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第三部 ルートン王国交換留学編
クラス対抗戦はやはり入賞できませんでした
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「只今より、クラス対抗演劇祭り。表彰式を行います」
アナウンスがあった。
場所は講堂から中庭に移り、立食形式の後夜祭が始まろうとしていた。
まず、学園長の長い挨拶があった。
そんなのはどうでもいいんだけど。
でも、ここでなにか言うと、またフェリシー先生のお小言が始まるので、私は静かに黙っていた。
「では、これより、順位を発表します。
1年生第三位はD組の『海賊なんか許さない』でした」
「おおおお!」
「やったー」
アナウンスの声とともにD組が盛上っている。
「ええええ! あれって私の海賊退治そのまんまよね。著作権料が欲しいくらいだわ」
「まあまあ」
横のメラニーもこの時はまだ余裕があった。
「第二位はA組の『ルートンの薔薇』でした」
「おお」
パチパチ。
A組は一位を取れなかったので、盛り上がりはもう一つだった。
あれターザンは?
あれがベスト3に入らないはずはない。
やっぱり我がクラスの中途半端に終ってしまったから、駄目だったんだ。
私はそう思った。
メラニー達は祈っているんだけど。無理だって!
「では、栄えある一位の発表です。第一位はC組の『ターザン』でした」
「やったー!」
「おおおお!」
C組の面々は手を挙げて、ハイタッチしたりして喜んでいる。
抱き合ったりしてもう、凄い興奮状態だ。
対する我がE組は深海に沈んだようになっていた。私を筆頭に……
「やっぱり、最後に先生に怒られて終わったのが、最悪だったのよ」
私はがっかりして言った。
「そ、そんな、あそこまでうまく行っていたのに」
メラニーがブツブツ言っている。
「アルメリアの野郎覚えていろよ」とか、何か物騒なことをブツブツ言っているんだけど。
ちょっとこれはまずくない? メラニーが心血注いだ劇が評価されなかったのだ。本人はアルメリアのせいだと言っているけど、ターザンに勝つのは中々難しかったのではなかったかと私は思うんだけど。
メラニーの怒りようを見ると、私達の帰りの船のコースがいつの間にかアルメリア王国になっているかもしれない!
このメラニーの怒りようならやりかねないんだけど。
アルメリアは馬鹿だ。メラニーの怒りを買うなんて!
メラニーは私と違って根に持つタイプだし、腹黒だ。
私は絶対にメラニーの怒りを買いたくない!
私は国際問題は起こすなって言われているのにどうしてくれるのよ!
私のストッパー役の1人が壊れちゃったんだけど。
メラニーにやれって言われたら、後のことが怖くてやるしかなくなるんだけど……
「そして、皆さん。ここに特別賞があります」
何だろう、特別賞って?
碌でもない賞のような気がした。
「演劇の最中にアルメリア王国の襲撃を受けて、それを撃退されたフランソワーズ嬢にルートン特別勲章を後で陛下より授与していただきます」
何か勲章もらっても順位が変わらないんなら一緒じゃないかと私はもう一つだった。既に一つもらったし。それが2つになった所で何になるんだろう?
それだけでなくって、ルートン王国の永住権が与えられてるって言われても、別にこの国に住まないし、たまに遊びに来るのは良いけれど。
皆は「フラン、すごいじゃない」
「おめでとう」
とか言ってくれるけれど、私はそれがどうしたって感じなのだ。
どのみちならばそれで一位にしてほしかった。
まあ、演劇がターザンに比べてイマイチだったから仕方がないか。
と思わないでもなかったが。
そして、成績優秀クラスが壇上に上がった。
私も呼ばれて最後に端に上がった。
クラスの皆と一緒じゃないからもう一つだった。
「あれ?」
そして、私は一年A組にシルビアの姿がないのに気付いた。
あの目立ちたがり屋で、嫌味なシルビアがいない。私を馬鹿にする折角のチャンスにいないのだ。
あり得なかった。あいつは風邪で熱をだそうが、絶対にいると思ったのに。
代りにディオとソニアがいるんだけど。なんでだろう?
「ではまず第一位の一年生C組から」
口笛が鳴ってC組の皆飛び上がる。私もそうしたかった。
「ありがとうございます」
表彰状を受け取って二人がお礼を言う。
「フラン様の活躍をそのままパクらせていただきました」
「ありがとうございました」
代表の二人がまたしても私に土下座せんばかりの礼をしてくれるんだけど、もう止めて!
「第二位、1年A組」
「ありがとうございます」
ディオとソニアが受け取っていた。シルビアはどこに行ったんだろう?
そして、三位のD組の後に私は名前を呼ばれて
「アルメリア王国の暗殺者共の襲撃を撃退して捕獲に協力頂けたとこと感謝の言葉もない」
陛下から勲章を渡されたのだ。
私は愛想笑いして勲章を受け取った。なんかメラニーの視線が怖いんだけど。この勲章後でメラニーに渡したらそれで許してくれるだろうか?
