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第二章 大国での失恋
大国皇太子はクリスと間接キス出来ない
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「オウっあれは何?」
クリスは次から次にオウに聞いていく。
初めての街は刺激でいっぱいだった。
そこそこ遊んでいる他の5人はそうでもないが、
クリスには見る物見る者珍しかった。
その目が雑貨屋に吸い寄せられる。
「見てみる?」
「良いんですか?」
勇んで店の中に入る。
中にはかわいらしい文房具とか扇子、人形などいろんなものがあった。
一つ一つ手に取ってクリスは見て行く。
「なんか気に入ったものがあったら言ってね。何でも買うよ。」
「ラッキー、オウこれが欲しい」
早速ジャンヌが後ろから20個ばかりのキーフォルダーを手に持っていう。
「お前に言っていない」
「オウ冷たい。お金まだ変えていないから無いんだよね」
「俺もこれ」
アレクが鬼の面のようなものを買っている
「お前は何で」
「すまん。普通金なんて持っていない。」
そう言えばそうだ。この連中金持っていそうなのはいなかった。
「そんなに金持ってきていないぞ。
2人のつもりだっただから」
と言いながら財布を出す。
「最悪つけで」
「こんな場末の店でつけなんてきくか」
店主が聞けば怒りそうなことを平気で言う。
結局店を出た時は皆紙袋を持っていた。
クリスは一緒に来た侍女向けにかわいらしいペンを買っていた。
そのまま大通りを歩いていくと広場に出た。
屋台がたくさん出ている。
「うわあ、すごいですね。
これが屋台」
「何か食べてみる?」
「えっ良いんですか」
嬉々としてクリスが頷く。
「ここのお勧めはクレープかな」
「じゃあいちご」
真っ先にアレクが言う。
「お前らな!」
「私は納豆」
「何だその納豆って」
アレクが聞く。
「うーん、面白そうだから。」
「じゃあジャムで」
「ミックス」
「クリスは」
「オウのお勧めに任せます」
「じゃあアップル2つ」
それぞれ作ってもらって食べながら歩く。
「どう?」
しっかり両手で持って歩来ながら食べるクリスに聞く。
「おいしいです。
というか外で食べながら歩くって初めてで
本当においしい」
ニコッと笑ったクリスはオーウェンにとって天使だった。
「げっ、まずい!」
思わず吐き出しそうになりながらジャンヌが言う。
「だからそんなゲテモノなんか頼むから」
アレクが言う。
「アレクも食べれば」
ジャンヌが差し出すのをそのまま食べる。
「まあ、間接キッス」
驚いてガーネットが言う。
「えっ。そんなに気にすることか」
ジャンヌとアレクは不思議そうにガーネットを見る。
「軍とかでは別に普通だぞ。食べ比べなんて」
「同性じゃなくて異性間でもですか」
ガーネットが聞く。
「別にそんなに気にしないけど。」
ウィルが言う。
「じゃあウィルのミックスちょうだい。」
言われて普通にウィルは自分のをガーネットの前に差し出す。
それを1口かじって
「じゃあ私のジャムも」
ウイルがかじる。
それを見ながらオーウェンは同じものを買った事を失敗したと悔しがった。
違ったら間接キス出来たのに。
それを面白そうにアレクが見ていた。
昼前になったので、街のこじんまりしたレストランに来る。
「よう、旦那。今日は美男美女たくさん連れてきてくれたんだね。」
案内してくれた旦那が声かける。
6人掛けの大きな机に案内される。
「友人たちなんだ。日替わりランチまだある。」
「ああ、あと3っつ。」
「じゃあ女性にはランチを
俺はカボチャ尽くしで」
「俺はCランチで。」
「じゃあ僕はAで」
男共がそれぞれ注文する。
「まあ、おいしそう。」
湯気を上げて出てきた、ランチはクリームシチューぽいのに、揚げ物。サラダ、スープがついていた。
「どう?」
クリスに聞くと
「おいしいです。このシチューがまた絶品で口の中でとろける感じ。」
「良かったらパンプキンのケーキは絶品だよ」
先ほどの食べ比べが出来なかったので、オーウェンが勧める。
「ごめんなさい。パンプキンはちょっと」
アレクが横で噴出した。
「アレク、吹き出すなんて汚い」
ジャンヌが文句を言う。
「クリス、まだかぼちゃ苦手なの治らないの。」
「ごめんなさい。王妃教育でも出されるんだけど、どんどん量が多くなってきて、ますます嫌いに…」
エリザベスおば様、何やってくれるんだよ。
そう言えばクリスは昔からかぼちゃは苦手だった事を思い出した。
最近の健康ブームでパンプキンケーキがマーマレードの同級生の間で流行っていたので、良いかなと思ったのだが、クリスが苦手なのを忘れていた。
