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ベッキー視点6 破壊の魔女が王弟の婚約者に決まりました
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ブライトン王国謁見の間。
私の政治デビューの地だ。
まさか本当にいきなり謁見の間でやるとは思わなかった。
まあ、しかし、今回リアが帝国に出奔したのは全てセドリックを筆頭に役に立たない大貴族様たちが悪いのだ。
リアの母が破壊の魔女だからってカーティス殿下の婚約者には相応しくないなんて、よく言えたものだ。いつから王国は婚約者の母の言動が最優先課題になったのだ。まずは本人がふさわしいかどうかだろう。自分らのやったことを身にしみて反省させてやるのが今回の趣旨だ。
純情なリアの心を弄んだ罪、償わさせてもらおう。
謁見の間は大勢の貴族たちで溢れていた。10大貴族を筆頭に伯爵家50家、子爵家200家、男爵家500家。その大半が集まったのではという程の混みようだ。
広大な謁見の間は人で埋まっていた。
帝国から第一王女殿下が留学に来るので挨拶するというのが表向きの内容だが、今回はカーティス殿下の婚約者になるというお披露目も兼ねているのだ。
この中には父もいるはずだ。父としては帝国の皇女の付き人となった私をとても喜んでいるみたいだけど・・・・。多くの貴族たちが年頃の娘を連れてきていた。あわよくば皇女殿下の友達にしたいと思っているのだろう。でも、私が帝国の方々と一緒にいるのを見て、不審に思った貴族も多いはずだ。特に学園に子息令嬢が通っている貴族共は。プリシラとかハンナとかは私達を不思議そうに見ていた。それに対して親指を立てると、二人の目が輝いた。
最後のあがきで、カーティス殿下の婚約者を皇女ではなくてリアに変更しようというアボット、ウィンチェスター、イートン3家から出た案は他の大貴族共によって拒否されていた。
各々の騎士たちが頼むからそうしてくれという嘆願も無視されたのだ。
他の大貴族たちはこのまま、帝国の皇女をカーティス殿下の婚約者になし潰し崩し的にする気満々だった。
そこに騎士たちが怒って王都の城門を占拠していたのだが、彼らにとっては帝国の後ろ盾を得る方がブライトン王国には良いと思っているみたいで、騎士たちの希望を踏みにじってくれたのだ。
ローマン商会から多少の鼻薬も流れているようだ。騎士たちの苦しみよりも金を取るなんて騎士たちの怒りは頂点に達しようとしていた。
貴族達が心を入れ替えて、リアにつくと反省すれば少しは慈悲を考えたのだが、反省する気は全く無いようだ。身を持ってリアがいなくなったことを思い知らせてやるしかない。騎士たちのように。
「最初に兄上ご報告したいことがあるのですが」
まず王弟殿下が話しだされた。
貴族たちがざわめき立つ。
何しろ横に破壊の魔女を従えているのだから、そらあ、騒ぐよね。
リアを第一王子の婚約者にしなかったのは、リアの母が外戚となって政治に口出されたら堪らないという大貴族の身勝手な希望が根本にあったみたいなんだけど。
本当に貴族共は馬鹿だ。
「実は長年の恋路が実りまして、アリシアが結婚してくれることになりました」
王弟殿下は誇らしげに言った。
「えっ!」
その発言は貴族たちに衝撃を与えた。皆唖然としている。特にリアの母に悲惨な目に合わされた貴族たちはショックだろう。大きなざわめきが貴族の間に起こった。
「ほう、そうなのか。アリシア殿は王国一の魔導師だと聞いている。今回のヴァージルの命を救ってくれたのもアリシア殿のポーションのおかげだとも。このような有能な魔導師がヴァージルの配偶者になってくれる事は私としてもとても嬉しい」
国王が歓迎の意を表された。貴族たちの目が点になっている。
どうする、お貴族様?
