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第5章 17歳の愛し子
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それは舞踏会の一週間前のことだった。マルシャローズが舞踏会への参加を決めた。舞踏会当日に久々に鉢合わせるのはどんな言動をされるか予想がつかないので事前に会っておこうとアリシラローズと相談し、クリスは教会へと向かう支度をしていた。
クリスは鮮やかな青と白のストライプのワンピースに身を包んで、貴族令嬢にしては髪も短いことがバレないようにヤスミンに編み込んでまとめてもらった。
お付きのヤスミンにルロワ公爵家でコツコツと作っていた聖女のアミュレットを持ってもらい、お茶会から帰ってきた姉と馬車に乗り込む。
護衛にはルロワ公爵家の私兵がついてくれている。
「貴族のお茶会に何個も参加したけれど、マルシャお姉さまはどこに行っても評判がよくないわね。ガルシア公爵家に嫁いでいた時も、大聖女の今も、どこを切り取っても評判は落ちていくばかりよ。
あんなに自分のことを高く持ち上げられて喜んでいた人がこんな様子だなんて、想像していなかったわ。もう少しうまくやっているものだと思っていたから。
終始振り回されているクリスへの同情も多かったわ。」
アリシラローズの姉への印象は10年前で止まっている。クリスも折々で振り回されてきたが、ここ数年は離れたところにいたのでマルシャローズを取り巻く状況についてはあまり理解していなかった。
「本当に、クリスはよく頑張ったのね。大聖女として働くのも、公爵令嬢として学園で認められるのも、辺境聖女として辺境を渡り歩くのも、どれも大変だったでしょう?それでも一歩も逃げないで今日までやり遂げているんですもの、あなたはすごいわ。」
「お姉さま…。」
アリシラローズの心からの賛辞にクリスの目頭が熱くなる。
「でも、このままいくと、あなたはまた大聖女に戻ることになるわ。あなたにとってそれでいいのかしら?」
「え?」
「どこかの貴族の家に嫁いで、妻になって母になる。そういう選択肢だってあるわ。それにそれも幸せなことよ。その選択肢があなたにはないことがいいことなのか…。」
アリシラローズは本当に心からクリスの幸せを祈っていた。今、自分が夫であるソラと小さな子供たちに出会えて幸せであるからこそ、その未来をクリスにも選ばせてあげられないか、と思っていたのだ。
クリスは小さく、だけど確かに首を横に振った。
「アリシラお姉さま、私は自分が限界だと思うその日まで聖女を辞めないわ。それに大聖女に戻りたいの。心から。
マルシャお姉さまの結界は弱くて、その結界を守るためにたくさんの黒騎士と辺境聖女、それに辺境の民が危険にさらされているわ。中には怪我で脚を失ったり、死んでしまったりする人もいるのよ。
そんな状態を放置するマルシャお姉さまが赦せないわ。」
クリスの宝石目がきらりと輝いた。
「私はこの国の民と守るために大聖女として生きたいの。それが私の幸せだわ。」
小さかったクリスの大きな成長に今度はアリシラローズが涙ぐむ番だった。
ー---
「マルシャお姉さま、お久しぶりです。アリシラローズがまいりました。」
「クリスローズがまいりました。」
淑女の礼をする二人の前にはいつも通りきらびやかに着飾ったマルシャローズの姿がある。相変わらず若い白騎士たちを従え、彼らからは値踏みするような、好感にも近いような、よくわからない感情がクリスに向けられた。
「二人とも、よく来たわね。でも、もっと早くにこれたんじゃないの?大聖女である姉への挨拶を後回しにするだなんて、偉くなったものね。」
「お姉さまのご機嫌を損ねたのなら申し訳ありませんわ。でも、私は大使の妻としてやってきたのです。ご理解くださいませ。」
「あなたの夫であるソラ様にはお会いしたわよ。あなたたち、あまり上手くいっていないんじゃない?」
はて、と内心クリスは首を傾げた。クリスが見る限りアリシラローズとソラはラブラブである。なぜ、そのような勘違いをしたのか。
「旅程の大半も別行動みたいだし、ソラ様からはあなたへの愛情も感じなかったわ。やはり異国との懸け橋になるなんて大任、あなたには荷が重かったのではなくて?」
「マルシャお姉さまがどうしてそのように思われたのかわかりませんが…、私とソラの間には子供が四人います。嫁ぎ先でも受け入れられて、外交の仕事も手伝っていますし、十分に懸け橋になれていると思います。」
「四人?あなた、四人も子供を産んだの?」
