10 / 144
オリエン表彰式で表彰されます
しおりを挟む
「では皆さん。本日のオリエンテーション。お疲れさまでした。
新入生の皆さんも、クラスが変わった在校生の皆さんも、少しは新しいメンバーに慣れてくれたことと思います。そして、今回はなんと2年ぶりに1年生の班が優勝しました。メンバーは貴族平民合わさった混成チームで、この学園のしいては未来のブライトン王国の進む道を体現したと言っても過言ではないでしょう。これから1年間、皆さんが努力すれば必ず、その成果は現れると思うのです。皆さんの一年間の学びを期待します」
学園長が挨拶した。なんか平民と貴族の融合なんてこじつけのような気もしたが、私はドラゴンの角が貰えれば良いので文句を言うことはない。
「では成績発表といきます。第三位第三学年魔導騎士科1班、第二位第三学年政治学科1班、第一位は第一学年Aクラス2班です」
皆それぞれ歓声を上げるが、私達の班の時は1年生から盛大な拍手と歓声が上がった。
私はチームの端に立ったのだが、何故か横に第一王子がいて少し気まずかった。
ちらっと見た私に王子は胡散臭い笑みを浮かべてくれた。これはポーションをさっさと作れとし言う圧力だと思った。
それぞれメダルが渡される。
「では優勝の第一学年Aクラス2班の代表にお話しいただきましょう」
司会の騎士科のグリフィン先生がマイクを差し出してきた。
さんざん嫌がったハンナがマイクを握る。
「皆さん。こんにちは。A組2班のハンナ・ドラモンドです。このような高いところから失礼します。まさかこんなことになるなんて思ってもなくて、ちょっとパニクっているんですけど、私は刺繍しか頑張れなくて、残りは班の皆、特にオーレリアさんのおかげです。
私、親からはどんな事があってもSクラスに入って王子殿下と親しくなれって言われていたんです。貴族の他の人もおんなじだと思うんですけど、でも、Aクラスで親にはがっかりされて・・・・あああ、すいません。今のなかったコトにしてください」
ハンナが真っ青になった。
皆の前であがって思わずどうしようもないことを口走ってしまったのだ。ハンナも私と同じで天然だ。後でそう言ったら皆にリアと一緒じゃ可愛そうだと言われた。何故に!
「まあ、ハンナさん。気にしなくて大丈夫だから。君たち貴族出身者がそう言われているのは理解しているよ。まあ、だからってこちらは付き合わないけれど」
第一王子がマイクを取って横から口を出した。
「えっ、あっ、フォロー頂いてすいません」
ペコリとハンナは頭わ下げる。
「でも、今日はSクラスでなくて、Aクラスで良かったと思いました。だってオーレリアさん凄くて、私にとって王族の方ってはるか雲の上の方で、見ただけで緊張して話せなかったのに、打倒王子なんて鉢巻きするし、一瞬で第二王子殿下を弾き飛ばすし、私ならそんな恐れ多いこと絶対に出来ませんでした。
平民の方って私達と考え方が違うんだってカルチャーショックを受けました」
「ちょっとハンナ。それ違う。それじゃまるで私不敬の権化じゃない」
私は慌てて言い訳しようとしたが、
「まあまあ、オーレリア嬢が私達をどう思っているかははちまきが物語っていると思うけど。」
「えっそんな」
私は第1王子に言われて呆然とした。
「で、」
殿下がハンナを促す。
「はいっ。今日は第一王子殿下ともお話できてとても嬉しかったです。最後は私達に一位を譲って頂いてありがとうございました」
ハンナはそう言うと頭を下げた。
「えっ、殿下は譲られたのですか」
司会の教師が聞く。
「いやあ、だってこちらは3年生のいかつい男5人に対して向こうは1年生のか弱い女の子5人だからね。
それにゴーレム倒す時にオーレリア嬢に障壁で守ってもらったし、1体はオーレリア嬢自身が障壁で倒してくれたから。さすが一芸入試で、障壁を展開するだけはあるよ」
「えっ」
王子の言葉に私はその言葉にまた固まった。更に入試のことが言われるなんて、もう私の渾名は破壊女で決定だ。ついでに不敬女も加わるかも。まあ、お貴族様と結婚するつもりはないから良いか・・・・良くはない!
