、ペトラ女史の授業だったのだ。
私は慌てて駆け出した。
はっきり言って今から駆けても間に合うとは思わなかったけれど、ずる休みするという選択肢は私にはなかったのだ。
しかし、いくら私の足が早いと言っても限界があった。
私が教室にたどり着いたときは、既に授業が始まっていたのだ。
私が扉を開けて中にはいると、先生がメガネを上げてギロリと私を睨んでくれたんだけど。
「すみません。遅れてしまいました」
慌てて、私は謝った。
「私の授業に遅れてくるとは良い根性をしています。あなた、名前は」
「ニーナ・イナリです」
「宜しい! ニーナさん。そこに立っていなさい」
先生は入り口を指して言ってくれたのだ。
「はい」
私は頷くしかなかった。そのまま、ここに立つ。
ライラが私を見て、なに遅れているのよ!と顔が物語っていた。
それどころじゃなかったから、仕方がないじゃない!
「ニーナさん。背筋を伸ばして!」
いきなりペトラ先生は私に注意してきた。
「はい、すみません」
「あなた、私の授業に遅れてくるということは、礼儀作法は完璧だと言ってるのと同じなんです。なのに何ですか? その立ち方は」
先生はギロリと頭の先から爪先までじろじろと見て、
「顎少し引いて、手はからだの横に、背筋もう少し伸ばして、手の指伸ばす」
次から次に指示受けて、私の頭はパニックになった。
「足は心持ち開いて、そう、そのまま、授業の終わるまで立っているのですよ」
そ、そんな……これを、授業の終わりまで続けるの?
私はショックのあまり、悲鳴を上げそうになった。
でも、ただ立っているだけなんてペトラ先生は許してくれなかったのだ。
先生は教科書に図示された作法を次から次に私にさせてくれたのだ。
それも、厳しい指導付きで。
「はい、ニーナさん、次はお辞儀です」
「はいっ」
私は思いっきりペコリと頭を下げたのだ。
「な、何ですか、そのへっぴり腰のお辞儀は! もう一度。もとに戻って!」
「はいっ」
先生の指示で、気を付けに戻る。
「背筋伸ばして、指曲げない!」
先生は鞭で、私の出来ていない所をビシバシ、叩いてくれて、私の姿勢を直してくれた。
「そのまま、ゆっくりと腰を90度、曲げて」
私が、言われた通りする。
「頭、下げすぎ、目は爪先の少し先を見て!」
私は必死にやった。
「やっぱり所詮、平民はダメね」
イルマの私を嘲った声が響いた。
「はい、今、余計なことを話した、イルマさん、立ちなさい」
「えっ?」
「すぐに!」
「はいっ」
当てられたイルマが慌てて立ち上がった。
ザマアみろと私がニヤッとしてイルマを見ると、
「ニーナさんはよそ見しない!」
「はいっ」
私は慌てて、姿勢を直した。
「はい、イルマさん、気を付けが、出来ていない! 背筋をもっとしっかり伸ばして、爪先は少し広げて、指先伸ばす」
「はい」
あわてて、イルマはそうする。
「そして、礼をして」
イルマが礼をするが、
「あなたも全然ダメよ。貴族がどうの、平民がどうのと言う前に、まず自分の姿勢を正しなさい」
ズカズカとペトラ先生はイルマさんに近付いて、
「腰をもう少し曲げて、頭、下げすぎ」
その後は全員立たされて、一からさせられたのだ。
皆、もう、必死だった。
余計なことは誰ひとり言わない。
それでなくとも少しでもおかしいと、一からみっちりとペトラ先生に絞られるのだ。
「来週はもう一度今日の復習から行います。皆さんはきっちりと復習しておくように。判りましたね。ニーナさん」
「はい!」
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