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第三部 ルートン王国交換留学編
海賊に通じていた伯爵を協力者の騎士たちとともに退治しました
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「騎士団長はご子息諸共エルグランの公爵令嬢に篭絡されたようですな」
伯爵がニタリと笑って言ってくれた。
「何を言われるのです」
ムッとして騎士団長は伯爵を見た。
「私が掴んだ情報によるとエルグラン王国とアルメリア王国は陰で繋がっているそうですぞ。
その公爵令嬢の海賊退治自体がヤラセの可能性が高いのではないですか」
なんか、伯爵は自分の事を棚に上げて私を糾弾し始めたのだ。
「何を言われるのだ。フランソワーズ様がそんな事をなされるわけなかろう」
「ほら、あなたがすぐにそう言うところが怪しいのだ。その方は公爵令嬢の色気に参ったのではないか?」
いやらしい笑みを浮かべて伯爵が言ってくれたんだけど。
「何という事を言われるのです? そのような畏れ多い」
「相も変わらず公爵令嬢を立てようとするのか」
「いや、そのような事は……」
騎士団長も反論しようとするが、爵位が男爵で伯爵のコフレンテスに強くは言えないらしい。
こうなれば仕方がない。
悪役令嬢のフランソワーズ様の出番なのだ!
「わっはっはっはっ。さすが伯爵。屁理屈がお好きなようで……」
私は悪役令嬢の高笑い、いや失敗した。また魔王の高笑いをしてしまった……
やってしまった! 折角、悪役令嬢の高笑いが出来ていたのに、また魔王の高笑いに戻ってしまった。
私は思わず頭を抱えてしまった。
「何をしているのだ。あまりの事に頭がおかしくなられたのか」
その私を見て、伯爵は可哀相な者を見るような目つきで私を見てくれたのだ。
こいつにこんな顔で見られるなんて最低だ!
まあ、もうどうでもいい!
私は完全に開き直ったのだ。
「ふんっ、あまりの馬鹿さ加減に頭が痛くなっただけですわ」
「姉上、やっと理解できたんだ」
ジェドの小声が地獄耳の私にははっきりと聞こえた。後で覚えておきなさいよ! 私のガン見に弟は震え上がったんだけど……
「さすが、伯爵は、ルートン王国の中でも名だたる大商会、アルメリア王国のスパイ企業として有名なコフレンテス商会を率いていらっしゃるだけはありますわ」
「それほどでも……、何を言わす! 我がコフレンテス商会はアルメリア王国のスパイ企業ではないわ」
「ほおおおお、それを誰が信じると。何しろあなたの商会の船はこの15年間一度も海賊に襲われていないとか。アルメリア王国の意を受けている海賊共から避けられているとルートン王国の幼子でも知っておりましてよ」
私が心から馬鹿にしたように言ってやると、
「何を言うのだ。我が商船が襲われないのはカステリア造船工房の最新の対海賊兵器を配備しているからだ。海賊に発見されないように特殊な魔道具なのだ」
「ふんっ、バカバカしい。あんなのハリボテよ。そうよね。ヴァン」
私は将来の義弟に振ってみた。
「はい、義姉上。私とジェドで分析しましたところ、あれは単に、この魔道具を持っていると周りに知らしめるだけの魔道具でした。それ以外の何物でもありません。説明書に書かれている隠密装置とか海賊を避ける装置とかそんな仕組みはどこにもないのです。つまり、海賊共にこの魔道具の積んでいる船は襲うなと知らしめている以外の何物でもありませんでした」
ヴァンがその魔道具の事を丁寧に説明してくれた。
「お判りになりまして。コフレンテス伯爵。この魔道具を載せているということは、あなた方がアルメリア王国の手先であるとはっきりと言っているのよ」
私は笑って言ってやったのだ。
「何を言うのだ。そんなのは言い訳に過ぎないぞ。そもそも、貴様こそが、アルメリア王国とくっついているのだからな」
「だから、そうする理由がどこにあるのです」
「ふん、理由など知らん。それが事実なのだから」
伯爵が言い切りるんだけど。
「その証拠はおありなんでしょうね?」
「ふんっ、そんなのは必要ない。それが事実だからだ?」
なにそれ? こいつ馬鹿なの?
