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第三部 ルートン王国交換留学編
海賊船にまた雄叫びを上げて乗り込み制圧してしまいました
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「ようし、行くわよ」
私は前哨戦で、敵海賊船をぶった斬ってテンションが益々上がった。
これから見せ場だ。
この前は変な画像に撮られたが、今度はもっと格好良くやるのだ。
敵船がどんどん大きくなってきた。
さすがこの船は快速船だけはある。スピードが違う。
「お頭。妖怪兜女が追ってきますぜ」
「ええい、魔術をぶっ放せ」
船長と思しき男が叫んでいた。
魔術師と思しき男が構える。
爆裂魔術を放ってきた。
私は障壁でそれを弾いた。
「メラニー、ヴァン、後は頼むわよ」
私は叫んでいた。
そして、
「では行きましょうか」
「えっ、いや、フラン様、私は今回はご遠慮したい……」
そう言うダミアンの体にロープを巻き付けた。
「ダミアン、頼むぞ」
他人事よろしく言う王太子の襟首も掴む。
「えっ、いや、ちょっとフランソワーズ嬢」
「ディオ行くわよ」
「えっ、俺も?」
「当たり前でしょ。何他人事よろしく言っているのよ」
私は3人の体にロープを巻くと
「ちゃんとロープに捕まっているのよ」
「いや、ちょっと待った」
「俺はまだ死にたくない」
「そんな」
「行くわよ」
覚悟が出来ていない3人を無視して、私は帆綱を掴むと大きく船の外に飛び出したのだ。
「えっ?」
「嘘?」
「ギャーー」
3人も私引きずられて、というか強引に船の外に飛び出していた。
そして、私は今回は叫ばないで静かに格好良く行こうと決めていたのに……
「ああああああ!」
我知らず声が出ていたのだ。
ターザンフランが誕生してしまった……
そして、帆綱の遠心力を利用して大きく天高く舞い飛ぶ。
最高点で私は帆綱を離したのだ。
「ギャーーー」
「落ちる」
「死ぬーーー」
男共は本当に煩い。
でもこれで、今回の件を記録していた者がいても二度とこの映像は使えまい。
何しろルートンの王太子が恐怖のあまり叫びまくっているのだ。
二度と映像で使おうと思わないだろう。
私はそう思っていたのだ。
私は編集ができるという事をすっかり忘れていた。
そのまま、敵船の方へ飛んでいく。
「じゃあ、3人共頑張るのよ」
私は無慈悲にもそう言うと3人のロープを離したのだ。
「えっ」
「嘘!」
「落ちる」
3人は叫んでいた。
大丈夫、それぞれ目標を定めたから。
3人は甲板に居た海賊にぶつかって男達を海に投げ出した反動で無事に甲板に着陸した。
私はそのまま、船の帆に足から突っ込んでキックでこれに穴を開けていた。
そのまま、甲板の真ん中に着陸した。
「大変だ。妖怪兜女が出たぞ」
「やってしまえ」
男たちが剣を構えて斬り込んできた。
私は魔道剣を抜くと次々に海賊を叩き斬っていった。
海賊たちが次々にやってくるが、私は帆綱を掴むと飛び上がる。
「ああああああ!」
雄叫びを上げながら一気に海賊の隊列に突っこむ。
そのまま海賊の一団を海に一気に蹴り落としていた。
「ああああああ!」
私が綱を掴んで叫びながら飛んでいく。
その度に海賊たちが私に蹴られて海に落ちていった。
「おい、女、この王女の命が……」
そして、あまりに調子に乗りすぎてシルビアを盾にして海賊の船長が脅迫してきたのをそのまま蹴倒していたのだ。
「キャーーーー」
海賊の船長諸共海に落ちそうになったシルビアを途中で慌てて捕まえるが、船長がシルビアの腰に捕まったのだ。
「きゃっ、どこ触っているのよ、変態」
シルビアは男を思いっきり蹴り落としていた。
しかし、その瞬間、ビリ、と言う音ともにシルビアのスカートが途中から裂けてしまった。
「キャーーーー」
