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副学長に私をいじめてもらおうとした侯爵令嬢は逆に礼儀作法の先生の激怒を買いました
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副学長室に入ると副学長初め、げっ、アビゲイル先生もいる。他には帝国語のカンタベイル先生や薬学のアシュトン先生、他に知らない2人の先生がいた。
確かにアトキンズ副学長は頭に毛が生えていた。
「本当だ、ベッキー、かつらになっている」
静かに話したつもりが、何故か私の言葉が部屋中に響いた。
思わずカンタベリー先生や名前の知らない先生が口を抑える。
アビゲイル先生も口を抑えていた。
「ガスコン君。遅いじゃないか」
叫んだかつら副学長は絶対に私の言葉に切れたのだと思う。
「すいません。ちょっと手間取りまして」
「で、君は何だ」
ベッキーを指してアトキンズは言った。
「昨日オーレリアさんと一緒にいたベッキー・ヨークです」
ベッキーが挨拶した。
「オーレリア君以外は呼んでいないが」
「リア、感情が高ぶると入試の時みたいに教室破壊しかねないので、それを抑えるために来ました」
なんかめっちゃ失礼なことをベッキーが言う。
「えっ、この子が面接の時に教室を破壊したという子か、そんな子学園にいれるからこんな問題が起こるんだ」
「先生。入試の可否は入試委員会が決めるもので、それに対する異議は副学長と言えども認められておりません」
アビゲイル先生が私を擁護してくれた。たまには良いことをしてくれる。私は少しは礼儀作法の授業を真面目に受けようと思った。
「まあ、良いでしょう」
学園の先生は貴族の2男とか3男が多く、貴族の当主自らが先生をやっている人は少ない。おそらくアトキンズ先生が貴族の先生ではこの学園最高位だろう。当然態度もデカかった。
でも、その伯爵様でもアビゲイル先生は苦手みたいだ。
「オーレリア・チェスターさん。君がハンナ・ドラモンドさんのペンダントを取ったにもかかわらず、ばれそうになると平民の皆を扇動して、穏便に注意しにきたワイト侯爵家レベッカ嬢に危害を加えようとしたとの報告が上がっています」
副学長はなんかレベッカにものすごく都合の良いように改変した事を言ってくれた。
レベッカのやつ、普通にいじめても私に勝てないからって、奥の手を使って来たらしい。
私はそう理解した。
「全然違います」
私は即座に否定した。
「しかし、君の部屋の机の上に無くなったペンダントがおいてあるのをフェデラー子爵令嬢とガーランド子爵令嬢が持ち主のドラモンド子爵令嬢と一緒に確認したと聞いているが」
「そう言うふうに嵌められたんです」
私は言い切った。
「はめられたと言うがどう見ても事実はそう見えるが」
「な、何を言うんですか・・・・」
私は反論しようとしたが、
「ちょっと、リアは黙っていて」
私が言おうとしたのをベッキーが止めた。
「何故止めるの? 副学長は貴族の言うことしか聞いていないよ。この学園の中では全ての生徒は身分に関係なく、平等にせよって学園則に載っているのに」
「何言っているのよ。リア、そんなの建前に決まっているじゃない。そうですよね、副学長先生」
ベッキーがはっきりと副学長に聞いた。
さあ、どう答えるんだろう。
「いや、その様な事は・・・・」
そうそう、絶対にベッキーの言葉に頷けないのだ。
何しろ建前でもはっきりそう書いてあるのだから。王立学園を建てられた初代国王陛下が建学の精神としてあげられた標語を副学長風情が反故にすることは出来ないのだ。
「じゃあ、高位貴族令嬢の言葉だけでなくて、当然私達の話も聞いて頂けますよね。アビゲイル先生」
ベッキーが副学長の横の規律にうるさそうなアビゲイル先生に聞いた。
「当然です。あなた方の言い分も聞きます」
アビゲイル先生ははっきりと頷いてくれた。
横で忌々しそうにアトキンズ副学長は見ているしか出来なかった。
「ありがとうございます。話はオリエンテーリングの時に遡ります。
そもそも、オリエンの対戦で、不敬にもそこのリアが第二王子殿下始め高位貴族の方々を障壁で弾き飛ばしたことに原因があるのです」
ベッキーが話し始める。えええ、そんな時の話からするの、それも不敬だなて・・・・
「本来私達平民プラス下位着族の面々は、わざと高位貴族の方々に負けないといけないのですよね」
ベッキーは絶対に賛成できない事をあげた。