「はああああ」
私は大きなため息をついた。
「本当にルートンの貴族って馬鹿なのね」
私は疲れ切って言っていた。
「フランソワーズ様。この伯爵が馬鹿なだけです」
横で必死に騎士団長が言っている
「何を言っている」
流石にムッとして伯爵が言ってきた。
「だって証拠を出せって言ったのに、全然出さないんだもの。言う事はただ、お前が犯人だって。馬
鹿じゃないの? いや、馬鹿でも少しは下手な言い訳するわよね。それも出来ないとなると馬鹿の馬鹿で大馬鹿ってこと?」
私は完全に見下してやったのだ。
「な、何だと!」
「だって、小さい子供でも、
『このお菓子が美味しい』
『どういうふうに?』
『甘いから』
『柔らかいから』
とか言ってくれるのに
あなたは『美味しいから』
としか言わないのよ。理由も言えないなんて大馬鹿だわ」
私がわざわざ例に出して言ってやったのだ。
「姉上じゃん」
なのに、弟が呟いてくれたんだけど。
何よそれ。今、丁度、良いところなのに。
確かに、この前はテオドラのお菓子を食べるのに夢中で、ジェドに「どこが美味しいの?」って聞かれた時に答えるのが面倒だから「美味しいから美味しいの!」
って答えた時があったけど、それを今持ち出すな!
「ふんっ、くだらん」
答えられなくなったのか、恥ずかしくなったのか伯爵が叫んでいた。
「そんな理由などどうでもいいし、何一つ関係なくなるのだよ。何しろお前はここでアルメリアの犬として捕まってもらうのだからな」
伯爵の言葉に私は唖然とした。
こいつの自信はどこから来るのだ?
私は一抹の不安を感じた。私が強力な力を持っているのは知っているはずだ。なのに、どこからその自信が生まれてくるのだ? 私の知らない強力な魔術師でもいるのだろうか?
「何なら、貴様は私の奴隷として一生涯地下に買ってやっても良いぞ。アルメリアの反逆者のようにな」
伯爵が笑っていうんだけど。
あまりの事に私は軽く爆裂魔術を伯爵にお見舞いした。
しかし、その爆裂魔術が伯爵には効かなかったのだ。
プシュッていって終わりだ。
「あっはっはっはっは。馬鹿め。貴様の爆裂魔術など効かぬわ」
自信満々に伯爵は答えてくれたのだ。
「へええええ、なんで?」
私は一応聞いてあげた。
「俺が魔術が無効になる魔道具を持っているからだ」
伯爵は自慢げに見せてくれたのだ。
それは伯爵の持っている大きな鞄だった。
「貴様のその自慢げな顔が俺は前から気に食わなかった。今こそ、貴様の顔が恐怖に歪むのが見れるわ。騎士達よ。この女達を拘束しろ」
伯爵の後ろから100人くらいの騎士が現れたのだ。皆剣を抜き放っている。
「な、何をするのだ。貴様らは反逆するのか」
騎士団長が青くなって言った。
「俺達は男爵のあんたじゃなくて、伯爵につくことにしたんだよ」
騎士達がにやけた笑いをしているんだけど。
「そいつらを捕まえろ。抵抗したら女以外は殺しても構わん」
伯爵が命じた。
騎士の1人が私に手をかけようした。
次の瞬間だ。
ズカーーーーン
その騎士は一瞬で黒焦げになった。
周りの二三人の騎士も衝撃で倒れる。
「えっ?」
伯爵は唖然としていた。
「な、何故だ。何故私の魔道具が利かない」
「お前は馬鹿か。そんなちゃちな魔道具がフラン様に効くわけはないだろうが」
モーリスが言ってくれた。
「そんなバカな。これにどれだけお金をかけたと思っているのだ。金貨一千枚だぞ!」
「本当に馬鹿だよね。知っているかい。エルグランでは悪党は姉上を見るなり逃げていくんだよ」
「そう、もうなりふり構わずにね」
ジェドとヴァンが余計なことを言い始めた。
「姉上が一番キライなのは女性の尊厳を傷つけることなんだ」
「おまえ、今地下に女奴隷を買っているって言ったよね」
「焼豚じゃすまないかな」
「宮刑も確実かも」
「民衆の前で公開宮刑じゃないてすか?」
二人にモーリスまでが入ってくるんだけど。
「宮刑は本当に痛いたろうな」
「姉上のキックをあそこに食らったらそれで終わりだよね」
二人が嬉々としてどうしようもない事を言ってくれるんだけど。
「ええい、何をしている。すぐにその女をやってしまえ。100人もいるのだ。出来るだろう」
騎士達は愚かにも私に斬りかかろうとしたのだ。
本当に愚かだった。
次の瞬間だ。
私の爆裂魔術が炸裂した。そう、一瞬で全ての敵の騎士を直撃したのだ。
この豚伯爵もろとも。
伯爵の後生大切そうに抱えている鞄もろともにだ。
次の瞬間には、皆黒焦げになってピクピク震えていたのだ。
伯爵がニタリと笑って言ってくれた。
「何を言われるのです」
ムッとして騎士団長は伯爵を見た。
「私が掴んだ情報によるとエルグラン王国とアルメリア王国は陰で繋がっているそうですぞ。
その公爵令嬢の海賊退治自体がヤラセの可能性が高いのではないですか」
なんか、伯爵は自分の事を棚に上げて私を糾弾し始めたのだ。
「何を言われるのだ。フランソワーズ様がそんな事をなされるわけなかろう」
「ほら、あなたがすぐにそう言うところが怪しいのだ。その方は公爵令嬢の色気に参ったのではないか?」
いやらしい笑みを浮かべて伯爵が言ってくれたんだけど。
「何という事を言われるのです? そのような畏れ多い」
「相も変わらず公爵令嬢を立てようとするのか」
「いや、そのような事は……」
騎士団長も反論しようとするが、爵位が男爵で伯爵のコフレンテスに強くは言えないらしい。
こうなれば仕方がない。
悪役令嬢のフランソワーズ様の出番なのだ!
