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8 キャサリンとクマ男
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レグルスの公開告白は魔法学園で知らぬ人はいないほどに噂になり、魔法学園新聞にも取り上げられたほどだった。相手がキャサリンであることもばっちり知られ、キャサリンは普通科の同級生たちにもいろいろときかれて辟易していた。
もちろん真面目なキャサリンのこと、嘘をつくのはよろしくない、と告白されて付き合ったあらましを肯定して回ることとなった。
あのクマ男、昔から声だけはでかくて困ったやつ…。今は背もでかいけど…。そう内心は文句を言うキャサリンだがその表情は明るいものだった。
思えば、出会ったころのクマ男ことレグルスは女の子たちや子分たちを引き連れてふんぞり返る、嫌味なやつだった。親の経歴を持ちだして自分はすごいんだと鼻にかける、キャサリンのもっとも嫌いなタイプだった。
放っておいてくれればいいのに、なぜかキャサリンのことを目の敵にして睨みつけてきた。目が合っても合わなくても『平凡女』『お前のことなんて気にかけてない』と謎の罵りを受けた。
二年生になるとデイビー家の子分たちは見かけなくなり、自慢をする時も自分の成績を持ちだすようになった。親の経歴を持ちだすのに比べれば何十倍も好ましいので、キャサリンのもっとも嫌いなタイプから脱していたが、なぜかレグルスは彼女の異性との交友関係をやり玉に挙げて、『不純異性交遊』を怒るようになったためにつまらない言い争いが続いた。
間違いは正さねば、という正義感の強いキャサリンはレグルスの謎の言いがかりに毎回反論するので、二人の周囲は常ににぎやかだった。
当時のレグルスは視野が狭く、頭の固い男だった。キャサリンとしては仲良くしているつもりはなかったが、取り巻きの女の子たちからは『レグルスくんをたぶらかしてる!』とよく呼び出された。
マーリン達にも『仲が良くていいわね』なんて言われていたが、あれを仲がいいととらえる人たちの考えがキャサリンにはわからなかった。
そして、階段から落ちる事件。どこからか駆けつけて助けてくれたレグルスはお姫様のピンチに駆け付ける騎士のようでとてもかっこよかったが、その後、自慢の大声で全てを台無しにしていた。その前に流れていた『キャサリンが卒業後に結婚する』という噂は耐え難いものだったが、その後に流れた『キャサリンがレグルスの女である』という噂も違うベクトルで耐え難いものだった。
全く、『不純異性交遊』を責めるならそのような噂にならないように配慮してほしいものだ。
この一件の後、レグルスの周りから取り巻きのカルベット家の女の子が消えたから、彼にとっては良かったことかもしれないが。
この後、レグルスの背はぐんぐんと伸び始め、キャサリンへの態度も、ちょっと変わった。
「お、おおおおおおい、ロバート。きょ、今日は食堂でと、特別なケーキが出るぞ。」
「こ、今度の属性魔法の実技試験、お前大丈夫なのか?上手くできないと、補習だぞ。」
「きょ、今日の数学の宿題、難しくないか。一人で全部やるのは、その、大変だよな?」
キャサリンを気にかけるような言葉をかけてくれることが増えた。やはり、取り巻きたちに目をつけられたのを彼なりに心配してくれていたのだろう。普通の会話はすらすらとしゃべるのに、こういう時だけ所々どもるのは不思議だが。
(マーリン)「ねえ、キャサリン。レグルス、あなたのこと好きなんじゃない?」
(ヨーク)「ちょっと、レグルスの言葉の裏の意味を読み取ってやってくれないか?」
(ブルック)「嫌よ嫌よも好きのうちって言うでしょ?ツンデレよ!ツンデレ!レグルスのはそれよ。」
なんて友人たちは言っていたが、キャサリンには理解できなかった。
「好きな人に『平凡女』なんて言う?嫌われるよ?」
「裏に隠さなければいけないのって悪い意味でしょう?良い意味を隠すの?私に?」
