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第五部 小国フィーアネンの試練編

ギャオギャオに衝撃波で敵大軍の足元を攻撃させました

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「あちゃーいきなりフラン様は戦線布告したけど、良かったのか?」
「また、勝手にやったって、王妃様に怒られるんじゃないか?」
後ろから我が領地の騎士達のいらない声がしてくる。

そうだった。その心配が……
私は慌ててアドを見たが、アドは頷いているので、問題ないはずだと思う……
アドに裏切られない限り……


「わっはっはっはっは。おのれ一人で何を言っているのだ。我軍は2万を超えるのだぞ。貴様一人で何をするのだ。小娘は気でも狂ったのか?」
カスがわらっている。

「ふんっ、馬鹿はいつもそう言うのよ。良いもう一度言うわよ。我、ルブランの正当なる後継者フランソワーズ・ルブラン。死にたくなければ直ちに降伏なさい」
私は言い切ったのだ。ちゃんと2回まで降伏勧告はした。後は好きにして良いよね!
アドの方を見るんだけど。

「ふんっ、それはさっきも聞いたわ。それがどうした?」
「あなた、原始人なの? 情報集めたこともないの? ルブランの降伏勧告を聞かないなんて、原始人と魔物だけよ」
私は最後通牒を突きつけてやったのだ。

「それがどうした? 貴様が魔力を封じられているのは我が方も掴んでおるわ。魔力を封じられた小娘など怖くないわ」
平然とカスが言ってくるんだけど。

「あなた、馬鹿なの? 私は母の後継者ではなくて、ルブランの後継者なのよ。別に魔術が使えなくても剣術が使えるんだけど」
私は馬鹿にしたように言ってやったけれど。

「それがどうしたのだ。魔術の使えない貴様など、単なる剣術使いに過ぎん。我が方2万の前に無駄死にするしかあるまい」
「なんか、カスが笑っているけど、やっても良い?」
私は一応今回はアドに聞いた。
アドがよしと言えばエルグランの総意だ。

単身で突入してカス王を叩き斬ってやる!
私はやる気満々だったのだ。
まあ、第一王子と第二王子がいるのだ。全責任は二人に負ってもらえれば問題ないよね?

「フラン、まだだ。出来たらもう少し脅してやってほしい」
アドが私に言ってくるんだけど……

なんか、面倒臭い。

脅すならソニックブレードをやれば良いと思うけど、おそらく普通の剣なら、一回やるだけで壊れてしまう。ここはエクちゃんを呼ぶしかないか!

「エクちゃん!」
私は手を上げてエクちゃんを呼んだ。

でも待てど暮らせどやって来ない。

ちょっと距離がありすぎたかも……

私は叫んだことを後悔した。


「あはははは、エクちゃんとは何なのだ? お友達でも呼んだのか? まあ、しかし、我が大軍を見て、怖くなって、逃げ出したのかも知れんな」
カスが案の定、大声上げて笑ってくれた。

本当にむかつく。

エクちゃんも呼んだらすぐに来いよな!

私は一人で憤っていた。


こうなったら奥の手だ。

「ギャオギャオ、一発火炎放射よ。あのガマガエルの頭を丸焼けにして」
私がギャオギャオに命じたのだ。

でも、あろうことかギャオギャオは首を振るんだけど

「あんたも私に逆らうの?」
ムッとしてわたしがいうと、必死に首を振ったんだけど。

「姉上、古代竜は炎は流石に吹けないよ」
ジェドが言ってくれた。

「えっ、そうだっけ?」
私は頭をかいた。竜は火を吹くって思ってたんだけど、違ったっけ?

「じゃあ、衝撃波よ。あの馬鹿どもの足元、クレーターの端を狙って、攻撃して!」
今度はギャオギャオは頷いてくれた。

「ふんっ、そんな弱々しい竜なんて怖くないぞ!」
カス王がなんか言ってくれている。

ギャオギャオが少し怒っている。

ギャオギャオは後ろ足で立ち上がった。

「ヒィィィィ!」

周りの兵士達がその大きさに思わず後ろに下がる。

そして、クワッと口を大きく開けると、

ギャオーーーー

と、咆哮した。

そして、その後に口から衝撃波が放たれた。

それはクレーターの端に着弾して、横穴を開けていた

「ギャー」
その上に土が落ちて、その上に立っていた兵士どもがその穴に一緒に落ちたのだ。

バイエフエルトの兵士達が叫んでいた。

兵士の20分の1くらいの兵士が落ちたみたいだった。

でも、大半の兵士たちは悠然と立ってていたのだ。

「うーん、なんかもう一つじゃない?」
私は効果にもう一つ不満だった。


*******************************************************

次回に続きます。
山場も後少しです。
最後まで突っ走りますのでよろしくお願いします!
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