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第二部 帝国の逆襲
隣国王子視点2 帝国皇女と一緒に更なる悪巧みを考えました
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「くそーーー、折角、殿下と上手く行っていたのに、信じられない!」
エミーリアはお菓子を前に地団駄踏んで悔しがっていた。
「こんなお菓子なんて、舐めてるわよ」
そして、フランと王子の婚約10周年記念とか言うお菓子をつかむと地面に叩きつけて踏み潰していた。
「ん、でも、これいけるよ」
俺はそのクッキーをバリバリ食べていた。
「ちょっと、ベン、何美味しそうにムカつくお菓子食べているのよ」
「だってお菓子に罪はないだろう。これは美味しいよ」
俺が言うが、エミーリアは更に眉を吊り上げた。
「何喜んでいるのよ。折角、二人の仲が険悪になったのよ。あと少しで二人の仲は決裂したのに!」
ハンカチを噛んでエミーリアが叫ぶ。
「もうこうなったら殿下の寝室に忍んでやろうかしら」
物騒なことをエミーリアは言い出した。
「その後フランに焼き殺されても俺は知らないよ」
その現場をフランに見せたら確実に二人まとめて燃やしかねない。
プッツンキレたらフランは何仕出かすかわからないのだ。
「殿下も最近冷たいのよね。私の顔見ると逃げ出すし、殿下の取り巻きが近づけてくれないし」
ぶすっとしてエミーリアが言った。
「最初は殿下も優しかったのに・・・・あの脳筋の怒った顔見てから態度がガラリと変わったのよね。おかわいそうな殿下。あの脳筋に尻に敷かれて好きなことも出来ないなんてなんて可愛そうなんでしょう」
エミーリアは一人自分の世界に入っている。
「でも、あの二人は四六時中喧嘩しているみたいだよ。いつもの事だからほっておけって、皆言っていたけど」
「何が言いたいのよ!」
「エミーリアの作戦もそんなにうまくはいっていなかったんじゃないかってことさ」
俺の言葉にエミーリアは切れかけた。
「仲が悪くなるのはいつもの事だって言いたいの?」
「そう」
「でもそれまでは物凄く仲良かったって話じゃない! 完全に炸裂するまで後少しよ!」
エミーリアはそう言うけどあの二人の喧嘩はいつもの事で、いつも王子が土下座して、謝っているみたいだし、そう簡単には決裂しないんじゃないか、と俺は思う。
皆、二人の喧嘩にはなれているみたいだし、ノエルなんてお菓子一杯もらえるから、喧嘩してくれた方が嬉しいとか言ってフランの怒りを買っていた。
「まあ、良いわ。次は第四段階よ」
「まだやるの?」
「当たり前でしょ!何のためにここにいるのよ! 次は教皇倪下のおなりよ」
エミーリアは次の段階について触れた。
「教皇まで持ってくるなんて帝国もやる気だね」
「そらあそうでしょ!脳筋の親にメンツ丸潰しにされたんだから、絶対に叩き潰す気満々よ」
「逆に叩き潰されなかったら良いけど」
「ふんっ、単細胞に帝国が負けるわけ無いでしょう」
俺の心配は全く無視された。
まあ、帝国はしつこい。だからここまで大きくなったんだけど、プッツン切れた破壊の魔女の前には、どうなるかは判らないのだ。次はない!って警告されているのに、よくやると、俺は思った。
最悪は俺も土下座コースだ。フランに土下座して謝れば人のいいフランのことだから許してくれると思う。仕方がないからその時にエミーリアのことも頼んであげよう。
俺は考えがまだまだ甘かったのだ。ぶっつん切れたフランがどうなるかなんて考えてもいなかった。
「で、教皇猊下を呼んでどうするんだ?」
「まず、晩餐会にあの脳筋を呼んで、散々恥をかかせてやるわ。あいつ絶対に礼儀作法で失敗するから。次いで猊下から嫌味を言ってもらうのよ。なんでここに破門した公爵家の人間がいるのかって」
エミーリアは楽しそうに言った。
でも、俺はそれがうまくいくとは思えなかった。
前回、教会関係者が、フランの友達にした、悪逆非道な扱いは、特に帝国の枢機卿がしたことをフランは絶対に根に持っている。それに、王子たちがフランに対する教皇の態度を咎めないはずがないのだ。
