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伯母視線3 侯爵夫人になるのが決まったと思いました

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「ダニー、侯爵位の継承の件だけど」
私はベッドの中で昔の伯爵令息で、今は王宮の書記官をしているダニーに再度念押しをした。

「ああ、判っておりますとも。気にされなくてもゼロ歳児が爵位を継いだ前例などほとんどありません。心配されなくても、今は亡き侯爵様の叔父であるあなた様のご主人に降りる様に手配しております」
ダニーは私に頷いてくれたのだ。

「有難う、ダニー」
私はダニーにしなだれかかって微笑みかけたのだ。

「まあ、気にしなくても、その母親のジャンヌも今頃は商人のエイミスに抱かれているはずよ。本人が望もうと望まないとね。その息子も連れて行ったみたいだからゼロ歳児はエイミスの養子になるんじゃないかしら?」
そう言って私が笑うと、

「あの侯爵夫人をエイミスに抱かせたのですか?」
驚いたようにダニーは言った。

「だって、ブランドンに色目を使ったのよ。許せないわ」
私がむっとして言うと、

「こういう事とをしているあなたが、それを言われますか」
「何言っているのよダニー。それはあなたも一緒でしょ」
私達はじゃれあったのだ。



「これで私も侯爵夫人ね」
帰りの馬車の中で私はにたりと笑った。

伯爵家出身のあばずれ共に今まで散々コケにされたのだ。

その苦難の歴史もこれで終わりだ。

これからは私を馬鹿にしたやつらをじっくりと仕返ししてやらないと。

幸いなことに侯爵家の借金はジャンヌが体で払ってくれているはずだ。今頃は泣き叫んでいるだろうか? 自分の美貌を笠に着てわが夫や息子に粉をかけた報いを受けるのだ。あの金まみれで醜悪な老人に抱かれて泣いているかと思うと本当にいい気味だ。

まあ、パーサのように殺さなかれなかっただけましなのだ。感謝してほしいくらいだ。

時間があればまた、呼び出していびってやってもいいのかもしれない。

それを思うと楽しかった。

馬車の中で、私はこれまで私に対してむかついた事をしてくれた奴らをどうやって虐めてやるか、考えて楽ししんでいた。そうだ、お茶会を開いて呼び出してやるのもいいかもしれない。

私は一人でこの世の春を謳歌していたのだ。
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