オーウェンは自分を許せなかった。
せっかくクリスと間接キスいやいや食べ比べが出来たのに…・
クリスは次から次にオウに聞いていく。
初めての街は刺激でいっぱいだった。
そこそこ遊んでいる他の5人はそうでもないが、
クリスには見る物見る者珍しかった。
その目が雑貨屋に吸い寄せられる。
「見てみる?」
「良いんですか?」
勇んで店の中に入る。
中にはかわいらしい文房具とか扇子、人形などいろんなものがあった。
一つ一つ手に取ってクリスは見て行く。
「なんか気に入ったものがあったら言ってね。何でも買うよ。」
「ラッキー、オウこれが欲しい」
早速ジャンヌが後ろから20個ばかりのキーフォルダーを手に持っていう。
「お前に言っていない」
「オウ冷たい。お金まだ変えていないから無いんだよね」
「俺もこれ」
アレクが鬼の面のようなものを買っている
「お前は何で」
「すまん。普通金なんて持っていない。」
そう言えばそうだ。この連中金持っていそうなのはいなかった。
「そんなに金持ってきていないぞ。
2人のつもりだっただから」
と言いながら財布を出す。
「最悪つけで」
「こんな場末の店でつけなんてきくか」
店主が聞けば怒りそうなことを平気で言う。
結局店を出た時は皆紙袋を持っていた。
クリスは一緒に来た侍女向けにかわいらしいペンを買っていた。
そのまま大通りを歩いていくと広場に出た。
屋台がたくさん出ている。
「うわあ、すごいですね。
これが屋台」
「何か食べてみる?」
「えっ良いんですか」
嬉々としてクリスが頷く。
「ここのお勧めはクレープかな」
「じゃあいちご」
真っ先にアレクが言う。
「お前らな!」
「私は納豆」
「何だその納豆って」
アレクが聞く。
「うーん、面白そうだから。」
「じゃあジャムで」
「ミックス」
「クリスは」
「オウのお勧めに任せます」
「じゃあアップル2つ」
それぞれ作ってもらって食べながら歩く。
「どう?」
しっかり両手で持って歩来ながら食べるクリスに聞く。
「おいしいです。
というか外で食べながら歩くって初めてで
本当においしい」
ニコッと笑ったクリスはオーウェンにとって天使だった。
「げっ、まずい!」
思わず吐き出しそうになりながらジャンヌが言う。
「だからそんなゲテモノなんか頼むから」
アレクが言う。
「アレクも食べれば」
ジャンヌが差し出すのをそのまま食べる。
「まあ、間接キッス」
驚いてガーネットが言う。
「えっ。そんなに気にすることか」
ジャンヌとアレクは不思議そうにガーネットを見る。
「軍とかでは別に普通だぞ。食べ比べなんて」
「同性じゃなくて異性間でもですか」
ガーネットが聞く。
「別にそんなに気にしないけど。」
ウィルが言う。
「じゃあウィルのミックスちょうだい。」
言われて普通にウィルは自分のをガーネットの前に差し出す。
それを1口かじって
「じゃあ私のジャムも」
ウイルがかじる。
それを見ながらオーウェンは同じものを買った事を失敗したと悔しがった。
違ったら間接キス出来たのに。
それを面白そうにアレクが見ていた。
昼前になったので、街のこじんまりしたレストランに来る。
「よう、旦那。今日は美男美女たくさん連れてきてくれたんだね。」
案内してくれた旦那が声かける。
6人掛けの大きな机に案内される。
「友人たちなんだ。日替わりランチまだある。」
「ああ、あと3っつ。」
「じゃあ女性にはランチを
俺はカボチャ尽くしで」
「俺はCランチで。」
「じゃあ僕はAで」
男共がそれぞれ注文する。
「まあ、おいしそう。」
湯気を上げて出てきた、ランチはクリームシチューぽいのに、揚げ物。サラダ、スープがついていた。
「どう?」
クリスに聞くと
「おいしいです。このシチューがまた絶品で口の中でとろける感じ。」
「良かったらパンプキンのケーキは絶品だよ」
先ほどの食べ比べが出来なかったので、オーウェンが勧める。
「ごめんなさい。パンプキンはちょっと」
アレクが横で噴出した。
「アレク、吹き出すなんて汚い」
ジャンヌが文句を言う。
「クリス、まだかぼちゃ苦手なの治らないの。」
「ごめんなさい。王妃教育でも出されるんだけど、どんどん量が多くなってきて、ますます嫌いに…」
エリザベスおば様、何やってくれるんだよ。
そう言えばクリスは昔からかぼちゃは苦手だった事を思い出した。
最近の健康ブームでパンプキンケーキがマーマレードの同級生の間で流行っていたので、良いかなと思ったのだが、クリスが苦手なのを忘れていた。
オーウェンは自分を許せなかった。
せっかくクリスと間接キスいやいや食べ比べが出来たのに…・
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