「へ、陛下、少しお待ちを」
そう思ったときにヒューズ侯爵が声を上げた。
帝国と国境を接する侯爵で、カーティス殿下に自らの娘コニーを嫁がせる計画をリアに阻まれた腹いせに、ローマンと組んで帝国の皇女を持ってきた元凶だ。こいつだけはただでは許さない。
「なんだ、侯爵、その方も祝が言いたいのか」
国王が皮肉にも尋ねた。
そんな訳ないよね。侯爵は嫌そうな顔をしている。
「いや、ご本人の前では申しにくいのですが、・・・・」
「なんだ、侯爵。私とアリシアは帝国留学時代からの友人だ。何でも言ってみるが良かろう」
王弟も意地悪だ。こんな風に言うなんて。
「いや、小耳に挟んだのですが、アリシア様はよく癇癪を起こされるとか」
「癇癪とな、その方もよく起こしていると聞くぞ。先日もその方の騎士らが、オーレリア嬢を第一王子の婚約者にしてほしいと頼み込んだのに対して、今更そんな事が聞けるかと癇癪を起こしたと聞いたが」
強烈な王弟の皮肉が発せられた。
「はっ?、帝国のご使者の前で、何を言われるのです。今更難しいことを言われたので、ちょっと怒ったまでです」
侯爵は必死に言い訳している。
各地に護衛として立っている騎士たちの視線が冷たく侯爵に注がれているのを気付いているのだろうか。
「私もアリシアから聞いているよ。アリシアが癇癪を起こしたのは、何でも傲慢な貴族がいて、真夜中に訪ねてきて、今すぐ特級ポーションを寄越せとのたまったのだとか。普通寝ているところを起こされたら癇癪を起こすのではないのか。ヒューズ侯爵」
王弟の鋭い視線がヒューズ侯爵を捉えた。
「私はそのようなことはしておりません」
「まあ、そう言うことにしておこうか。私は今とても機嫌が良いのだ。ヒューズ侯爵。私の機嫌をそんなに損ねたいのか」
王弟殿下は絶対零度の氷の視線をヒューズ侯爵に向けて放たれた。
「いや、そのような事は・・・・」
ヒューズ侯爵は氷の視線をまともに受けて震え上がった。
もうそれ以上は誰も何も言えなかった。
お貴族様たちがリアを拒否した理由があっさり無くなったのだ。だって、リアの母が王弟妃になるのだ。王弟妃は王妃がいなくなった今、おそらく王宮の最上位の女性だ。外戚が口を出すよりも確実に好きなことが言える立場になったのだ。
「しかし、王弟殿下。カーティス殿下の婚約者様が折角帝国からいらっしゃるのです。か弱い皇女殿下が王弟妃様とうまくやっていけるのですか」
そこへワイト候爵が勇気を振り絞って最後の抵抗をした。リアの母に攻撃されないかとおっかなびっくりの様をしていたが・・・・
「ワイト侯爵。その方も我が妃になろうとしているアリシアが恐ろしい女だと言いたいのか」
氷の視線がワイと候爵を貫く。
「いや、そんな、滅相もございません。ただ、ヒューズ侯爵が気にしておりましたので」
「ワイト候爵、何でも私のせいにするでないわ」
自分のせいにされてこれ以上睨まれたらたまらないとヒューズ侯爵が焦って言う。
「皆の者も帝国の皇女殿下について何か誤解があるようだが、殿下はそんな深窓の令嬢ではないぞ。帝国の皇子殿下の言葉を信じるならばドラゴンも素手で倒すそうだから」
王弟殿下は笑って言われた。そう皇子に言われて、後で自分だと気づいたリアが切れていた事だ。
「そ、そうなのですか。さすが帝国は違いますね」
ワイト候爵が変なところで感心していた。
これで王弟妃はリアの母で決まってしまったようだった。
**********************************************************
重臣たちがリアの王子妃を忌避した理由があっさりとなくなってしまい、いやもっと強烈になってしまいました。
大将軍の王弟の妻、アリシア・・・・帝国出身の平民でリアの母。重臣たちに怖れられている破壊の魔女
第一王子の妻、リアの予定。アリシアと帝国の皇帝の子供。別名破壊女。
第二王子殿下の妻はワイト侯爵家のレベッカの予定。唯一大貴族の令嬢、でも、今やリアの喧嘩友達。
これって王室でのアリシアの影響力は大?
