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学園祭のクラスの出し物は薬屋ならぬコーヒー喫茶で提案

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「で、何するか考えてきた?」
翌日の放課後、私達は学祭委員会に参加したものとその他図書委員と保健委員が集まった。

「街の薬屋さん」
私が即座に言った。

「なにそれ?」
「私が学園の神秘の森で薬草採取してポーション作って売るの」
オーガストの質問に私が答える。

「あんたそれしか無いの?」
ベッキーが呆れたように言う。

「格安で売れば絶対沢山の人が買ってくれるって」
私が自信満々に言う。

「あんたの作るポーションって1本金貨25枚もするんでしょ」
「えっ、そんなするのか」
「すげーえ」
ベッキーの言葉にオーガストとベンジャミンが声を上げる。

「そらあ、お貴族様相手にやれば売れるかも知れないけど、模擬店は基本は学生相手なのよ。学生は銀貨1枚も出せれば良いほうよ。そんなのパス」
べキーにあっさりと却下されてしまった。

「えー!、それなら神秘の森から薬草採取できるかと思ったのに・・・・」
私が残念がって言うと
「あんたそれしか無いの?」
「本当に、リアって薬オタクよね」
ベッキーとエイミーに呆れられた。

「まあ、それはおいておいて、真面目な話ししましょう」
「えええ、真面目に考えてきたのに」
ベッキーの言葉に私はいじけるが皆無視して話しだした。

「ラーメン屋さんは」
オーガストが言う。

「知り合いのラーメン屋さんからだしの作り方とか教えてもらえそうなんだけど」
「うーん、ラーメンは男向けよね」
「だって学生は男多いから良いんじゃない」
「そうは言っても保護者とか、後淑女学園の子らも来るんじゃないの?」
「食い物屋なら他のクラスもできそうだよね。我がクラスはSクラスを除いて女子が16人もいるんだからその辺りうまくできないかな」
ザカリーが提案した。

「ケーキ屋さんでもする?」
ハンナが聞いてきた。

「誰が作れるの?私とリアは駄目よ」
ベッキーが言ってくれた。

「何言っているのよ。ベッキー、私料理は作れるわよ」
「本当に?」
「鍋とかだけど、うちは母もハンスも料理はからきし駄目だから、小さいときから私が作っていたから」
私の言葉に皆目を見開いていた。

「鍋なんか簡単よ。野菜とか剥いて放り込めばいいだけだから」

「あんたが言うとなんか凄いものがでてきそうな気がするんだけど」
ベッキーが白い目で見てきた。

「失礼な。カートとか美味しいって言って食べてくれるんだから」
「なんか贔屓目入っていそう」
「ふんっ、ベッキーには絶対に作ってやんない」
私は怒って言った。カートのあれは贔屓目では断じてないはずだ・・・と思う。

「まあ、でもお菓子は焼いたことないでしょ」
「やれば出来ると思う」
私が答えるが皆は疑い深そうに見てくる。

「だって形つくって焼くだけでしょ。後はクリームとか載せればいいのよね」
「なんか凄いもの出来そう・・・・」
エイミーまでもが言う。うーん、まあ、私も作ったこと無いからあれだけど。今度ハンナに教えてもらってカートに作ってみよう。喜んでくれといいいけれど・・・

「でも、お菓子は作ったりするの大変じゃないかな。前もって全部焼いておくというのも置いておく場所とか考えるとなかなか難しいんじゃないかな」
考えて一人で喜んでいる私を無視して、ベッキーが話しだした。
「じゃあどうする?」
「カフェなんてどう? 飲み物だけ出すって言う。それならそんなに場所も取らないし、」
ベッキーの提案に

「それで人が集まるのか」
オーガストが聞く。

「南の島で採れたコーヒーという飲み物があるの。今王都のカフェで人気が出始めているの」
「あの苦い飲み物でしょ」
ハンナが言ってくる。

「えっ、ハンナ、もう飲んだの?」
「母が聞いてきて、一緒に連れて行かれたのだけど、私は苦手」
ハンナが少し顔をしかめていった。

「まあでも、人気が出始めたのなら、客寄せにはなるんじゃないかな」
ザカリーが賛成した。
「でも、そのコーヒーは手に入るの?」
「そこは任せておいて、宣伝費ということで格安に手に入れるから」
「じゃあその線で行来ましょう」
ベッキーらは私をおいて勝手に全部決めてしまった。

「私の薬屋さんは」
「まだ言うかな」
私の案はあっさり無視されたのだった。
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