モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

文字の大きさ
上 下
136 / 174
第二部 学園波乱編 隣国から多くの留学生が来ました

王太子視点11 隣国の策謀に嵌められたおのれを呪い、婚約者を追いかける決意を固めました

しおりを挟む
俺は夢を見ていた。

夢の中で久しぶりにアンに会えた。

「フィル様!」
アンは久しぶりに会った俺に抱きついてくれた。俺は思いっきりアンを抱きしめた。俺は久しぶりにアンを堪能したのだ。

でも、待てよ、アンが抱きついてくれたことなんて今まで殆どなかったんじゃないか、と言うか初めてのはずだ。アンはいつもと違ってとても積極的だった。

そして、そんなアンが、なんと俺にキスまでしてくれたのだ。

嘘だ! 俺は目を見開いた。信じられなかった。

俺は天国にも昇る気持ちだったのだ。


でも、その気分も長くは続かなかった。

そのアンがとても寂しそうな目をして俺を見つめてきたのだ。

「フィル様、今まで本当にありがとう。本当に楽しかったです」
「えっ、いや、ちょっと待て、何言っているんだ、アン」
いきなりのアンの言葉に俺は慌てた。

「さようなら、フィル様。本当に好きでした」
「アン!」
俺は必死にアンに手を伸ばした。でも、アンには届かなかったのだ。
アンは俺の手をかいくぐって、遠くに去って行ったのだった。



「アン!」
俺は自分の大声でハッと目が覚めた。
病室に俺は寝ていた。

「アン!」
俺は呼んでみたが、俺の病室にはアンはいなかった。

でも、俺の横に横たわった跡があった。

そして、黄色いハンカチが残されていた。

これはアンのハンカチだ。

嘘だ、何でアンのハンカチがここにある?


「フィルどうした?」
そこにバートとルーカスが駆け込んできた。

「アンは、アンはどうした?」
「アンだ? アンがいるわけ無いだろう」
「いや、このハンカチは確かにアンのだ。アンが少し前までここにいたんだ」
バーとの言葉に俺は黄色いハンカチを見せた。

「えっ、お前らどうしたんだ。疫病で苦しんでいたんじゃないのか」
そこに驚いたアルフが入ってきた。

「あれ? アンはどうしたんだ?」
「アルフ、やはりアンがいたのか」
俺は思わずアルフに掴みかかっていた。

「ああ、昨日の深夜にお前の上にいきなり転移してきたんだ。俺と少し看病を代わってくれって言われたから代わったんだけど、どこに行ったんだ?」
「いや、朝起きたらいなかった」
俺は唖然として言った。

「それよりもお前ら熱は」
「熱は下がっている」
「俺もだ」
「俺も下がった」
アルフの問に俺たちは答えた。

「そんな馬鹿な。昨日はあんなに熱が高かったのに、そんなの嘘だろう?」
アルフは驚いて俺達を見た。手をおでこに持ってきて熱を見ていた。

「本当だ。俺と変わらない」

「アンだ」
俺はボソリと言った。

「アン?」
不審そうにアルフが聞いた。

「球技大会の時に、アンがおまじないだと言って魔術をかけてもらって体力が回復したことがあっただろう!」
「そういえば、そんな事があったな」
思い出したようにアルフが言った。

「あれは絶対にヒールだ。そうとしか考えられない」
「でも、アンは聖女じゃないぞ」
ルーカスが言う。

「アンはオールマイティ、全属性持ちだ。聖属性が使えても問題ないだろう」
「それはたしかにそうだが」
「でも、聖女は全然出来なかったんだぞ。何でアンは出来たんだよ」
「それは性格の問題じゃないか」
俺が言うと、
「まあ確かに」
「そらあそうだ。あの聖女の性格の悪さじゃ、ヒールも発動しないのかもな」
アルフとバートは即座に頷いた。

「おいおい、お前ら、そんな理由でヒールが使えないことなんてあり得るのか」
ルーカスだけが否定するが、

「じゃあお前は聖女が性格がいいと思うのか」
「いや、あれは最悪だ」
一顧だにせずにルーカスは言った。

「俺が言いたいのはアンが出来たのに、聖女が出来ないのはおかしいんじゃないかという事だ」
「聖女がわざとやらなかったというのか」
「わざとかどうかは判らないが、その可能性はないか」
ルーカスが皆を見回して言った。

