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第一部 学園始動編 モブでなく悪役令嬢だと判りました
聖女視点4 赤毛を二度と太陽の下に笑って立てないようにしてやると決めました
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な、何て事なの!あの赤毛と私の王太子が抱き合っている!
私は今日程、赤毛を許せないと思ったことはなかった。
ゲームは最初は私の思い通りだったのだ。
土魔術の使い手が多いB組は元々有利なのだ。火魔術とか風魔術とか水魔術とかの攻撃系が強いものはA組に多く配属されていた。どうしても地味な印象のある土魔術はこのB組に多くなっていた。それにこのクラスは子爵男爵の下位貴族と商会の娘とか金持ち子弟が大半だ。高位貴族を叩き潰す、という目標を明確にして私たちは練習に励んできた。ゲームに出場出来る人形は全部で6体。土人形の使い手も6人いた。その使い手に私の得意なヒールをこまめにかければ、疲れ知らずで、最強だ。
いくらA組の魔力量が多いからと言って、A組にはヒールをかけられる者がいないから、絶対に我がB組のほうが優位なのだ。
A組は1試合をやはり一人では戦い続けられないのか、前半は補欠組が出てきた。我がB組の精鋭に対抗するのは、補欠じゃ出来るわけ無いじゃん。我がクラスを舐めている。
私は皆に徹底的に叩き潰せと指示した。
唯一の心配は、小賢しい赤毛のミニ人形だが、避けるように皆には指示したんのだ。
最初は上手く行った。ファールをさせようと近づいてきたミニ人形に、逆にファールをさせて、1点を先行させた。前半は20対6と圧倒した。
でも、後半からだ。敵はフルメンバーを出してきて、こちらと互角になった。そこに赤毛が活躍しだしたのだ。フリーになるとシュートをする。ガードを付けてもそれを振り切ってシュートをする。何なのだ! 踏み潰そうと思えば踏みつぶせるのに、踏みつぶせないなんて。
ガキ人形は赤毛の女と同じだ。
ヒロインの私の前に出てきて、私と王太子の仲を邪魔しやがって、なんてやつだ。
ヒロイン様の前なのに、何故、弾き飛ばせない? モブですらない平民の赤毛を何故?
私には訳が判らなかった。
そして、ゲームは赤毛のせいで負けて、あろうことか赤毛は私の一押しの王太子と抱き合って喜びやがったのだ。
もう絶対に許せなかった。赤毛だけは許せない。
こうなったらもう奥の手だ。
何としてもあの赤毛を潰す!
荒くれ者たちに襲わせて二度と学園に通えないような体にしてやろうか。
そう思って赤毛を睨みつけていた矢先だ。
「何か、お怒りのようですな聖女様」
私の横に、偶に挨拶に来るベントソン商会の会長が擦り寄ってきたのだ。こいつはクラスメートのカール・ベントソンの父親だ。隣国スカンディーナ王国とも取引が多い商会だと聞いたことがある。
「あの赤毛がお気に召しませんか」
「別にそう言うことはないけれど」
私は適当に誤魔化した。
「左様でございますか? でも、その様に強く握られますと、爪の跡が付くのではないですか」
会長の指摘に私は知らないうちに拳を力の限り握りしめていたのに気付いた。
「聖女様の御心を惑わすとは、あの赤毛も天罰を怖れぬ不届き者ですな」
そう言うと会長は笑った。
「なんでしたら私が少し言い聞かせましょうか」
会長は笑って言ってくれた。
「まあ、会長のお手を煩わすような事ではありませんわ」
私は取り敢えず笑ってみせた。
「そうも、言ってられないのでは。殿下は見るところあの赤毛に首ったけのように見えますが」
「ふんっ、所詮下賤の者、殿下にはふさわしくありませんわ」
私は余裕があるように話した。
「左様でございますな。確かに。しかし、あの赤毛、授業では殿下の隣の席だとか、食事まで隣の席で食べていると聞きましたぞ。殿下の寵愛も深いとか」
私はそう聞いて奥歯をギリッと噛み締めた。
「それで宜しいのですか?」
会長は悪魔の笑みで私を見てきた。
「なあに、少しあの赤毛にお話するだけですよ。身分差の違いをじっくりとね」
「少しくらいだと困るんだけど。じっくりと言い聞かせてくれないと」
「宜しいのですか?」
私の声に会長は驚いたように聞いた来た。
おい、お前が言ってきたんだよな! と私は言いたくなった。そう、あの赤毛だけは許せない。できれば私の目の前で、泣き叫ぶ赤毛の様をじっくりと見ていたい気分だ!