シルビアが悲鳴をあげる。
シルビアは超ミニスカートになっていのだ。
「ちょっとボケフラン、どうしてくれるのよ、こんなハレンチな格好になってしまったじゃない」
もう、煩いことこの上ない。
「ディオ、お願い」
私はそのまま、ディオに叫ぶシルビアを投げつけていた。
「シルビア!」
「ディオ」
「ギャッ」
シルビアはディオをクッションにして、無事に着陸していた。
「ディオ、大丈夫?」
「シルビア、ちょっと重い!」
「えっ、大丈夫」
慌ててシルビアがその上から退く。
「何故ディオが」
「君が攫われたって聞いたから、居ても立ってもいられなくて」
「有難う。ディオ」
「シルビア」
二人はひしっと抱き合ったんだけど。
「ちょっとお二人さん。抱き合うのは全て済んでからやって」
私は二人に斬りかかろうとした男を蹴倒して言った。
「それにシルビア、下着がまる見えよ」
親切にも私は教えてあげた。
「キャッ」
シルビアが叫ぶ。
「ボケフランがやったんじゃない」
「私じゃないわよ。海賊よ」
「あなたが私を海に落とそうとしたからでしょ」
「二人とも、喧嘩は後で、それより戦って」
ダミアンが叫ぶんだけど。
「本当にもう、残敵くらいダミアンとフェルで片付けなさいよ。船長は蹴落としたし、シルビアは救い出したじゃない」
私が叫ぶ。
「何言っているのよ。私諸共海に落とそうとしたくせに」
「ちゃんと拾ってあげたでしょ」
「そのせいでスカート無くなったじゃない」
スカートを押さえてシルビアが言う。
「生きているから良いでしょ」
「良くないわよ」
言い合う二人に
「死ね!」
男が斬りかかってきたが、私は躱した、
「おっと」
たたらを踏んで男が転けそうになってシルビアに倒れ込む。
「人の下着見るんじゃないわよ」
「ギャッ」
倒れた男の顔にキックがモロにヒットして男は海に落ちていった。
そして、その頃には我らの船が追いついていて、大量の騎士が乗り込んできて海賊共を制圧してくれたのだ。
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私は前哨戦で、敵海賊船をぶった斬ってテンションが益々上がった。
これから見せ場だ。
この前は変な画像に撮られたが、今度はもっと格好良くやるのだ。
敵船がどんどん大きくなってきた。
さすがこの船は快速船だけはある。スピードが違う。
「お頭。妖怪兜女が追ってきますぜ」
「ええい、魔術をぶっ放せ」
船長と思しき男が叫んでいた。
魔術師と思しき男が構える。
爆裂魔術を放ってきた。
私は障壁でそれを弾いた。
「メラニー、ヴァン、後は頼むわよ」
私は叫んでいた。
そして、
「では行きましょうか」
「えっ、いや、フラン様、私は今回はご遠慮したい……」
そう言うダミアンの体にロープを巻き付けた。
「ダミアン、頼むぞ」
他人事よろしく言う王太子の襟首も掴む。
「えっ、いや、ちょっとフランソワーズ嬢」
「ディオ行くわよ」
「えっ、俺も?」
「当たり前でしょ。何他人事よろしく言っているのよ」
私は3人の体にロープを巻くと
「ちゃんとロープに捕まっているのよ」
「いや、ちょっと待った」
「俺はまだ死にたくない」
「そんな」
「行くわよ」
覚悟が出来ていない3人を無視して、私は帆綱を掴むと大きく船の外に飛び出したのだ。
「えっ?」
「嘘?」
「ギャーー」
3人も私引きずられて、というか強引に船の外に飛び出していた。
そして、私は今回は叫ばないで静かに格好良く行こうと決めていたのに……
「ああああああ!」
我知らず声が出ていたのだ。
ターザンフランが誕生してしまった……
そして、帆綱の遠心力を利用して大きく天高く舞い飛ぶ。
最高点で私は帆綱を離したのだ。
「ギャーーー」
「落ちる」
「死ぬーーー」
男共は本当に煩い。
でもこれで、今回の件を記録していた者がいても二度とこの映像は使えまい。