「確かにな。アンが出来て聖女が出来なかったのはおかしいな」
「それよりも、アンはどこに行ったんだ」
俺が気になることを言った。

「王都に帰ったんじゃないのか」
「俺に挨拶もなくか」
バートにアルフが聞く。

「別にお前に挨拶する必要はないだろう」
「でも来た時は会ったんだぞ。普通一言くらい言うだろう」

そう側近が言い合っている時だ。

「失礼します。王女殿下が殿下にお会いしたいと申されていますが」
「何しにだ」
俺は不機嫌そうに聞いた。王女とはほとんど一緒に行動はしていなかったし、近づけるなと近衛にも話していたはずだ。

「何でも、スカンディーナからこの疫病に対する特効薬が届いたそうで、殿下に飲ませたいと」
「はあああ? 今頃何を言ってきてやがる」
アルフがムッとして言った。
俺も不審に思ったのだ。このタイミングで特効薬を持ってくる意味を。俺が病に伏せて苦しんでいるタイミングで出してきたことが問題だった。

「取り敢えず、ルーカス、お前が隣室で対応しろ。俺が治ったことは伏せろ。できる限り話を聞き出せ」
俺はルーカスに命じていた。

俺とアルフの2人で物陰に隠れて見ていると聖女とマックスが入ってきた。

「これはテレーサさん、いかがなされたのですか。このような所に」
「ルーカス殿。殿下にさん付けとはいかがかと思うが」
王女に付いてきたマックスが文句を言ってきた。

「ふん、こちらは忙しいのですよ。フィルはあなたとは会わないと思うが」
「何を仰っているのです。我が国の薬師達が血眼になってやっとこの疫病の特効薬を作り出したのです。それを一刻も早くに疫病に苦しんでおられる殿下に飲んでいただこうとお持ちしたのです」
「ほう、特効薬とは。いやはや都合のいいものですな。フィルが病に倒れてすぐに特効薬が出てくるなど、おかしくありませんか」
ルーカスが言うと、

「殿下が倒れられたと聞いて国からすぐに取り寄せたのです」
「それにしては早すぎませんか。フィルが倒れたのは3日前ですが。どんなに急いでも本国から届けられるのに2週間はかかると思われますが」

「そんな事はどうでもいいでしょう。早くしないとフィル様が死んでしまうのよ」
「王家の血筋はご丈夫なのですよ。いまだかつて疫病で亡くなられた方は建国以来いらっしゃらないのです」
それが事実なのかどうかは俺は知らないがルーカスが言うんならそうなんだろう。

「な、何を言っているの」
「そうだ。殿下が大丈夫だとは限らないだろうが」
王女の尻馬に乗ってマックスまでが言う。こいつはスカンディーナの手下になりきったのか?

「先程お見かけしましたが、まだまだお元気そうでしたよ」
「そんなわけなでしょう。この病気は一週間、高熱が出て亡くなるのよ。すぐに薬を飲ませないととんでもないことになるわ」
「そう言うことをおっしゃられても、私は陛下からも、婚約者以外の女性は殿下の部屋に入れるなと指示を受けているのですよ」
ひょうひょうとルーカスが言う。

「何を言っているのよ。赤毛の女はもう婚約者ではないわ」
この女今なんて言った? 俺は唖然と王女を見た。俺はそんな事は聞いていないし、そんな事を許すわけはない。

「何をおっしゃるのやら。そのようなこと私は聞いておりませんが」
驚いてルーカスも言う。

「殿下、それは私も聞いていませんが」
マックスまで驚いて言う。

「殿下が疫病で倒れられたと聞いて、自分では何も出来ないと逃げ出したのではなくて」
「なるほど、スカンディーナが脅したのですな。特効薬を渡す代わりに、婚約者の座を降りろと」
王女の言葉に氷のように冷たいルーカスの声がした。

「そんな訳ないでしょう」
そう言うテレーサに俺はもう我慢が出来なかった。

「テレーサ、貴様アンに何をした」
飛び出して剣を握るとその切っ先をテレーサの首の先に突きつけたのだ。

「今すぐ、話せ。でないとその首胴から離れるぞ」
「ヒィィィ」
テレーサはあまりの俺の剣幕に恐怖に打ち震えていた。

「で、殿下、隣国の」
「マックス、貴様もそれ以上話すな。少しでも話してみろ。利敵行為としてたたっ斬るぞ」
俺は殺気をマックスに向けた。

マックスも怒り狂った俺を見て固まっていた。

もう許さない。

「わ、私は何も」
「そうか、ならば死ね」
俺は切っ先を王女の目の前に突き出していた。

「ヒィィィィ」
王女はあまりのことに失禁していた。

「次はない」
「わ、私ではないわ。我が国の大使が特効薬を殿下に渡すから私をあなたの婚約者にするように王妃様に言って認められたと」
「な、何だと。母上はそれを認めたというのか。俺の承認もなしに」
俺は思いっきりテレーセの襟首を締め上げた。
「ヒッ」
もう、テレーサは失神寸前だった。


