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9 二回目のデート、仲を深めたくて贈るプレゼント
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「俺たち、ここここここ、恋人なのに、何でデートがダメなんだ!?」
レグルスは付き合い始めたばかりのキャサリンをデートに誘って撃沈していた。
「わ、忘れたの?あんた、街中に響き割る大声で私に告白して…、しかもプロポーズまでしたじゃない!みんな覚えてる!恥ずかしい!街でのデートは夏までなし!」
「そ、そんな…。」
レグルスが明らかに落ち込んだ顔をしていると、キャサリンは申し訳ないことをしたような気持ちになるらしい。
「じゃ、じゃあ…、イースターに帰るでしょ?首都でデートする、これでどう?」
二回目のデートが三か月後の首都デートに決まった。
ー---
『デートコースは私が決めるから!』とキャサリンに言われたのでレグルスはデートコースについては何も考えてはいない。代わりにプレゼントを用意した。
本当は二か月も前に魔法学園の近隣の商店で購入していたのだが、渡せないままにデートの日を迎えてしまったのだ。
レグルスは焦げ茶の髪の前髪をあげてセットし、髪色よりやや暗い焦げ茶のロングコートを着て、待ち合わせの30分も前から噴水広場の前で待っていた。ちなみにコートの下には緑色のニットを着ている。道行く女の子たちが、「あの人、かっこいい」「一人かな」「声かけてみる?」なんて噂をしているが、レグルスはただ一人を待ち望んでいて周囲の声は気にならなかった。
やがて待ち合わせ時間ぴったりに噴水広場にその人は現れた。フレアのベージュのロングコートに、黒いショルダーバックとショートブーツを合わせている。
「おはよう、レグルス。」
キャサリンはレグルスを”クマ男”と呼ぶのをやめて、名前を呼んでくれる。まだキャサリンに名前を呼ばれると、レグルスは心臓をつかまれたようにドキドキしてしまう。
「遅いぞ、キャ……ロバート。」
一方のレグルスはまだキャサリンを名前で呼べない。早く名前を呼べるようにならないとキャサリンに愛想をつかされるかもしれないとレグルスは不安になっていたが、キャサリンは呼び名は『平凡女』でなければ特に気にしない。付き合うようになって『キャ……ロバート』が照れて名前が呼べないのだとも理解した。
周囲の女の子たちは待ち合わせにやってきたキャサリンを見て「え、普通」「私たちもイケるかも」とざわざわしていたが、レグルスの耳には全く入っていなかった。
ちなみにキャサリンの耳はしっかりそれらの声を拾った。
「時間ぴったりだけど。あんたが早いのよ。」
キャサリンはショルダーバックからメモ帳を取り出してそこに書かれた店のリストをレグルスに見せた。いくつかの店には丸がついている。
「今日はこの店に行くから。全部、ここ数か月でできた新しい店なの。いつも休暇で首都に帰ると新しい店巡りをするから調べてあるの。」
「…お前の趣味に付き合えってこと?」
レグルスは思わず憎まれ口をたたいてしまうが、もちろん内心はとても喜んでいる。しかし、彼の内心をまだ完全に理解できていないキャサリンは眉を寄せてメモ帳を閉じてしまう。
「嫌なら解散する?」
「なわけあるか!!」
こうして二人は「あれってデートなの?」「かっこいい人、怒鳴ってたね」という言葉を背に受けながらデートへと出発した。
ー---
「ここは?キャンプ用品店?」
「そう!新しく専門店ができたの!最近はちょっと懐に余裕のある平民の間で、郊外でキャンプするのが流行っているからね。ロマーノの専門店を輸入したの。」
「ロバート商会の店なのか?」
「うん。あんたも冒険クラブにいるし、興味があるかも、と思って。」
レグルスが冒険クラブに入ったのはキャサリンを男だらけのクラブに入れておきたくないからという自分本位な考えからだったが、活動自体はとても楽しく参加していた。
「魔法キャンプグッズのコーナーもあるよ。これはロマーノとは違うところね。」
キャサリンは楽しそうにどんなグッズが売れているのかを話し出す。まるで自分が責任者であるかのように内情を良く知っている。よくよく聞けば立ち上げにかかわっていたらしい。
「「辛っ!!!」」
ランチに訪れた異国情緒あふれる少し怪しげなレストランでレグルスが食べているのは緑色のカレーで、キャサリンが食べているのは赤色のカレーだ。