「何を言っているのですか。建学の精神にのっとり、正々堂々と戦ったオーレリアさんの戦い方には問題がありません。はちまきの打倒王子は頂けませんが・・・・」
アビゲイル先生が答えてくれた。やっぱりあのはちまきはまずかったか・・・・
「えーー!、そうなのですか。その悪いことをした一味だと言われて同じ班のハンナさんは高位貴族の方々に虐められていたんですが」
「その様な事は建学の精神に反します。誰です。そのような事をしたのは?」
アビゲイル先生の目が光った。怖い。
「本当ですか。でも副学長先生の視線が怖いです」
ベッキーがぶりっ子していやいやをする。
「副学長、何かご存知なのですか」
きっとしてみたアビゲイル先生は恐ろしかった。
「いや、何も知りませんぞ。そんな事をするなんて事実としたら許されませんな」
慌てて副学長が言う。
「本当ですか。ここで話したらハンナさんやオーレリアさんみたいに嵌められたらと思うと怖くて言えません」
「言いなさい。ベッキーさん。私は王弟殿下より、例え殿下でも学内においていじめ等に関わった場合はビシバシと指導するようにと特別な権限を与えられています」
「しかし、先生」
「副学長、王弟殿下に文句がお有りですか」
「まさかその様な」
副学長は慌てて言った。王弟殿下は怖れられているらしい。でも、姿絵では超美形でハンサムなオジサマだったと記憶しているのだが、美形ほど怒ると怖いのだろうか。
「ベッキーさん、何を聞いているのですか」
「判りました。先生方を信頼して言います
『キィィィィ。あの黒髪黒目の平民風情が、私を、この侯爵令嬢のレベッカをコケにしたのよ。絶對に許せないわ』
『本当に許せませんわね。一緒にドラモンド子爵家の娘もいたとか』
『同じ貴族なのに侯爵家のレベッカ様に逆らうとは許せませんわ』
『なんでしたら私達で少し考え違いを正してやりましょうか』
『そうね。お願いするわ』
そう確かに侯爵令嬢様とその取り巻き数名がおっしゃっていたと貴族食堂の従業員数名が聞いております」
ベッキーは何故かハンカチを取り出してそれを噛んで言っていた。
「それは由々しきことね」
アビゲイル先生が眼鏡を上げて言った。
「しかし、それくらいで」
「副学長。こういう事は最初が肝心なのです」
副学長はアビゲイル先生の前に黙った。
「そのあと一同はハンナさんを囲っていじめたそうです」
「何ですってアイツラそんな事をしたの」
私はいきり立った。
「リアさん。あなたは座っていなさい」、
「はいっ」
アビゲイル先生に言われて私は慌てて座った。私もアビゲイル先生は苦手だ。
でも、あのボケナス令嬢、今度私の友達にやりやがったら絶対に絞めてやる。私は決意した。
「それでもハンナさんはレベッカ嬢達に頷かなかったそうです。友達を裏切るわけにはいかないって」
「ハンナ・・・・・」
私は涙目にハンカチを咥えて耐えた。彼奴等許さん。と手を震わせながら。
「いじめても自分につかないハンナさんを更にいじめようとレベッカさんらは考えて、ハンナさんの教科書を取ってオーレリアさんのかばんの中に入れたそうです。二人の仲を割くために。でも、それでは全く堪えなかったので、今回のハンナさんの大切なペンダントを取って犯人をオーレリアさんにするように嵌めたのです」
「そんなの証拠があるのか」
副学長が激昂して言った。
「貴様らのは勝手に言っていることで・・・・・」
だんっ。
そこにノックもなしにヒルダが飛び込んできた。
「ごめんなさい。オーレリアさん。私、ブリトニーさんやドロシアさんに脅されてハンナさんのペンダント取ってオーレリアさんの机の上に置いたんです」
「えっ」
私はびっくりした。まさか、ヒルダがそんな事したなんて知らなかった。
「レベッカ様やブリトニー様らに囲まれていじめられるハンナさんみたいになりたくなくて。本当にごめんなさい」
ヒルダは土下座しそうな勢いで私に言った。
ガタンッ
次の瞬間、大きな音がした。アビゲイル先生がいきなり立ち上がったのだ。
「ガスコン先生。申し訳ありませんが、今名前の上がった生徒、すぐにここに出頭させて頂けますか」
「しかし、アビゲイル先生。レベッカ嬢は第二王子殿下の婚約者候補でもありますぞ」
「それがどうしたのですか。副学長。私は王宮の礼儀作法マナーの講師でもあります。私のお眼鏡にかなわないような令嬢を王宮には入れません。
そもそも、大切な陛下の生徒たちを私達はお預かりしているのです。たかだか1侯爵令嬢の我儘のために、その未来明るい生徒たちの将来を潰して良い訳はありません」
怒り狂うアビゲイル先生は私から見ても恐ろしかった。
それ以上に私はアビゲイル先生の姿勢に感激した。