あれ、遠目にメラニーの手のシナリオがぐしゃぐしゃになっているんだけど……
後が怖い……
私はクラス対抗戦で勝てなかったことがとても残念だった。
そして、これで終わるはずだったのだ。
この後、あんなことが起こるなんて思ってもいなかったのだ。
アナウンスがあった。
場所は講堂から中庭に移り、立食形式の後夜祭が始まろうとしていた。
まず、学園長の長い挨拶があった。
そんなのはどうでもいいんだけど。
でも、ここでなにか言うと、またフェリシー先生のお小言が始まるので、私は静かに黙っていた。
「では、これより、順位を発表します。
1年生第三位はD組の『海賊なんか許さない』でした」
「おおおお!」
「やったー」
アナウンスの声とともにD組が盛上っている。
「ええええ! あれって私の海賊退治そのまんまよね。著作権料が欲しいくらいだわ」
「まあまあ」
横のメラニーもこの時はまだ余裕があった。
「第二位はA組の『ルートンの薔薇』でした」
「おお」
パチパチ。
A組は一位を取れなかったので、盛り上がりはもう一つだった。
あれターザンは?
あれがベスト3に入らないはずはない。
やっぱり我がクラスの中途半端に終ってしまったから、駄目だったんだ。
私はそう思った。
メラニー達は祈っているんだけど。無理だって!
「では、栄えある一位の発表です。第一位はC組の『ターザン』でした」
「やったー!」
「おおおお!」
C組の面々は手を挙げて、ハイタッチしたりして喜んでいる。
抱き合ったりしてもう、凄い興奮状態だ。
対する我がE組は深海に沈んだようになっていた。私を筆頭に……
「やっぱり、最後に先生に怒られて終わったのが、最悪だったのよ」
私はがっかりして言った。
「そ、そんな、あそこまでうまく行っていたのに」
メラニーがブツブツ言っている。
「アルメリアの野郎覚えていろよ」とか、何か物騒なことをブツブツ言っているんだけど。
ちょっとこれはまずくない? メラニーが心血注いだ劇が評価されなかったのだ。本人はアルメリアのせいだと言っているけど、ターザンに勝つのは中々難しかったのではなかったかと私は思うんだけど。
メラニーの怒りようを見ると、私達の帰りの船のコースがいつの間にかアルメリア王国になっているかもしれない!
このメラニーの怒りようならやりかねないんだけど。
アルメリアは馬鹿だ。メラニーの怒りを買うなんて!
メラニーは私と違って根に持つタイプだし、腹黒だ。
私は絶対にメラニーの怒りを買いたくない!
私は国際問題は起こすなって言われているのにどうしてくれるのよ!
私のストッパー役の1人が壊れちゃったんだけど。
メラニーにやれって言われたら、後のことが怖くてやるしかなくなるんだけど……
「そして、皆さん。ここに特別賞があります」
何だろう、特別賞って?
碌でもない賞のような気がした。
「演劇の最中にアルメリア王国の襲撃を受けて、それを撃退されたフランソワーズ嬢にルートン特別勲章を後で陛下より授与していただきます」
何か勲章もらっても順位が変わらないんなら一緒じゃないかと私はもう一つだった。既に一つもらったし。それが2つになった所で何になるんだろう?
それだけでなくって、ルートン王国の永住権が与えられてるって言われても、別にこの国に住まないし、たまに遊びに来るのは良いけれど。
皆は「フラン、すごいじゃない」
「おめでとう」
とか言ってくれるけれど、私はそれがどうしたって感じなのだ。
どのみちならばそれで一位にしてほしかった。
まあ、演劇がターザンに比べてイマイチだったから仕方がないか。
と思わないでもなかったが。
そして、成績優秀クラスが壇上に上がった。
私も呼ばれて最後に端に上がった。
クラスの皆と一緒じゃないからもう一つだった。
「あれ?」
そして、私は一年A組にシルビアの姿がないのに気付いた。
あの目立ちたがり屋で、嫌味なシルビアがいない。私を馬鹿にする折角のチャンスにいないのだ。
あり得なかった。あいつは風邪で熱をだそうが、絶対にいると思ったのに。
代りにディオとソニアがいるんだけど。なんでだろう?
「ではまず第一位の一年生C組から」
口笛が鳴ってC組の皆飛び上がる。私もそうしたかった。
「ありがとうございます」
表彰状を受け取って二人がお礼を言う。
「フラン様の活躍をそのままパクらせていただきました」
「ありがとうございました」
代表の二人がまたしても私に土下座せんばかりの礼をしてくれるんだけど、もう止めて!
「第二位、1年A組」
「ありがとうございます」
ディオとソニアが受け取っていた。シルビアはどこに行ったんだろう?
そして、三位のD組の後に私は名前を呼ばれて
「アルメリア王国の暗殺者共の襲撃を撃退して捕獲に協力頂けたとこと感謝の言葉もない」
陛下から勲章を渡されたのだ。
私は愛想笑いして勲章を受け取った。なんかメラニーの視線が怖いんだけど。この勲章後でメラニーに渡したらそれで許してくれるだろうか?
あれ、遠目にメラニーの手のシナリオがぐしゃぐしゃになっているんだけど……
後が怖い……
私はクラス対抗戦で勝てなかったことがとても残念だった。
そして、これで終わるはずだったのだ。
この後、あんなことが起こるなんて思ってもいなかったのだ。
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