「まあ、しかし、秋のクラス対抗戦では君らにはリベンジさせてもらうからね」
王子はそう宣言すると私にマイクを差し出した。でも私はマイクをもらっても・・・・
これ以上お貴族様の反感を買うのは嫌だ。
「なんかリアは頭がパンクしたみたいなので、私が代わりにお話します。王子殿下のお言葉ですが、秋も私達Aクラスは私達なりに頑張らせてもらいます。良いよね皆」
ベッキーが代わっていってくれた。
「おう!」
と言うAクラスの男子連中の叫び声と一年生の拍手で表彰式は幕を閉じだ。
でも、明日からの私の扱いはどうなるの・・・・・・・
私は不安しか残らなかった。
*****************************************************************
ここまで読んで頂いてありがとうございます。次話幼馴染のカート登場です。
新入生の皆さんも、クラスが変わった在校生の皆さんも、少しは新しいメンバーに慣れてくれたことと思います。そして、今回はなんと2年ぶりに1年生の班が優勝しました。メンバーは貴族平民合わさった混成チームで、この学園のしいては未来のブライトン王国の進む道を体現したと言っても過言ではないでしょう。これから1年間、皆さんが努力すれば必ず、その成果は現れると思うのです。皆さんの一年間の学びを期待します」
学園長が挨拶した。なんか平民と貴族の融合なんてこじつけのような気もしたが、私はドラゴンの角が貰えれば良いので文句を言うことはない。
「では成績発表といきます。第三位第三学年魔導騎士科1班、第二位第三学年政治学科1班、第一位は第一学年Aクラス2班です」
皆それぞれ歓声を上げるが、私達の班の時は1年生から盛大な拍手と歓声が上がった。
私はチームの端に立ったのだが、何故か横に第一王子がいて少し気まずかった。
ちらっと見た私に王子は胡散臭い笑みを浮かべてくれた。これはポーションをさっさと作れとし言う圧力だと思った。
それぞれメダルが渡される。
「では優勝の第一学年Aクラス2班の代表にお話しいただきましょう」
司会の騎士科のグリフィン先生がマイクを差し出してきた。
さんざん嫌がったハンナがマイクを握る。
「皆さん。こんにちは。A組2班のハンナ・ドラモンドです。このような高いところから失礼します。まさかこんなことになるなんて思ってもなくて、ちょっとパニクっているんですけど、私は刺繍しか頑張れなくて、残りは班の皆、特にオーレリアさんのおかげです。
私、親からはどんな事があってもSクラスに入って王子殿下と親しくなれって言われていたんです。貴族の他の人もおんなじだと思うんですけど、でも、Aクラスで親にはがっかりされて・・・・あああ、すいません。今のなかったコトにしてください」
ハンナが真っ青になった。
皆の前であがって思わずどうしようもないことを口走ってしまったのだ。ハンナも私と同じで天然だ。後でそう言ったら皆にリアと一緒じゃ可愛そうだと言われた。何故に!
「まあ、ハンナさん。気にしなくて大丈夫だから。君たち貴族出身者がそう言われているのは理解しているよ。まあ、だからってこちらは付き合わないけれど」
第一王子がマイクを取って横から口を出した。
「えっ、あっ、フォロー頂いてすいません」
ペコリとハンナは頭わ下げる。
「でも、今日はSクラスでなくて、Aクラスで良かったと思いました。だってオーレリアさん凄くて、私にとって王族の方ってはるか雲の上の方で、見ただけで緊張して話せなかったのに、打倒王子なんて鉢巻きするし、一瞬で第二王子殿下を弾き飛ばすし、私ならそんな恐れ多いこと絶対に出来ませんでした。
平民の方って私達と考え方が違うんだってカルチャーショックを受けました」
「ちょっとハンナ。それ違う。それじゃまるで私不敬の権化じゃない」
私は慌てて言い訳しようとしたが、
「まあまあ、オーレリア嬢が私達をどう思っているかははちまきが物語っていると思うけど。」
「えっそんな」
私は第1王子に言われて呆然とした。
「で、」
殿下がハンナを促す。
「はいっ。今日は第一王子殿下ともお話できてとても嬉しかったです。最後は私達に一位を譲って頂いてありがとうございました」
ハンナはそう言うと頭を下げた。
「えっ、殿下は譲られたのですか」
司会の教師が聞く。
「いやあ、だってこちらは3年生のいかつい男5人に対して向こうは1年生のか弱い女の子5人だからね。
それにゴーレム倒す時にオーレリア嬢に障壁で守ってもらったし、1体はオーレリア嬢自身が障壁で倒してくれたから。さすが一芸入試で、障壁を展開するだけはあるよ」
「えっ」
王子の言葉に私はその言葉にまた固まった。更に入試のことが言われるなんて、もう私の渾名は破壊女で決定だ。ついでに不敬女も加わるかも。まあ、お貴族様と結婚するつもりはないから良いか・・・・良くはない!