副学長ももう一言も言い返せなかった。
その後、レベッカ嬢はじめその取り巻き令嬢達は1ヶ月間、徹底的にアビゲイル先生にしごかれてその根性を叩き直されたのだった。
確かにアトキンズ副学長は頭に毛が生えていた。
「本当だ、ベッキー、かつらになっている」
静かに話したつもりが、何故か私の言葉が部屋中に響いた。
思わずカンタベリー先生や名前の知らない先生が口を抑える。
アビゲイル先生も口を抑えていた。
「ガスコン君。遅いじゃないか」
叫んだかつら副学長は絶対に私の言葉に切れたのだと思う。
「すいません。ちょっと手間取りまして」
「で、君は何だ」
ベッキーを指してアトキンズは言った。
「昨日オーレリアさんと一緒にいたベッキー・ヨークです」
ベッキーが挨拶した。
「オーレリア君以外は呼んでいないが」
「リア、感情が高ぶると入試の時みたいに教室破壊しかねないので、それを抑えるために来ました」
なんかめっちゃ失礼なことをベッキーが言う。
「えっ、この子が面接の時に教室を破壊したという子か、そんな子学園にいれるからこんな問題が起こるんだ」
「先生。入試の可否は入試委員会が決めるもので、それに対する異議は副学長と言えども認められておりません」
アビゲイル先生が私を擁護してくれた。たまには良いことをしてくれる。私は少しは礼儀作法の授業を真面目に受けようと思った。
「まあ、良いでしょう」
学園の先生は貴族の2男とか3男が多く、貴族の当主自らが先生をやっている人は少ない。おそらくアトキンズ先生が貴族の先生ではこの学園最高位だろう。当然態度もデカかった。
でも、その伯爵様でもアビゲイル先生は苦手みたいだ。
「オーレリア・チェスターさん。君がハンナ・ドラモンドさんのペンダントを取ったにもかかわらず、ばれそうになると平民の皆を扇動して、穏便に注意しにきたワイト侯爵家レベッカ嬢に危害を加えようとしたとの報告が上がっています」
副学長はなんかレベッカにものすごく都合の良いように改変した事を言ってくれた。
レベッカのやつ、普通にいじめても私に勝てないからって、奥の手を使って来たらしい。
私はそう理解した。
「全然違います」
私は即座に否定した。
「しかし、君の部屋の机の上に無くなったペンダントがおいてあるのをフェデラー子爵令嬢とガーランド子爵令嬢が持ち主のドラモンド子爵令嬢と一緒に確認したと聞いているが」
「そう言うふうに嵌められたんです」
私は言い切った。
「はめられたと言うがどう見ても事実はそう見えるが」
「な、何を言うんですか・・・・」
私は反論しようとしたが、
「ちょっと、リアは黙っていて」
私が言おうとしたのをベッキーが止めた。
「何故止めるの? 副学長は貴族の言うことしか聞いていないよ。この学園の中では全ての生徒は身分に関係なく、平等にせよって学園則に載っているのに」
「何言っているのよ。リア、そんなの建前に決まっているじゃない。そうですよね、副学長先生」
ベッキーがはっきりと副学長に聞いた。
さあ、どう答えるんだろう。
「いや、その様な事は・・・・」
そうそう、絶対にベッキーの言葉に頷けないのだ。
何しろ建前でもはっきりそう書いてあるのだから。王立学園を建てられた初代国王陛下が建学の精神としてあげられた標語を副学長風情が反故にすることは出来ないのだ。
「じゃあ、高位貴族令嬢の言葉だけでなくて、当然私達の話も聞いて頂けますよね。アビゲイル先生」
ベッキーが副学長の横の規律にうるさそうなアビゲイル先生に聞いた。
「当然です。あなた方の言い分も聞きます」
アビゲイル先生ははっきりと頷いてくれた。
横で忌々しそうにアトキンズ副学長は見ているしか出来なかった。
「ありがとうございます。話はオリエンテーリングの時に遡ります。
そもそも、オリエンの対戦で、不敬にもそこのリアが第二王子殿下始め高位貴族の方々を障壁で弾き飛ばしたことに原因があるのです」
ベッキーが話し始める。えええ、そんな時の話からするの、それも不敬だなて・・・・
「本来私達平民プラス下位着族の面々は、わざと高位貴族の方々に負けないといけないのですよね」
ベッキーは絶対に賛成できない事をあげた。
「何を言っているのですか。建学の精神にのっとり、正々堂々と戦ったオーレリアさんの戦い方には問題がありません。はちまきの打倒王子は頂けませんが・・・・」
アビゲイル先生が答えてくれた。やっぱりあのはちまきはまずかったか・・・・
「えーー!、そうなのですか。その悪いことをした一味だと言われて同じ班のハンナさんは高位貴族の方々に虐められていたんですが」