でも最大はリア・・・・影の支配者はベッキーになるかも・・・・
話は次に続きます。今夜更新予定です。ラストスパート中
私の政治デビューの地だ。
まさか本当にいきなり謁見の間でやるとは思わなかった。
まあ、しかし、今回リアが帝国に出奔したのは全てセドリックを筆頭に役に立たない大貴族様たちが悪いのだ。
リアの母が破壊の魔女だからってカーティス殿下の婚約者には相応しくないなんて、よく言えたものだ。いつから王国は婚約者の母の言動が最優先課題になったのだ。まずは本人がふさわしいかどうかだろう。自分らのやったことを身にしみて反省させてやるのが今回の趣旨だ。
純情なリアの心を弄んだ罪、償わさせてもらおう。
謁見の間は大勢の貴族たちで溢れていた。10大貴族を筆頭に伯爵家50家、子爵家200家、男爵家500家。その大半が集まったのではという程の混みようだ。
広大な謁見の間は人で埋まっていた。
帝国から第一王女殿下が留学に来るので挨拶するというのが表向きの内容だが、今回はカーティス殿下の婚約者になるというお披露目も兼ねているのだ。
この中には父もいるはずだ。父としては帝国の皇女の付き人となった私をとても喜んでいるみたいだけど・・・・。多くの貴族たちが年頃の娘を連れてきていた。あわよくば皇女殿下の友達にしたいと思っているのだろう。でも、私が帝国の方々と一緒にいるのを見て、不審に思った貴族も多いはずだ。特に学園に子息令嬢が通っている貴族共は。プリシラとかハンナとかは私達を不思議そうに見ていた。それに対して親指を立てると、二人の目が輝いた。
最後のあがきで、カーティス殿下の婚約者を皇女ではなくてリアに変更しようというアボット、ウィンチェスター、イートン3家から出た案は他の大貴族共によって拒否されていた。
各々の騎士たちが頼むからそうしてくれという嘆願も無視されたのだ。
他の大貴族たちはこのまま、帝国の皇女をカーティス殿下の婚約者になし潰し崩し的にする気満々だった。
そこに騎士たちが怒って王都の城門を占拠していたのだが、彼らにとっては帝国の後ろ盾を得る方がブライトン王国には良いと思っているみたいで、騎士たちの希望を踏みにじってくれたのだ。
ローマン商会から多少の鼻薬も流れているようだ。騎士たちの苦しみよりも金を取るなんて騎士たちの怒りは頂点に達しようとしていた。
貴族達が心を入れ替えて、リアにつくと反省すれば少しは慈悲を考えたのだが、反省する気は全く無いようだ。身を持ってリアがいなくなったことを思い知らせてやるしかない。騎士たちのように。
「最初に兄上ご報告したいことがあるのですが」
まず王弟殿下が話しだされた。
貴族たちがざわめき立つ。
何しろ横に破壊の魔女を従えているのだから、そらあ、騒ぐよね。
リアを第一王子の婚約者にしなかったのは、リアの母が外戚となって政治に口出されたら堪らないという大貴族の身勝手な希望が根本にあったみたいなんだけど。
本当に貴族共は馬鹿だ。
「実は長年の恋路が実りまして、アリシアが結婚してくれることになりました」
王弟殿下は誇らしげに言った。
「えっ!」
その発言は貴族たちに衝撃を与えた。皆唖然としている。特にリアの母に悲惨な目に合わされた貴族たちはショックだろう。大きなざわめきが貴族の間に起こった。
「ほう、そうなのか。アリシア殿は王国一の魔導師だと聞いている。今回のヴァージルの命を救ってくれたのもアリシア殿のポーションのおかげだとも。このような有能な魔導師がヴァージルの配偶者になってくれる事は私としてもとても嬉しい」
国王が歓迎の意を表された。貴族たちの目が点になっている。
どうする、お貴族様?