「んー?でも嫌って言っている間は好きって思われたくないってことじゃない?」
友人たちの意見は受け入れられなかったが、キャサリンの頭の片隅には常に残り続けた。しかし、気が強いし、正論を振りかざしてしまうところのあるキャサリンの常識からすると、それはありえないことだった。
「キャサリンに恋心を教えるのは無理だわ。しかも、興味がないから教わる気もないんだもの。」
「キャサリンにとっての魔法と同じね。」
「私がヨークのかっこいいところを話している時のキャサリン、顔が露骨につまんなさそうなんだから。マーリン様はそのうちに怒るわよ。」
「ちなみに、それは恋バナじゃなくてあなたの性癖の暴露だと私も思う。」
ブルックもたまにびっくりするぐらい辛辣である。
そうして四年生となり、キャサリンは念願だった普通科に進学した。さらに成績優秀者として特進コースへの所属が認められた。特進コースは政治家に必須の道と思われがちだが、他国の大学に願書を出す際に成績優秀者の証として使える。
逆に、それ以外は証として使えない。四年生に進学する前にクラス担任であるシャーリー先生と進路面談をしたが、他国の大学への進学を検討しているのはキャサリンだけ、過去にもいなかったようだ。
魔力もちを魔法学園へ通わせないことが罪に問われるのでなければ、キャサリンは魔法学園に入学したくはなかった。魔法の授業にはちっとも興味がわかず、ただ赤点を回避するためだけの勉強は苦痛だった。
普通科特進コースは政治家を目指す貴族の令息ばかりだったが、もう一人、キャサリンの他に女の子がいた。王家から分家したマクレガー家当主の長女で名前をオリヴィアといった。
「私は卒業後は政治家になってバリバリ働くの。叔母様みたいに。もっと政治家になりたい女の子がいると思ったのに、残念だわ。でも、政治家志望じゃなくてもキャサリンがいてよかったわ。」
「私もオリヴィアがいてよかったわ。」
キャサリンはオリヴィアとランチを食べることが増え、元のクラスメイトとの接点は減った。ルームメイトたちとは朝と夜に会うが、それ以外のクラスメイトとは普通科進学者以外はほとんど会わなくなった。
レグルスと会わなくなったのは静かになってとてもよかったが、にぎやかだった周囲が静かになってしまったことにはちょっとした寂しさを感じていた。
そんなある日のことだった。
「おい、ロバート!」
久々にレグルスが騒々しくキャサリンに絡んできたと思ったら、とあるお願いをしてきた。
「俺…………。」
たっぷりと間をとるレグルスことクマ男。
「…………付き合えよ。」
いつもあんなにうるさい声で騒いでいるのに、なぜこういう大事そうな時だけ静かなのか。キャサリンよりも20センチは高い背丈から繰り出される小さい声が情けない。
優秀なキャサリンは聞き直すことなく、内容を推測した。『俺』そして『付き合えよ』をつなぎ合わせると『俺に付き合えよ』。何か用事を手伝ってもらいたいということか。
キャサリンはあんなことになるとは思わずに、たまにはにぎやかなのもいいだろうとレグルスの誘いを了承した。
結果はあの通りだ。直前にマーリンとの噂が流れていたので、友人のキャサリンにプレゼント選びでも手伝ってほしいのかと思えば、まるでマーリンがよく話してくれるデートのように連れまわされた。
あれはあれで楽しかったが、意中のマーリンに勘違いされるのでは?と思い問い詰めると、まさかの過去一番の大声での告白。続いてのプロポーズ。
まさかまさか、そんなに好かれているなんて、思いもしなかった。だって、あんなに私に喧嘩をけしかけ、なかなかひどいこともたくさん言ってきたではないか。
「け……、結婚!?ま、まだ早いわ!!お付き合い!お付き合いからで!!」
と思わず大きな声を出した時には、周りにたくさんの人がいて拍手とヤジに迎えられた。慌てたが、レグルスの本当に嬉しそうな赤い顔を見ると何も言えなかった。
ああ、私のことが好きだと言う今の会話がクマ男の本心だったんだ…。じゃあ、今までのは何?本当に照れ隠し?嫌よ嫌よも好きの内?