キャサリンは激しく咳き込み水を飲むが、「水じゃだめだ…」と舌を突き出している。レグルスも水を飲むが、全く同じ結論に至って舌を突き出した。その状態で顔を見合わせて笑いあう。
「辛いけど…、悪くないな…。」
「そうね。辛すぎるけど。」
二人で咳き込んでいるとマスターが白くて甘い飲み物を差し出しながら、「家はお残し厳禁だからな」と言われ、二人そろって仲良くギョッとした。
その後にはテディベア専門店を訪れてキャサリンにテディベアを買ったり、ジェラートの移動販売車でお互いにジェラートを買って食べたりした。
デートの最後には男性用品の店を訪れた。
「いくら新しいお店でも、男性用品の店に女子一人では入りにくいんだよね。」
「いつもはどうしてるんだ?」
「パパか兄さんたちについていくけど…。」
二人で話しながら店を見ていると、「キティー--!」という大きな声と共に誰かがどたばたと駆け寄ってくる気配がした。キャサリンはげっという顔をして振り返る。
そこにいたのはレグルスもあったことのある、キャサリンの父、ロバート商会の幹部でもあるヘンリー・ロバ―トだ。洗練された見た目と合わない、残念なほどのキャサリン愛を持つ人物である。
「新しい男性用品店に行くときはパパと一緒だったのに、今回は一人で来たのかい?」
「…パパ。大きい声で呼ばないでよ、恥ずかしい。」
「言ってくれれば無理にでも時間を作ってパパが付き添ったのに!」
ヘンリーの手には先ほど二人も訪れたテディベア専門店の紙袋を持っている。
「新しくできたテディベア専門店には行ってしまったかい?3月にオープンした新しい店だ。今日、私も行ってね、キティにお土産を買ってきたんだが………。」
そこでヘンリーはキャサリンの隣にいるレグルスに気づいた。レグルスの顔はヘンリーの危険人物リストのトップにあるため、すぐに誰だか気づいて顔をしかめた。ヘンリーはキャサリンをお前と呼んだり、ヘンリーをお義父さんと呼んだりしたレグルスを目の敵にしているのだ。
さらにヘンリーの左手にはテディベア専門店の紙袋がある。
「き、キティ、なんでこの男と一緒に?」
「パパ、今日はデートなの。邪魔しないで。」
「で、デートだって!?」
ヘンリーはわなわなと震えながらレグルスを振り返り睨みつける。
「まさか、この男は、こ、恋人なのかい?キャサリンのこと、『お前』なんて呼ぶ乱暴な男だぞ?」
キャサリンが口を開こうとしていたのをレグルスが遮る。キャサリンの父親には今後も考えてしっかり挨拶しておかなければ。
「キャサリンさんとお付き合いさせていただいています、レグルス・デイビーです。」
付き合い始めてからレグルスがキャサリンの名前を呼べないのはキャサリンの前でだけである。
「お付き合い!?そんなの聞いてないぞ!?」
「パパにはママから話が言ってるはずだけど。きっと、ママ、言わない方がいいと思ったんだ。」
「将来的には結婚したいと考えています。」
「け、結婚だって!!??」
「ちょっと、レグルス。私、それはまだ早いって…。」
レグルスは真剣な顔でヘンリーを見つめるが、ヘンリーはますます震えた。
「そ、そんなの!許すわけがないだろう!!キティ!帰るぞ!!」
「パパ!いい加減にして!嫌いになるよ!」
「き、嫌い!?」
キャサリンに言われた『嫌い』がリフレインしているようで、ヘンリーは震えながらがくがくと後ずさっていく。
「ごめんね。パパったら普段は優秀なのに、私とママのことになると変になるから。」
「いや、でも親御さんを心配させるのも良くないし、今日は解散にしよう。夕飯前には解散する話だったし。」
「え?まだ一時間ぐらいは…。」
時計を見ながら渋る様子はキャサリンもまだレグルスと一緒にいたいと思ってくれているようで、嬉しくなってしまう。ちらりとがくがくしたまま、しかし去っていく気配のないヘンリーを見て、キャサリンに目を戻した。
「今日は…その…、楽しかった。こ、これ……、たまたま店に入って、たまたま……その…、たまたま買ったから、やるよ。」
レグルスは綺麗に包装された細長い包みをキャサリンに差し出した。隣では「たまたま買ったプレゼントなんて…!パパがもっといいものを買ってやる…!」とヘンリーが騒いでいたがキャサリンは嬉しそうに受け取ってくれた。
「私も楽しかった。また行こうね。」
「ああ…、また。キャ…キャサリン。」
そうしてキャサリンはレグルスが持っていたテディベア専門店の紙袋を受け取ると、ヘンリーを引きずって帰っていった。「私は認めないからなー!!!」というヘンリーの叫び声は大分離れたところからでもよく聞こえた。