「まあ、後は会長のあなたにおまかせしますわ」
そう、こいつに任せれば二度と赤毛は学園に帰ってこれないような体にしてくれるはずだ。
私は笑みを浮かべて会長と話しを詰めることにしたのだ。
私は今日程、赤毛を許せないと思ったことはなかった。
ゲームは最初は私の思い通りだったのだ。
土魔術の使い手が多いB組は元々有利なのだ。火魔術とか風魔術とか水魔術とかの攻撃系が強いものはA組に多く配属されていた。どうしても地味な印象のある土魔術はこのB組に多くなっていた。それにこのクラスは子爵男爵の下位貴族と商会の娘とか金持ち子弟が大半だ。高位貴族を叩き潰す、という目標を明確にして私たちは練習に励んできた。ゲームに出場出来る人形は全部で6体。土人形の使い手も6人いた。その使い手に私の得意なヒールをこまめにかければ、疲れ知らずで、最強だ。
いくらA組の魔力量が多いからと言って、A組にはヒールをかけられる者がいないから、絶対に我がB組のほうが優位なのだ。
A組は1試合をやはり一人では戦い続けられないのか、前半は補欠組が出てきた。我がB組の精鋭に対抗するのは、補欠じゃ出来るわけ無いじゃん。我がクラスを舐めている。
私は皆に徹底的に叩き潰せと指示した。
唯一の心配は、小賢しい赤毛のミニ人形だが、避けるように皆には指示したんのだ。
最初は上手く行った。ファールをさせようと近づいてきたミニ人形に、逆にファールをさせて、1点を先行させた。前半は20対6と圧倒した。
でも、後半からだ。敵はフルメンバーを出してきて、こちらと互角になった。そこに赤毛が活躍しだしたのだ。フリーになるとシュートをする。ガードを付けてもそれを振り切ってシュートをする。何なのだ! 踏み潰そうと思えば踏みつぶせるのに、踏みつぶせないなんて。
ガキ人形は赤毛の女と同じだ。
ヒロインの私の前に出てきて、私と王太子の仲を邪魔しやがって、なんてやつだ。
ヒロイン様の前なのに、何故、弾き飛ばせない? モブですらない平民の赤毛を何故?
私には訳が判らなかった。
そして、ゲームは赤毛のせいで負けて、あろうことか赤毛は私の一押しの王太子と抱き合って喜びやがったのだ。
もう絶対に許せなかった。赤毛だけは許せない。
こうなったらもう奥の手だ。
何としてもあの赤毛を潰す!
荒くれ者たちに襲わせて二度と学園に通えないような体にしてやろうか。
そう思って赤毛を睨みつけていた矢先だ。
「何か、お怒りのようですな聖女様」
私の横に、偶に挨拶に来るベントソン商会の会長が擦り寄ってきたのだ。こいつはクラスメートのカール・ベントソンの父親だ。隣国スカンディーナ王国とも取引が多い商会だと聞いたことがある。
「あの赤毛がお気に召しませんか」
「別にそう言うことはないけれど」
私は適当に誤魔化した。
「左様でございますか? でも、その様に強く握られますと、爪の跡が付くのではないですか」
会長の指摘に私は知らないうちに拳を力の限り握りしめていたのに気付いた。
「聖女様の御心を惑わすとは、あの赤毛も天罰を怖れぬ不届き者ですな」
そう言うと会長は笑った。
「なんでしたら私が少し言い聞かせましょうか」
会長は笑って言ってくれた。
「まあ、会長のお手を煩わすような事ではありませんわ」
私は取り敢えず笑ってみせた。
「そうも、言ってられないのでは。殿下は見るところあの赤毛に首ったけのように見えますが」
「ふんっ、所詮下賤の者、殿下にはふさわしくありませんわ」
私は余裕があるように話した。
「左様でございますな。確かに。しかし、あの赤毛、授業では殿下の隣の席だとか、食事まで隣の席で食べていると聞きましたぞ。殿下の寵愛も深いとか」
私はそう聞いて奥歯をギリッと噛み締めた。
「それで宜しいのですか?」
会長は悪魔の笑みで私を見てきた。
「なあに、少しあの赤毛にお話するだけですよ。身分差の違いをじっくりとね」
「少しくらいだと困るんだけど。じっくりと言い聞かせてくれないと」
「宜しいのですか?」
私の声に会長は驚いたように聞いた来た。
おい、お前が言ってきたんだよな! と私は言いたくなった。そう、あの赤毛だけは許せない。できれば私の目の前で、泣き叫ぶ赤毛の様をじっくりと見ていたい気分だ!
「まあ、後は会長のあなたにおまかせしますわ」
そう、こいつに任せれば二度と赤毛は学園に帰ってこれないような体にしてくれるはずだ。
私は笑みを浮かべて会長と話しを詰めることにしたのだ。
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『転生して悲劇の王女になったつもりが魔王でした!勇者から斬りつけられて素手で殴り返した、前世コミュ障引き籠りだった弱小王国王女の帝国建国物語』https://www.alphapolis.co.jp/novel/237012270/782706326
両親を幼い頃に殺された王女アンネローゼはその仇を討つために母国スカンディーナ王国に仲間とともにアンネローゼ王国を建国した。悲劇の王女として祖国に暖かく迎え入れられると思ったのに、周りの民の反応は疫病神に対するようで、その上、そこに現れた勇者と名乗る男に魔王と言われ、自分が前世のゲーム『スカンディーナの聖女』のラスボス魔王だと知るのだ。何でこうなった? 自分は悲劇のヒロインのはずが…ラスボスは両親の仇、悪逆非道の摂政ブルーノのはずなのに…。ブルーノが慈悲深い聖王だと…そんな訳あるか
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是非ともお読み下さい。
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