「マックス、貴様も今回の件に噛んでいるのか」
「いえ、殿下、私は一切聞いておりません」
俺の氷のような声にマックスが慌てて否定した。
こいつらが王女を学園に入れたからこんな事になったんだ。
こんな事ならばアンを一緒に連れてくれば良かった。俺はとても後悔したのだ。

「貴様ら、アンをどうした?」
「し、知らないわよ。昨日から行方不明だと・・・」
王女は必死に言い訳した。もし、こいつがアンを殺そうとしていたとこの時に知っていたなら、俺は躊躇なく王女を殺していただろう。
俺は王女を地面に叩きつけていた。

「アルフ、この女を地下牢に入れろ。今回の疫病の件、絶対にスカンディーナが噛んでいる。騎士団長に言って尋問させろ」
「判った」
「ちょっと待ってよ。殿下。私は何も知らないわ・・・・」
「さっさと来い」
アルフは王女を引っ立てていった。

俺はそれを見て、俺の15年間の思いが、スカンディーナの奴らの策謀で一瞬で潰されてしまったのを実感した。
そして、絶対にスカンディーナの奴らは許さないと心に決めた。それと、絶対にアンを追いかけると心に誓ったのだった。
しおりを挟む
script?guid=onここまで読んでいただいてありがとうございます。この話の続編始めました
『転生して悲劇の王女になったつもりが魔王でした!勇者から斬りつけられて素手で殴り返した、前世コミュ障引き籠りだった弱小王国王女の帝国建国物語』https://www.alphapolis.co.jp/novel/237012270/782706326

両親を幼い頃に殺された王女アンネローゼはその仇を討つために母国スカンディーナ王国に仲間とともにアンネローゼ王国を建国した。悲劇の王女として祖国に暖かく迎え入れられると思ったのに、周りの民の反応は疫病神に対するようで、その上、そこに現れた勇者と名乗る男に魔王と言われ、自分が前世のゲーム『スカンディーナの聖女』のラスボス魔王だと知るのだ。何でこうなった? 自分は悲劇のヒロインのはずが…ラスボスは両親の仇、悪逆非道の摂政ブルーノのはずなのに…。ブルーノが慈悲深い聖王だと…そんな訳あるか
弱小国の軍隊を率いて必至にあがく可憐な王女のはずが、素手で勇者を粉砕、付いた渾名が暴虐の山姥、とか赤髪の魔王、私を見ると皆逃げていくんだけど、なんで!前世コミュ障引きこもりだった私が気弱なふりをすればするだけドツボに嵌って…。隣国の暴虐令嬢の先輩と大魔術師、冷酷非道な内務卿に良いように振り回されて、いく国盗り物語です。


是非ともお読み下さい。
感想 44

あなたにおすすめの小説

前世では美人が原因で傾国の悪役令嬢と断罪された私、今世では喪女を目指します!

鳥柄ささみ
恋愛
美人になんて、生まれたくなかった……! 前世で絶世の美女として生まれ、その見た目で国王に好かれてしまったのが運の尽き。 正妃に嫌われ、私は国を傾けた悪女とレッテルを貼られて処刑されてしまった。 そして、気づけば違う世界に転生! けれど、なんとこの世界でも私は絶世の美女として生まれてしまったのだ! 私は前世の経験を生かし、今世こそは目立たず、人目にもつかない喪女になろうと引きこもり生活をして平穏な人生を手に入れようと試みていたのだが、なぜか世界有数の魔法学校で陽キャがいっぱいいるはずのNMA(ノーマ)から招待状が来て……? 前世の教訓から喪女生活を目指していたはずの主人公クラリスが、トラウマを抱えながらも奮闘し、四苦八苦しながら魔法学園で成長する異世界恋愛ファンタジー! ※第15回恋愛大賞にエントリーしてます! 開催中はポチッと投票してもらえると嬉しいです! よろしくお願いします!!