「まあ、しかし、秋のクラス対抗戦では君らにはリベンジさせてもらうからね」
王子はそう宣言すると私にマイクを差し出した。でも私はマイクをもらっても・・・・
これ以上お貴族様の反感を買うのは嫌だ。
「なんかリアは頭がパンクしたみたいなので、私が代わりにお話します。王子殿下のお言葉ですが、秋も私達Aクラスは私達なりに頑張らせてもらいます。良いよね皆」
ベッキーが代わっていってくれた。
「おう!」
と言うAクラスの男子連中の叫び声と一年生の拍手で表彰式は幕を閉じだ。
でも、明日からの私の扱いはどうなるの・・・・・・・
私は不安しか残らなかった。
*****************************************************************
ここまで読んで頂いてありがとうございます。次話幼馴染のカート登場です。
0
お気に入りに追加
583
あなたにおすすめの小説
私が死んだあとの世界で
もちもち太郎
恋愛
婚約破棄をされ断罪された公爵令嬢のマリーが死んだ。
初めはみんな喜んでいたが、時が経つにつれマリーの重要さに気づいて後悔する。
だが、もう遅い。なんてったって、私を断罪したのはあなた達なのですから。
【完結】名ばかりの妻を押しつけられた公女は、人生のやり直しを求めます。2度目は絶対に飼殺し妃ルートの回避に全力をつくします。
yukiwa (旧PN 雪花)
恋愛
*タイトル変更しました。(旧題 黄金竜の花嫁~飼殺し妃は遡る~)
パウラ・ヘルムダールは、竜の血を継ぐ名門大公家の跡継ぎ公女。
この世を支配する黄金竜オーディに望まれて側室にされるが、その実態は正室の仕事を丸投げされてこなすだけの、名のみの妻だった。
しかもその名のみの妻、側室なのに選抜試験などと御大層なものがあって。生真面目パウラは手を抜くことを知らず、ついつい頑張ってなりたくもなかった側室に見事当選。
もう一人の側室候補エリーヌは、イケメン試験官と恋をしてさっさと選抜試験から引き揚げていた。
「やられた!」と後悔しても、後の祭り。仕方ないからパウラは丸投げされた仕事をこなし、こなして一生を終える。そしてご褒美にやり直しの転生を願った。
「二度と絶対、飼殺しの妃はごめんです」
そうして始まった2度目の人生、なんだか周りが騒がしい。
竜の血を継ぐ4人の青年(後に試験官になる)たちは、なぜだかみんなパウラに甘い。
後半、シリアス風味のハピエン。
3章からルート分岐します。
小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
表紙画像はwaifulabsで作成していただきました。
https://waifulabs.com/
【完結】白い結婚をした悪役令嬢は田舎暮らしと陰謀を満喫する
ツカノ
恋愛
「こんな形での君との婚姻は望んでなかった」と、私は初夜の夜に旦那様になる方に告げられた。
卒業パーティーで婚約者の最愛を虐げた悪役令嬢として予定通り断罪された挙げ句に、その罰としてなぜか元婚約者と目と髪の色以外はそっくりな男と『白い結婚』をさせられてしまった私は思う。
それにしても、旦那様。あなたはいったいどこの誰ですか?
陰謀と事件混みのご都合主義なふんわり設定です。
王妃さまは断罪劇に異議を唱える
土岐ゆうば(金湯叶)
恋愛
パーティー会場の中心で王太子クロードが婚約者のセリーヌに婚約破棄を突きつける。彼の側には愛らしい娘のアンナがいた。
そんな茶番劇のような場面を見て、王妃クラウディアは待ったをかける。
彼女が反対するのは、セリーヌとの婚約破棄ではなく、アンナとの再婚約だったーー。
王族の結婚とは。
王妃と国王の思いや、国王の愛妾や婚外子など。
王宮をとりまく複雑な関係が繰り広げられる。
ある者にとってはゲームの世界、ある者にとっては現実のお話。
わたしを捨てた騎士様の末路
夜桜
恋愛
令嬢エレナは、騎士フレンと婚約を交わしていた。
ある日、フレンはエレナに婚約破棄を言い渡す。その意外な理由にエレナは冷静に対処した。フレンの行動は全て筒抜けだったのだ。
※連載
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
貴方が選んだのは全てを捧げて貴方を愛した私ではありませんでした
ましゅぺちーの
恋愛
王国の名門公爵家の出身であるエレンは幼い頃から婚約者候補である第一王子殿下に全てを捧げて生きてきた。
彼を数々の悪意から守り、彼の敵を排除した。それも全ては愛する彼のため。
しかし、王太子となった彼が最終的には選んだのはエレンではない平民の女だった。
悲しみに暮れたエレンだったが、家族や幼馴染の公爵令息に支えられて元気を取り戻していく。
その一方エレンを捨てた王太子は着々と破滅への道を進んでいた・・・
【完結】強制力なんて怖くない!
櫻野くるみ
恋愛
公爵令嬢のエラリアは、十歳の時に唐突に前世の記憶を取り戻した。
どうやら自分は以前読んだ小説の、第三王子と結婚するも浮気され、妻の座を奪われた挙句、幽閉される「エラリア」に転生してしまったらしい。
そんな人生は真っ平だと、なんとか未来を変えようとするエラリアだが、物語の強制力が邪魔をして思うように行かず……?
強制力がエグい……と思っていたら、実は強制力では無かったお話。
短編です。
完結しました。
なんだか最後が長くなりましたが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる