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第十章 マーマレード元皇太子の反撃
魔王と魔人に追い詰められる赤い死神と暴風王女
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「エド!」
ジャンヌは部屋の前で警備していた近衛兵ごと扉を吹き飛ばして現れた。
「これはこれは姉上。相変わらず、凄まじい登場の仕方ですね」
エドはジャンヌの登場を見ても、驚いた様子はなく、悠々と椅子に座ったままだった。
「貴様、勝手に廃嫡になって人に皇太子を押し付けながら、都合が悪くなるとまた人を廃嫡するとはどういう料簡だ」
怒りの余り、エドの執務机を剣で一刀両断する。
「あいも変わらずがさつですね。人の話も聞きもしないで」
エドは呆れていった。
「人の話を聞きもしないで、私を廃嫡させたのはどこのどいつだ」
ジャンヌはエドの胸元を掴んで言った。
「それは、姉上の大好きな母上に聞いて頂けますか」
エドは後ろを指差した。
慌てて後ろを振り返るとそこには王妃が立っていた。
「ジャンヌお久しぶりね」
黒い笑みをたたえて王妃は言った。
しかし、この雰囲気は全く王妃ではない。
規律にうるさい母のことだ。まず机を両断したジャンヌに怒りまくるだろう。
しかし、目の前の母は笑っただけだった。それも冷たく。
「どうしたの? あまりにも長い間会わなかったから、母の顔も忘れたのかしら」
王妃は首を傾げる。
この感じはクロチアで感じた感じと同じだった。
そう、あの最悪の化け物と。
「久しぶりだな。化け物」
ジャンヌははっきりと言った。
「な、実の母に向かって化け物とは何よ」
王妃は驚いて言った。
「ふんっ、白々しい。どす黒いオーラがだだ漏れだぞ、な、アレク」
「本当に。クロチアの地でシャラザール様に処分されたのではないのか、魔王よ」
ジャンヌの言葉にアレクも言う。
「な、何を言っているの」
王妃は慌てるが、
「しょうもない。あの時はクリスにも叩きのめされていたな」
「メイにも負けていたではないか。どんどん弱くなっているんだな」
ジャンヌとアレクは馬鹿にする。
「な、何だと。き、貴様ら。魔王に対してなんと無礼な。ジャスティンのように叩きのめしてやるわ」
魔王は正体を表した。
「ははは、馬鹿め。我らはボフミエの2大最終兵器。貴様なんぞに負けるわけはなかろう」
「本当に。身の程知らずだな」
アレクとジャンヌが笑う。
「強がりは今のうちだ。死ね」
魔王は魔術を発動させようとした。
「行くぞ、分身の術」
一瞬でジャンヌが消えた。
そして、ジャンヌはエドの前に転移するやエドの頭を思いっきり張り倒していた。
「げっ」
エドが壁に頭から突っ込む。
「エド、貴様、化け物を自分の母に憑依させたのか」
ジャンヌはプッツン切れていた。
「いくらムカつくとは言え、実の母だぞ。良くも母を化け物にしたな」
続いてもう一発お見舞いする、
エドは壁を突き破って中庭に放り出されていた。
そこにジャンヌが飛び込んできて何回も殴りつける。
ジやンヌは切れていた。
「何しやがる。俺のやりたいことをやるためには仕方がなかつたのさ」
「おまえ、母が貴様のことを思って毎夜泣いていたのを質ているのか」
「うるさい、うるさい、うるさい。姉上はいつもそうだ。俺を殴れば良いと思っている。
しかし、今回は負けんぞ」
エドは叫ぶや、胸元から黒い液体の瓶を取り出した。
そして、蓋を開けるや一気に飲んだ。
その瞬間だ。エドの体がみるみる大きくなる。
服が弾け飛ぶ。
「う、うそ」
ジャンヌは驚いた。
その薬は王弟が飲んだ魔人の薬だった。
そこには真っ黒で目を真っ赤に爛爛と光らせた魔神が立っていた。
しかし、クリスと違ってジャンヌらには魔人を無力化する聖魔術は使えなかった。
そして、そのクリスは今は閉じ込められており、聖魔術は使えない。
ジャンヌは呆然とした。
いくら悪い弟といえ、弟は弟だ。昔から面倒は見てきた。
その弟を殺すことなんて出来ない。
「ふんっ、いつも姉上には負けていたが、今日は勝ってやるぞ」
姉の心を知らないエドは爆裂魔術を発動した。
動揺するジャンヌは障壁を張るが魔人となったエドに勝てるわけはなく、ボロ雑巾のように弾き飛ばされる。
そして、更に一撃。ジャンヌは逃げようとしたが、また弾き飛ばされる。
一方のアレクはいきなり一人で魔王の前に残されて焦っていた。
「どうした。赤い死神か。今や、青い死神になっておるが」
魔王は笑う。
「ふんっ、武者震いで青くなっているだけだ」
「まあ、良かろう」
魔王は爆裂魔術を発動した。
アレクは避ける。
魔王は次々にマジユツを発動していく。
アレクは必死に避けるが、いつの間にか建物の片隅に追い詰められていた。
「どうした。もう逃げられないのか」
魔王は笑う。
アレクは焦っていた。このままではやられる。魔王を1人で倒すのは無理だ。
力が違いすぎる。これに勝ったクリスはやっぱり別物だ。化け物だ・・・・
「死ね。赤い死神」
