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第二章 愛娘との幸せな生活を邪魔することは許しません

怒りのシャラは国王を蹴り飛ばし、王宮を半壊させました。

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キャメロンは後ろ手に魔道具で拘束されたクローディアに襲いかかっていた。
クローディアは後ろ手に拘束されていて抵抗も出来ず、そのまま地面に押し倒された。

「止めて」
必至に抗おうとするが後ろ手に縛られていては抵抗のしようもなかった。
こんなやつに躰を自由にされるのは嫌だ。
魔術を発動させようとしたが、魔道具が作用しているためか上手く行かない。

「どうした。でかい口を叩いた癖に何も出来まい」
キャメロンは舌なめずりをした。

「助けて・・・・・」
クローディアは小さく呟いた。

「ふんっ、都合よく助けが来るわけもあるまい。貴様の仲間は今頃ノザレで何も知らずに暴れておるわ。奴らが来るまでに時間はたっぷりとある。それまでに貴様の躰を十分に堪能させてもらうぞ」
そう言うとキャメロンはクローディアの服の胸元を引き裂いた。

「嫌あーーー」


次の瞬間、そばで見ていたディーンは凄まじい魔力の出現を感じた。

キャメロンの顔の前にシャラの足が出現する。

欲望に歪んだキャメロンの顔を転移してきたシャラが思いっきり蹴り倒していた。

キャメロンは前歯を蹴り折られて破片を飛ばしながら後ろへ飛んで行った。
そのまま地面に叩きつけられる。

シャラは王宮の近くまでアルヴインを連れて転移して来ており、流石に疲れで限界だった。少し休もうと木陰で仮眠しようとしていた時だ。

そのシャラの頭の中にクローディアの悲鳴が聞こえて来たのだ。

疲れを物ともせずに慌ててアルヴィンを連れて転移してきたのだ。

「貴様、何奴だ」
それまでいやらしい笑みをして、クローディアが襲われるのを見ていたジンデルが叫んでいた。

しかし、シャラは宰相など見てもいなかった。クローディアの胸元がはだけられているのを見てシャラは切れた。凄まじい怒りに我を忘れる。

「おのれーーーー。貴様ら。私のクローデイアになんて事をする。もう許さん」
シャラは自分の限界も気にせずに、残りのすべての力を集めた。

大魔導師のディーンはそれを見て、終わったと思った。こんな化け物と交渉しようなどそもそも絶対に無理だったのだ。もう終わりだ。

ディーンは最後に主君のためにやることにした。こんなクズの主君だったが、ディーンにとっては自分を拾い上げてくれた主君だった。
ここまで4人を連れて転移するだけでディーンの魔力も限界に近かったのだが、残りの全魔力を動員してキャメロンに向けて転移魔術を発動させる。

シャラに蹴られて顔をボコボコにされたキャメロンが転移して消える。

そのディーンの後ろからシャラの最大出力の爆裂魔術が襲いかかる。宰相のジンデルも、大魔導師と言われたディーンも、その向こうにいた近衛の騎士たちも、王宮の壁とともに爆発に巻き込まれて吹き飛ばされていく。

そしてそれはその前にある建物も次々に爆発の炎の中に巻き込んで消滅させていく。それは城壁をも吹き飛ばし、その先の森をも巻き込んでいった。


爆炎が収まるとシャラが立っていた先から放射状に巨大な廃墟が出現していた。森にも多くの爪痕を残していた。

マーマ王国王宮は一瞬で半壊していた。

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皆さん。ここまで読んで頂いてありがとうございます。

残虐王は逃してしまいましたし、疲れていたシャラは最大魔力を使ってしまい・・・・

続きは本日夜更新です。
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