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厄災女が変なので謝りがてら様子を見に行ったら、寝言を言って手を伸ばして来たので掴んだら、思いっきり張り倒されました1
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それから、俺達は馬車で飛行船の隠してある森まで帰った。
飛行船『アマテラス』号は森の中に魔術で偽装して隠してあった。
『アマテラス』という名前は気になるが、東方の国の神話から取ったらしい。やっぱりこの世界は前世のゲームの世界なんだろうか?
『アマテラス』号の現在の乗員は6名。俺と厄災女に執事のダニー、侍女のエイミー、機関士のリックに会計士のトムだ。
ダニーは60を超えているし、リックとトムは40前後だ。
エイミーと厄災女は30前後か。
28の俺が一番若いはずだ。
そして、驚いたことに、馬車の中でも厄災女は静かだったが、なんと食事時にも食堂に来なかったのだ。あの食い意地の張った厄災女が食事時に顔を出さないなど信じられなかった。
「セド、買い出しに行った時にお前がお嬢に何かしたのか?」
トムが聞いてきた。
「なにかされたのは俺だろう! 俺が顔を腫らして帰ってきたんだぞ」
俺がムッとして言い返すが、
「お嬢は悪くもないのに、頬を引っ叩いたりしないぞ。お前がよほど酷いことをしたんじゃないのか?」
逆にトムに言われる始末だ。
「俺はそんな酷いことはしていないぞ!」
「この変態男がお嬢様をビッチと言ったのよ」
エイミーがいきなり言ってくれた。
「な、何だと!」
「お前、お嬢にそんな酷いことを言ったのか!」
「セド、流石にそれは酷いのではないですか!」
エイミーの言葉に男連中が皆で俺を非難してきた。
「いや、俺はそんな事は言っていないぞ」
俺は否定したが、
「生娘ではないってお嬢様に向かって言ったでしょ」
エイミーの言葉に全員唖然として俺を見てきた。
「なんて、鬼畜なことを」
「セド、お前、それは最悪だな」
「お嬢様は大人びていらっしゃいますが、まだ20になったところなんですよ。おそらく男と女が何をするかなんてご存じないのに……。よくそんな酷いことが言えましたね」
男たちがまじで怒って俺を睨みつけてくれた。
「えっ、あいつまだ、20歳なの」
俺は驚いた。この傭兵バスターズのボスだし、俺に対してもとてもふてぶてしい態度だったから、俺はてっきり30近い年齢だと思っていたのだ。
俺より8歳も若いとか、信じられなかった。
「お前はそんな年下の純情な子にその言葉は酷くないか」
トムが更に言ってくれるんだが、
「どこが純情なんだ」
トムの言葉に俺が文句を言うと、
「お嬢は背伸びしているんだよ。男の傭兵団の中で生きてきたからな」
「どう見てもこの中でお嬢が一番純情だろう」
トムとリックが言ってくれた。この二人は完全に厄災女の味方だった。
「そんなお嬢様にビッチだなんて言うなんて」
「俺は言っていない」
「変わらないことを言っていたじゃない」
俺は皆に集中砲火を浴びてしまった。完全に四面楚歌というやつだ。
さすがボスなだけあって厄災女はチーム内では人気が高い。
そんな純情なお嬢様に酷いこと言うなんて最低だ、と皆に白い目で見られて、俺は仕方無しに、謝りに行かされることになったのだ。
飛行船『アマテラス』号は森の中に魔術で偽装して隠してあった。
『アマテラス』という名前は気になるが、東方の国の神話から取ったらしい。やっぱりこの世界は前世のゲームの世界なんだろうか?
『アマテラス』号の現在の乗員は6名。俺と厄災女に執事のダニー、侍女のエイミー、機関士のリックに会計士のトムだ。
ダニーは60を超えているし、リックとトムは40前後だ。
エイミーと厄災女は30前後か。
28の俺が一番若いはずだ。
そして、驚いたことに、馬車の中でも厄災女は静かだったが、なんと食事時にも食堂に来なかったのだ。あの食い意地の張った厄災女が食事時に顔を出さないなど信じられなかった。
「セド、買い出しに行った時にお前がお嬢に何かしたのか?」
トムが聞いてきた。
「なにかされたのは俺だろう! 俺が顔を腫らして帰ってきたんだぞ」
俺がムッとして言い返すが、
「お嬢は悪くもないのに、頬を引っ叩いたりしないぞ。お前がよほど酷いことをしたんじゃないのか?」
逆にトムに言われる始末だ。
「俺はそんな酷いことはしていないぞ!」
「この変態男がお嬢様をビッチと言ったのよ」
エイミーがいきなり言ってくれた。
「な、何だと!」
「お前、お嬢にそんな酷いことを言ったのか!」
「セド、流石にそれは酷いのではないですか!」
エイミーの言葉に男連中が皆で俺を非難してきた。
「いや、俺はそんな事は言っていないぞ」
俺は否定したが、
「生娘ではないってお嬢様に向かって言ったでしょ」
エイミーの言葉に全員唖然として俺を見てきた。
「なんて、鬼畜なことを」
「セド、お前、それは最悪だな」
「お嬢様は大人びていらっしゃいますが、まだ20になったところなんですよ。おそらく男と女が何をするかなんてご存じないのに……。よくそんな酷いことが言えましたね」
男たちがまじで怒って俺を睨みつけてくれた。
「えっ、あいつまだ、20歳なの」
俺は驚いた。この傭兵バスターズのボスだし、俺に対してもとてもふてぶてしい態度だったから、俺はてっきり30近い年齢だと思っていたのだ。
俺より8歳も若いとか、信じられなかった。
「お前はそんな年下の純情な子にその言葉は酷くないか」
トムが更に言ってくれるんだが、
「どこが純情なんだ」
トムの言葉に俺が文句を言うと、
「お嬢は背伸びしているんだよ。男の傭兵団の中で生きてきたからな」
「どう見てもこの中でお嬢が一番純情だろう」
トムとリックが言ってくれた。この二人は完全に厄災女の味方だった。
「そんなお嬢様にビッチだなんて言うなんて」
「俺は言っていない」
「変わらないことを言っていたじゃない」
俺は皆に集中砲火を浴びてしまった。完全に四面楚歌というやつだ。
さすがボスなだけあって厄災女はチーム内では人気が高い。
そんな純情なお嬢様に酷いこと言うなんて最低だ、と皆に白い目で見られて、俺は仕方無しに、謝りに行かされることになったのだ。
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