…大きい声ってあんなに響くのか、気をつけよう。
休暇明けの魔法学園では小ぶりな赤い石のついたネックレスをつけてレグルスと喧嘩しながら歩くキャサリンの姿が見られるようになった。
レグルスは付き合い始めたばかりのキャサリンをデートに誘って撃沈していた。
「わ、忘れたの?あんた、街中に響き割る大声で私に告白して…、しかもプロポーズまでしたじゃない!みんな覚えてる!恥ずかしい!街でのデートは夏までなし!」
「そ、そんな…。」
レグルスが明らかに落ち込んだ顔をしていると、キャサリンは申し訳ないことをしたような気持ちになるらしい。
「じゃ、じゃあ…、イースターに帰るでしょ?首都でデートする、これでどう?」
二回目のデートが三か月後の首都デートに決まった。
ー---
『デートコースは私が決めるから!』とキャサリンに言われたのでレグルスはデートコースについては何も考えてはいない。代わりにプレゼントを用意した。
本当は二か月も前に魔法学園の近隣の商店で購入していたのだが、渡せないままにデートの日を迎えてしまったのだ。
レグルスは焦げ茶の髪の前髪をあげてセットし、髪色よりやや暗い焦げ茶のロングコートを着て、待ち合わせの30分も前から噴水広場の前で待っていた。ちなみにコートの下には緑色のニットを着ている。道行く女の子たちが、「あの人、かっこいい」「一人かな」「声かけてみる?」なんて噂をしているが、レグルスはただ一人を待ち望んでいて周囲の声は気にならなかった。
やがて待ち合わせ時間ぴったりに噴水広場にその人は現れた。フレアのベージュのロングコートに、黒いショルダーバックとショートブーツを合わせている。
「おはよう、レグルス。」
キャサリンはレグルスを”クマ男”と呼ぶのをやめて、名前を呼んでくれる。まだキャサリンに名前を呼ばれると、レグルスは心臓をつかまれたようにドキドキしてしまう。
「遅いぞ、キャ……ロバート。」
一方のレグルスはまだキャサリンを名前で呼べない。早く名前を呼べるようにならないとキャサリンに愛想をつかされるかもしれないとレグルスは不安になっていたが、キャサリンは呼び名は『平凡女』でなければ特に気にしない。付き合うようになって『キャ……ロバート』が照れて名前が呼べないのだとも理解した。
周囲の女の子たちは待ち合わせにやってきたキャサリンを見て「え、普通」「私たちもイケるかも」とざわざわしていたが、レグルスの耳には全く入っていなかった。
ちなみにキャサリンの耳はしっかりそれらの声を拾った。
「時間ぴったりだけど。あんたが早いのよ。」
キャサリンはショルダーバックからメモ帳を取り出してそこに書かれた店のリストをレグルスに見せた。いくつかの店には丸がついている。
「今日はこの店に行くから。全部、ここ数か月でできた新しい店なの。いつも休暇で首都に帰ると新しい店巡りをするから調べてあるの。」
「…お前の趣味に付き合えってこと?」
レグルスは思わず憎まれ口をたたいてしまうが、もちろん内心はとても喜んでいる。しかし、彼の内心をまだ完全に理解できていないキャサリンは眉を寄せてメモ帳を閉じてしまう。
「嫌なら解散する?」
「なわけあるか!!」
こうして二人は「あれってデートなの?」「かっこいい人、怒鳴ってたね」という言葉を背に受けながらデートへと出発した。
ー---
「ここは?キャンプ用品店?」
「そう!新しく専門店ができたの!最近はちょっと懐に余裕のある平民の間で、郊外でキャンプするのが流行っているからね。ロマーノの専門店を輸入したの。」
「ロバート商会の店なのか?」
「うん。あんたも冒険クラブにいるし、興味があるかも、と思って。」
レグルスが冒険クラブに入ったのはキャサリンを男だらけのクラブに入れておきたくないからという自分本位な考えからだったが、活動自体はとても楽しく参加していた。
「魔法キャンプグッズのコーナーもあるよ。これはロマーノとは違うところね。」
キャサリンは楽しそうにどんなグッズが売れているのかを話し出す。まるで自分が責任者であるかのように内情を良く知っている。よくよく聞けば立ち上げにかかわっていたらしい。
「「辛っ!!!」」
ランチに訪れた異国情緒あふれる少し怪しげなレストランでレグルスが食べているのは緑色のカレーで、キャサリンが食べているのは赤色のカレーだ。
キャサリンは激しく咳き込み水を飲むが、「水じゃだめだ…」と舌を突き出している。レグルスも水を飲むが、全く同じ結論に至って舌を突き出した。その状態で顔を見合わせて笑いあう。
「辛いけど…、悪くないな…。」
