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第四部 第四部 古の古代帝国公爵家の野望
友人と今後の作戦を考えました
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「で、お菓子の件は良いから、何が起ころうとしていると思う?」
私は聞いた。
まあ、そこまでメラニーが言うんだからある程度の事は計画しているんだろう。
「確信はないけれど、最悪の事態は反逆ね」
メラニーが少し考えて言った。
「また? 首謀者はあの親切な王弟殿下だっていうの?」
わたしはいつもにこにこしてお菓子をくれた王弟殿下を思い出した。
到底、反逆するなんて思えないんだけど。
王弟殿下が王太后様に虐められていたって言うけれど、ガーデンパーティーとかに行った時に感じたのは王太后様は皆に敬遠されていたのだ。
私の両親でさえ、決して近寄ろうとはしなかったのだ。
私の前で、陛下とか王妃様とかが王太后様に良く怒られていた事しか覚えていないんだけど。
私は食べている時が一番幸せだ。
その幸せな時に周りが怒られていると私も悲しくなる。
私は怒っている王太后様の口に
「王太后様。このお菓子、とても美味しいから食べてください」
って言って、怒っている王太后様の前にスプーンですくって持って行ったのだ。
「いや、フランソワーズ、それは」
怒られていた王妃様が真っ青になっていたと思う。
「はい、あーーーーン」
でも、私は止めなかったのだ。美味しいは正義なのだ。
私に見つめられた王太后様は怒るのを止めて私を見た。
「あーーーーン」
仕方無しに王太后様が口を開けてくれた。
その口の中にクリームいっぱいのお菓子を入れた。
「美味しい?」
私がニコニコ笑って聞くと
「有難う。とても美味しかったわ」
そう言うと王太后様は笑ってくれたのだ。
「王太后様。このお菓子はできたてが美味しいの。一緒に食べましょう」
なおかつ、まだ、王妃様に怒りそうな王太后様を連れて私は強引に王太后様の膝の上に座って一緒に食べ出した記憶があった。
まあ、確かに王弟殿下の母は王太后様ではなかったけれど、実の息子の陛下でさえ、苦手にしていたんだから、それで恨むのは違うような気がするんだけど。
「でも、フラン。それはあなたの知っている王弟殿下であって、人は周りにいる人の影響を受けると思うわ。殿下はここずうーっと旧帝国領内にいたんだから、いろんな人の思惑を受けていると思うのよ」
メラニーの言う事はたしかに正論ではある。あまりピンとは来ないが。
「で、やるならいつやると思うの?」
「学園のサマーパーティーの時ではないかと思うの。陛下も、両殿下もいらっしゃるわ。3人を捕まえるか殺せば王弟殿下は必然的に国王になれるもの」
「でも、うちの両親がいるのよ。うちの両親がやって来れば一瞬で逆転してしまうけれど」
「だから、魔の森で何か起こす気なんじゃないかしら。あなた達の両親が外に出られないくらいの大事を」
「そんな事、簡単に行くのかな?」
私は疑問しかわかなかったけれど。
「だって、邪魔なあんたをわざわざ嘘ついてまで、反省房に閉じ込めたのよ」
「でも、陛下の護衛とかは中央騎士団がやっているのよ。そんじょそこらの騎士たちでは難しいと思うんだけど」
「でも、それだけの戦力を投入するのかもしれないわ」
「そんな変な動きがあれば掴んでいると思うけれど」
「それはそうだけど、じゃああんたはどう思う」
メラニーに聞かれてしまった。
私の知っている王弟殿下はそんなことはしないと思うが、公国が私に反発しているのは事実だ。子供たちも私に食ってかかってくるし。カミーユは元々私に反発してくるし、クラリスも何か怪しい。
メラニーの言う事もその通りだ。
「まあ、いいわ。私は何をすれば良いの?」
「取り敢えず、何かあった時に陛下達を守るのが大切だと思うのよ。サマーパーティーの前にこちらに転移してきて、変装して陛下らの近くに行けるわよね」
「判ったわ。そして、何かあった時に、陛下とヴァンを守ればいいのよね。それっくらい大丈夫だけど」
「アドルフ殿下は守らなくて良いの?」
驚いた顔でメラニーが聞いてきた。
「ふんっ、アドも少しくらい苦労したら良いのよ。私が反省房で苦労している時にのうのうと王宮で暮らしているなんて許されないわ」
私がむっとして言うと
「殿下も、外交の準備とかで大変で、あんたの事なんて気にしている余裕がないんじゃないの?」
メラニーが何故かアドの肩を持つんだけど、
「でも、アドのせいで私が反省房に閉じ込められて飢え死にさせられそうになったのよ」
私がむっとして言うと、
「あんたって、本当に食い意地張っているのね」
メラニーが言うんだけど、
「何言っているのよ。あんたもあの腐った野菜スープ飲んでみなさいよ」
「それは遠慮するわ。そんなの飲んで大丈夫なのは、フランの鋼鉄の胃袋だけよ」
「ちょっと失礼ね。私の胃は普通よ」
「普通なわけないでしょ。普通は腐ったスープ飲んだらお腹壊すのに、あなた全然平気だったんでしょう?」
メラニーは呆れて言ってくれた。
そこは鍛えていると言って欲しかった。何しろ小さい時から仕方なしに魔の森の草木を食べているのだ。間違えて毒草も食べているはずだ。そこで絶対に鍛えられたはずなのだ。
私はメラニーと詳細を打ち合わせすると、乾パンの袋を3袋持たせてもらって帰ることにしたのだ。この反省房の管理はフェリシー先生がしているはずだ。ということはこんな食事を出したのは絶対に先生も噛んでいるはずだ。私は許せなかった。
「フェリシー先生の人でなし!」
そう叫ぶと反省房に戻ったのだった。
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本日書籍発売です。
早いところで書店に並ぶと思います。
本当にドキドキしています。
皆様も手に取っていただけたら嬉しいです!