俺は能天気なエミーリアと教皇に祝福したくなった。
エミーリアはお菓子を前に地団駄踏んで悔しがっていた。
「こんなお菓子なんて、舐めてるわよ」
そして、フランと王子の婚約10周年記念とか言うお菓子をつかむと地面に叩きつけて踏み潰していた。
「ん、でも、これいけるよ」
俺はそのクッキーをバリバリ食べていた。
「ちょっと、ベン、何美味しそうにムカつくお菓子食べているのよ」
「だってお菓子に罪はないだろう。これは美味しいよ」
俺が言うが、エミーリアは更に眉を吊り上げた。
「何喜んでいるのよ。折角、二人の仲が険悪になったのよ。あと少しで二人の仲は決裂したのに!」
ハンカチを噛んでエミーリアが叫ぶ。
「もうこうなったら殿下の寝室に忍んでやろうかしら」
物騒なことをエミーリアは言い出した。
「その後フランに焼き殺されても俺は知らないよ」
その現場をフランに見せたら確実に二人まとめて燃やしかねない。
プッツンキレたらフランは何仕出かすかわからないのだ。
「殿下も最近冷たいのよね。私の顔見ると逃げ出すし、殿下の取り巻きが近づけてくれないし」
ぶすっとしてエミーリアが言った。
「最初は殿下も優しかったのに・・・・あの脳筋の怒った顔見てから態度がガラリと変わったのよね。おかわいそうな殿下。あの脳筋に尻に敷かれて好きなことも出来ないなんてなんて可愛そうなんでしょう」
エミーリアは一人自分の世界に入っている。
「でも、あの二人は四六時中喧嘩しているみたいだよ。いつもの事だからほっておけって、皆言っていたけど」
「何が言いたいのよ!」
「エミーリアの作戦もそんなにうまくはいっていなかったんじゃないかってことさ」
俺の言葉にエミーリアは切れかけた。
「仲が悪くなるのはいつもの事だって言いたいの?」
「そう」
「でもそれまでは物凄く仲良かったって話じゃない! 完全に炸裂するまで後少しよ!」
エミーリアはそう言うけどあの二人の喧嘩はいつもの事で、いつも王子が土下座して、謝っているみたいだし、そう簡単には決裂しないんじゃないか、と俺は思う。
皆、二人の喧嘩にはなれているみたいだし、ノエルなんてお菓子一杯もらえるから、喧嘩してくれた方が嬉しいとか言ってフランの怒りを買っていた。
「まあ、良いわ。次は第四段階よ」
「まだやるの?」
「当たり前でしょ!何のためにここにいるのよ! 次は教皇倪下のおなりよ」
エミーリアは次の段階について触れた。
「教皇まで持ってくるなんて帝国もやる気だね」
「そらあそうでしょ!脳筋の親にメンツ丸潰しにされたんだから、絶対に叩き潰す気満々よ」
「逆に叩き潰されなかったら良いけど」
「ふんっ、単細胞に帝国が負けるわけ無いでしょう」
俺の心配は全く無視された。
まあ、帝国はしつこい。だからここまで大きくなったんだけど、プッツン切れた破壊の魔女の前には、どうなるかは判らないのだ。次はない!って警告されているのに、よくやると、俺は思った。
最悪は俺も土下座コースだ。フランに土下座して謝れば人のいいフランのことだから許してくれると思う。仕方がないからその時にエミーリアのことも頼んであげよう。
俺は考えがまだまだ甘かったのだ。ぶっつん切れたフランがどうなるかなんて考えてもいなかった。
「で、教皇猊下を呼んでどうするんだ?」
「まず、晩餐会にあの脳筋を呼んで、散々恥をかかせてやるわ。あいつ絶対に礼儀作法で失敗するから。次いで猊下から嫌味を言ってもらうのよ。なんでここに破門した公爵家の人間がいるのかって」
エミーリアは楽しそうに言った。
でも、俺はそれがうまくいくとは思えなかった。
前回、教会関係者が、フランの友達にした、悪逆非道な扱いは、特に帝国の枢機卿がしたことをフランは絶対に根に持っている。それに、王子たちがフランに対する教皇の態度を咎めないはずがないのだ。
俺は能天気なエミーリアと教皇に祝福したくなった。
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