「そうね。辛すぎるけど。」
二人で咳き込んでいるとマスターが白くて甘い飲み物を差し出しながら、「家はお残し厳禁だからな」と言われ、二人そろって仲良くギョッとした。
その後にはテディベア専門店を訪れてキャサリンにテディベアを買ったり、ジェラートの移動販売車でお互いにジェラートを買って食べたりした。
デートの最後には男性用品の店を訪れた。
「いくら新しいお店でも、男性用品の店に女子一人では入りにくいんだよね。」
「いつもはどうしてるんだ?」
「パパか兄さんたちについていくけど…。」
二人で話しながら店を見ていると、「キティー--!」という大きな声と共に誰かがどたばたと駆け寄ってくる気配がした。キャサリンはげっという顔をして振り返る。
そこにいたのはレグルスもあったことのある、キャサリンの父、ロバート商会の幹部でもあるヘンリー・ロバ―トだ。洗練された見た目と合わない、残念なほどのキャサリン愛を持つ人物である。
「新しい男性用品店に行くときはパパと一緒だったのに、今回は一人で来たのかい?」
「…パパ。大きい声で呼ばないでよ、恥ずかしい。」
「言ってくれれば無理にでも時間を作ってパパが付き添ったのに!」
ヘンリーの手には先ほど二人も訪れたテディベア専門店の紙袋を持っている。
「新しくできたテディベア専門店には行ってしまったかい?3月にオープンした新しい店だ。今日、私も行ってね、キティにお土産を買ってきたんだが………。」
そこでヘンリーはキャサリンの隣にいるレグルスに気づいた。レグルスの顔はヘンリーの危険人物リストのトップにあるため、すぐに誰だか気づいて顔をしかめた。ヘンリーはキャサリンをお前と呼んだり、ヘンリーをお義父さんと呼んだりしたレグルスを目の敵にしているのだ。
さらにヘンリーの左手にはテディベア専門店の紙袋がある。
「き、キティ、なんでこの男と一緒に?」
「パパ、今日はデートなの。邪魔しないで。」
「で、デートだって!?」
ヘンリーはわなわなと震えながらレグルスを振り返り睨みつける。
「まさか、この男は、こ、恋人なのかい?キャサリンのこと、『お前』なんて呼ぶ乱暴な男だぞ?」
キャサリンが口を開こうとしていたのをレグルスが遮る。キャサリンの父親には今後も考えてしっかり挨拶しておかなければ。
「キャサリンさんとお付き合いさせていただいています、レグルス・デイビーです。」
付き合い始めてからレグルスがキャサリンの名前を呼べないのはキャサリンの前でだけである。
「お付き合い!?そんなの聞いてないぞ!?」
「パパにはママから話が言ってるはずだけど。きっと、ママ、言わない方がいいと思ったんだ。」
「将来的には結婚したいと考えています。」
「け、結婚だって!!??」
「ちょっと、レグルス。私、それはまだ早いって…。」
レグルスは真剣な顔でヘンリーを見つめるが、ヘンリーはますます震えた。
「そ、そんなの!許すわけがないだろう!!キティ!帰るぞ!!」
「パパ!いい加減にして!嫌いになるよ!」
「き、嫌い!?」
キャサリンに言われた『嫌い』がリフレインしているようで、ヘンリーは震えながらがくがくと後ずさっていく。
「ごめんね。パパったら普段は優秀なのに、私とママのことになると変になるから。」
「いや、でも親御さんを心配させるのも良くないし、今日は解散にしよう。夕飯前には解散する話だったし。」
「え?まだ一時間ぐらいは…。」
時計を見ながら渋る様子はキャサリンもまだレグルスと一緒にいたいと思ってくれているようで、嬉しくなってしまう。ちらりとがくがくしたまま、しかし去っていく気配のないヘンリーを見て、キャサリンに目を戻した。
「今日は…その…、楽しかった。こ、これ……、たまたま店に入って、たまたま……その…、たまたま買ったから、やるよ。」
レグルスは綺麗に包装された細長い包みをキャサリンに差し出した。隣では「たまたま買ったプレゼントなんて…!パパがもっといいものを買ってやる…!」とヘンリーが騒いでいたがキャサリンは嬉しそうに受け取ってくれた。
「私も楽しかった。また行こうね。」
「ああ…、また。キャ…キャサリン。」
そうしてキャサリンはレグルスが持っていたテディベア専門店の紙袋を受け取ると、ヘンリーを引きずって帰っていった。「私は認めないからなー!!!」というヘンリーの叫び声は大分離れたところからでもよく聞こえた。
…大きい声ってあんなに響くのか、気をつけよう。
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