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第五部 小国フィーアネンの試練編
怒鳴り込んできた侯爵の弟の娘をギャフンと言わせました
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えっ!
その女が悪役令嬢っポイと思ったところで、私は前世の日本の記憶が蘇ったのだ。
そう、私は病弱でほとんど学校にも行けずに、病院に入院していたのだ。
そんな中で乙女ゲームをしたり、ラノベの本を読んだりは出来たのだ。そんな中で悪役令嬢が出てくるものが良くあった。
黒髪の悪役令嬢もちょくちょくいた。まあ、普通悪役令嬢は真っ赤な原色の衣装を来ているんだけど、この子はピンクの衣装をきている。まあ、同じだろう。
「アニカ、何言っているのよ。男なんて連れ込んでいないわよ。あんたじゃあるまいし」
カトリーナは果敢に反撃していた。
「な、何ですって。昨日私の侍女がこの離れに男が入っていくのを確かに見たのよ。その時はスヴェンに似た男だって言っていたわ」
アニカが言うんだけど、アニカなんて出てくるゲームあったっけ?
まあ、私は病弱だったからそんなに出来なかったけれど。
それよりも私の今世の記憶によると、確かハルスカンプ侯爵家は一年前に侯爵御夫妻が事故で亡くなって、今は貴族籍はカトリーナだけのはずだった。
でも、このアニカっていうのが、カトリーナに偉そうに話しているんだけど、親戚なんだろうか?
でも、そもそもアニカって令嬢この国にいたっけ? 少なくとも高位貴族にはいないと私の記憶が教えてくれた。何故そう判っているか判らないけれど。
「そんな訳は無いわよ」
カトリーナが反論するが、でも、スヴェンは昨日確かにここにいたけれど、それは教えてはいけないんだろうか?
私が考えていた時だ。
「ほら、あそこに男がいるじゃない」
アニカと言われた女が私を見て、男だって言いやがったのだ! 確かに見た目は男っぽいかも知れないけれど、私は女だ!
「誰が男よ!」
私は後先考えずに飛び出していたのだ。
良く見たらその女は一人ではなくて、外にお仕着せ来た女たちを数人連れていた。
「だってどう見ても男じゃない」
私の寝巻き姿を見て、まだ言うか!
「何言っているのよ。胸もあるわよ」
そう言っておそらくカトリーナかが着せてくれた寝巻の胸の部分を押さえる。それは小さな胸を形作ってくれた。
少しムカつくことにカトリーナは私と違って胸も豊かで、私に貸してくれていた寝間着は胸の部分がぶかぶかだったのだ。
「えっ、本当にあなた女なのね」
やっとこの女は認めてくれた。
「当たり前でしょ」
私は勝ち誇って言ってやったのだが、
「って、あなた誰よ?」
次の瞬間、質問をしてきたのだ。
それが判れば苦労はしないわよ!