「へ、陛下、少しお待ちを」
そう思ったときにヒューズ侯爵が声を上げた。
帝国と国境を接する侯爵で、カーティス殿下に自らの娘コニーを嫁がせる計画をリアに阻まれた腹いせに、ローマンと組んで帝国の皇女を持ってきた元凶だ。こいつだけはただでは許さない。
「なんだ、侯爵、その方も祝が言いたいのか」
国王が皮肉にも尋ねた。
そんな訳ないよね。侯爵は嫌そうな顔をしている。
「いや、ご本人の前では申しにくいのですが、・・・・」
「なんだ、侯爵。私とアリシアは帝国留学時代からの友人だ。何でも言ってみるが良かろう」
王弟も意地悪だ。こんな風に言うなんて。
「いや、小耳に挟んだのですが、アリシア様はよく癇癪を起こされるとか」
「癇癪とな、その方もよく起こしていると聞くぞ。先日もその方の騎士らが、オーレリア嬢を第一王子の婚約者にしてほしいと頼み込んだのに対して、今更そんな事が聞けるかと癇癪を起こしたと聞いたが」
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侯爵は必死に言い訳している。
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「私もアリシアから聞いているよ。アリシアが癇癪を起こしたのは、何でも傲慢な貴族がいて、真夜中に訪ねてきて、今すぐ特級ポーションを寄越せとのたまったのだとか。普通寝ているところを起こされたら癇癪を起こすのではないのか。ヒューズ侯爵」
王弟の鋭い視線がヒューズ侯爵を捉えた。
「私はそのようなことはしておりません」
「まあ、そう言うことにしておこうか。私は今とても機嫌が良いのだ。ヒューズ侯爵。私の機嫌をそんなに損ねたいのか」
王弟殿下は絶対零度の氷の視線をヒューズ侯爵に向けて放たれた。
「いや、そのような事は・・・・」
ヒューズ侯爵は氷の視線をまともに受けて震え上がった。
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お貴族様たちがリアを拒否した理由があっさり無くなったのだ。だって、リアの母が王弟妃になるのだ。王弟妃は王妃がいなくなった今、おそらく王宮の最上位の女性だ。外戚が口を出すよりも確実に好きなことが言える立場になったのだ。
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「ワイト侯爵。その方も我が妃になろうとしているアリシアが恐ろしい女だと言いたいのか」
氷の視線がワイと候爵を貫く。
「いや、そんな、滅相もございません。ただ、ヒューズ侯爵が気にしておりましたので」
「ワイト候爵、何でも私のせいにするでないわ」
自分のせいにされてこれ以上睨まれたらたまらないとヒューズ侯爵が焦って言う。
「皆の者も帝国の皇女殿下について何か誤解があるようだが、殿下はそんな深窓の令嬢ではないぞ。帝国の皇子殿下の言葉を信じるならばドラゴンも素手で倒すそうだから」
王弟殿下は笑って言われた。そう皇子に言われて、後で自分だと気づいたリアが切れていた事だ。
「そ、そうなのですか。さすが帝国は違いますね」
ワイト候爵が変なところで感心していた。
これで王弟妃はリアの母で決まってしまったようだった。
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重臣たちがリアの王子妃を忌避した理由があっさりとなくなってしまい、いやもっと強烈になってしまいました。
大将軍の王弟の妻、アリシア・・・・帝国出身の平民でリアの母。重臣たちに怖れられている破壊の魔女
第一王子の妻、リアの予定。アリシアと帝国の皇帝の子供。別名破壊女。
第二王子殿下の妻はワイト侯爵家のレベッカの予定。唯一大貴族の令嬢、でも、今やリアの喧嘩友達。
これって王室でのアリシアの影響力は大?
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