魔王の手から今までの10倍の大きさの爆裂魔術がアレクに襲いかかった。
凄まじい爆発が起こった。
ジャンヌは部屋の前で警備していた近衛兵ごと扉を吹き飛ばして現れた。
「これはこれは姉上。相変わらず、凄まじい登場の仕方ですね」
エドはジャンヌの登場を見ても、驚いた様子はなく、悠々と椅子に座ったままだった。
「貴様、勝手に廃嫡になって人に皇太子を押し付けながら、都合が悪くなるとまた人を廃嫡するとはどういう料簡だ」
怒りの余り、エドの執務机を剣で一刀両断する。
「あいも変わらずがさつですね。人の話も聞きもしないで」
エドは呆れていった。
「人の話を聞きもしないで、私を廃嫡させたのはどこのどいつだ」
ジャンヌはエドの胸元を掴んで言った。
「それは、姉上の大好きな母上に聞いて頂けますか」
エドは後ろを指差した。
慌てて後ろを振り返るとそこには王妃が立っていた。
「ジャンヌお久しぶりね」
黒い笑みをたたえて王妃は言った。
しかし、この雰囲気は全く王妃ではない。
規律にうるさい母のことだ。まず机を両断したジャンヌに怒りまくるだろう。
しかし、目の前の母は笑っただけだった。それも冷たく。
「どうしたの? あまりにも長い間会わなかったから、母の顔も忘れたのかしら」
王妃は首を傾げる。
この感じはクロチアで感じた感じと同じだった。
そう、あの最悪の化け物と。
「久しぶりだな。化け物」
ジャンヌははっきりと言った。
「な、実の母に向かって化け物とは何よ」
王妃は驚いて言った。
「ふんっ、白々しい。どす黒いオーラがだだ漏れだぞ、な、アレク」
「本当に。クロチアの地でシャラザール様に処分されたのではないのか、魔王よ」
ジャンヌの言葉にアレクも言う。
「な、何を言っているの」
王妃は慌てるが、
「しょうもない。あの時はクリスにも叩きのめされていたな」
「メイにも負けていたではないか。どんどん弱くなっているんだな」
ジャンヌとアレクは馬鹿にする。
「な、何だと。き、貴様ら。魔王に対してなんと無礼な。ジャスティンのように叩きのめしてやるわ」
魔王は正体を表した。
「ははは、馬鹿め。我らはボフミエの2大最終兵器。貴様なんぞに負けるわけはなかろう」
「本当に。身の程知らずだな」
アレクとジャンヌが笑う。
「強がりは今のうちだ。死ね」
魔王は魔術を発動させようとした。
「行くぞ、分身の術」
一瞬でジャンヌが消えた。
そして、ジャンヌはエドの前に転移するやエドの頭を思いっきり張り倒していた。
「げっ」
エドが壁に頭から突っ込む。
「エド、貴様、化け物を自分の母に憑依させたのか」
ジャンヌはプッツン切れていた。
「いくらムカつくとは言え、実の母だぞ。良くも母を化け物にしたな」
続いてもう一発お見舞いする、
エドは壁を突き破って中庭に放り出されていた。
そこにジャンヌが飛び込んできて何回も殴りつける。
ジやンヌは切れていた。
「何しやがる。俺のやりたいことをやるためには仕方がなかつたのさ」
「おまえ、母が貴様のことを思って毎夜泣いていたのを質ているのか」
「うるさい、うるさい、うるさい。姉上はいつもそうだ。俺を殴れば良いと思っている。
しかし、今回は負けんぞ」
エドは叫ぶや、胸元から黒い液体の瓶を取り出した。
そして、蓋を開けるや一気に飲んだ。
その瞬間だ。エドの体がみるみる大きくなる。
服が弾け飛ぶ。
「う、うそ」
ジャンヌは驚いた。
その薬は王弟が飲んだ魔人の薬だった。
そこには真っ黒で目を真っ赤に爛爛と光らせた魔神が立っていた。
しかし、クリスと違ってジャンヌらには魔人を無力化する聖魔術は使えなかった。
そして、そのクリスは今は閉じ込められており、聖魔術は使えない。
ジャンヌは呆然とした。
いくら悪い弟といえ、弟は弟だ。昔から面倒は見てきた。
その弟を殺すことなんて出来ない。
「ふんっ、いつも姉上には負けていたが、今日は勝ってやるぞ」
姉の心を知らないエドは爆裂魔術を発動した。
動揺するジャンヌは障壁を張るが魔人となったエドに勝てるわけはなく、ボロ雑巾のように弾き飛ばされる。
そして、更に一撃。ジャンヌは逃げようとしたが、また弾き飛ばされる。
一方のアレクはいきなり一人で魔王の前に残されて焦っていた。
「どうした。赤い死神か。今や、青い死神になっておるが」
魔王は笑う。
「ふんっ、武者震いで青くなっているだけだ」
「まあ、良かろう」
魔王は爆裂魔術を発動した。
アレクは避ける。
魔王は次々にマジユツを発動していく。
アレクは必死に避けるが、いつの間にか建物の片隅に追い詰められていた。
「どうした。もう逃げられないのか」
魔王は笑う。
アレクは焦っていた。このままではやられる。魔王を1人で倒すのは無理だ。
力が違いすぎる。これに勝ったクリスはやっぱり別物だ。化け物だ・・・・
「死ね。赤い死神」
魔王の手から今までの10倍の大きさの爆裂魔術がアレクに襲いかかった。
凄まじい爆発が起こった。
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