「その様な事は建学の精神に反します。誰です。そのような事をしたのは?」
アビゲイル先生の目が光った。怖い。
「本当ですか。でも副学長先生の視線が怖いです」
ベッキーがぶりっ子していやいやをする。
「副学長、何かご存知なのですか」
きっとしてみたアビゲイル先生は恐ろしかった。
「いや、何も知りませんぞ。そんな事をするなんて事実としたら許されませんな」
慌てて副学長が言う。
「本当ですか。ここで話したらハンナさんやオーレリアさんみたいに嵌められたらと思うと怖くて言えません」
「言いなさい。ベッキーさん。私は王弟殿下より、例え殿下でも学内においていじめ等に関わった場合はビシバシと指導するようにと特別な権限を与えられています」
「しかし、先生」
「副学長、王弟殿下に文句がお有りですか」
「まさかその様な」
副学長は慌てて言った。王弟殿下は怖れられているらしい。でも、姿絵では超美形でハンサムなオジサマだったと記憶しているのだが、美形ほど怒ると怖いのだろうか。
「ベッキーさん、何を聞いているのですか」
「判りました。先生方を信頼して言います
『キィィィィ。あの黒髪黒目の平民風情が、私を、この侯爵令嬢のレベッカをコケにしたのよ。絶對に許せないわ』
『本当に許せませんわね。一緒にドラモンド子爵家の娘もいたとか』
『同じ貴族なのに侯爵家のレベッカ様に逆らうとは許せませんわ』
『なんでしたら私達で少し考え違いを正してやりましょうか』
『そうね。お願いするわ』
そう確かに侯爵令嬢様とその取り巻き数名がおっしゃっていたと貴族食堂の従業員数名が聞いております」
ベッキーは何故かハンカチを取り出してそれを噛んで言っていた。
「それは由々しきことね」
アビゲイル先生が眼鏡を上げて言った。
「しかし、それくらいで」
「副学長。こういう事は最初が肝心なのです」
副学長はアビゲイル先生の前に黙った。
「そのあと一同はハンナさんを囲っていじめたそうです」
「何ですってアイツラそんな事をしたの」
私はいきり立った。
「リアさん。あなたは座っていなさい」、
「はいっ」
アビゲイル先生に言われて私は慌てて座った。私もアビゲイル先生は苦手だ。
でも、あのボケナス令嬢、今度私の友達にやりやがったら絶対に絞めてやる。私は決意した。
「それでもハンナさんはレベッカ嬢達に頷かなかったそうです。友達を裏切るわけにはいかないって」
「ハンナ・・・・・」
私は涙目にハンカチを咥えて耐えた。彼奴等許さん。と手を震わせながら。
「いじめても自分につかないハンナさんを更にいじめようとレベッカさんらは考えて、ハンナさんの教科書を取ってオーレリアさんのかばんの中に入れたそうです。二人の仲を割くために。でも、それでは全く堪えなかったので、今回のハンナさんの大切なペンダントを取って犯人をオーレリアさんにするように嵌めたのです」
「そんなの証拠があるのか」
副学長が激昂して言った。
「貴様らのは勝手に言っていることで・・・・・」
だんっ。
そこにノックもなしにヒルダが飛び込んできた。
「ごめんなさい。オーレリアさん。私、ブリトニーさんやドロシアさんに脅されてハンナさんのペンダント取ってオーレリアさんの机の上に置いたんです」
「えっ」
私はびっくりした。まさか、ヒルダがそんな事したなんて知らなかった。
「レベッカ様やブリトニー様らに囲まれていじめられるハンナさんみたいになりたくなくて。本当にごめんなさい」
ヒルダは土下座しそうな勢いで私に言った。
ガタンッ
次の瞬間、大きな音がした。アビゲイル先生がいきなり立ち上がったのだ。
「ガスコン先生。申し訳ありませんが、今名前の上がった生徒、すぐにここに出頭させて頂けますか」
「しかし、アビゲイル先生。レベッカ嬢は第二王子殿下の婚約者候補でもありますぞ」
「それがどうしたのですか。副学長。私は王宮の礼儀作法マナーの講師でもあります。私のお眼鏡にかなわないような令嬢を王宮には入れません。
そもそも、大切な陛下の生徒たちを私達はお預かりしているのです。たかだか1侯爵令嬢の我儘のために、その未来明るい生徒たちの将来を潰して良い訳はありません」
怒り狂うアビゲイル先生は私から見ても恐ろしかった。
それ以上に私はアビゲイル先生の姿勢に感激した。
副学長ももう一言も言い返せなかった。
その後、レベッカ嬢はじめその取り巻き令嬢達は1ヶ月間、徹底的にアビゲイル先生にしごかれてその根性を叩き直されたのだった。
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