と私は思ったが、それ以上にカトリーナが頭を押さえているんだけど。
「この屋敷にどうやって入ってきたの?」
そうだった。私はいきなりカトリーナの部屋になぜか知らないけれど、転移してきたんだった。
どうやって誤魔化そう? というか、もう出てきたから無理だけど……
でも、基本的にこの屋敷で一番偉いカトリーナが認めているんだから、この女に文句を言われる筋合いは無いはずだ。
私はそこを付くことを思いついたのだ。
「そう言うあんたは誰なのよ?」
私は思いっきりこの悪役令嬢に聞いてやったのだ。
「何言っているのよ。私はこの侯爵家の令嬢よ」
「えっ? じゃあ、あなたがカトリーナなの?」
私はカトリーナとこの悪役令嬢を見比べたのだ。
カトリーナは必死に首を振っている。
「何言っているのよ。私はアニカよ」
「アニカ? アニカなんてハルスカンプ侯爵家にはいないはずよ」
私は言い切ったのだ。そう言われたアニカの顔と言ったら見ものだった。ぽかんとした馬鹿面をさらしてくれたのだ。
「はああああ? あなた、何言っているの!」
「何言っているって言いたいのは私よ!」
私とアニカはにらみ合ったのだ。
「1年前に侯爵御夫妻は馬車の事故でお亡くなりになって、今はこの侯爵家にいる貴族の人間はカトリーナ唯一人だけのはずよ」
そうだ。確か、貴族年鑑にはそうなっていたはずだ。何故かそれが正しいと私のいい加減な記憶が頷いていた。
「んなわけ無いでしょ。そもそも今は私のお父様が侯爵のはずよ」
「はああああ? どこの馬の骨とも判らないものが侯爵家を乗取ったの?」
私は大声で言い切ってやったのだ。
私の大声に後ろの使用人が少し動揺していた。
「どこの馬の骨って、それはあんたでしょ。私のお父様はその亡くなった侯爵の実の弟なのよ」
アニカが勝ち誇ったように言ってくれたんだけど、私にそんなハッタリは通用しないのだ。
「何言っているのよ。貴族年鑑には貴族籍に侯爵の弟がいるとは載っていなかったわ。どこかの貴族の家に入ったのなら、そう記してあるはずだし、無いということは平民なんじゃないの?」
「な、何ですって。あなたそこまで言って私のお父様を貶めるの!」
ヒステリックに叫ぶアニカは今にも私に掴みかかって来そうだった。
「何言っているのかわからないのはこちらよ。従姉妹か何か知らないけれど、少なくとも貴族年鑑にはここで一番偉いのはカトリーナであって、あなたでないと載っているのよ。私はこの侯爵家で一番偉いカトリーナにここにいて良いって言われているんだから、あなたにつべこべ言われる筋合いはないわ」
私は両手を腰に当てて言い切ってやったのだ。後ろの使用人たちにもガン飛ばしてやったのだ……
「何ですって! ちょっと、あんた達、この生意気な女を屋敷から叩き出しなさい」
自分の後ろにいる侍女たちに言うのだが、侍女たちはどちらが偉いかで大いに動揺していた。
「はああああ、何を偉そうにしているのよ。後ろのあんた達もあんたたちよ。侯爵令嬢様に逆らってただで済むと思っているの。直ちにこの訳の解らないこの娘を屋敷から叩き出しなさい」
私は逆に命令してやったのだ。
「えっ、いや、その」
使用人たちは動揺してどうしていいかわからないみたいだった。
「もう、何しているのよ。もういいわ。お父様が帰ってきたら今度こそお前を放り出してやるわ」
「やれるものならやってみなさいよ。逆に屋敷から叩き出してやるわ」
私は腕まくりして笑ってやったのだ。
「覚えておきなさい」
アニカは慌てて逃げて行ったのだ。
「お、お嬢様」
慌てて使用人たちもついていこうとしたのだが、
「ちょっと待ちなさい」
私の叫びで侍女たちは慌てて止まったのだ。
「すぐにこちらに3人前のちゃんとした料理を持ってきなさい。もしまたいつもみたいに変なの持ってきたら、あんた達、侯爵令嬢に粗末なものを食べさせた罪で騎士団に突き出すわよ」
「はい、判りました」
私の恫喝に頷くと慌てて侍女たちは私の前から逃げ去ったのだった。
******************************************************************
果たして公爵の弟の娘に逆らったフラン達はこのまま無事に済むのか?
侯爵の弟はどう出る?
続きは今夜です。
この物語の第一巻が全国の書店様で大絶賛発売中です。
詳しくはこの下10センチ位にきれいな表紙がリンクとして張ってあります!
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カトリーナは果敢に反撃していた。
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アニカが言うんだけど、アニカなんて出てくるゲームあったっけ?
まあ、私は病弱だったからそんなに出来なかったけれど。
それよりも私の今世の記憶によると、確かハルスカンプ侯爵家は一年前に侯爵御夫妻が事故で亡くなって、今は貴族籍はカトリーナだけのはずだった。
でも、このアニカっていうのが、カトリーナに偉そうに話しているんだけど、親戚なんだろうか?