マルシャローズは信じられないものを見るようにアリシラローズを見た。伝わってくる感情は驚愕だ。
「お姉さまのお子にお会いするのも楽しみにしておりましたが、お姉さまはもうガルシア公爵家とは交流をお持ちではないのですか?」
「あ?…ないわ。」
子供のことはすっかり忘れていたらしい。クリスとしてはせめてマルシャローズから離れたまだ見ぬ甥っ子がすくすくと育っていることを祈るばかりだ。
「私は大聖女として忙しいの。子育ての暇はないのよ。不甲斐ないクリスローズの代わりに大聖女に復帰してあげたのだから。」
「…それは申し訳ありませんでした。マルシャお姉さまも私が祈りの結界のせいで発育不良に陥っていたことをご存知だったのですね。この通り、今は元気ですので、お姉さまがお辛いならいつでも大聖女の任をお引き受けします。」
「発育不良?」
マルシャローズは知らなかった情報に眉を寄せた。どうやら簡単に大聖女のすげ替えが五年ほど前に行えたのはクリスの大聖女としての技量か何か、または単純に年齢に問題があるためだと思っていたらしい。
「そう。もうあなたはいつでも大聖女に戻れるのね。いい知らせだわ。」
全く喜んでいないが表面上はそう伝えてくるマルシャローズ。アリシラローズからは感心したような感情がクリスに向けて送られてくる。
「ところで、クリスも舞踏会に参加すると聞いたけれど、辺境聖女の仕事はどうしたの?」
「ここに来る前に四つの辺境を全て回り、可能な限り補強を行ってきました。三週間後には建国祭で結界を張りなおすことになるので、これから穴が開いたとしても問題がないと判断しています。」
「辺境を回る旅を二年もしていたにしては身ぎれいすぎるわね。もっと日に焼けていたり、傷を作っていたりするべきじゃないの?本当に辺境を回っていたのかしら。」
「本当です。結界術を使えば日焼けも怪我も防止できますから。」
マルシャローズからはさらにむっとした感情が伝わってくる。彼女にそのような高度な結界術が使えないのだ。
「あなたもよ、アリシラ。とても子供を四人も生んだとは思えない体型だわ。」
「今回のために絞りましたので。夫にも協力してもらいました。」
何を思い出したのか、アリシラローズが恥ずかしそうにぽっと赤くなる。それを受けてさらに不快な感情をマルシャローズが放つ。そして、何かを決心したような気配。
「そう、わかったわ。あなたたちはもう下がりなさい。私は忙しいのよ。」
そう言ってマルシャローズは二人を大聖女の部屋から追い出した。
クリスは鮮やかな青と白のストライプのワンピースに身を包んで、貴族令嬢にしては髪も短いことがバレないようにヤスミンに編み込んでまとめてもらった。
お付きのヤスミンにルロワ公爵家でコツコツと作っていた聖女のアミュレットを持ってもらい、お茶会から帰ってきた姉と馬車に乗り込む。
護衛にはルロワ公爵家の私兵がついてくれている。
「貴族のお茶会に何個も参加したけれど、マルシャお姉さまはどこに行っても評判がよくないわね。ガルシア公爵家に嫁いでいた時も、大聖女の今も、どこを切り取っても評判は落ちていくばかりよ。
あんなに自分のことを高く持ち上げられて喜んでいた人がこんな様子だなんて、想像していなかったわ。もう少しうまくやっているものだと思っていたから。
終始振り回されているクリスへの同情も多かったわ。」
アリシラローズの姉への印象は10年前で止まっている。クリスも折々で振り回されてきたが、ここ数年は離れたところにいたのでマルシャローズを取り巻く状況についてはあまり理解していなかった。
「本当に、クリスはよく頑張ったのね。大聖女として働くのも、公爵令嬢として学園で認められるのも、辺境聖女として辺境を渡り歩くのも、どれも大変だったでしょう?それでも一歩も逃げないで今日までやり遂げているんですもの、あなたはすごいわ。」
「お姉さま…。」
アリシラローズの心からの賛辞にクリスの目頭が熱くなる。
「でも、このままいくと、あなたはまた大聖女に戻ることになるわ。あなたにとってそれでいいのかしら?」
「え?」
「どこかの貴族の家に嫁いで、妻になって母になる。そういう選択肢だってあるわ。それにそれも幸せなことよ。その選択肢があなたにはないことがいいことなのか…。」
アリシラローズは本当に心からクリスの幸せを祈っていた。今、自分が夫であるソラと小さな子供たちに出会えて幸せであるからこそ、その未来をクリスにも選ばせてあげられないか、と思っていたのだ。
クリスは小さく、だけど確かに首を横に振った。
「アリシラお姉さま、私は自分が限界だと思うその日まで聖女を辞めないわ。それに大聖女に戻りたいの。心から。