冤罪で処刑されたら死に戻り、前世の記憶が戻った悪役令嬢は、元の世界に帰る方法を探す為に婚約破棄と追放を受け入れたら、伯爵子息様に拾われました

ゆうき
恋愛
ワガママ三昧な生活を送っていた悪役令嬢のミシェルは、自分の婚約者と、長年に渡っていじめていた聖女によって冤罪をでっちあげられ、処刑されてしまう。 その後、ミシェルは不思議な夢を見た。不思議な既視感を感じる夢の中で、とある女性の死を見せられたミシェルは、目を覚ますと自分が処刑される半年前の時間に戻っていた。 それと同時に、先程見た夢が自分の前世の記憶で、自分が異世界に転生したことを知る。 記憶が戻ったことで、前世のような優しい性格を取り戻したミシェルは、前世の世界に残してきてしまった、幼い家族の元に帰る術を探すため、ミシェルは婚約者からの婚約破棄と、父から宣告された追放も素直に受け入れ、貴族という肩書きを隠し、一人外の世界に飛び出した。 初めての外の世界で、仕事と住む場所を見つけて懸命に生きるミシェルはある日、仕事先の常連の美しい男性――とある伯爵家の令息であるアランに屋敷に招待され、自分の正体を見破られてしまったミシェルは、思わぬ提案を受ける。 それは、魔法の研究をしている自分の専属の使用人兼、研究の助手をしてほしいというものだった。 だが、その提案の真の目的は、社交界でも有名だった悪役令嬢の性格が豹変し、一人で外の世界で生きていることを不審に思い、自分の監視下におくためだった。 変に断って怪しまれ、未来で起こる処刑に繋がらないようにするために、そして優しいアランなら信用できると思ったミシェルは、その提案を受け入れた。 最初はミシェルのことを疑っていたアランだったが、徐々にミシェルの優しさや純粋さに惹かれていく。同時に、ミシェルもアランの魅力に惹かれていくことに……。 これは死に戻った元悪役令嬢が、元の世界に帰るために、伯爵子息と共に奮闘し、互いに惹かれて幸せになる物語。 ⭐︎小説家になろう様にも投稿しています。全話予約投稿済です⭐︎

【完結】中継ぎ聖女だとぞんざいに扱われているのですが、守護騎士様の呪いを解いたら聖女ですらなくなりました。

氷雨そら
恋愛
聖女召喚されたのに、100年後まで魔人襲来はないらしい。 聖女として異世界に召喚された私は、中継ぎ聖女としてぞんざいに扱われていた。そんな私をいつも守ってくれる、守護騎士様。 でも、なぜか予言が大幅にずれて、私たちの目の前に、魔人が現れる。私を庇った守護騎士様が、魔神から受けた呪いを解いたら、私は聖女ですらなくなってしまって……。 「婚約してほしい」 「いえ、責任を取らせるわけには」 守護騎士様の誘いを断り、誰にも迷惑をかけないよう、王都から逃げ出した私は、辺境に引きこもる。けれど、私を探し当てた、聖女様と呼んで、私と一定の距離を置いていたはずの守護騎士様の様子は、どこか以前と違っているのだった。 元守護騎士と元聖女の溺愛のち少しヤンデレ物語。 小説家になろう様にも、投稿しています。

疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!

ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。 退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた! 私を陥れようとする兄から逃れ、 不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。 逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋? 異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。 この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?

将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです

きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」 5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。 その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?

二度目の召喚なんて、聞いてません!

みん
恋愛
私─神咲志乃は4年前の夏、たまたま学校の図書室に居た3人と共に異世界へと召喚されてしまった。 その異世界で淡い恋をした。それでも、志乃は義務を果たすと居残ると言う他の3人とは別れ、1人日本へと還った。 それから4年が経ったある日。何故かまた、異世界へと召喚されてしまう。「何で!?」 ❋相変わらずのゆるふわ設定と、メンタルは豆腐並みなので、軽い気持ちで読んでいただけると助かります。 ❋気を付けてはいますが、誤字が多いかもしれません。 ❋他視点の話があります。

婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪

naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。 「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」 まっ、いいかっ! 持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

魔法の薬草辞典の加護で『救国の聖女』になったようですので、イケメン第二王子の為にこの力、いかんなく発揮したいと思います

高井うしお
恋愛
※なろう版完結済み(番外編あり〼) ハーブ栽培と本が好きなOL・真白は図書館で不思議な薬草辞典と出会う。一瞬の瞬きの間に……気が付くとそこは異世界。しかも魔物討伐の軍の真っ只中。そして邪竜の毒にやられて軍は壊滅状態にあった。 真白が本の導きで辞典から取り出したハーブを使うと彼らはあっという間に元気になり、戦況は一変。 だが帰還の方法が分からず困っている所を王子のはからいで王城で暮らす事に。そんな真白の元には色々な患者や悩み事を持った人が訪れるようになる。助けてくれた王子に恩を返す為、彼女は手にした辞典の加護で人々を癒していく……。  キラッキラの王子様やマッチョな騎士、優しく気さくな同僚に囲まれて、真白の異世界ライフが始まる! ハーブとイケメンに癒される、ほのぼの恋愛ファンタジー。

処理中です...