「わっはっはっはっ。さすが伯爵。屁理屈がお好きなようで……」
私は悪役令嬢の高笑い、いや失敗した。また魔王の高笑いをしてしまった……
やってしまった! 折角、悪役令嬢の高笑いが出来ていたのに、また魔王の高笑いに戻ってしまった。
私は思わず頭を抱えてしまった。
「何をしているのだ。あまりの事に頭がおかしくなられたのか」
その私を見て、伯爵は可哀相な者を見るような目つきで私を見てくれたのだ。
こいつにこんな顔で見られるなんて最低だ!
まあ、もうどうでもいい!
私は完全に開き直ったのだ。
「ふんっ、あまりの馬鹿さ加減に頭が痛くなっただけですわ」
「姉上、やっと理解できたんだ」
ジェドの小声が地獄耳の私にははっきりと聞こえた。後で覚えておきなさいよ! 私のガン見に弟は震え上がったんだけど……
「さすが、伯爵は、ルートン王国の中でも名だたる大商会、アルメリア王国のスパイ企業として有名なコフレンテス商会を率いていらっしゃるだけはありますわ」
「それほどでも……、何を言わす! 我がコフレンテス商会はアルメリア王国のスパイ企業ではないわ」
「ほおおおお、それを誰が信じると。何しろあなたの商会の船はこの15年間一度も海賊に襲われていないとか。アルメリア王国の意を受けている海賊共から避けられているとルートン王国の幼子でも知っておりましてよ」
私が心から馬鹿にしたように言ってやると、
「何を言うのだ。我が商船が襲われないのはカステリア造船工房の最新の対海賊兵器を配備しているからだ。海賊に発見されないように特殊な魔道具なのだ」
「ふんっ、バカバカしい。あんなのハリボテよ。そうよね。ヴァン」
私は将来の義弟に振ってみた。
「はい、義姉上。私とジェドで分析しましたところ、あれは単に、この魔道具を持っていると周りに知らしめるだけの魔道具でした。それ以外の何物でもありません。説明書に書かれている隠密装置とか海賊を避ける装置とかそんな仕組みはどこにもないのです。つまり、海賊共にこの魔道具の積んでいる船は襲うなと知らしめている以外の何物でもありませんでした」
ヴァンがその魔道具の事を丁寧に説明してくれた。
「お判りになりまして。コフレンテス伯爵。この魔道具を載せているということは、あなた方がアルメリア王国の手先であるとはっきりと言っているのよ」
私は笑って言ってやったのだ。
「何を言うのだ。そんなのは言い訳に過ぎないぞ。そもそも、貴様こそが、アルメリア王国とくっついているのだからな」
「だから、そうする理由がどこにあるのです」
「ふん、理由など知らん。それが事実なのだから」
伯爵が言い切りるんだけど。
「その証拠はおありなんでしょうね?」
「ふんっ、そんなのは必要ない。それが事実だからだ?」
なにそれ? こいつ馬鹿なの?