何しろルートンの王太子が恐怖のあまり叫びまくっているのだ。
二度と映像で使おうと思わないだろう。
私はそう思っていたのだ。
私は編集ができるという事をすっかり忘れていた。
そのまま、敵船の方へ飛んでいく。
「じゃあ、3人共頑張るのよ」
私は無慈悲にもそう言うと3人のロープを離したのだ。
「えっ」
「嘘!」
「落ちる」
3人は叫んでいた。
大丈夫、それぞれ目標を定めたから。
3人は甲板に居た海賊にぶつかって男達を海に投げ出した反動で無事に甲板に着陸した。
私はそのまま、船の帆に足から突っ込んでキックでこれに穴を開けていた。
そのまま、甲板の真ん中に着陸した。
「大変だ。妖怪兜女が出たぞ」
「やってしまえ」
男たちが剣を構えて斬り込んできた。
私は魔道剣を抜くと次々に海賊を叩き斬っていった。
海賊たちが次々にやってくるが、私は帆綱を掴むと飛び上がる。
「ああああああ!」
雄叫びを上げながら一気に海賊の隊列に突っこむ。
そのまま海賊の一団を海に一気に蹴り落としていた。
「ああああああ!」
私が綱を掴んで叫びながら飛んでいく。
その度に海賊たちが私に蹴られて海に落ちていった。
「おい、女、この王女の命が……」
そして、あまりに調子に乗りすぎてシルビアを盾にして海賊の船長が脅迫してきたのをそのまま蹴倒していたのだ。
「キャーーーー」
海賊の船長諸共海に落ちそうになったシルビアを途中で慌てて捕まえるが、船長がシルビアの腰に捕まったのだ。
「きゃっ、どこ触っているのよ、変態」
シルビアは男を思いっきり蹴り落としていた。
しかし、その瞬間、ビリ、と言う音ともにシルビアのスカートが途中から裂けてしまった。
「キャーーーー」
シルビアが悲鳴をあげる。
シルビアは超ミニスカートになっていのだ。
「ちょっとボケフラン、どうしてくれるのよ、こんなハレンチな格好になってしまったじゃない」
もう、煩いことこの上ない。
「ディオ、お願い」
私はそのまま、ディオに叫ぶシルビアを投げつけていた。
「シルビア!」
「ディオ」
「ギャッ」
シルビアはディオをクッションにして、無事に着陸していた。
「ディオ、大丈夫?」
「シルビア、ちょっと重い!」
「えっ、大丈夫」
慌ててシルビアがその上から退く。
「何故ディオが」
「君が攫われたって聞いたから、居ても立ってもいられなくて」
「有難う。ディオ」
「シルビア」
二人はひしっと抱き合ったんだけど。
「ちょっとお二人さん。抱き合うのは全て済んでからやって」
私は二人に斬りかかろうとした男を蹴倒して言った。
「それにシルビア、下着がまる見えよ」
親切にも私は教えてあげた。
「キャッ」
シルビアが叫ぶ。
「ボケフランがやったんじゃない」
「私じゃないわよ。海賊よ」
「あなたが私を海に落とそうとしたからでしょ」
「二人とも、喧嘩は後で、それより戦って」
ダミアンが叫ぶんだけど。
「本当にもう、残敵くらいダミアンとフェルで片付けなさいよ。船長は蹴落としたし、シルビアは救い出したじゃない」
私が叫ぶ。
「何言っているのよ。私諸共海に落とそうとしたくせに」
「ちゃんと拾ってあげたでしょ」
「そのせいでスカート無くなったじゃない」
スカートを押さえてシルビアが言う。
「生きているから良いでしょ」
「良くないわよ」
言い合う二人に
「死ね!」
男が斬りかかってきたが、私は躱した、
「おっと」
たたらを踏んで男が転けそうになってシルビアに倒れ込む。
「人の下着見るんじゃないわよ」
「ギャッ」
倒れた男の顔にキックがモロにヒットして男は海に落ちていった。
そして、その頃には我らの船が追いついていて、大量の騎士が乗り込んできて海賊共を制圧してくれたのだ。
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