私は聞いた。
まあ、そこまでメラニーが言うんだからある程度の事は計画しているんだろう。
「確信はないけれど、最悪の事態は反逆ね」
メラニーが少し考えて言った。
「また? 首謀者はあの親切な王弟殿下だっていうの?」
わたしはいつもにこにこしてお菓子をくれた王弟殿下を思い出した。
到底、反逆するなんて思えないんだけど。
王弟殿下が王太后様に虐められていたって言うけれど、ガーデンパーティーとかに行った時に感じたのは王太后様は皆に敬遠されていたのだ。
私の両親でさえ、決して近寄ろうとはしなかったのだ。
私の前で、陛下とか王妃様とかが王太后様に良く怒られていた事しか覚えていないんだけど。
私は食べている時が一番幸せだ。
その幸せな時に周りが怒られていると私も悲しくなる。
私は怒っている王太后様の口に
「王太后様。このお菓子、とても美味しいから食べてください」
って言って、怒っている王太后様の前にスプーンですくって持って行ったのだ。
「いや、フランソワーズ、それは」
怒られていた王妃様が真っ青になっていたと思う。
「はい、あーーーーン」
でも、私は止めなかったのだ。美味しいは正義なのだ。
私に見つめられた王太后様は怒るのを止めて私を見た。
「あーーーーン」
仕方無しに王太后様が口を開けてくれた。
その口の中にクリームいっぱいのお菓子を入れた。
「美味しい?」
私がニコニコ笑って聞くと
「有難う。とても美味しかったわ」
そう言うと王太后様は笑ってくれたのだ。
「王太后様。このお菓子はできたてが美味しいの。一緒に食べましょう」
なおかつ、まだ、王妃様に怒りそうな王太后様を連れて私は強引に王太后様の膝の上に座って一緒に食べ出した記憶があった。
まあ、確かに王弟殿下の母は王太后様ではなかったけれど、実の息子の陛下でさえ、苦手にしていたんだから、それで恨むのは違うような気がするんだけど。
「でも、フラン。それはあなたの知っている王弟殿下であって、人は周りにいる人の影響を受けると思うわ。殿下はここずうーっと旧帝国領内にいたんだから、いろんな人の思惑を受けていると思うのよ」
メラニーの言う事はたしかに正論ではある。あまりピンとは来ないが。
「で、やるならいつやると思うの?」
「学園のサマーパーティーの時ではないかと思うの。陛下も、両殿下もいらっしゃるわ。3人を捕まえるか殺せば王弟殿下は必然的に国王になれるもの」
「でも、うちの両親がいるのよ。うちの両親がやって来れば一瞬で逆転してしまうけれど」
「だから、魔の森で何か起こす気なんじゃないかしら。あなた達の両親が外に出られないくらいの大事を」
「そんな事、簡単に行くのかな?」
私は疑問しかわかなかったけれど。
「だって、邪魔なあんたをわざわざ嘘ついてまで、反省房に閉じ込めたのよ」
「でも、陛下の護衛とかは中央騎士団がやっているのよ。そんじょそこらの騎士たちでは難しいと思うんだけど」
「でも、それだけの戦力を投入するのかもしれないわ」
「そんな変な動きがあれば掴んでいると思うけれど」
「それはそうだけど、じゃああんたはどう思う」
メラニーに聞かれてしまった。
私の知っている王弟殿下はそんなことはしないと思うが、公国が私に反発しているのは事実だ。子供たちも私に食ってかかってくるし。カミーユは元々私に反発してくるし、クラリスも何か怪しい。
メラニーの言う事もその通りだ。
「まあ、いいわ。私は何をすれば良いの?」
「取り敢えず、何かあった時に陛下達を守るのが大切だと思うのよ。サマーパーティーの前にこちらに転移してきて、変装して陛下らの近くに行けるわよね」
「判ったわ。そして、何かあった時に、陛下とヴァンを守ればいいのよね。それっくらい大丈夫だけど」
「アドルフ殿下は守らなくて良いの?」
驚いた顔でメラニーが聞いてきた。
「ふんっ、アドも少しくらい苦労したら良いのよ。私が反省房で苦労している時にのうのうと王宮で暮らしているなんて許されないわ」
私がむっとして言うと
「殿下も、外交の準備とかで大変で、あんたの事なんて気にしている余裕がないんじゃないの?」
メラニーが何故かアドの肩を持つんだけど、
「でも、アドのせいで私が反省房に閉じ込められて飢え死にさせられそうになったのよ」
私がむっとして言うと、
「あんたって、本当に食い意地張っているのね」
メラニーが言うんだけど、
「何言っているのよ。あんたもあの腐った野菜スープ飲んでみなさいよ」
「それは遠慮するわ。そんなの飲んで大丈夫なのは、フランの鋼鉄の胃袋だけよ」
「ちょっと失礼ね。私の胃は普通よ」
「普通なわけないでしょ。普通は腐ったスープ飲んだらお腹壊すのに、あなた全然平気だったんでしょう?」
メラニーは呆れて言ってくれた。
そこは鍛えていると言って欲しかった。何しろ小さい時から仕方なしに魔の森の草木を食べているのだ。間違えて毒草も食べているはずだ。そこで絶対に鍛えられたはずなのだ。
私はメラニーと詳細を打ち合わせすると、乾パンの袋を3袋持たせてもらって帰ることにしたのだ。この反省房の管理はフェリシー先生がしているはずだ。ということはこんな食事を出したのは絶対に先生も噛んでいるはずだ。私は許せなかった。
「フェリシー先生の人でなし!」
そう叫ぶと反省房に戻ったのだった。
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