でも、そもそもアニカって令嬢この国にいたっけ? 少なくとも高位貴族にはいないと私の記憶が教えてくれた。何故そう判っているか判らないけれど。
「そんな訳は無いわよ」
カトリーナが反論するが、でも、スヴェンは昨日確かにここにいたけれど、それは教えてはいけないんだろうか?
私が考えていた時だ。
「ほら、あそこに男がいるじゃない」
アニカと言われた女が私を見て、男だって言いやがったのだ! 確かに見た目は男っぽいかも知れないけれど、私は女だ!
「誰が男よ!」
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少しムカつくことにカトリーナは私と違って胸も豊かで、私に貸してくれていた寝間着は胸の部分がぶかぶかだったのだ。
「えっ、本当にあなた女なのね」
やっとこの女は認めてくれた。
「当たり前でしょ」
私は勝ち誇って言ってやったのだが、
「って、あなた誰よ?」
次の瞬間、質問をしてきたのだ。
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と私は思ったが、それ以上にカトリーナが頭を押さえているんだけど。
「この屋敷にどうやって入ってきたの?」
そうだった。私はいきなりカトリーナの部屋になぜか知らないけれど、転移してきたんだった。
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でも、基本的にこの屋敷で一番偉いカトリーナが認めているんだから、この女に文句を言われる筋合いは無いはずだ。
私はそこを付くことを思いついたのだ。
「そう言うあんたは誰なのよ?」
私は思いっきりこの悪役令嬢に聞いてやったのだ。
「何言っているのよ。私はこの侯爵家の令嬢よ」
「えっ? じゃあ、あなたがカトリーナなの?」
私はカトリーナとこの悪役令嬢を見比べたのだ。
カトリーナは必死に首を振っている。
「何言っているのよ。私はアニカよ」
「アニカ? アニカなんてハルスカンプ侯爵家にはいないはずよ」
私は言い切ったのだ。そう言われたアニカの顔と言ったら見ものだった。ぽかんとした馬鹿面をさらしてくれたのだ。
「はああああ? あなた、何言っているの!」
「何言っているって言いたいのは私よ!」
私とアニカはにらみ合ったのだ。
「1年前に侯爵御夫妻は馬車の事故でお亡くなりになって、今はこの侯爵家にいる貴族の人間はカトリーナ唯一人だけのはずよ」
そうだ。確か、貴族年鑑にはそうなっていたはずだ。何故かそれが正しいと私のいい加減な記憶が頷いていた。
「んなわけ無いでしょ。そもそも今は私のお父様が侯爵のはずよ」
「はああああ? どこの馬の骨とも判らないものが侯爵家を乗取ったの?」
私は大声で言い切ってやったのだ。
私の大声に後ろの使用人が少し動揺していた。
「どこの馬の骨って、それはあんたでしょ。私のお父様はその亡くなった侯爵の実の弟なのよ」
アニカが勝ち誇ったように言ってくれたんだけど、私にそんなハッタリは通用しないのだ。
「何言っているのよ。貴族年鑑には貴族籍に侯爵の弟がいるとは載っていなかったわ。どこかの貴族の家に入ったのなら、そう記してあるはずだし、無いということは平民なんじゃないの?」
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自分の後ろにいる侍女たちに言うのだが、侍女たちはどちらが偉いかで大いに動揺していた。
「はああああ、何を偉そうにしているのよ。後ろのあんた達もあんたたちよ。侯爵令嬢様に逆らってただで済むと思っているの。直ちにこの訳の解らないこの娘を屋敷から叩き出しなさい」
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「もう、何しているのよ。もういいわ。お父様が帰ってきたら今度こそお前を放り出してやるわ」
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私は腕まくりして笑ってやったのだ。
「覚えておきなさい」
アニカは慌てて逃げて行ったのだ。
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私の叫びで侍女たちは慌てて止まったのだ。
「すぐにこちらに3人前のちゃんとした料理を持ってきなさい。もしまたいつもみたいに変なの持ってきたら、あんた達、侯爵令嬢に粗末なものを食べさせた罪で騎士団に突き出すわよ」
「はい、判りました」
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