「はああああ」
私は大きなため息をついた。
「本当にルートンの貴族って馬鹿なのね」
私は疲れ切って言っていた。
「フランソワーズ様。この伯爵が馬鹿なだけです」
横で必死に騎士団長が言っている
「何を言っている」
流石にムッとして伯爵が言ってきた。
「だって証拠を出せって言ったのに、全然出さないんだもの。言う事はただ、お前が犯人だって。馬
鹿じゃないの? いや、馬鹿でも少しは下手な言い訳するわよね。それも出来ないとなると馬鹿の馬鹿で大馬鹿ってこと?」
私は完全に見下してやったのだ。
「な、何だと!」
「だって、小さい子供でも、
『このお菓子が美味しい』
『どういうふうに?』
『甘いから』
『柔らかいから』
とか言ってくれるのに
あなたは『美味しいから』
としか言わないのよ。理由も言えないなんて大馬鹿だわ」
私がわざわざ例に出して言ってやったのだ。
「姉上じゃん」
なのに、弟が呟いてくれたんだけど。
何よそれ。今、丁度、良いところなのに。
確かに、この前はテオドラのお菓子を食べるのに夢中で、ジェドに「どこが美味しいの?」って聞かれた時に答えるのが面倒だから「美味しいから美味しいの!」
って答えた時があったけど、それを今持ち出すな!
「ふんっ、くだらん」
答えられなくなったのか、恥ずかしくなったのか伯爵が叫んでいた。
「そんな理由などどうでもいいし、何一つ関係なくなるのだよ。何しろお前はここでアルメリアの犬として捕まってもらうのだからな」
伯爵の言葉に私は唖然とした。
こいつの自信はどこから来るのだ?
私は一抹の不安を感じた。私が強力な力を持っているのは知っているはずだ。なのに、どこからその自信が生まれてくるのだ? 私の知らない強力な魔術師でもいるのだろうか?
「何なら、貴様は私の奴隷として一生涯地下に買ってやっても良いぞ。アルメリアの反逆者のようにな」
伯爵が笑っていうんだけど。
あまりの事に私は軽く爆裂魔術を伯爵にお見舞いした。
しかし、その爆裂魔術が伯爵には効かなかったのだ。
プシュッていって終わりだ。
「あっはっはっはっは。馬鹿め。貴様の爆裂魔術など効かぬわ」
自信満々に伯爵は答えてくれたのだ。
「へええええ、なんで?」
私は一応聞いてあげた。
「俺が魔術が無効になる魔道具を持っているからだ」
伯爵は自慢げに見せてくれたのだ。
それは伯爵の持っている大きな鞄だった。
「貴様のその自慢げな顔が俺は前から気に食わなかった。今こそ、貴様の顔が恐怖に歪むのが見れるわ。騎士達よ。この女達を拘束しろ」
伯爵の後ろから100人くらいの騎士が現れたのだ。皆剣を抜き放っている。
「な、何をするのだ。貴様らは反逆するのか」
騎士団長が青くなって言った。
「俺達は男爵のあんたじゃなくて、伯爵につくことにしたんだよ」
騎士達がにやけた笑いをしているんだけど。
「そいつらを捕まえろ。抵抗したら女以外は殺しても構わん」
伯爵が命じた。
騎士の1人が私に手をかけようした。
次の瞬間だ。
ズカーーーーン
その騎士は一瞬で黒焦げになった。
周りの二三人の騎士も衝撃で倒れる。
「えっ?」
伯爵は唖然としていた。
「な、何故だ。何故私の魔道具が利かない」
「お前は馬鹿か。そんなちゃちな魔道具がフラン様に効くわけはないだろうが」
モーリスが言ってくれた。
「そんなバカな。これにどれだけお金をかけたと思っているのだ。金貨一千枚だぞ!」
「本当に馬鹿だよね。知っているかい。エルグランでは悪党は姉上を見るなり逃げていくんだよ」
「そう、もうなりふり構わずにね」
ジェドとヴァンが余計なことを言い始めた。
「姉上が一番キライなのは女性の尊厳を傷つけることなんだ」
「おまえ、今地下に女奴隷を買っているって言ったよね」
「焼豚じゃすまないかな」
「宮刑も確実かも」
「民衆の前で公開宮刑じゃないてすか?」
二人にモーリスまでが入ってくるんだけど。
「宮刑は本当に痛いたろうな」
「姉上のキックをあそこに食らったらそれで終わりだよね」
二人が嬉々としてどうしようもない事を言ってくれるんだけど。
「ええい、何をしている。すぐにその女をやってしまえ。100人もいるのだ。出来るだろう」
騎士達は愚かにも私に斬りかかろうとしたのだ。
本当に愚かだった。
次の瞬間だ。
私の爆裂魔術が炸裂した。そう、一瞬で全ての敵の騎士を直撃したのだ。
この豚伯爵もろとも。
伯爵の後生大切そうに抱えている鞄もろともにだ。
次の瞬間には、皆黒焦げになってピクピク震えていたのだ。
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