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第十章 マーマレード元皇太子の反撃
クリスと大国皇太子のとても良いところで戦神が還ってきました
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「いやぁぁぁ、バッチイのバッチイのとんでいけ!」
魔王相手にクリスの浄化魔術が炸裂した時、魔王の闇の一撃の黒いもやもやは一瞬で浄化、
クリスを中心に光があたり一面を覆った。
汚れた服などをきれいにする生活魔術である浄化魔術。普通は戦いなんかでは絶対に使わない。しかし、今回使ったのは、魔力量が地上最大のクリス。
そのクリスが酔った勢いでリミッターを解除して浄化するとどうなるか。
その光は王宮を簡単に超えて、巨大都市マーレの端から端まで覆っていた。
そして、歪んだ心の魔王、クリスの言によると『ばっちい』魔王は、一瞬で浄化魔術に覆われて浄化され、消滅していた。
シャラザールでさえも魔王は浄化出来なかったのに、クリスによってあっさりと地上から浄化消滅されていた。
そして、魔王を一瞬で包んだ規格外の凄まじい光の奔流が王宮ばかりか街中を包む。
周りは何もする暇もなかった。
あまりの眩しさに大半の人が目をつむった。
多くのものは意識を手放していた。
そして、その光が消え去ったあと、魔王のいたところには傷もホコリも爆発痕もきれいになった王妃が倒れていた。
クリスを庇おうとして投げ飛ばされたオーウェンはいち早く正気に戻る。
「クリス大丈夫か」
立ち上がったオーウェンは慌ててクリスに駆け寄った。
「ああああ、オウ」
潤んだ目でクリスはオーウェンを見る。
「わたしは大丈夫」
そう言うとオウの両手を掴む。
「えっ、クリス」
オーウェンは驚いてクリスを見た。
クリスから積極的になるなんてどうしたんだ。オーウェンは戸惑った。
そう言えば以前王妃の前で酔った時は好きって言われたっけ。
二人は目を見つめ合った。
クリスがギュッと抱きつく。
「えっ、クリス」
クリスから抱きつかれるなんて、オーウェンは夢を見ているようだった。
「オウ、大好き」
クリスがボソッという。
「えっ」
オーウェンはクリスから言われて感激した。
「さっきのキスは、オウからの返事だと考えていい?」
舌っ足らずのクリスの甘い言葉だった。
『オウのお嫁さんになってあげる』
幼いクリスがオーウェンに言ってくれた言葉。
『その返事は大人になってからキスで返して』
クリスの舌っ足らずの言葉をオーウェンはずうーっと覚えていた。
クリスはやっと思い出してくれたみたいだった。
喜んでオーウェンは返事するよりも先にクリスを抱きしめた。
ずうーっとオーウェンはこの時を待っていた。クリスがエドの婚約者になった時はもう終わりだと絶望した。でも、我慢して待って良かった。
オーウェンは改めてクリスを抱きしめた。この腕から逃さないように。
そして、見つめ合う二人。
クリスの瞳は潤んでいた。
「クリス」
オーウェンは再度クリスの唇を奪おうと顔を近づけた。
しかし、次の瞬間、思いっきり張り倒されていた…………………
*****************************************************
オウ、ショックのあまり立ち直れないかも・・・・・
魔王相手にクリスの浄化魔術が炸裂した時、魔王の闇の一撃の黒いもやもやは一瞬で浄化、
クリスを中心に光があたり一面を覆った。
汚れた服などをきれいにする生活魔術である浄化魔術。普通は戦いなんかでは絶対に使わない。しかし、今回使ったのは、魔力量が地上最大のクリス。
そのクリスが酔った勢いでリミッターを解除して浄化するとどうなるか。
その光は王宮を簡単に超えて、巨大都市マーレの端から端まで覆っていた。
そして、歪んだ心の魔王、クリスの言によると『ばっちい』魔王は、一瞬で浄化魔術に覆われて浄化され、消滅していた。
シャラザールでさえも魔王は浄化出来なかったのに、クリスによってあっさりと地上から浄化消滅されていた。
そして、魔王を一瞬で包んだ規格外の凄まじい光の奔流が王宮ばかりか街中を包む。
周りは何もする暇もなかった。
あまりの眩しさに大半の人が目をつむった。
多くのものは意識を手放していた。
そして、その光が消え去ったあと、魔王のいたところには傷もホコリも爆発痕もきれいになった王妃が倒れていた。
クリスを庇おうとして投げ飛ばされたオーウェンはいち早く正気に戻る。
「クリス大丈夫か」
立ち上がったオーウェンは慌ててクリスに駆け寄った。
「ああああ、オウ」
潤んだ目でクリスはオーウェンを見る。
「わたしは大丈夫」
そう言うとオウの両手を掴む。
「えっ、クリス」
オーウェンは驚いてクリスを見た。
クリスから積極的になるなんてどうしたんだ。オーウェンは戸惑った。
そう言えば以前王妃の前で酔った時は好きって言われたっけ。
二人は目を見つめ合った。
クリスがギュッと抱きつく。
「えっ、クリス」
クリスから抱きつかれるなんて、オーウェンは夢を見ているようだった。
「オウ、大好き」
クリスがボソッという。
「えっ」
オーウェンはクリスから言われて感激した。
「さっきのキスは、オウからの返事だと考えていい?」
舌っ足らずのクリスの甘い言葉だった。
『オウのお嫁さんになってあげる』
幼いクリスがオーウェンに言ってくれた言葉。
『その返事は大人になってからキスで返して』
クリスの舌っ足らずの言葉をオーウェンはずうーっと覚えていた。
クリスはやっと思い出してくれたみたいだった。
喜んでオーウェンは返事するよりも先にクリスを抱きしめた。
ずうーっとオーウェンはこの時を待っていた。クリスがエドの婚約者になった時はもう終わりだと絶望した。でも、我慢して待って良かった。
オーウェンは改めてクリスを抱きしめた。この腕から逃さないように。
そして、見つめ合う二人。
クリスの瞳は潤んでいた。
「クリス」
オーウェンは再度クリスの唇を奪おうと顔を近づけた。
しかし、次の瞬間、思いっきり張り倒されていた…………………
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オウ、ショックのあまり立ち直れないかも・・・・・
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