どうやらキャサリンも視野が狭くて頭の固い女だったらしい。
付き合い始めて、レグルスが何か変わったのかというと、あまり変わっていない。ただ、専科に進学して距離が開いていたのがウソのように毎日会うようになったし、喧嘩も復活した。
喧嘩の種類は違うものになったが。
「な…!どうして俺と毎日ランチが食べられないんだ!」
「だから!紹介したでしょ?普通科特進の友達のオリヴィアとお昼は食べてるの!それに!夜は一緒に食べる約束をしたでしょ?昼は別でいいじゃない?」
「ここここここ、恋人の俺よりもただの友人を優先するのか?」
「友人も大切でしょう!」
「ここここここ、恋人はたった一人だ!」
「友人だって一人一人違うけど。」
隣で聞いているマーリンとヨークは「変わらないわねえ」「いきなりぐいぐい行くと嫌われるぞ」とのん気にデザートを楽しんでいる。
『嫌われる』という意見はレグルスには堪えたらしく、ぐぬぬと押し黙った。
「………来学期に再交渉だ。」
諦めてはくれなかった。
もちろん真面目なキャサリンのこと、嘘をつくのはよろしくない、と告白されて付き合ったあらましを肯定して回ることとなった。
あのクマ男、昔から声だけはでかくて困ったやつ…。今は背もでかいけど…。そう内心は文句を言うキャサリンだがその表情は明るいものだった。
思えば、出会ったころのクマ男ことレグルスは女の子たちや子分たちを引き連れてふんぞり返る、嫌味なやつだった。親の経歴を持ちだして自分はすごいんだと鼻にかける、キャサリンのもっとも嫌いなタイプだった。
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二年生になるとデイビー家の子分たちは見かけなくなり、自慢をする時も自分の成績を持ちだすようになった。親の経歴を持ちだすのに比べれば何十倍も好ましいので、キャサリンのもっとも嫌いなタイプから脱していたが、なぜかレグルスは彼女の異性との交友関係をやり玉に挙げて、『不純異性交遊』を怒るようになったためにつまらない言い争いが続いた。
間違いは正さねば、という正義感の強いキャサリンはレグルスの謎の言いがかりに毎回反論するので、二人の周囲は常ににぎやかだった。
当時のレグルスは視野が狭く、頭の固い男だった。キャサリンとしては仲良くしているつもりはなかったが、取り巻きの女の子たちからは『レグルスくんをたぶらかしてる!』とよく呼び出された。
マーリン達にも『仲が良くていいわね』なんて言われていたが、あれを仲がいいととらえる人たちの考えがキャサリンにはわからなかった。
そして、階段から落ちる事件。どこからか駆けつけて助けてくれたレグルスはお姫様のピンチに駆け付ける騎士のようでとてもかっこよかったが、その後、自慢の大声で全てを台無しにしていた。その前に流れていた『キャサリンが卒業後に結婚する』という噂は耐え難いものだったが、その後に流れた『キャサリンがレグルスの女である』という噂も違うベクトルで耐え難いものだった。
全く、『不純異性交遊』を責めるならそのような噂にならないように配慮してほしいものだ。
この一件の後、レグルスの周りから取り巻きのカルベット家の女の子が消えたから、彼にとっては良かったことかもしれないが。
この後、レグルスの背はぐんぐんと伸び始め、キャサリンへの態度も、ちょっと変わった。
「お、おおおおおおい、ロバート。きょ、今日は食堂でと、特別なケーキが出るぞ。」
「こ、今度の属性魔法の実技試験、お前大丈夫なのか?上手くできないと、補習だぞ。」
「きょ、今日の数学の宿題、難しくないか。一人で全部やるのは、その、大変だよな?」
キャサリンを気にかけるような言葉をかけてくれることが増えた。やはり、取り巻きたちに目をつけられたのを彼なりに心配してくれていたのだろう。普通の会話はすらすらとしゃべるのに、こういう時だけ所々どもるのは不思議だが。
(マーリン)「ねえ、キャサリン。レグルス、あなたのこと好きなんじゃない?」
(ヨーク)「ちょっと、レグルスの言葉の裏の意味を読み取ってやってくれないか?」
(ブルック)「嫌よ嫌よも好きのうちって言うでしょ?ツンデレよ!ツンデレ!レグルスのはそれよ。」
なんて友人たちは言っていたが、キャサリンには理解できなかった。
「好きな人に『平凡女』なんて言う?嫌われるよ?」
「裏に隠さなければいけないのって悪い意味でしょう?良い意味を隠すの?私に?」
「んー?でも嫌って言っている間は好きって思われたくないってことじゃない?」
友人たちの意見は受け入れられなかったが、キャサリンの頭の片隅には常に残り続けた。しかし、気が強いし、正論を振りかざしてしまうところのあるキャサリンの常識からすると、それはありえないことだった。
「キャサリンに恋心を教えるのは無理だわ。しかも、興味がないから教わる気もないんだもの。」