マルシャお姉さまの結界は弱くて、その結界を守るためにたくさんの黒騎士と辺境聖女、それに辺境の民が危険にさらされているわ。中には怪我で脚を失ったり、死んでしまったりする人もいるのよ。
そんな状態を放置するマルシャお姉さまが赦せないわ。」
クリスの宝石目がきらりと輝いた。
「私はこの国の民と守るために大聖女として生きたいの。それが私の幸せだわ。」
小さかったクリスの大きな成長に今度はアリシラローズが涙ぐむ番だった。
ー---
「マルシャお姉さま、お久しぶりです。アリシラローズがまいりました。」
「クリスローズがまいりました。」
淑女の礼をする二人の前にはいつも通りきらびやかに着飾ったマルシャローズの姿がある。相変わらず若い白騎士たちを従え、彼らからは値踏みするような、好感にも近いような、よくわからない感情がクリスに向けられた。
「二人とも、よく来たわね。でも、もっと早くにこれたんじゃないの?大聖女である姉への挨拶を後回しにするだなんて、偉くなったものね。」
「お姉さまのご機嫌を損ねたのなら申し訳ありませんわ。でも、私は大使の妻としてやってきたのです。ご理解くださいませ。」
「あなたの夫であるソラ様にはお会いしたわよ。あなたたち、あまり上手くいっていないんじゃない?」
はて、と内心クリスは首を傾げた。クリスが見る限りアリシラローズとソラはラブラブである。なぜ、そのような勘違いをしたのか。
「旅程の大半も別行動みたいだし、ソラ様からはあなたへの愛情も感じなかったわ。やはり異国との懸け橋になるなんて大任、あなたには荷が重かったのではなくて?」
「マルシャお姉さまがどうしてそのように思われたのかわかりませんが…、私とソラの間には子供が四人います。嫁ぎ先でも受け入れられて、外交の仕事も手伝っていますし、十分に懸け橋になれていると思います。」
「四人?あなた、四人も子供を産んだの?」
マルシャローズは信じられないものを見るようにアリシラローズを見た。伝わってくる感情は驚愕だ。
「お姉さまのお子にお会いするのも楽しみにしておりましたが、お姉さまはもうガルシア公爵家とは交流をお持ちではないのですか?」
「あ?…ないわ。」
子供のことはすっかり忘れていたらしい。クリスとしてはせめてマルシャローズから離れたまだ見ぬ甥っ子がすくすくと育っていることを祈るばかりだ。
「私は大聖女として忙しいの。子育ての暇はないのよ。不甲斐ないクリスローズの代わりに大聖女に復帰してあげたのだから。」
「…それは申し訳ありませんでした。マルシャお姉さまも私が祈りの結界のせいで発育不良に陥っていたことをご存知だったのですね。この通り、今は元気ですので、お姉さまがお辛いならいつでも大聖女の任をお引き受けします。」
「発育不良?」
マルシャローズは知らなかった情報に眉を寄せた。どうやら簡単に大聖女のすげ替えが五年ほど前に行えたのはクリスの大聖女としての技量か何か、または単純に年齢に問題があるためだと思っていたらしい。
「そう。もうあなたはいつでも大聖女に戻れるのね。いい知らせだわ。」
全く喜んでいないが表面上はそう伝えてくるマルシャローズ。アリシラローズからは感心したような感情がクリスに向けて送られてくる。
「ところで、クリスも舞踏会に参加すると聞いたけれど、辺境聖女の仕事はどうしたの?」
「ここに来る前に四つの辺境を全て回り、可能な限り補強を行ってきました。三週間後には建国祭で結界を張りなおすことになるので、これから穴が開いたとしても問題がないと判断しています。」
「辺境を回る旅を二年もしていたにしては身ぎれいすぎるわね。もっと日に焼けていたり、傷を作っていたりするべきじゃないの?本当に辺境を回っていたのかしら。」
「本当です。結界術を使えば日焼けも怪我も防止できますから。」
マルシャローズからはさらにむっとした感情が伝わってくる。彼女にそのような高度な結界術が使えないのだ。
「あなたもよ、アリシラ。とても子供を四人も生んだとは思えない体型だわ。」
「今回のために絞りましたので。夫にも協力してもらいました。」
何を思い出したのか、アリシラローズが恥ずかしそうにぽっと赤くなる。それを受けてさらに不快な感情をマルシャローズが放つ。そして、何かを決心したような気配。
「そう、わかったわ。あなたたちはもう下がりなさい。私は忙しいのよ。」
そう言ってマルシャローズは二人を大聖女の部屋から追い出した。
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