「キャサリンにとっての魔法と同じね。」
「私がヨークのかっこいいところを話している時のキャサリン、顔が露骨につまんなさそうなんだから。マーリン様はそのうちに怒るわよ。」
「ちなみに、それは恋バナじゃなくてあなたの性癖の暴露だと私も思う。」
ブルックもたまにびっくりするぐらい辛辣である。
そうして四年生となり、キャサリンは念願だった普通科に進学した。さらに成績優秀者として特進コースへの所属が認められた。特進コースは政治家に必須の道と思われがちだが、他国の大学に願書を出す際に成績優秀者の証として使える。
逆に、それ以外は証として使えない。四年生に進学する前にクラス担任であるシャーリー先生と進路面談をしたが、他国の大学への進学を検討しているのはキャサリンだけ、過去にもいなかったようだ。
魔力もちを魔法学園へ通わせないことが罪に問われるのでなければ、キャサリンは魔法学園に入学したくはなかった。魔法の授業にはちっとも興味がわかず、ただ赤点を回避するためだけの勉強は苦痛だった。
普通科特進コースは政治家を目指す貴族の令息ばかりだったが、もう一人、キャサリンの他に女の子がいた。王家から分家したマクレガー家当主の長女で名前をオリヴィアといった。
「私は卒業後は政治家になってバリバリ働くの。叔母様みたいに。もっと政治家になりたい女の子がいると思ったのに、残念だわ。でも、政治家志望じゃなくてもキャサリンがいてよかったわ。」
「私もオリヴィアがいてよかったわ。」
キャサリンはオリヴィアとランチを食べることが増え、元のクラスメイトとの接点は減った。ルームメイトたちとは朝と夜に会うが、それ以外のクラスメイトとは普通科進学者以外はほとんど会わなくなった。
レグルスと会わなくなったのは静かになってとてもよかったが、にぎやかだった周囲が静かになってしまったことにはちょっとした寂しさを感じていた。
そんなある日のことだった。
「おい、ロバート!」
久々にレグルスが騒々しくキャサリンに絡んできたと思ったら、とあるお願いをしてきた。
「俺…………。」
たっぷりと間をとるレグルスことクマ男。
「…………付き合えよ。」
いつもあんなにうるさい声で騒いでいるのに、なぜこういう大事そうな時だけ静かなのか。キャサリンよりも20センチは高い背丈から繰り出される小さい声が情けない。
優秀なキャサリンは聞き直すことなく、内容を推測した。『俺』そして『付き合えよ』をつなぎ合わせると『俺に付き合えよ』。何か用事を手伝ってもらいたいということか。
キャサリンはあんなことになるとは思わずに、たまにはにぎやかなのもいいだろうとレグルスの誘いを了承した。
結果はあの通りだ。直前にマーリンとの噂が流れていたので、友人のキャサリンにプレゼント選びでも手伝ってほしいのかと思えば、まるでマーリンがよく話してくれるデートのように連れまわされた。
あれはあれで楽しかったが、意中のマーリンに勘違いされるのでは?と思い問い詰めると、まさかの過去一番の大声での告白。続いてのプロポーズ。
まさかまさか、そんなに好かれているなんて、思いもしなかった。だって、あんなに私に喧嘩をけしかけ、なかなかひどいこともたくさん言ってきたではないか。
「け……、結婚!?ま、まだ早いわ!!お付き合い!お付き合いからで!!」
と思わず大きな声を出した時には、周りにたくさんの人がいて拍手とヤジに迎えられた。慌てたが、レグルスの本当に嬉しそうな赤い顔を見ると何も言えなかった。
ああ、私のことが好きだと言う今の会話がクマ男の本心だったんだ…。じゃあ、今までのは何?本当に照れ隠し?嫌よ嫌よも好きの内?
どうやらキャサリンも視野が狭くて頭の固い女だったらしい。
付き合い始めて、レグルスが何か変わったのかというと、あまり変わっていない。ただ、専科に進学して距離が開いていたのがウソのように毎日会うようになったし、喧嘩も復活した。
喧嘩の種類は違うものになったが。
「な…!どうして俺と毎日ランチが食べられないんだ!」
「だから!紹介したでしょ?普通科特進の友達のオリヴィアとお昼は食べてるの!それに!夜は一緒に食べる約束をしたでしょ?昼は別でいいじゃない?」
「ここここここ、恋人の俺よりもただの友人を優先するのか?」
「友人も大切でしょう!」
「ここここここ、恋人はたった一人だ!」
「友人だって一人一人違うけど。」
隣で聞いているマーリンとヨークは「変わらないわねえ」「いきなりぐいぐい行くと嫌われるぞ」とのん気にデザートを楽しんでいる。
『嫌われる』という意見はレグルスには堪えたらしく、ぐぬぬと押し黙った。
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諦めてはくれなかった。
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